『ハリウッド・レポーター』の記事です。サイボーグ財団(Cyborg Foundation)の共同設立者で、前衛舞踏家のMoon Ribas氏は、外科手術によって肘に埋め込んだ地震センサーから発する振動に従って振り付けをする:
上記記事のテキトー訳(誤訳かもしれない部分あり)です:
舞踏家Moon Ribas氏の肘が地震を予知することができないと知っても、おそらく誰も驚かないだろう。残念。驚くべきは、その肘が地球の裏側で起きた地震でも知らせてくれることだ。外科手術で埋め込まれたセンサーがインターネットを経由して世界中の地震計につながっていることに感謝しなければならない。
Ribas氏はセンサーの振動を舞踏に翻案する。もし地震が起きないと気まずいことになる。劇場を一杯にしているお金を払った観客の前で、彼女はじっとしていることになるからだ。幸いなことに、地震の揺れは世界のどこかで数分おきに起きている。2015年のネパール地震は、彼女を真夜中に目覚めさせた。「壊滅的な大地震が発生したときは、ひどい気持ちになります。埋め込んだセンサーは大変不思議な感覚をもたらしてくれます。地球との一体感をもたらしてくれるだけでなく、他の人々との連帯感も与えてくれるのです」と彼女は『ハリウッド・レポーター』の取材に答えている。
彼女がこれまでに試した感覚を変えるテクノロジーの実験装置は、地震センサーが最初ではない。2007年、彼女は万華鏡メガネを着用したが、それは物の色だけが見えて形はわからなくするものだった。彼女をそのメガネを外すことなくヨーロッパを旅し、顔を見ることなく人々と友人になった。次に彼女が試したのはスピードボーグ(Speedborg)という一対のイヤリングで、彼女の周囲の元素のスピードを振動で記録するというものだった(そんなテクノロジーが存在するかって? 彼女はアーティストなんですよ、皆さん)。地震センサーは彼女が外科手術で埋め込んだ最初の装置で、ニューヨークを拠点とする31歳のこのスペイン人を正式にサイボーグとしただけでなく、ありきたりのサイボーグではないサイボーグ界のリーダーとしたのだった。
Ribas氏はサイボーグ財団の共同設立者である。財団の目的はそのウェブサイトによれば「サイバネティクスと肉体との融合の結果としての新たな感覚や感覚の拡張、既存の感覚の減少や変容を通じての芸術的創作活動を目的とした芸術分野や社会分野の運動」である。もう一人の共同設立者は彼女の幼なじみで、アーティストのNeil Harbisson氏。彼は生まれながらに色覚異常があったが、頭部に埋め込んだアイボーグ(eyeborg)という色彩を音に変換する装置によってその障害を矯正した。感覚を変容させることによって、食料品店の中を歩き回ることは交響曲を聴く夜のようになり、好きな曲を朝食として食することができるようになる。
「私たちは大学と共同研究をすることがあります。私たちが助言し、私たちが人を集めて一緒に共同研究をするのです」というのがRibas氏が語る財団の姿である。来月、財団は活動の幅を広げて、サイボーグ・ネスト(Cyborg Nest)とともに、拡大するサイボーグ運動の隊列に加わるチャンスを一般に提供する。300ドルという手ごろな値段で、あなたは二度と道に迷うことがなくなる。ノース・センス(North Sense)に感謝だ。それは、方位磁石の機能を持った体内埋め込み型の装置で、どんなに不慣れな場所であっても使用者に方角を指示してくれる。手術の手順は医学的に認められ、保険が適用され、事務的な手続きも完了している。
「私たちは自分自身の肉体と精神をデザインする権利に関心を持つべきです。私たちは自然に起きる進化を待っている必要はないのです。自分の一生のうちに進化でき、変化し続けることが可能な時代に生きているのです」とRibas氏は語る。彼女は、テクトニック・プレートから発するドラムに合わせる別のパフォーマンスにも取り組んでいる。彼女の芸術活動によって生みだされた資金の一部を地震研究に提供することが現在の計画だ。
将来の計画は文字どおりこの世界の外にある。「次は宇宙探検です。私は月面の地震活動を感じ取り、月震に同期したいのです。そうすれば、私は同時に宇宙にいることになるから」と彼女は説明する。「バズ・オルドリン [注: アポロ11号で月面に着陸し、アームストロング船長に続いて月面に足跡を残した宇宙飛行士] の任務は月に地震計を設置することでしたけれど、それは壊れてしまいました。みんなで月の地震データを検知する別の方法を見つけようとしています。私もそれに取り組んでいます」。