2016年6月30日木曜日

ウミガメが道路に迷い込む ― 沖縄県渡嘉敷村


6月20日夜、沖縄県の渡嘉敷島(島尻郡渡嘉敷村、地図)で、アオウミガメが道路にいるのが見つかりました。重さは推定120kg。フォークリフトを使って海に帰されたとのことです。「この近辺によく釣りに来るが、カメの産卵は聞いたことがない」:

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隕石が民家の屋根を突き破る ― タイ


6月28日朝(現地時間)、タイのピッサヌローク県地図)の民家に隕石とみられる物体が落下し、屋根を突き破りました。人的被害はありませんでした。物体は差し渡し約5cmで、重さ約300g。調査した専門家は隕石である可能性が非常に高いとしています:

隕石落下の少し前に、ピッサヌローク県を中心とした広い範囲で大きな爆発音が聞こえており、隕石が大気圏に突入した際の衝撃波か隕石が爆発した際の爆発音と考えられています。


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小惑星の日


6月30日は「小惑星の日」(Asteroid Day)です。まだ知名度は高くありません。昨年の6月30日が第1回目でしたから:

「小惑星の日」の目的は、世界中で小惑星についての知識を広め、危険な小惑星から地球や自分の家族、社会、将来の世代を守るために何ができるかを考えてもらうことです。

なぜ6月30日かというと、1908年6月30日にシベリアのツングースカに小惑星(大きな隕石、あるいは彗星という説もある)が衝突したから。

世界中で様々な催しがおこなわれます:

「小惑星の日」限定で映画〝51 Degrees North〟(北緯51度)を無料で視聴できます。派手さはなく、あまりSFっぽくない映画です。北緯51度はイギリスの首都ロンドンの近くを通る緯線です:

あらすじ ―― 主人公は映画制作者。仕事上の行きがかりで、3週間も経たないうちに地球に小惑星の群れが衝突することを知ってしまう。人類に残されたかすかな希望は、地球を周回している秘密の宇宙ステーション。しかし、そこに避難できるのはわずか2000人。主人公はその宇宙ステーションへの切符1枚と交換に、地球の最後を記録する仕事を引き受ける。彼はその切符を妻とこれから生まれる子どものために使い、自分は地球の最後に立ち会う。


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2016年6月28日火曜日

トンボ大量発生 (続報)


多数のトンボが飛んでいるのは千葉県船橋市(地図)南部が中心のようです。「この時期にはいつもトンボを見る(中略)建物の壁にたくさん張り付いているというのは普段の年よりもかなり多いかも」(地元の農業生産者)、「自動車を運転していたらトンボの群れに突っ込んでしまい、ワイパーが必要になったほどだった」、「24日午前中には、浜町から湊町にかけて、学校や施設の壁には少ない場合でも数十匹、多いところで数百匹~1000匹に迫るほどのトンボが張り付いている様子が見られた」:

記事ではトンボの種類は特定できていないようです。


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2016年6月27日月曜日

地震予知プログラム「零(れい)」を実用化 ― 地震予知技術研究所


これは期待できる? 「研究所では気象庁と連携し、来年度にも『零』が揺れを予測した地域に対して『無震安全宣言』を発令するほか ・・・」:

まるでどこかのアマチュア無線地震予知研究会のようです。でも、100%外す予知というのは、裏返せば100%当たることになります。


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2016年6月26日日曜日

カラスが店内に侵入 ― 北海道苫小牧市


少し古いニュースですが、6月15日夕方、北海道苫小牧市内にあるスーパーマーッケト(地図)の店内にカラスが侵入し居すわりました。「カラスが忍び込むのは前代未聞。業者と協議して今後の対応を決めたい」(同店):

カラスは翌16日正午現在も店内に留まっているとのこと。

カラスは偶然迷い込んだと思われますが、16日14時21分ごろ、北海道渡島地方東部を震源とする M5.3、最大震度6弱の地震が発生しているので、一応記載しておきます。震央は苫小牧市から南西に約100kmです:

熊本地震の前にはカラスが窓ガラスに衝突する事象が頻発しています:

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クジラの死骸漂流 ― 北海道・苫小牧市沖


6月23日昼、北海道苫小牧市(地図)沖でクジラの死骸が漂流しているのが見つかりました。長さ約15m、幅約4m:

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2016年6月25日土曜日

住宅街にシカ ― 長野県長野市


6月24日朝、長野県長野市川中島町のクリーニング店(地図)に、シカがガラスを割って侵入しました。現場はJR川中島駅から約100メートルの住宅街。「なぜエサのない場所にシカが来たのかは分からない」(長野地方事務所林務課):

クリーニング店の名前は「アサヒドライ」。店主はビール好きなのでしょうか。報じているのは朝日新聞。

翌25日13時51分ごろ、新潟県上越地方を震源とする M4.6 (深さ約10km、最大震度4)の地震があり、長野市内で震度3を記録しています:

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伊勢神宮近くに謎の光


光っているのは、雄略天皇の皇女・稚足姫(わかたらしひめ)が讒言によって自害する前に神鏡を埋めたとされる場所付近(地図)です。すぐそばには「皇女の森」と呼ばれている「宇治乃奴鬼神社(うじのぬきじんじゃ)跡」があります。「(稚足姫は)五十鈴川のほとりに行き (中略) 鏡を埋めて、首つり自殺をした」「(闇夜にも関わらず天皇が皇女を探すと)川のほとりで虹が蛇のように見え、四、五丈ほどあった。虹のたったところを掘って、神鏡をえた。まもなく皇女の屍をえた」(『日本書紀(中)』、山田宗睦訳、教育社新書 <原本現代語訳> 40):

稚足姫の伝承については以下をご覧ください:

高空から撮影した際に何かが反射したのでしょうか。グーグル・マップをストリート・ビューに切り替えて現地の様子を見ても、農地が広がっているだけです。光の中の矢印のようなものは、「皇女の森」を指し示しているように見えます。


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近畿圏中心領域大型地震 (続報-104)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が6月24日17:00付で更新情報を出しています。6月27日以前の地震発生は否定、前兆の終息を待っている状態:

更新情報のまとめです ――
  • 前兆は継続中 ――

    • CH20(八ヶ岳): 微弱な特異状態。
    • CH21(八ヶ岳): 6月23日に正常基線を短時間記録したが、現時点では電圧値が低く、変動もあり。特異状態が継続。
    • K1・K6(高知): 微弱なBF(基線のうねり変動)あり。

  • 現在は第17ステージ。このステージの初現は、前ステージの前兆と重なっていて判別できない。極大は6月15.5日。

  • 初現の日時が判別できないため、前回の更新情報では別の推定方法を模索した。CH26に再出現していたPBF(連続・周期的な基線のうねり変動)に着目。6月15.5日と6月18.5日にピーク。これに主極大・副極大の経験則 [主極大~地震発生]:[主極大~副極大]=3.7:1 (3.7は平均値、最小3、最大4の範囲)を適用すると地震発生推定日は ――

    • 3の場合 → 6月24.5日± (前兆が継続中のため否定)
    • 3.7の場合 → 6月26.6日± (前兆が継続中のため否定)
    • 4の場合 → 6月27.5日± (前兆が継続中だが、6月28日、29日の可能性は残る)

  • 前ステージの極大を現在の第17ステージの初現と考えると、7月3日±3日が算出される(前ステージの極大時に次ステージの前兆が初めて現れることは何度もあった)。

  • 前ステージと同じ時期に出現した火山帯近傍地震前兆の出現状況からは6月29日±が算出される(誤差は不明、火山帯前兆の経験則 [初現~極大]:[極大~発生]=1:1 を適用)。

  • 以上の計算から、推定時期(地震発生または新たな極大)は以下のとおり ――

    • 6月26日朝までに前兆終息 → 6月29日
    • 6月26日に前兆終息 → 6月30日
    • 6月27日に前兆終息 → 7月1日
    • 6月28日朝までに前兆終息 → 7月2日
    • 6月29日夜までに前兆終息 → 7月3日

推定時期 実際の前兆終息を観測した時点で計算する。
(6月29日~7月初旬の可能性がある。7月初旬までに前兆終息が認められない場合は、観測データを吟味して再考予定。)
推定時刻 午前9時±1時間(または午後6時±3時間)
推定震央領域 更新情報の地図参照
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の浅い地震
(火山帯近傍地震前兆からはM6.7±0.5)



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2016年6月24日金曜日

雌阿寒岳で火山性微動


気象庁が6月24日に発表した『平成28年 No.26 週間火山概況 (6月17日~6月23日)』によると、雌阿寒岳(地図)で6月21日に火山性微動が発生。火山性微動の発生は2015年10月12日以来です。

ポンマチネシリ96-1火口の噴煙量は、2015年6月ごろからやや多い状態。また、同火口近傍の地下における熱活動の活発化の可能性を示す全磁力の変化は継続しているとのこと。


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近畿圏中心領域大型地震 (続報-103 補足)


6月23日、八ヶ岳南麓天文台の串田氏が予測している M7.8 ± 0.5 の地震の推定震央域内(地図)で M3.6、深さ約10km、最大震度1(いずれも速報値)が発生しました:

震央付近には濃尾断層帯や関ヶ原断層帯があります。前者は1891年(明治24年)に濃尾地震(M8.0、推定最大震度7)を起こした断層帯の一つです。濃尾地震は日本の内陸部で起こった最大の地震で、有感の範囲は、北は仙台から南は鹿児島まで。死者7273人、負傷者17175人、家屋全壊142177棟、山崩れ10224ヶ所など、大きな被害が出ました。

上の地図では、若狭湾に深発地震のマーク(青い丸)が1つついていますが、その後、深発地震がさらに2つ発生しています。愛知と岐阜の県境付近には2つの深発地震のマークがついていますが、その後、さらに3つの深発地震が発生しています。


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彗星は臭い


腐った卵、ネコのおしっこ、苦扁桃(注)の混ざった臭い。「デートの前にスプレーするのはお勧めしない」 ―― 彗星が放出しているガスの成分を地球上で科学者が再現、絵はがきにしみこませて、ロンドンで開かれる Summer Science Exhibition という展示会で配布するそうです。ガスの成分は、2014年に67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に接近した欧州宇宙機関(ESA)の彗星探査機ロゼッタから分離して、彗星表面に着陸したフィラエ探査機が観測したものです:

(注) アーモンド(扁桃)の変種、種子に苦みがあり薬用。


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2016年6月23日木曜日

トンボ大量発生


先週あたりからこのブログの古い記事「トンボ大量発生」(12年7月17日)へのアクセスが非常に増えています。なぜかと思って調べたところ、どうやら関東周辺、特に千葉県を中心に大量のトンボが飛んでいるようです。以下はヤフーのリアルタイム検索で調べた「トンボ 大量発生 OR 大発生」を含むツイート数の変化です:



ちなみに、2012年の7月から9月にかけての地震活動を調べてみましたが、目立ったものはありませんでした。

以下は6月23日に投稿されたYouTube動画です。撮影場所が書かれていないのが残念です:

高知県でもトンボが大量発生しているようです。1枚目の写真をクリックして拡大すると多くのトンボが飛んでいる様子がわかります:

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〝Meteotsunami〟 隕石津波?


6月21日(現地時間)、米国NWS(National Weather Service、日本の気象庁に相当)傘下の津波警報センターが、米国東海岸のニュージャージー州とデラウェア州沖で〝meteotsunami〟が発生した、と発表しました:

〝meteor〟(隕石)+〝tsunami〟(津波)ですから、大西洋に隕石が落下して津波が発生したのかと思ってしまいましたが、〝meteorological〟(気象の)+〝tsunami〟で、気象現象が原因でおきる潮位の変動のことでした:

翌22日になって、津波警報センターは今回の現象は meteotsunami ではなかった、と訂正しています。

南海トラフ地震の予兆? 4月1日の三重県南東沖地震


今年4月1日に三重県南東沖で発生したM6.5(最大震度4)の地震。プレート境界地震であると結論づけられていますが、有感の余震がまったく発生しなかったのはなんだか不気味です。

以下の記事ではこの地震について専門家が答えています。「(南海トラフ地震に発展する)可能性はあった」、「あのエリアでのプレート境界地震は昭和21年の南海地震(死者1330人)以来 (中略) 巨大地震以外は地震が起きないと考えられてきた」、「今回は次の南海トラフ巨大地震の前触れとも考えられ、研究者の注目度は高い」:

4月1日の三重県南東沖地震については、政府の地震調査研究推進本部が出した『2016年4月の地震活動の評価』(PDF形式、ファイルサイズ注意)に興味深いデータが掲載されています。三重県南東沖で地震の2日後から発生し始めた低周波イベントが徐々に東に広がりながら10日ほどで終息していたのですが、4月16日の熊本地震の本震(M7.3)をきっかけに再発しさらに東に広がりました(下図は縦軸が東経、横軸が日付です):

気象庁作成資料
『2016年4月の地震活動の評価』(地震調査研究推進本部)所載

熊本地震の影響がこんな遠方にまで及んでいるとは驚きです。


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断層で敷地が変形してしまったら


横ずれ断層で自分の土地の形が変わってしまったら、隣地との権利関係はどうなるのか。前から疑問に思っていたのですが、法律的な原則はあるものの、きちんと決着をつけるのはかなり面倒くさいことになりそうです:

近畿圏中心領域大型地震 (続報-103)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が6月22日18:30付で更新情報を出しています:

更新情報のまとめです ――
  • 最終前兆 ― 6月22日夕刻現在、CH21(八ヶ岳)の特異前兆だけが弱く継続中。基線電圧値が低い状態で特異状態継続と判断。22日の日中はスポラディックE層が顕著に出現、17時過ぎに終息。これまでCH21はスポラディックE層が出現した場合でも反応しなかったが、今回は大きく変動。これは、2008年7月にN0.1778前兆群が出現して以来初めて。

  • 6月25日昼前までの発生の可能性は極めて低い。

  • 現行第17ステージの初現は第16ステージの前兆出現状況から算出・推定していたが、地震発生時期の誤差を考慮すると誤りであった。第17ステージの初現は、前兆が継続しているため判別困難 → CH21特異の終息を待つしかない。

  • 別法としてCH26に再出現していたPBF(連続・周期的な基線のうねり変動)に着目。6月15.5日と6月18.5日にピーク。これに主極大・副極大の経験則 [主極大~地震発生]:[主極大~副極大]=3.7:1 (3.7は平均値、最小3、最大4の範囲)を適用すると地震発生推定日は ――

    • 3の場合 → 6月24.5日± (現時点でCH21前兆が継続中のため否定)
    • 3.7の場合 → 6月26.6日±
    • 4の場合 → 6月27.5日±

  • 前兆終息が6月23日の場合は6月26日、6月24日の場合は6月27日が地震発生の推定日。
  • 現時点で、新たな前兆初現は確認できない → CH21(八ヶ岳)が終息した時点で静穏化と認識でき、発生日を確定できる。

推定時期 6月26日または6月27日、ただし 6月23~24日に前兆が静穏化することが条件
(6月25日の段階で前兆継続の場合は、その後の観測にもとづいて再推定)
推定時刻 午前9時±1時間(または午後6時±3時間)
推定震央領域 更新情報の地図参照
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の浅い地震
(火山帯近傍地震前兆からはM6.7±0.5)



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2016年6月22日水曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-102)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が6月21日22:40付で更新情報を出しています:

更新情報のまとめです ――
  • 最終前兆 ― 6月21日22時30分現在、CH21(八ヶ岳)の特異前兆だけが継続中。大きな変動が少なくなり、通常基線電圧にかなり近づいている。他の前兆はすでに静穏化している。

  • 6月23日までの発生は否定できる。

  • 新たな発生推定時期は、CH21(八ヶ岳)前兆が ――

    • 22日00時~05時に終息 → 6月24日午前
    • 22日06時~12時に終息 → 6月24日午後
    • 22日13時~22時に終息 → 6月25日午前
    • 22日00時~05時に終息 → 6月25日午後

  • 6月19日にCH04(八ヶ岳)に現れた特異は微小ですぐに消滅。6月20日に高知のK8とK9に微弱な変動が出現するも、極大には見えず。
  • 現時点で、新たな前兆初現は確認できない → CH21(八ヶ岳)が終息した時点で静穏化と認識でき、発生日を確定できる。

推定時期 6月24日または6月25日、ただし 6月22~23日に前兆が静穏化することが条件
(6月24日の段階で前兆継続の場合は、その後の観測にもとづいて再推定)
推定時刻 午前9時±1時間(または午後6時±3時間)
推定震央領域 更新情報の地図参照
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の浅い地震
(火山帯近傍地震前兆からはM6.7±0.5)



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2016年6月21日火曜日

断層ミサイル


北朝鮮 中距離断層ミサイル「ムスダン」発射準備か? これは怖い。
http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/5/15330.html



衝上断層


地震に関するトンデモ説を展開しているウェブサイト(*)を見ていたら、熊本地震で発生した断層(あるいは亀裂)がほぼ垂直に道路を断ち切っている写真とともに、「衝上断層(垂直に近い断層)」、「このような断層が現れるメカニズムは通説の『断層地震説』では絶対に説明できないはず」などと書かれていました。

衝上断層(しょうじょうだんそう)とは、断層面が水平に近い角度の断層をさす言葉であって、このウェブサイトが書いているような「垂直に近い断層」ではありません:

このウェブサイトには、往々にしてこのような基礎的な誤解や間違いがあるので注意が必要です。

私の知り合いにも誤解している人がいました。同義の「衝き上げ断層」や英語の〝thrust fault〟(thrust=強くグイッと押す)から受ける印象がそのような誤解を生むのかも知れません。断層の上盤側が下盤側の地表に乗り上げているような場合もあるので「乗り上げ断層」とした方が誤解が少ないかも知れません。『広辞苑』には「押し被せ断層」(断層面がほぼ水平かそれに近い衝上断層)という言葉も載っています。

写真の断層(というよりは陥没)は熊本県阿蘇市の狩尾地区(地図)に現れたものです:

件のウェブサイトは、この「衝上断層」の出現は地震学の定説では説明できないから専門家たちは議論を避けているのではと示唆していますが、5月下旬に開かれた学会で議論があったようです。大きく分けると2つの考え方があって、「連続的ではないが、溝状の地盤破壊が直線上に存在している。(引っ張られる力で地盤がずり下がる)正断層による陥没では」とする説と、「カルデラ内に表層から深さ数十メートルまで火山灰層に覆われた地点があることに注目し、『断層の存在も否定できないが、より地盤のゆるい地域が陥没したのではないか』。かつて川があった場所は、さらに地盤が緩くなる」とする説があるようです。私は後者の方ではないかと思っていますが、結論はボーリング調査や人工地震探査を待ってからということになりそうです:

(*) http://www.ailab7.com/


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2016年6月20日月曜日

男性が熱水に落下 ― イエローストーン国立公園


日本では報道されなかったと思うのですが、6月7日、オレゴン州からイエローストーン国立公園を訪れていた23歳の男性が、足を滑らせて公園内の熱水に落ち死亡しました。現場は同公園内でも最も高温の地域で、男性が落ちた熱水は摂氏200度以上の高温で酸性を帯びています。男性の遺体は断片すら発見されず、捜索は打ち切られています:

死亡した男性は、事故当時、姉(妹?)とともに遊歩道から約200m離れた場所を歩いていて足を滑らせたということです。同公園では遊歩道外に出ることは禁じられています。

男性の死亡は、今シーズンに入って2件目の熱水関連事故だそうです。6月4日には父親と息子が、指定された通路の外に出て火傷を負っています。

以上のような事故が続いた後にもかかわらず、6月15日には中国人の観光客が遊歩道の外に出て熱水を汲んでいるのが目撃・撮影され、1000ドル(約10万円)の罰金刑に処せられました。当人は、「薬にするつもりだった」、「公園に入るときに渡された安全に関する注意事項や禁止事項が書かれた紙は読んでいない」と主張したとのことです:

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近畿圏中心領域大型地震 (続報-101)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が6月19日18:00付で更新情報を出しています。19日夕刻現在も前兆継続中 → 20日の発生は否定

更新情報のまとめです ――
  • 6月19日午後5時現在、CH21(八ヶ岳)の前兆だけが継続中 → 「極大~終息」関係の経験則から6月20日の地震発生は否定

  • 新たな発生推定時期は、前兆が ――

    • 19日深夜までに終息 → 6月21日午前
    • 20日未明までに終息 → 6月21日午後
    • 20日夕刻までに終息 → 6月22日午前
    • 20日深夜までに終息 → 6月22日午後
    • 21日まで終息しない場合 → 6月23日(推定誤差の最大範囲)

  • 発生時刻は、基線幅増大(BT)前兆の日々の変化からは午前9時±1時間、または午後6時±3時間。ただし、BT変動がそろっている午前の方が可能性が高い。

  • 説明 [串田嘉男著 『地震予測』 (PHP新書 833)から引用]
    前兆変動の中で、基線が太くなる基線幅増大変動(BT)が1週間程度以上継続して出現する場合には、日々のBTの出現時刻、または終息時刻を記録していくと、1日の中で、ほぼ一定の時刻に出現、終息変化時間帯が認められる。1日に2つの時刻帯が求められることになるが、どちらかの時間帯と、実際の地震発生時刻が一致しているのだ。(中略) 地震発生日が推定されるよりも早い時期に、先に地震発生推定時刻が求められる場合があるということだ。

  • 6月19日、CH04(八ヶ岳)に特異状態が出現。これが初現であるとすると、6月20~22日に極大が出現、6月27日±が発生推定日となる。

推定時期 6月22日±1日、ただし 6月20日に前兆終息することが条件
(6月22日までに前兆が終息しない場合は、6月20日±に極大が出現するかを見極めて、再推定。)
推定時刻 午前9時±1時間(または午後6時±3時間)
推定震央領域 更新情報の地図参照
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の浅い地震
(火山帯近傍地震前兆からはM6.7±0.5)



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2016年6月19日日曜日

蚊は地震を予知する?


6月5日付の記事「電場を感知するハチ」で、ハチやアリなどの昆虫が地震を予知する能力を持っているかも知れないことを紹介しましたが、南米ベネズエラ(地図)の先住民には、蚊が大地震を予知するという伝承があったようです。

1800年ごろ、ドイツの博物学者・探検家・地理学者であるフンボルトが、ベネズエラのオリノコ川の岸辺で体験したできごとです:
さんざん我々を悩ませてきた憎むべき蚊が、ある日とつぜん姿を消した。最初は皆この出来事に大喜びして、快適な環境で仕事がはかどるだろうと祝い合った。だが、次の瞬間、ある恐怖が心の中に芽生えた――ひょっとすると、何か自然界の秩序が狂ったのではなかろうか?

そこでインディアンの古老に聞いてみると、蚊がいなくなったのは大地震の前触れにちがいない、と言いきるではないか。これには皆おおいに震えあがって、どんなかすかな葉ずれの音も聞きもらすまいと、しばらくじっと耳をすませた。やがてあたりに蚊の群れが戻ってきた時、我々は狂喜してこれを歓迎した。

ヘルムート・トリブッチ著『動物は地震を予知する』(朝日選書 277、朝日新聞社、1985)から引用

結局、この時は大地震が起こることはなかったのですが、興味深い逸話です。

フンボルトの一行が体験した蚊というのは、私たちが日常生活で経験するような1~2匹の蚊ではなく、群れをなして人の周囲を飛び回り、特に顔のまわりにまとわりつくような多数の蚊です。夏にシベリアを訪れた先輩に聞いた話では、頭部を覆う防虫ネットなしでは、口も開けられず、息もできないほどだとのこと。蚊ではないですが、私も某南の国の砂漠でハエの群れに取り巻かれて同じような経験をしました。鼻や口の中にハエが入ってくる不快感といったら ・・・ 閉口しました。


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「電磁気で地震予知はできる」


VLF(超長波)電波の伝搬異常による地震予測をおこなっている早川正士・電気通信大学名誉教授(日本地震予知学会会長、地震解析ラボ顧問)が、電磁気による地震の短期予知の現状と将来への提言について書いています。4ページに及ぶ長い記事です。「関東直下型地震だけを狙う観測ネットワークを構築しつつある」:

記事の4ページ目には次のような記述があります:
今回の熊本直下型地震に関しても4月に前兆が出ており、事前に九州には地震があることは指摘していたが、残念ながら九州北部には私たちのVLF受信点がないため、マグニチュードが実際より小さいものであった。

マグニチュードだけでなく場所も大きくずれていたように思います:

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2016年6月18日土曜日

「炉心溶融」、「富士山噴火」、「火砕流」


東北地方太平洋沖地震にともなう福島第一原子力発電所の事故で、「炉心溶融」あるいは「メルトダウン」という言葉を使うなとの指示が出ていた問題。パニックを恐れてのことでしょうが、いったい誰が東京電力社長に指示したのでしょうか:

東北地方太平洋沖地震から4日後に発生した「静岡県東部地震」でも、専門家は「富士山噴火」によるパニックを恐れたようです。〈三月十五日深夜、富士山の直下で震度6強の地震があった。発表は「静岡県東部地震」で富士山噴火には触れていない。科学部の記者が取材したが、関連を認める火山学者はいなかった。噴火を心配したと語り始めたのは、随分、後のことだった〉:

上の記事には「エリートパニック」(一般大衆にパニックが起きることを恐れて、災害情報を伝える側の人が陥る恐慌のこと)という言葉が使われています。そして次のような文言を引用しています ――
『普通の人々』がパニックになるなんて、とんでもない…。エリートパニックがユニークなのは、それが一般の人々がパニックになると思って引き起こされている点です

1991年の雲仙普賢岳の噴火に際しても、専門家はパニックを恐れて「火砕流」という言葉を使うことをためらったようです。結局、発表文には「小規模な火砕流」という表現が末尾に添えられたのですが、気象庁は記者への説明で深刻な事態ではないと伝えたとのことです。その後、大火砕流が発生し、43名の死者・行方不明者が出る惨事となりました:

上の記事には次のように書かれています ――
パニックが起きるのではないかと恐れて情報を出さないことを、心理学では「パニック神話」という。だが、情報を出すことによってパニックが生じた例は、実際にはほとんどないのである。

余談になりますが、先日の熊本地震では報道関係者のモラルの低さが色々指摘されました。上の記事には、報道関係者の不適切な行為によって、火砕流の犠牲者が増えてしまったことも書かれています ――
避難して無人になった人家に侵入して電気や電話を使った数社のテレビ局クルーがいて住民に不安が高まっていた。このため消防団員や警察官が現地に入っていて巻き添えになった。

1世紀前から地球を周回するようになった小惑星


NASAの発表です。今年4月27日に発見された小惑星〝2016 HO3〟が、地球を周回する準衛星(quasi-satellite)軌道をとっていることがわかりました:

この小惑星は、地球とほぼ同じ軌道で太陽の周りを公転しています。しかし、完全に同じというわけではなく、その軌道は地球よりも楕円形で、地球の公転面に対して約8度傾いています。公転周期は地球が365.2422日であるのに対して、〝2016 HO3〟は365.93日です。

軌道が楕円形であるため、この小惑星には地球よりもわずかに太陽に近い位置にある時期と、地球よりもわずかに太陽から遠い位置にある時期があります。前者の時期には軌道速度が速くなるため地球を追い越し、後者の時期には軌道速度が遅くなるため地球に追い抜かれます。この動きを地球から見ると、地球の周りを周回しているように見えるわけです。

以下の動画は、画面中央に地球を置いて、小惑星〝2016 HO3〟の動きを追っています。上に述べた「追い越し、追い越され」の関係がわかっていただけると思います:


天文学者 Phil Plait 氏のブログ 〝BAD ASTRONOMY〟 より

小惑星〝2016 HO3〟がこのような準衛星の軌道をとるようになったのは約1世紀前からで、今後数世紀にわたってこの軌道を維持すること、また、地球に約38LDより近づくことはなく、約100LDよりも遠ざかることがないことが計算でわかっています(1LD=地球から月までの平均距離)。

〝2016 HO3〟の直径は40~100mと推定されています。地球に最も近づいたときでも明るさは21等級ですので、一般的なアマチュアの望遠鏡で観測することは不可能です。地球を監視するために他の太陽系から送り込まれた人工天体だと想像したくなります。

10年ほど前までは別の小惑星〝2003 YN107〟が同じような準衛星の軌道をとっていましたが、現在は地球から遠ざかっています。


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2016年6月17日金曜日

クマが火山噴火を予告する?


今年はクマの活動が活発で、クマの襲撃によってすでに4人の犠牲者が出ています。このクマの活動について、噴火や地震が頻発するカムチャツカ半島の先住民には「クマが噴火を予告する」という言い伝えがあるそうです。ヘルムート・トリブッチ著『動物は地震を予知する』(朝日選書 277、朝日新聞社、1985)から引用します:
この図体の大きい獣が急に活動的になっていつもの猟場から姿を消すと、住民は避難を考えるという。火山に近い森の中にクマの姿が見えない ―― それだけの理由で、ひとつの村全体がそっくり移住することさえ珍しくない。危険地帯からいつでもタイムリーに逃走するらしく、カムチャツカで噴火や地震のために命を落としたクマはかつて一頭もいないという。

富士山の宝永噴火の前に「いく万という獣が富士山のほうから甲斐国をめざして走り過ぎて」行ったという伝承を以前紹介したことがあります。この獣の中にクマが入っていたかはわかりませんが:

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天然炭酸水の井戸、水位低下 ― 福島県金山町


福島県金山町にある天然炭酸水が涌く井戸「大塩炭酸場」(地図)の水位が下がっています。原因は「冬場の雪の少なさと、最近の雨不足」と見られています。「ゴールデンウイークの時は、もう満杯ぐらいあったんですけど」(町観光協会)、「去年は8月ごろに大幅に水量が減った」(ニュースキャスター)、「梅雨入り前の6月のこの段階で、これほど少なくなっているのは記憶にない」(町役場):

去年の夏は涸れてしまいました。「こんなことは初めてだ」:

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磐梯山で地震増加 ― 福島県


気象庁が6月17日に発表した「平成28年 No.25 週間火山概況 (6月10日~6月16日)」によると、磐梯山(地図)では、6月10日に山頂付近を震源とする地震が一時的に増加し、1日あたり53回を記録したとのことです。

磐梯山の火山活動解説資料(平成28年5月)」(PDF形式)によると、磐梯山での地震回数は昨年後半以降、1日あたり10回未満で推移していました。


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近畿圏中心領域大型地震 (続報-100)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が6月16日16:30付で更新情報を出しています。「緊急報告 6/15極大 → 6月20日±発生の可能性有」:

更新情報のまとめです ――
  • 各観測装置の現状

    CH04(八ヶ岳) (記載なし)
    CH06(八ヶ岳) 6月14日21時から16日6時にかけて基線が振り切れ状態の特異出現(中心は6月15日13時)
    CH17(八ヶ岳) 終息
    CH20(八ヶ岳) 6月13日から基線が振り切れ状態の特異出現、継続中
    CH21(八ヶ岳) 特異、継続中
    CH26(八ヶ岳) PBF、6月14日16時~16日0時にかけて極大出現(中心は6月15日8時)
    CH29(八ヶ岳) (記載なし)
    CH34(八ヶ岳)(記載なし)
    A1(秋田)微弱なBT、正常の範囲内
    A3(秋田)6月15日15時30分に特異出現、その後出現なし
    A4(秋田)6月15日15時30分に特異出現、その後出現なし
    K1(高知) BF、終息
    K6(高知) BF、終息
    K8(高知) BF、終息
    K9(高知) BF、終息

    (BT: 基線幅増大変動; BF: 基線のうねり変動; PBF: 連続・周期的な基線のうねり変動;)

  • 6月15日を中心に、複数の観測装置に基線が振り切れるなどの極めて顕著な前兆が出現。6月15.5日を極大と認識。

  • 前回の更新情報で「6月中の対応地震発生は否定」としていたが撤回。

  • これまでの第16ステージの諸前兆(CH26のPBFなど)から算出された6月13日は、次の第17ステージの初現を指し示していた。

  • 6月13日(13.0日または13.3日)を初現、6月15.5日を極大とすると、経験則から6月20日±と6月19日±が算出される → 6月20日±に発震の可能性。

  • 現時点で継続している2つの前兆(CH20とCH21)は、地震発生の24時間ほど前に終息する見込み。

推定時期 6月20日±1日、ただし 6月19日±に前兆終息することが条件
(6月21日までに発生がなく、前兆が継続、新たな極大が出現などの場合は、実際の前兆終息を観測してから計算。)
推定時刻 午前9時±1時間(または午後6時±3時間)
推定震央領域 更新情報の地図参照
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の浅い地震
(火山帯近傍地震前兆からはM6.7±0.5)



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2016年6月16日木曜日

やっと認めた気象庁 ― 新潟焼山の4月噴火


新潟焼山(地図)については、地元の火山地質学者が、今年1月以降に少なくとも6回の噴火があったとしているのに対して、気象庁はこれまで「5月6日の上空からの観測で、山頂東側斜面に、ごく小規模な噴火に伴うものとみられる降灰を確認しました」としか認めていませんでした。しかし、今月14日に開かれた火山噴火予知連絡会で、「4月15日以前にも同規模の噴火が発生していた」と認めました:

気象庁としては、確たる証拠もないまま噴火を認定するわけにはいかないのでしょうが、いかにも遅いという感じです。地元の火山地質学者の指摘については以下の記事をご覧ください:

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ササが一斉開花 ― 山梨県北杜市


山梨県北杜市清里でササの一種、スズタケが一斉開花しているのが見つかりました。見つけたのは自然ガイドで、6月上旬とのことです:

ササの開花は岐阜県や愛知県でも見つかっています:

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サケガシラ捕獲 ― 福岡県糸島市


福岡県糸島市志摩岐志の漁港(地図)で、体長90cmのサケガシラが捕獲されました。記事には「休日」とあるのみで日付が書かれていませんが、6月11日か12日のことだと思われます:

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江戸時代の地震予知機


「予知機は『江戸期の安政地震の前は、磁石からくぎが落ちた』との逸話から、磁力が弱まると歯車が回って鐘を鳴らすよう作られた」:

「磁石からくぎが落ちた」という逸話は、『安政見聞録』に載っているものです。その部分を現代語に直してみました:
浅草かや丁大すみという眼鏡屋は、3尺有余(約1m)の大きさの(天然)磁石を持っていた。あの2日(安政江戸地震当日の旧暦10月2日)の夜8時ごろ(地震の約2時間前)のことらしいが、その磁石に吸い付かせていた古い釘や錠前などの鉄でできた物が全部落ちてしまったそうだ。眼鏡屋の主人はそれを見て大変驚き、この石をわざわざ売ろうとは思わなかったが、店の看板にもなるし、珍しい大きさだから大名の方々の目にとまれば何かよいこともあるだろうと(店先に)置いておいたのだが、鉄を吸い付けなくなればただの石だ。おそらく、長い年月が経ったので自然に磁力が薄らいだのだろうが、大損をしてしまったと不愉快に思った。夜更けの10時ごろに大地震が起こった。地震の後、その磁石に鉄を近づけると以前のように吸い付いたので、大地震がある前には磁石が鉄を吸い付けなくなることを発見したという話のよしである。

「浅草かや丁」は安政江戸地震の震源から約6kmのところです。

この眼鏡屋が看板代わりに使っていた天然磁石は、今はどこにあるのでしょうか。もし発見できれば、現代科学で再現実験などの検証ができると思うのですが。

『安政見聞録』の原文は、『地震前兆現象 予知のためのデータ・ベース』(力武常次、東京大学出版会、1986)を参照しました。


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2016年6月15日水曜日

小惑星 2016 LA49 が地球に接近・通過


6月12日午前10時51分(日本時間)、小惑星〝2016 LA49〟が地球に 1.47LD まで接近しました(1LD=地球から月までの平均距離)。

この小惑星は6月13日に発見されたもので、アポロ群に属し、直径は 9~20m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向がありますが、この小惑星が発見されたのは地球に接近した後でした。

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は遅く、秒速5.0km(時速約1万8000km)と計算されています。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2016 LA499~20 6月12日 10:51 1.47


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2016年6月13日月曜日

ヘビが原因の停電 ― 神奈川県三浦市


6月12日午後8時すぎ、神奈川県三浦市の計510世帯で停電がありました。同市白石町(地図)の電柱にヘビが登り、ショートしたことが原因とみられるとのことです:

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宇宙の渚に巨大な光の輪


6月8日、米国コロラド州上空に現れた激しい雷雲。そのはるか上空、宇宙の渚(edge of space)と呼ばれる超高空に一瞬ですが巨大な光の輪が現れたのを、アマチュアのカメラが捉えました(写真)。直径約300km、継続時間は1000分の1秒ほど。動画には、輪の中心に向かって垂直に立ち昇るスプライトと呼ばれる現象も写っています:

この光の輪は、地球から宇宙空間への放電現象に伴って現れるもので、ELVE(Emissions of Light and Very Low Frequency Perturbations due to Electromagnetic Pulse Sources)と呼ばれています。最初に観測されたのは1990年のことで、飛行中のスペースシャトルからだったそうです。

ELVEやスプライトなど、超高層でおこる雷放電については以下を参照してください:

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