昨日の山梨県東部を震源とする震度5弱の地震では、けが人も出たようです:
この地震については、東海地震や富士山の噴火との関連を心配する人が多いようです。気象庁は計測データに異常がないことからキッパリと否定していますが、報道の中には不安を増幅させるような記事も見受けられます:
3番目の「異変」の記事は、テレビ朝日のニュース番組を動画で紹介しているのですが、取り上げられている「異変」はたった二つ。富士宮市で続いている異常湧水と、「西湖コウモリ穴」で冬眠中のコウモリが、例年は50匹ほどなのに対して今年は600匹以上に増加しているということだけです。これで「相次ぐ異変」なのでしょうか。羊頭狗肉としか言いようがありません。
前者は降水量が多かったことが原因とされており、すでに収束の兆しが見えていますが、ニュースの中でそれらの事実にまったく触れないのはフェアとは言えません。後者については、地震や火山活動とどう結びつくのか、よくわかりません。地震が続いている影響でコウモリが絆を求めて集まっている云々という動物カメラマン氏の説明には苦笑させられました。
富士宮市の異常湧水については以下を参照してください:
- 異常湧水 ― 静岡県富士宮市 (10年10月22日)
- 今年も異常湧水 ― 静岡県富士宮市 (11年9月19日)
- 富士山の麓は「水浸し」状態 (11年10月2日)
- 異常湧水に収束の兆し ― 静岡県富士宮市 (12年1月25日)
地震と火山噴火の関連については以下の記事も参照してください。このブログを始めて間もない頃の記事です:
- 「大地震と火山噴火の連動性」 (08年12月12日)
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