2016年11月30日水曜日

【追記あり】 近畿圏中心領域大型地震 (続報-133)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が11月30日17:30付で更新情報を出しています ―― 八ヶ岳CH02とCH17に特異前兆出現、直前特異である場合は12月2日に対応地震発生の可能性:

【ここから追記】 以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期 12月2日~4日(限定条件: 12月1日に前兆終息の場合)
(12月1日午後時点で前兆継続の場合は再考し続報)
推定時刻 午前9時±1時間 (または午後6時±3時間)
推定震央領域 岐阜県、福井県、石川県南部、滋賀県北部
更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の地震、震源の深さ30km以浅


▼ 現状
  • CH02(八ヶ岳) ― 11月30日10時過ぎから14時過ぎまで糸状特異出現。中心は12時。

  • CH17(八ヶ岳) ― 11月30日午前4時20分頃から糸状特異が継続中。

  • CH20(八ヶ岳) ― わずかに変動が残り、完全静穏状態ではない。

▼ 考察
  • 現在は第21ステージ。最終極大は11月27日。この極大に対する前兆が終息することが、第21ステージが示す時期(11月末~12月初)に対応地震が発生するか、新たな初現または極大が出現するかの判断材料。

  • 最後まで残っていたCH20には依然として微弱な変動が残り完全静穏状態ではない。また、CH02とCH17に糸状特異が出現。直前特異の可能性がある。直前特異の中心(小極大)は11月30.5日。

  • CH02とCH17が極大を形成したのは11月21.5日。

  • 極大21.5日、小極大30.5日に対して前兆終息後に再び直前特異(小極大)が出現した場合の経験則 [極大~地震発生]:[直前特異~地震発生]=6:1 を適用すると12月2日が算出される。

  • 12月2日に地震発生の場合は、12月1日午前中までにCH17の特異は終息するはず。また、CH20に残存している微弱な前兆も12月1日午前中に終息する可能性。

  • 12月1日午後の時点でCH17特異が継続し、CH02に糸状特異が再出現するなどの場合には、次ステージ(第22ステージ)が始まったとの認識になる。

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

地震に関する地下水観測データベース "Well Web"」の「19:跡津川」に11月中頃から変化が出ています。


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震気(プネウマ)説


古代ギリシャの哲学者・アリストテレスが、地震という現象をどう説明していたかについては、2009年4月27日付の記事「アースクェイク・ウェザー」で触れたことがあります。以下にその部分を再掲します:
暖かい日をアースクェイク・ウェザーとみなす迷信は、アリストテレスに起源があると思われる。紀元前 350年に、この古代ギリシャの哲学者は著書『Meteorologica』(気象論)の中で、地震は地下の大洞窟に閉じこめられた暖かい風によって起こると理論づけた。アリストテレスは、弱い地震は(閉じこめられた)空気が洞窟の天井を押すことによって起こり、大地震は(閉じこめられていた)暖かい風が地表にまで吹きだすことによって起こると考えた。この考えは、『Meteorologica』に記述されている他の多くの概念と同様、科学的妥当性がないと見なされている。

大阪教育大学名誉教授の鈴木善次氏も『科学の歩みところどころ 第20回 地震とは何か』の中で次のようにアリストテレスの考え方を書いています:
アリストテレス(Aristoteles,BC.384~322)は地下にあった蒸気(プネウマ)が勢いよく地上へ吹き出すために起こるのが地震であると説明しており、これは中国人の考えによく似ていて興味がある。

いずれも「暖かい風」なり「蒸気(プネウマ)」なりが地表にまで噴き出すときに地震が起きる、という説明になっています。

ところが、『動物は地震を予知する』(ヘルムート・トリブッチ著、朝日選書、1985)はアリストテレスの震気(プネウマ)説について次のように書いています:
アリストテレスの理論によると、まず大地から震気(プネウマ)が放出され、これが地震現象のスタートとなる。震気(プネウマ)は、水蒸気を濃縮したような一種のガスであるが、水蒸気とはちがって、乾燥していて生暖かく、弾力性をもっている。空気中に震気(プネウマ)が出てくると、独特な雲や霧が発生したり、太陽が薄暗くなったりする。 [中略] こうした予備段階ののち、とつぜん震気(プネウマ)は一気に地中に戻ってゆき、このときに発生する激しい圧力が大地を揺り動かす。やがて地震がすむと、震気(プネウマ)は再び地中から抜け出て、大気上層へ拡散してしまう。

こちらの説明では、震気(プネウマ)が地中に戻っていくときに地震が起きることになっています。この方が地震の前兆現象を説明するには都合がよいと思われます。

どちらの説明がアリストテレスの考えなのか、機会があれば『Meteorologica』(気象論)を見て確認したいと思っています。


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近畿圏中心領域大型地震 (続報-132)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が11月29日18:00付で更新情報を出しています ―― CH20(八ヶ岳)に極めて微弱な前兆が残るも、それ以外すべての前兆が終息、12月1日± に地震発生の可能性:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期 11月30日に前兆終息の場合は12月1日±1日
(12月1日時点で前兆継続の場合は再考し続報)
推定時刻 午前9時±1時間 (または午後6時±3時間)
推定震央領域 岐阜県、福井県、石川県南部、滋賀県北部
更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の地震、震源の深さ30km以浅


▼ 現状
  • CH06(八ヶ岳) ― 11月28日以降、前兆の再出現なし。静穏基線。

  • CH20(八ヶ岳) ― ほとんど静穏基線だが、極めて微弱な前兆が見える。

  • CH21(八ヶ岳) ― 静穏基線。

  • K10(高知観測点) ― 顕著な前兆が継続していたが、11月29日午前2時ごろに終息。その後15時間以上静穏基線が継続。

▼ 考察
  • No.1778前兆は2008年7月から8年5ヵ月継続。観測歴上、前例のない継続期間。

  • 現在は第21ステージと認識。11月30日± を示す全体的傾向。

  • 11月27日の極大に対する前兆終息は11月29日午後と計算されていた → 11月29日17時30分現在、CH20(八ヶ岳)にのみ極めて微弱な前兆が残っている。ほぼ静穏基線だが、わずかに基線が不安定。他に前兆は現れていない。

  • 12月1日午前に対応地震が発生する場合、計算上、11月30日昼前にCH20(八ヶ岳)の前兆が終息の見込み。

  • 現時点で顕著な新規の前兆や継続出現の前兆がないことから、第21ステージが示す11月30日± に次の極大が現れる可能性はない。

  • 残る可能性は2つ:

    1. 11月30日または12月1日に新規前兆が出現する

    2. 12月1日(誤差を含めて12月2日まで)に対応地震が発生する

  • 上記(1)については、過去に第2ステージと第17ステージで、前ステージが示した日付に新規極大ではなく、新規前兆の初現となった前例がある。

  • 上記(2)については、事前に前兆の完全終息の可能性。現在微弱に残っているCH20(八ヶ岳)を注視中。

  • 誤差の範囲内で11月30日中の地震発生の可能性も完全には否定できない。


串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:


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2016年11月29日火曜日

12月に接近するキロメートル級小惑星


推定直径が1km以上の小惑星で、12月中に地球に接近すると予報されているものは6つです。かなり遠いところを通過するので、地球に影響をおよぼすことはありません:

小惑星 推定直径
(km)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2016 PR8 0.48~1.1 12月4日 07:17 64.05
2008 UL90 0.51~1.1 12月12日 23:53 15.23
2006 UM 0.53~1.2 12月14日 03:08 69.44
2011 UU106 0.48~1.1 12月15日 16:40 57.23
434677
(2006 BZ7)
0.88~2.0 12月23日 01:13 74.51
2102 Tantalus
(1975 YA)
1.6 12月30日 23:32 53.50
(1LD=地球から月までの平均距離) 

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クジラ漂着 ― 福島県いわき市


11月28日、福島県いわき市小名浜のいわき海星高校(地図)近くの海岸で、体長約6mのアカボウクジラが打ち上げられているのが見つかりました。発見時にはまだ生きていたとのこと。「本県でアカボウクジラが打ち上げられたのは、2003(平成15)年に、同市平豊間(地図)の海岸に打ち上げられて以来」:

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小惑星 2016 WQ3 が地球に接近


12月2日午前3時47分(日本時間)、小惑星〝2016 WQ3〟が地球に 1.48LD まで接近します(1LD=地球から月までの平均距離)。

この小惑星は11月23日に発見されたもので、アポロ群に属し、直径は5~11m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は非常に遅く、秒速3.6km(時速約1万3000km)と計算されています。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2016 WQ35~11 12月2日 03:47 1.48


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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『地震予知利権の構造』


11月25日発売だそうです。「平均で年間200億円もの血税を投入している政府の地震調査研究関連費」、「予測さえできなかった熊本地震、鳥取地震」:

上記のサイトで「中身を見る」をクリックすると目次などを含めて16ページ分を読むことができます。「血税200億円はかくして使われる」、「いま、すべきことは、無駄な予算と観測網の大幅な整理だ」、「宏観異常現象に真実性はあるのか?」、「徹底検証 地震と占い師 大地震発生日はかくして導かれる」、「東大地震研究所は必要なのか?」、「地震予知が可能と謳う民間の地震予測会社の実態」、「なぜ、地震学者は東京西部に住んでいるのか」。興味をそそられる内容です。

近畿圏中心領域大型地震 (続報-131)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が11月28日17:00付で更新情報を出しています ―― 推定時期11月30日±1日:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期 11月29日~30日に前兆終息の場合 11月30日±1日(最大誤差を考慮すると12月2日まで)
(12月1日時点で前兆継続の場合は再考)
推定時刻 午前9時±1時間 (または午後6時±3時間)
推定震央領域 岐阜県、福井県、石川県南部、滋賀県北部
更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の地震、震源の深さ30km以浅


▼ 現状
  • CH06(八ヶ岳) ― 11月25日夜から28日00時ごろまで特異状態出現、その後16時間は再出現なく正常基線。

  • 11月28日夕刻の時点で継続している明確な前兆はK10(高知観測点)とCH20(八ヶ岳)

▼ 考察
  • 第21ステージと認識。

  • CH06(八ヶ岳)の出現状況 初現25.8日、中心27.0日、最も顕著なのは27.3日 → 11月29日または30日を指し示す。

  • K10(高知観測点)の前兆は11月27日の極大に関係して出現しているとするならば、新規に初現認識できる前兆は現在のところない → 第21ステージが指し示す11月30日± に新たな極大が現れる可能性は考え難い。

  • 第21ステージが指し示す11月30日± に新たな極大ではなく対応地震が発生する場合、現在継続中のCH20(八ヶ岳)とK10(高知観測点)の前兆は11月29日14時ごろに終息する可能性。

  • 11月30日± が推定されるが、誤差を考慮すると12月2日までは可能性が排除できない。

  • 現在継続中の前兆が完全に終息すれば、経験則 [極大~地震発生]:[終息~地震発生]=3.9:1 を使って地震発生日を確定できる。


串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:


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2016年11月27日日曜日

福島県沖M7.4は海洋ガス田と反転テクトニクスが原因


11月22日午前5時59分ごろに福島県沖で発生したM7.4の地震について、「地震を引き起こした活断層は、2007年まで操業を続けていた海洋ガス田があった場所」、「活断層自体の構造は『逆断層型』だが(中略)、力が働く方向が変わって『正断層型』の動きが発生」、「以前から存在している断層が、従来とは正反対の動きをする現象は、『反転テクトニクス』と呼ばれて」いるとのこと:

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2016年11月26日土曜日

「地震雲」予知が当たるワケ


「昨年、震度3以上の地震の回数は193回におよんだ。平均すると2日に1回だ。地震雲に関係なく『4~5日以内に地震がある』と予告すれば誰でも当たる確率は高い」:

ネット上の掲示板でよく見かける「体感」や耳鳴りによる予知とか電卓の誤表示による予知なんかもこの類いなんでしょうね。こういう確率論的な議論に的確に反論するためには、統計学を学んで自分たちのしている「予知」が統計的に有意であることを数字で示さねばならないのですが、それに気づいている人はいないようです。


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三河湾に光の帯


11月3日、三河湾(地図)で光の帯が目撃・撮影されました。気象予報士は夕日がコンクリート壁や波に反射したものと説明していますがどうでしょうか:

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2016年11月25日金曜日

これ津波きとったらみんな死んどるやん


2016年11月22日早朝の福島県沖地震と津波。自動車で避難した人たちが批判されています:

一方、お隣の韓国ではこの避難渋滞の写真を見て ―― 「津波警報が出て避難する車の写真だなんてとても思えない。本当に見事。目の前に命の危険が迫っているのに、反対車線を空けたままマナーを守るとは」、「韓国だったら信号無視で車が衝突、死傷者が大勢出るはず」:

小惑星 2016 WW2 と WU2 が地球に接近・通過


11月25日午前11時45分(日本時間)、小惑星〝2016 WW2〟が地球に 0.35LD まで接近しました。また、約1時間後の午後0時41分には小惑星〝2016 WU2〟が地球に 1.46LD まで接近しました(1LD=地球から月までの平均距離)。

WW2は11月24日に、WU2は23日に発見されたもので、ともにアポロ群に属し、直径はそれぞれ4~9m 、9~19mと推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

これらの小惑星が最接近した時の地球との相対速度は、前者が秒速9.9km(時速約3万6000km)、後者が秒速7.5km(時速約2万7000km)と計算されています。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2016 WW2
2016 WU2
4~9
9~19
11月25日 11:45
11月25日 12:41
0.35
1.46


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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雲のストーンヘンジ ― イギリス


イギリスの〝The Cloud Appreciation Society〟(雲を愛でる会、雲を鑑賞する会)が「11月の雲」に選んだ写真です。同国ウォリックシャー州(地図)で撮影されました。積乱雲の周囲に張り出した層状の雲の中に、きれいな円(半円)を描いて雲の塊がほぼ等間隔でぶら下がっているように見えます:

どのようにしてこのような不思議な形状の雲ができるのでしょうか。ヒントは上から4枚目の写真――アメリカで撮影された飛行機雲です。

飛行機が過冷却状態にある雲の中を飛ぶと、その刺激で過冷却の水滴が氷の粒となります。飛行機は両翼の下に発生した左右で回転が逆向きの渦巻きを後方に残して行きます(参考写真12)。左右の渦が衝突して一定間隔の下降気流となり、その中を氷の粒が落下して雲からぶら下がった塊のように見えているというのが、上の記事に書かれている説明です。

類似の飛行機雲は日本でも撮影されています:

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串田氏 ― 和歌山県南部M5.4と福島県沖M7.4の予測に成功


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が11月23日15:00付で更新情報を出しています:

今回の更新情報では、11月19日に和歌山県南部で発生したM5.4の地震と、11月22日に福島県沖で発生したM7.4の地震に対する予測が成功したことが主な内容となっています。

串田氏は、8年以上にわたって継続している長期前兆No.1778の予測については一般公開していますが、それ以外の前兆に対する予測については「地震前兆検知公開実験」の参加者に限定して配信しています。そのため一般の方々には、前例のない長期前兆No.1778に対する串田氏の悪戦苦闘ぶりばかりが目立って、串田氏の地震予測手法とはこの程度の当てにならないものという誤解が生じているのではないでしょうか。

今回予測に成功した2つの地震では、典型的な地震前兆波形とされるBF前兆(Baseline Fluctuation anomaly)が高知観測点の観測装置K6に出現しました。BF前兆は基線が盆地のように落ち込むのが代表的なパターンで、変動は数十秒から数時間継続します(上記更新情報の図を参照してください):
  • 11月19日11時48分ごろ和歌山県南部で発生したM5.4の地震(深さ60km 最大震度4) ―― 11月15日に高知観測点のK6にBF前兆出現、新居浜局または延岡局のFM電波、M5.3~5.4と評価、極大~地震発生まで5日±と予測 → 新居浜局等の検知領域である和歌山県南部でM5.4発生。

  • 11月22日5時59分ごろ福島県沖で発生したM7.4の地震(深さ25km 最大震度5弱) ―― 11月19日に高知観測点のK6にBF前兆出現、変動時間が長く函館局のFM電波、宮城・岩手領域に対応する秋田観測点のA2には前兆出現がない、11月21日± または11月24日±2日発生、陸域ならばM5.6±0.5、海域ならばM6.9±0.5(海深減衰、正断層減衰等補正)と予測し、11月20日に「地震前兆検知公開実験」の参加者に配信(推定領域については上記更新情報の地図を参照してください)。

No.1778長期継続前兆については以下の様に記載されています:
  • 現在、第21ステージと認識。

  • 11月17.5日の極大の後、11月20日から21日にかけてCH02(八ヶ岳)に特異状態出現。11月21.2日または21.4日極大。

  • CH17(八ヶ岳)の特異状態が顕著化した11月16.0日を初現とすると12月1日± が算出され、他の前兆出現状況から算出した11月30日±1日と整合的。

  • CH17(八ヶ岳)とK10(高知観測点)に顕著な前兆が継続中。

  • 今後新たな極大が発生せず11月30日に地震発生となる場合は、11月28日ごろに前兆が終息する見込み。

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2016年11月23日水曜日

政府検討: 南海トラフ前兆情報を住民に発信


「南海トラフ巨大地震の前兆現象や、関連するとみられる地震を観測した場合に、自治体や住民に情報発信して警戒を呼び掛ける方向」で政府の中央防災会議が検討に入ったとのことです:

どんな前兆現象が対象となるのでしょうか。

地震を予知する介助犬 ― ニュージーランド


地震を数時間前に予知する介助犬についての記事です:

以下は記事の要約です:
  • ニュージーランドのパーマストン・ノース(地図)に住む女性、クリスティン・グリーンさんはブラウン・セカール症候群(脊髄半側切断症候群)のために体が不自由で、介助犬のサムと暮らしている。サムはボーダーコリーで9歳。

  • グリーンさんは地震があると体がほとんど麻痺してしまい動けなることがある。地震の後、床に倒れたまま動けず、18時間もそのままだったこともある。

  • サムは地震の数時間前になると知らせてくれる。地震を予知すると大きな声で吠え、そわそわと落ち着かずに同じ場所を行ったり来たりする。そして、グリーンさんの足を強く押す。押し方が強いほど地震の規模が大きい。

  • 11月14日(日曜日)午前0時過ぎに発生したM7.8の地震では、前日の午後4時2分に地震の発生を知らせてくれたので、地震発生時には深夜にもかかわらず屋外にいることができた。火曜日に発生したM5.8の余震も事前に教えてくれた。

  • 「サムは間違ったことがありません。私が(サムの仕種を)誤解することは時々あります。でもGeonetで確かめるとサムの方がいつも正しいのです。」

  • サムの「兆候」は地震の6~8時間前に現れる。しかし「その時にその場にいないことには目撃することはできないので、他の人たちに実際に見てもらうのは難しいのです。」「日曜日に、サムが地震を予知していたことを他の人たちに話しましたが、みんな笑うだけでした。」

  • グリーンさんは、以前、行政当局にサムの能力について話したことがあるが、誰も真剣には聞いてくれなかった。「みんな私のことをちょっと頭がおかしいと思ったようです。」

  • マッシー大学の、動物の行動についての専門家ケビン・スタッフォード氏の見解 ― 「動物が地震を予知したという報告のほとんどは断片的な逸話で、地震が起きた後に過去を思い起こしてのもの」、「地震がいつ発生するかわからないので、調査するのが本当に困難」、「犬の嗅覚は人間より優れている。もしかすると、われわれが気づいていない感覚を持っているのかも知れない」

  • そうは言うもののスタッフォード氏は懐疑的な姿勢を崩さない ― 「私たちは長いこと犬と密接な関係を持って暮らしてきたが、そのような感覚が存在することに気づいたことはない」、「あり得ないとは言わないが、もし私が地震を予知できる犬を飼っているとしたら、防災当局に奉仕すると申し出るだろう」

  • スタッフォード氏は次の点にも言及した ― ロシアと日本の研究では、地震の前に実験室内のマウスに生理学的変化があったという証拠が見つかっている。しかし、まだ新しい研究にすぎず、一般家庭で飼われている動物については調べられていない。

  • グリーンさんのブラウン・セカール症候群は脊髄の損傷によるもので、彼女は日常生活のすべてをサムに頼っている。

  • グリーンさんによると、サムは激しい雷雨や余震にも敏感であるという。グリーンさんと一緒にいるとそれらのほとんどに対してサムは「兆候」を示す。

  • グリーンさんは、初めのうちはサムが何を知らせようとしているのかわからなかったが、次第にサムの行動と地震などとの関係に気づくようになった。

  • 「サムは非常に知覚が鋭い犬で、私が地面に落ちているものを拾おうとしたり、掃除、洗濯、着替えをするときに介助するように訓練されています。」

  • グリーンさんはブラウン・セカール症候群のせいでいつトイレに行ったらよいのか自分ではわからないが、それもサムが知らせてくれる。

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2016年11月22日火曜日

断層と海底隆起がすごい ― ニュージーランドの地震


11月14日に発生したニュージーランドの地震。現地では震源に近くもっとも被害の大きかった地名をとってカイコウラ(Kaikoura、地図)地震という呼び名が定着してきています。この地震によって生じた断層や海岸の隆起の様子を撮影した動画を2つ紹介します。

ドローンを使って撮影したケケレング断層の映像。全長30km、最大変位は水平方向に10m、垂直方向に2m。この断層は過去1000年間で20~25mずれているそうです。断層のそばに人がいるシーンが何カ所かあるので、大きさがわかります:

全長約30km ・・・ おおよそ東京駅から立川駅までの距離です。

ワイパパ・ベイ(地図)の海岸隆起とパパテア断層。コンクリートでできた垂直の壁のようです。高さ約2m。隆起した海底には干からびた海藻、魚やエビの死骸。取り残されて池のようになった海の名残も見えます:

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福島県沖地震の前兆だった?


今朝5時59分に福島県沖でM7.4、深さ25km(いずれも暫定値)、最大震度5弱の地震が発生しました。そこで、今年に入ってからこのブログで取り上げた福島県関連の記事を集めてみました。今朝の地震と関連があると言うつもりはありませんが参考まで ・・・

福島県ではありませんが、震央から比較的近いところにある蔵王山でも火山性地震や火山性微動が続いています:

2016年11月21日月曜日

地を這う真っ白な雲 ― 台湾各地


11月21日午前、台湾各地で地面に接するほど低い位置に白い雲が見られました。台湾の中央気象局気象予報センターによると寒気が流入する前兆とのことですが、日本でもこのような現象がおきることはあるのでしょうか:

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クジラ漂着 ― 石川県志賀町


11月20日、石川県志賀町大島(地図)の海岸にクジラが漂着しているのが見つかりました。ハナゴンドウとみられ、体長2.6m。海に放したものの、約1時間後に再び漂着したとのことです:

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2016年11月20日日曜日

太陽で地震を予知する男性


米国ニューメキシコ州アルバカーキ(ニューメキシコ州最大の都市、地図)のテレビ局 KOAT のウェブサイトに掲載されている11月16日付のインタビュー記事です:

記者と男性の会話はおおよそ以下のとおりです。「R」は記者、「D」は男性です:
R: 今週、ニュージーランドで最大級の地震があり、広い範囲に被害をもたらしました。

D: 私たちは地震発生の3日前に今回の被災地を警戒地域に指定していました。

R: 今回のニュージーランドの地震はここにいらっしゃるニューメキシコの男性・ダビッドソンさんによって予知されていました。彼は自分のRV(レジャー・ビークル)の中で仕事をします。ダビッドソンさんは日本の地震の4日前、チリの地震の1日前に(地震発生を)ツイートしました。ダビットソンさんは、最近地球上で発生した10の地震のうち8件を予知していた、その中には最新の4件の地震も入っている、とおっしゃっています。ダビッドソンさんは今日、どうやって地震を予知しているのかを私たちに語ってくれました。

D: 大地震が最も発生しやすい時を太陽が教えてくれるのです。次に地球のエネルギーがどこを流れているのかを検討します。地面より上と、地下深くの両方です。

R: ダビッドソンさんのRVの中を拝見すると、特に変わったところのない普通の居住スペースです。誰でも自分のリビングルームでくつろぎながら地震予知ができるとおっしゃるわけです。

D: 私が地震を予知するのに使う道具は、皆さんが使うものと同じで一般に売られているものです。

R: 次の大地震を予知するにあたっては太陽が重要な要素ですので、ニューメキシコは予知の作業をするにはもってこいの場所だ、とダビッドソンさんはおっしゃっています。

D: 第1の研究対象は太陽で、ここは西部の Big Sky Country (本来はモンタナ州のニックネーム)ですから。

R: ここで大事な質問を1つ。ニューメキシコで大地震は起きるでしょうか。

D: ここで大地震ですか? ニューメキシコで(大)地震が起きる可能性はものすごく低いですよ。

R: それをうかがって安心しました。アルバカーキからサンドラ・ラミレスがお伝えしました。

なんだか要領を得ない会話で、予知の手法の具体的なことは何もわかりません。画面から推察すると、太陽面爆発などで高速の太陽風が地球に到達するときに地球のどの地域が太陽の方を向いているかに着目しているのかも知れません。「地球のエネルギーがどこを流れているのか」というのは、地磁気の磁力線のことで伏角や偏角から推定しているのでしょうか。


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ひずみ集中帯


鳥取県中部地震(M6.6、深さ11km)から1ヵ月。同地震がひずみ集中帯で発生したことから、ひずみ集中帯についての解説記事です。「(ユーラシアプレートの)断片の境界は軟らかく変形しやすい。山陰地方はちょうどこの境界線上に位置しており、東西に延びるひずみ集中帯が形成された」、「(山陰地方で地表に活断層が少ないのは)ひずみ蓄積の歴史が数千年程度と短く、断層の変動が累積しておらず、まだ地下にとどまっているためではないか」:

以下は記事に掲載されている地図です。ひずみが蓄積する速度が速い場所がオレンジ色で示されていますが、八ヶ岳南麓天文台の串田氏が M7.8±0.5 の大地震を予測している領域もオレンジ色になっています:

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2016年11月19日土曜日

地下の通電性が地震に関与か


九州大地震火山観測研究センターなどの研究成果です。「電気が流れにくい固い地盤の領域で主に地震が発生している」、「固い地盤の直下などには電気が流れやすい領域も存在」、「地表に活断層が現れていない場所でも地震の危険性を予測できそう」:

和歌山地震の前兆だった?


先日、自家製〝半自動宏観異常検出プログラム〟(笑)が以下の新聞記事をピックアップしました。11月15日、和歌山県田辺市本宮町大瀬(地図)の国道でがけ崩れがあり2000戸以上が停電したという内容です。特に大雨が降ったというわけでもないので、このブログで取り上げようかと思いましたが最終的に「没」にしたものです:

今日11時48分ごろに発生した和歌山県南部の地震(M5.4、最大震度4、深さ約60km)の震央の位置(地図)と上記記事の現場を比べてみて下さい(震央の位置は気象庁の速報値ですので、後日変更される可能性があります)。

和歌山県では以下の様な報道もありました:

鬼界カルデラでマグマ活動


鹿児島県南方で屋久島や種子島に近い海底にある鬼界カルデラ地図)で、マグマ活動を示す熱水の噴出が確認されたとのことです。「5カ所で噴出があり、熱水が高さ約100メートルに達する場所もあった」、「鬼界カルデラは約7300年前に超巨大噴火を起こし、日本列島全体に影響が及んだ」:

薩摩硫黄島は鬼界カルデラの縁に形成された成層火山です。2000年~2004年、2013年に噴火が確認されています。


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近畿圏中心領域大型地震 (続報-130)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が11月17日16:00付で更新情報を出しています ―― 第20ステージの示した11月17日に極大出現、地震発生は11月末の可能性:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期 前兆の完全終息を観測後に予測
現状で可能性がある時期は11月30日±2日
推定時刻 午前9時±1時間 (または午後6時±3時間)
推定震央領域 岐阜県、福井県、石川県南部、滋賀県北部
更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の地震、震源の深さ30km以浅


▼ 現状
  • CH17(八ヶ岳) ― 17日夕刻現在、糸状特異が継続中
  • CH21(八ヶ岳) ― 正常基線を記録していたが17日午前10時ごろから糸状特異が出現、昼ごろを中心に極大
  • K10(高知観測点) ― 17日夕刻現在、顕著な特異状態が継続中

▼ 考察
  • 前回の更新情報の時点(11月16日夕刻)では、11月15日夜からCH17とK10に現れた顕著な特異状態が、第20ステージの4番目の極大なのか、第20ステージが指し示した11月17日に現れる次ステージ(第21ステージ)の極大なのか、確定できなかった。

  • 上記CH21への前兆出現などの状況から、11月17日は対応地震発生日ではなく、新たなステージ(第21ステージ)の極大(11月17.5日)であると認識。

  • 第21ステージの初現は、11月10.5日か11月11.3日:

    • 11月10.5日 ― CH20にその後の変動と同型の弱い前兆が出現
    • 11月11.3日 ― CH20の前兆が顕著化した

  • 上記に初現と極大に関する経験則を適用すると、それぞれ11月29日± と11月30日± が算出される。

  • 静穏期間は約3日間と計算されるので、11月26日~27日ごろに前兆終息の見込み。


串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:


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2016年11月18日金曜日

大正地獄から熱湯噴出 ― 北海道登別市 (続報-2)


11月5日深夜に始まった大正地獄(地図)の噴出は現在も続いており、被害が出ているとのことです。「1日1回のペースで高さ6~7メートルの噴出活動が続いている」、「熱湯で展望台付近の地面が1メートルほど削られ、展望台を支えるくいがむき出しになり、建て替えが必要な状態」:

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2016年11月17日木曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-129)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が11月16日17:40付で更新情報を出しています ―― 前兆終息せず、新たな極大形成中か:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期 可能性1 11月17日または18日 (17日に前兆終息の場合)
可能性2 11月30日± (今後の観測が必要、修正の可能性)
推定時刻 午前9時±1時間 (または午後6時±3時間)
推定震央領域 岐阜県、福井県、石川県南部、滋賀県北部
更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の地震、震源の深さ30km以浅


▼ 現状
  • CH17(八ヶ岳)とK10(高知観測点)に顕著な特異前兆出現

    • CH17 ― 11月16日23時から糸状特異が継続中

    • K10 ― 11月17日00時から顕著特異が継続中

    • 同時期にCH20(八ヶ岳)にも特異が出現、16日日中に顕著、夕刻現在は静穏傾向

▼ 考察
  • 現在は第20ステージと認識。

  • 前回の更新情報では、第20ステージの最終前兆(11月13.5日)に対して16日昼前に前兆が終息した場合は、第20ステージが示す11月17日± に対応地震が発生する可能性が高いと報告。

  • しかし、上記のようにCH17とK10に顕著な前兆が出現。明らかに新たな極大を形成中とみられる。16日中に極大となった可能性もある。

  • 可能性1 ― 11月16日中に極大となった場合 → 最短の可能性として11月17日~18日に対応地震発生の可能性:

    • CH17とK10の前兆が17日午前中も継続出現している場合は、17日地震発生の可能性は否定。

    • 17日夜に前兆終息の場合は18日に対応地震発生の可能性。

    • 18日午前中も前兆継続の場合 → 可能性2 または 可能性3

  • 可能性2 ― 初現を11月10.5日として11月29日±

  • 可能性3 ― 初現を11月8.5日として12月2日±

  • 可能性2と可能性3については、今後の観測データを見ないことには決定困難。11月18日までに対応地震が発生せず前兆が継続した場合は、極大を見極めた上で再推定。


串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:


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2016年11月16日水曜日

前兆? ― ニュージーランド関連記事


今年に入ってからこのブログに掲載した記事の中で、今回のニュージーランドの地震に関連しているかも知れないものを集めてみました。可能性は低いですが ・・・

CERNのLHCにも影響 ― ニュージーランドの地震


11月13日夜8時すぎ(日本時間)にニュージーランドで発生した M7.8 の地震は、CERN(欧州原子核研究機構)のLHC(大型ハドロン衝突型加速器)の中を走る粒子ビームの軌道にも影響を与えたとのことです(画像):

CERNはスイスとフランスの国境地帯にあり、ニュージーランドの地震の震央から約1万8900km離れています。LHCは円形の粒子加速器で、1周約27km(山手線は1周約35km)。その中を光速に近い速度で走る粒子ビームの軌道が地震の揺れで乱れたということです。


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チカメエチオピア釣れる ― 神奈川県小田原市


小田原魚市場公式ブログの11月15日付記事から。神奈川県小田原市早川港(地図)を拠点とする釣り船が、深海魚のチカメエチオピアを釣り上げたとのことです。Wikipediaによると、チカメエチオピアはシマガツオ科の種では最も深い水深275-620mに生息しているとのことです:

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雲海の下の倒立都市


日没前に米国シカゴのオヘア国際空港(地図)に着陸しようとしている飛行機から撮影された写真です。雲の下にシカゴの町並みが上下逆さまに見えています。なぜこのように見えているのでしょうか。ヒントは、シカゴが五大湖の1つ・ミシガン湖に面しているということです:

オヘア空港は成田や羽田が足下にも及ばないすばらしい大空港ですが、冬期に北から五大湖を渡って吹いてくる冷たく湿った風がもたらす降雪に悩まされることが泣き所で、時には積雪のために閉鎖されることがあります。


近畿圏中心領域大型地震 (続報-128)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が11月15日16:30付で更新情報を出しています。11月17日前後に地震発生の可能性:

以下は最新の更新情報 No.181 のまとめです ――

推定時期 11月17日(誤差があっても18日まで)
11月16日昼前までに前兆が終息することが条件
11月17日午前の段階で前兆が継続している場合は再考
推定時刻 午前9時±1時間 (または午後6時±3時間)
推定震央領域 岐阜県、福井県、石川県南部、滋賀県北部
更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
推定規模 M7.8 ± 0.5 陸域の地震、震源の深さ30km以浅


▼ 現状
  • 長期継続したCH17(八ヶ岳)の糸状特異が11月13日昼(11月13.5日)に終息し正常基線に復帰。11月2.1日の極大に対応する終息の可能性。その後、ごく短時間の出現が数回あり、直前前兆の可能性。

  • K10(高知観測点)にやや顕著な特異状態が2回出現(11月11日13時~13日9時、13日17時~15日9時)。両出現期間の中央の11月13.5日は、出現形態から極大の可能性。

  • 八ヶ岳CH20とCH21に弱い前兆が継続。

▼ 考察
  • 現在は第20ステージと認識。

  • 現在までの前兆出現状況に経験則を適用すると、いずれも11月17日± を示す。

  • 11月17日± という第20ステージが示す日付は対応地震発生日か次の極大の出現日か? 現在の前兆出現状況からは新たな極大が出現するとは考え難く、対応地震発生日である可能性が強く示唆される。

  • 11月17日± が対応地震発生日である場合

    • CH20とCH21で続いている弱い前兆は、計算上、11月16日昼前に完全終息の見込み。

    • 11月13.5日極大に対応する直前特異が11月16日18時± に出現する可能性。

  • 11月16日昼前~午後の時間帯に前兆終息時間帯が出現するか否かに注目。

  • 11月17日午前の段階で前兆が顕著に継続している場合は再考。


串田氏の地震予測手法について詳しく知りたい方は、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:


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2016年11月15日火曜日

自閉症のアマチュア気象予報士がNZの地震を警告していた


カナダ東部ノバスコシア州(地図)に住むフランキー・マクドナルドさん(32歳)は、YouTube上で気象予報を続けています。それが非常によく当たるということで有名で、昨年、カナダの国会で〝weatherman extraordinaire〟(非凡な気象予報官)として称讃されました。同氏は自閉症で、そのしゃべり方はかなり個性的(絶叫調)ですが、YouTubeのスターとして10万人のフォロワーがいるということです。

そのマクドナルドさんが、10月21日にアップロードした動画で、まもなくニュージーランドで巨大地震が起きると警告していました:
まもなく発生する2016年ニュージーランド巨大地震についての更新情報です。ニュージーランドでマグニチュード7.0かそれより大きい地震が発生するでしょう。

地震によって周辺の領域で津波が発生するでしょう。

ニュージーランドの皆さん、地震の訓練を始めて下さい! 非常に強い地震が予想されますから、救急セット、懐中電灯、ろうそく、予備の電池、発電機 ・・・ を用意して下さい。


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本当の孤立 ― ニュージーランドの地震


日本では災害で集落などが孤立したと言う場合、土砂崩れや倒木などで車の通れる道路が使えなくなったというイメージですが、ニュージーランドの地震で孤立した牛たちは、八方ふさがりで本当の意味で孤立してしまいました。

▼ 3頭の牛(1頭は仔牛)が孤立:

▼ さらに2頭の牛が孤立:

それにしても牛たちが孤立した放牧場の崩壊のありさまは衝撃的です。2008年岩手・宮城内陸地震によって荒砥沢ダム付近に生じた大規模な山体崩壊を思い出します:

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2016年11月14日月曜日

空が光った ― ニュージーランドの地震


日本時間11月13日午後8時3分ごろにニュージーランドで発生したM7.8の大地震。揺れのピーク時に空が光ったとのことです。同国はサマータイム中ですので地震発生は14日午前0時過ぎとなっています。ウェリントン市から海のある東に向かって撮影:

海の方向で空のかなり広い範囲が光っているようですので、地上の電気系統からの発光が空に反映したとは考えにくいと思います。


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奇妙な生き物


最近ニュースサイトで見かけた地球外生物のような動物を2種類紹介します。

▼ 昆虫とは思えない〝trilobite beetle〟(三葉虫のような甲虫)。シンガポールで見つかりました。動画でみると脚は3対6本あるようです。落ち葉に擬態しているのでしょうか。これまで1924年と1993年にしか見つかっていないきわめて稀な昆虫です。このような特異な形態をしているのはメスだけで、オスはありふれた甲虫の姿をしており、メスの10分の1の大きさだそうです:

▼ 口を投網のように前方に投げ出して採餌する奇妙な動物。バリ島近くの海底で撮影されました。脚は13本で、左右対称ではなく互い違いに生えているように見えます。ウミウシの仲間だそうです:

2016年11月13日日曜日

地震雲と放射状雲


風と雲のことば辞典』(講談社学術文庫)を買ってきました。書名の通り、風や雲にまつわる言葉を集めた辞典です。「風の伯爵夫人」、「舞台風」、「死霊風」、「問答雲」、「雲の便り」、「白雲幽石を抱く」、「雲は竜に従い、風は虎に従う」など、あまり耳にすることのない言葉も数多く集められていて、読み応えがあります。

地震予知関係では「地震雲」と「放射状雲」が掲載されていますが、「地震雲」に傾倒している人にとっては残念な解説となっています。

地震雲 じしんぐも
科学的には認められていないが、大空にできる帯状の雲を<地震雲>と呼ぶ人がいる。地震の前に発生する電磁波が雲を作るというのだが・・・・・・? (以下略)

放射状雲 ほうしゃじょううん
風の吹く方向に沿って平行に並んだ何本かの帯状の雲。地上から見上げると、遠近法によって一点から放射状に広がっているように見える。高度数万キロの人工衛星から見下ろせば、平行に見える。

よく「雲が・・・の方向に集束している」という類いの掲示板投稿を見かけます。その方向に震源があり地震が起きそうだということなのですがどうでしょうか。観測者から遠ざかる方向に集束している事例ばかりで、逆に観測者の上空に四方八方から雲が集束してきているという報告を見かけないことが、雲の集束で地震予知ができるという主張の怪しさを物語っています。震源が海域にある場合などを考慮しても、もう少し後者のタイプの報告があってもよいはずです。


弥陀ヶ原でジェット音をともなう噴気 ― 富山県立山町


気象庁が11月9日に発表した以下の資料によると、常時観測火山である弥陀ヶ原(地図)に対して10月17~20日に現地調査がおこなわれ、地獄谷噴気地帯の百姓地獄で「これまで認められなかったジェット音を伴う噴気が認められました」とのことです:

2012年6月以降、弥陀ヶ原では噴気の拡大や温度の上昇傾向が確認されています。

なお、上記の資料中、図2「地震活動経過図及び回数積算図」では地震数の急激な増加がみられますが、これは黒部ダムの北東で発生している群発地震が算入されているためと考えられます。


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小惑星 2016 VR4 が月と地球に接近・通過


小惑星〝2016 VR4〟が、日本時間11月9日午後0時07分に月に1.21LD、午後3時16分に地球に1.96LD まで接近しました(1LD=地球から月までの平均距離)。

この小惑星は11月10日に発見されたもので、アポロ群に属し、直径は4~10m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は、秒速11.0km(時速約4万km)と計算されています。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2016 VR44~10  月 11月9日 12:07
地球 11月9日 15:16
1.21
1.96


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2016年11月12日土曜日

川が消える ― 埼玉県入間市


埼玉県入間市の黒須地区(地図)を流れる1級河川の霞川が約100mにわたって干上がり、川底が露出しています。「何らかの原因で川の水が一度、地下に潜っていると思われる」、「近年ではなかった現象」(飯能県土整備事務所):

川が干上がっているのは、1649年7月30日に発生した武蔵・下野の地震(M7.0)の震源にきわめて近い場所です。

この地震について『理科年表』(丸善株式会社)には「武蔵・下野: 川越で大地震。町屋700軒ほど大破。江戸城で石垣など破損。侍屋敷・長屋破損し、圧死多数。上野東照宮の大仏の頭落ちる。日光東照宮破損。余震日々40~50回」と記載されています。

この地震から約1ヵ月後の9月1日には川崎・江戸を中心とした被害地震(M6.4)、さらに翌年4月24日には日光・江戸を中心とした被害地震(M6.0~6.5)が発生しています。


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