2024年10月31日木曜日

嵐の前の静けさ? 10月は今年初めて震度4以上の地震なし

 
早いもので 10月も残すところあと半日となりましたが、10月は震度4以上の地震が発生していません。今年になって初めてのことです。嵐の前の静けさでしょうか。

「10月に発生した地震をまとめてみると、なんと震度4以上の地震が発生していないのです!」、「これは、今年に入って初めてのことで、地震活動がとても少なかったことを示しています」:
 
今年の月別・震度別の地震回数は、気象庁の「震度データベース検索」で、2つある日付入力欄のうち、上の欄に「2024/01/01」と入力し(下の欄はデフォルト値のまま)、オレンジ色の「震度別地震回数表」ボタンをクリックすれば、表示されます。
 
上の操作で表示された回数表を見ると、1月は能登半島地震の影響で突出して地震が多いですが、その後は徐々に回数が減ってきていることがわかります。
 

大地震を予知する部屋?

 
週刊実話』の記事です。 栃木県にある賃貸住宅(平屋)の部屋では、大地震の 5〜10分前に住民が揺れを感じるのだそうです。

「激しい揺れのせいで、僕はまともに立つことも歩くこともできなかったのに、家具とか物が微動だにしていないんです。つまり僕だけが揺れを感じている状態でした」「10分もしないうちにまた地震が来ました。揺れは先ほど感じたものと同じでしたが、今度は照明器具が大きく振れ、机が左右に動き始めたかと思えば本棚が倒れてくるなど、本物の地震でした」:
 

磐梯山で火山性微動

 
10月29日、磐梯山(地図)で火山性微動が発生しました。10日と27日にも各 1回発生しています。火山性微動が 1ヶ月に 3回観測されたのは昨年 4月以来です。10日の微動では火山性地震も増えて 21回観測されたのですが、27日と29日の微動では、火山性地震の増加はみられません。

気象庁「磐梯山の火山観測データ」より(クリックで拡大)


4つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
10月27日から 31日にかけて、4つの小惑星が月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 10月30日付のデータベース更新で明らかになりました。このうち、〝2024 UG9〟は地心距離 0.023LD=8850km まで接近し、静止衛星よりはるかに低いところを通過して行きました。移動速度も高速でした。
 
2024 UD8
(2024年10月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月27日 20:11
 (地球)10月27日 23:22
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.66 LD
(地球)0.67 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
18.0 km/s ≅ 6万5000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期802 日 ≅ 2.20 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2024 UV7
(2024年10月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月28日 06:40
 (地球)10月28日 14:36
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.88 LD
(地球)0.57 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
11.3 km/s ≅ 4万1000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2025年7月23日ごろ
公転周期327 日 ≅ 0.90 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2024 UW7
(2024年10月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月28日 22:35
 (地球)10月29日 03:43
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.90 LD
(地球)0.33 LD
推定直径
2 ~ 5 m
対地球相対速度
15.8 km/s ≅ 5万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2027年11月6日ごろ
公転周期538 日 ≅ 1.47 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2024 UG9
(2024年10月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月30日 21:42
 (月)10月31日 03:54
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.023 LD
(月)0.052 LD
推定直径
1 ~ 2 m
対地球相対速度
20.3 km/s ≅ 7万3000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近
公転周期1188 日 ≅ 3.25 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年10月30日水曜日

101 歳の地質学者

 
朝日新聞』の記事です。 「地震隆起」や「火山フロント」という概念の提唱者で、101歳の地質学者・杉村新(すぎむらあらた)博士に関する記事です:
 
70年、杉村さんは地球物理学者の上田誠也さんとともに、プレートテクトニクス説とは独立に、地質と地球物理学を融合し、沈み込み帯にある日本で地震や火山活動が起こると論じた「弧状列島」を発表した。
 
だが、杉村さんたちの「新しい地球観」は、伝統的な東大地質学教室の主流にはならず、東大では 26年間 、助手のままだった。
 
 
 この先生の名前、記憶の片隅にあったので、あたためて書斎の本棚を見渡すとありました。『クローバルテクトニクス 地球変動学』(杉村新 著、東京大学出版会、1987年)。プレート・テクトニクスについての専門書ですが、数日間で読み通した記憶があります。
 
特に印象に残っているのは「アフリカを中心とした地球表面全体の投影」という図です。ほとんどの大陸が太平洋プレートに囲まれているように見えます。図には次のようなキャプションがついています —— 「アフリカプレートや南極プレートは、ほとんど拡がる境界にかこまれている。拡がる境界にかこまれたプレートはどうなるだろうか、本文を読んでください。」
 
そして本文には次のように書かれています —— 「(アフリカプレートや南極プレートは)一部を除きほとんど拡大軸で囲まれている。もし拡大軸が動かないとすると、アフリカも南極もどんどん隆起でもしないと説明がつかないが、そういうことは決してない。これらの拡大軸の位置は、外へ外へと動いてゆき、アフリカプレートも南極プレートも、面積を拡げつつあるのである。このことが理解できないと、プレートの概念のポイントを把握したことにならない。」
 
さらに、拡大軸(海嶺)自体が海溝から沈み込んで消滅してしまうことがあることや、プレートが剛体でということの意味についても、詳しく解説されています。

「世界は証拠を尊重する米国大統領を必要としている」

 
Nature』のウェブサイトに掲載された論説(社説)です:

「大統領として、トランプ氏は研究に基づく知識を繰り返し無視しただけでなく、国や世界の科学機関や公衆衛生機関を弱体化させた。気候科学を否定し、ハリケーン予報に対する連邦政府の対応について嘘をつき、科学者に消毒剤(disinfectants)が COVID-19 患者の治療に使用できるかどうかを調査するよう求めた。」

「トランプ氏は、100年に一度のパンデミックの最中に、米国を世界保健機関から脱退させた。米国が策定に協力したパリ気候協定と包括的共同行動計画(イラン核合意とも呼ばれる)の両方から米国を脱退させた。当時、多くの EPA(米国環境保護庁)の科学者がネイチャー誌に語ったように、気候政策を撤回し、EPA の研究員が政治家から独立して活動することを困難にするなどして、EPA に恐怖心を植え付けた。」

 
トランプ政権によって破棄が命じられることを懸念して、米国の気候変動関連の研究者たちが連携して、政府機関に蓄積されてきた気候変動の観測データを、隣国カナダなどに退避させたことが思い出されます。


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小惑星 2024 UZ6 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2024 UZ6〟が 10月27日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 10月29日付のデータベース更新で明らかになりました。地球への接近距離 0.046LD = 1万7524km で、静止衛星よりも地表に近いところを通過して行きました。
 
2024 UZ6
(2024年10月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月27日 15:15
 (地球)10月27日 16:24
接近日時 誤差
(月)± 3 分
(地球)± 3 分
接近距離 (月)0.992 LD
(地球)0.046 LD
推定直径
2 ~ 4 m
対地球相対速度
8.1 km/s ≅ 2万9000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2025年4月17日
公転周期498 日 ≅ 1.36 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月29日火曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-306)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 10月28日18:00 付けで「続報 No.373」(PDF形式)を出しています。
 
前回の更新情報(10月16日17:00 付け)では次のように推定されていました ——
 
直前変動(10月3.4日)等が観測され、11月1日±2日に地震発生の可能性が考えやすい。11月1日±2日発生の可能性が正しい場合は、現在継続中の変動は 10月26.5日±1日まで継続する見込み → 最終決定は 10月27日まで困難。
 
今回の更新情報では以下のように推定されています ——
 
11の前兆変動のうち 9が 静穏化。残る 2種の変動は極めて微弱に継続。10月30日±1日まで継続の可能性。現在の認識が正しい場合、次のステージへの移行がなければ 11月2日±2日に地震発生の可能性が考えやすい状況。

No.1778 前兆は約 16年 4ヶ月継続し、最大時には 30の観測装置に変動が出現。現在は 2種の変動(CH32 特異とCH20 および CH26の PBF特異)のみが継続。

[注] 特異変動、PBF変動については『FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による 「地震・火山の予報」解説資料』(PDF形式)の「Chapter.3 地震前兆変動の種類」を参照してください。
 

推定日11月2日±2日発生の可能性が考えやすい状況
推定時間帯 09:00±2時間 または 18:00±3時間
推定震央領域

続報 No.373」所載の図2 太線領域内
火山近傍の可能性考えやすい;
斜線域の可能性考えやすい;
弧線A~B以南は考えにくい
推定規模 単発の場合:M8.0 ± 0.3;
複合の場合:M7.4 + M7.3 など
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2024年10月28日月曜日

小惑星 2024 UO4 が地球と月に接近

 
10月28日から29日にかけて、小惑星〝2024 UO4〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 UO4 (2024年10月27日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月28日 16:57
 (月)10月29日 07:08
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.18 LD
(月)0.47 LD
推定直径
2 ~ 5 m
対地球相対速度
8.4 km/s ≅ 3万 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2025年3月28日
公転周期544 日 ≅ 1.49 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月27日日曜日

反トランプの共和党員たち

 
英語版の Wikipedia から。日本の報道では、共和党はトランプ支持一色で、反対派はごく一部であるかのような印象を受けますが、そうでもないようです。日本でも顔や名前を知られた人たちがかなり含まれています。
 
「これは、ドナルド・トランプ前大統領の 2024年アメリカ合衆国大統領選挙運動に公然と反対を表明した著名な共和党員および保守派/無所属議員のリストです」:

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イスラエル北部とヨルダン川西岸に地震警報

 
10月26日朝、イスラエル北部とヨルダン川西岸に地震警報が発令されました。イスラエル国防軍の攻撃によってレバノン南部の武器庫が爆発し、この振動を地震警報システムが地震と誤認したために警報が出されたものです。
 
イスラエルの国家地震警報プラットフォーム「テルア(Teru’a)」システムは、世界で最も先進的なシステムの 1つで、2022年に稼働。特徴は爆発と地震を識別する能力とされています。しかし、今回は爆発がセンサーの 1つの近くで発生したため、システムが地震と誤認した可能性がある、また、欧州の国際監視ネットワークも爆発を地震活動として記録したとのことです:
 
日本の緊急地震速報のシステムは地震と爆発をきちんと区別できるのでしょうか。我が国のシステムは平和を前提に作られており、爆発との識別はあまり重視されていないのではないでしょうか。いざ戦争となれば、センサーの数もイスラエルよりはるかに多いので、センサーの直近で爆発が起きる可能性も高いのでは ・・・。敵国の攻撃のたびに地震警報が出されたら混乱に拍車をかけることになりかねません。
 
 
 

Wakulla Swamp Volcano: フロリダの湿原の奥にあるという伝説の活火山 (その7)

 
 
1890 年、作家の J・C・パウエルは、有名な著書『アメリカの中のシベリア、あるいは南部の囚人収容所での 14年間の経験』の中で、ジェファーソン郡 (地図)の囚人労働収容所の南西方向の空を「奇妙で鮮やかな光」が照らした様子を記している。

州の記録によると、いわゆるワクラ火山はおそらくテイツ・ヘル(Tate's Hell、地図)のすぐ北にあるジェファーソン郡南部から噴出したものと考えられるので、この記述は真実であろう。

以上のことから、(噴煙の)発生源はセント・マークス野生生物保護区(地図)の「ガム・スワンプ」地区(地図)付近であることがわかるが、そこも到達が非常に難しいことで有名である。
 
この現象の最後の目撃記録は、1891年にレオン郡裁判所(地図)の屋上から見られたものである。

1894年、ジャクソンビル(地図)の『フロリダ・タイムズ・ユニオン』が資金提供した別の探検隊は、想定される火口を発見できず、噴煙の兆候も見つけられなかった。

20 世紀になると、「火山」は忘れ去られ、今日ではその伝説もその場所と同様に謎に包まれたままになっている。

しかし、「ワクラ沼の不思議」についての話題は今も続いている。そしてそれは単に未解決のままの謎の 1 つなのかもしれない。
 
——
 
(完)
 
 
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小惑星 2024 UQ1 が地球と月に接近

 
10月28日から29日にかけて、小惑星〝2024 UQ1〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 UQ1 (2024年10月26日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月28日 15:10
 (月)10月29日 07:40
接近日時 誤差
(地球)± 2 分
(月)± 2 分
接近距離 (地球)0.62 LD
(月)0.81 LD
推定直径
8 ~ 17 m
対地球相対速度
6.6 km/s ≅ 2万4000 km/h
初観測から地球接近まで4 日
次の地球接近2030年2月9日ごろ
公転周期639 日 ≅ 1.75 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月26日土曜日

小惑星 2024 UN2 が地球と月に接近

 
10月26日午後、大型の小惑星〝2024 UN2〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 UN2 (2024年10月25日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月26日 14:59
 (月)10月26日 15:56
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.553 LD
(月)0.550 LD
推定直径
15 ~ 34 m
対地球相対速度
10.5 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで3 日
次の地球接近2025年10月16日
公転周期358 日 ≅ 0.98 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月25日金曜日

通信衛星が原因不明の空中分解

 
10月19日、インド洋上空の静止軌道上で稼働していた通信衛星・インテルサット 33e で電力が失われる異常が発生し、通信サービスが停止しました。10月21日、米国インテルサット社は衛星が完全に失われたと発表しました。原因は明らかになっていません:
 
インテルサット 33e はボーイング・スペース・システムズ社によって設計・製造され、2016年8月に打ち上げられました。東経 60度の静止軌道上にとどまって通信サービスを提供していました。
 
インテルサット 33e の破片数十個がスペース・デブリ(宇宙ゴミ)となって静止軌道上に広がっていることが観測されています。これまで安定して稼働していた衛星が内部の原因で爆発飛散することは考えにくいので、隕石かデブリと衝突したのではないでしょうか:
 
 
 
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雲上の謎の「柱」— タイ

 
タイのウボン・ラーチャターニー県(地図) で 10月21日に撮影された写真が話題になっています。Facebook に投稿されたもので、低層の灰色の雲から黒い直線的な「柱」が上層の虹色を帯びた雲に向かって伸びています。撮影者は、目では見えず写真にだけ現れた、としています。
 
童話「ジャックと豆の木」に登場する巨大な木ではないかという冗談もでているようです。見解を求められたチュラロンコーン大学の教授は「飛行機が雲を通過するときに形成される消散航跡(distrail)かもしれない(中略)このような現象は通常は肉眼で見えるため、真の原因は不明である(中略)これが加工されたり、カメラの故障によるものでないことを願う」と語っています:

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2つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2024 UB1〟が 10月18日に、〝2024 UY〟が 10月25日に地球と月の近くを通過していたことが、10月24日付の NASA/JPL のデータベース更新によって明らかになりました。
 
2024 UB1 (2024年10月24日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月18日 14:14
 (月)10月18日 21:28
接近日時 誤差
(地球)± 18 分
(月)± 16 分
接近距離 (地球)0.97 LD
(月)0.70 LD
推定直径
6 ~ 12 m
対地球相対速度
8.0 km/s ≅ 2万9000 km/h
初観測から地球接近まで−4 日
次の地球接近2025年5月19日
公転周期318 日 ≅ 0.87 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
2024 UY (2024年10月24日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月25日 06:35
 (月)10月25日 13:47
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.77 LD
(月)0.63 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
10.6 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2027年9月25日ごろ
公転周期1102 日 ≅ 3.02 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年10月24日木曜日

小惑星 2024 UQ が大気圏突入

 
10月22日18時08分(日本時間)、高速で移動する物体 (A11dc6D、2024 UQ)が発見され、JPL と ESA の自動監視システムによって、地球への衝突の可能性が高いと判定されました。 当該物体は、発見から 1時間46分後の 19時54分(日本時間)に、米国カリフォルニア州から西に約 1000km の太平洋上空 38.2km で大気圏に突入しました。衛星画像によって、予測された時刻に予測された場所で閃光が確認されています。2024 UQ の直径は 0.8〜1.6m と推定されています。
 
大気圏突入前に小惑星が発見されたことはこれまでに 10回ありますが、そのうち 3回は今年起きています。
 


2つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2024 US〟が 10月22日に、〝2024 UT〟が 10月24日に地球と月の近くを通過していたことが、10月23日付の NASA/JPL のデータベース更新によって明らかになりました。
 
2024 US (2024年10月23日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月22日 10:08
 (月)10月22日 17:04
接近日時 誤差
(地球)± 2 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.94 LD
(月)1.53 LD
推定直径
7 ~ 15 m
対地球相対速度
7.8 km/s ≅ 2万8000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2031年11月12日ごろ
公転周期504 日 ≅ 1.38 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
2024 UT (2024年10月23日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月24日 02:23
 (月)10月24日 06:09
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.12 LD
(月)0.90 LD
推定直径
3 ~ 6 m
対地球相対速度
11.6 km/s ≅ 4万2000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2032年10月18日ごろ
公転周期1050 日 ≅ 2.87 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月23日水曜日

古い埋立地から謎の「キーキー音」— アイルランド

 
アイルランドの話題です。アイルランド中央部のオファリー県キルリン(Killurin、地図)にある古い埋立地から原因不明の「キーキー」という音(screeching noise)が聞こえ、近隣住民を悩ませていることから、地元議会が調査に乗り出す事態になっています。アイルランドに伝わる不吉な妖精バンシーの叫び声ではないかとの噂も流布しています。バンシーは人の死を叫び声で予告するとされています。

「私に連絡してきた男性は、古い埋立地から半マイルほど離れたところに住んでいて、彼の家からでもはっきりと聞こえたとのことです」(地元議員)、「それが何なのかわかりません。私には、何らかの圧力が解放されているように聞こえます」(同):
 

日向灘の地震に新説

 
「日向灘で発生するマグニチュード7クラスの地震について、専門家が、30年周期とされていたこれまでの説に対し、60年周期で発生するグループが2つあるとの新たな見解を示しました」: 
 
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2024年10月22日火曜日

10月28日は大地震の特異日?

 
読売新聞』の記事です。
 
「なぜか、10月28日は大地震の特異日のようです」とのことです:
 
記事中に例として挙げられている  4つの大地震のうち、濃尾地震(1891年)と宝永地震(1707年)はグレゴリオ暦(現在使われている太陽暦)で 10月28日に起きていますが、慶長三陸地震は旧暦(太陰太陽暦)で慶長16年10月28日(1611年12月2日)、相模・武蔵地震はユリウス暦で 10月28日(878年9月29日)の発生ですから、統一されていません。過去の大地震や被害地震のリストを調べても、10月28日が特異日というほど地震が多いという傾向は見られません。
 
このブログの過去の記事も参照してください:
 
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小惑星 2024 TK22 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2024 TK22〟が 10月15日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 10月21日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 TK22
(2024年10月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月15日 11:25
 (地球)10月15日 18:02
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.59 LD
(地球)0.37 LD
推定直径
3 ~ 6 m
対地球相対速度
10.7 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2025年3月11日
公転周期624 日 ≅ 1.71 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月21日月曜日

南極の巨大な「扉」の謎

 
東オングル島にある日本の昭和基地に近いクイーン・モード・ランド(Queen Maud Land)で見つかった巨大な扉のような氷の地形(地図)。グーグル・マップで見つかったその「扉」については様々な憶測が飛び交っています:

ニューカッスル大学の氷河学講師、ベサン・デイビス(Bethan Davies)教授は、Google Earth Pro で座標を調べた結果、「座礁してその場で溶けている氷山だ」としています。


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イースター島のジルコンがプレート・テクトニクスに疑問符

 
イースター島の火山性ジルコンを研究している地質学者が、予想外に古い 1億6500万年前のサンプルを発見。この発見は、長年信じられてきた「ベルト・コンベア」理論に疑問を投げかけるもので、マントルは考えられていたよりも静止しており、古代の物質を保存している可能性があることを示している:

記事の概略は以下のとおりです ——

ジルコンの年代測定とは: マグマが冷えると、含まれているジルコンは結晶化する。ジルコンには少量のウランが含まれており、放射性崩壊によって徐々に鉛に変化する。その変化の速さがわかっているので、残っているウランと鉛の比率から、それらのジルコンがどのくらい前に形成されたかを測定できる。

イースター島は、いくつかの死火山から成り立っている。最も古い溶岩堆積物は、火山自体よりもそれほど古くない海洋プレートの上に約 250万年前に形成された。

地質学者たちはイースター島で数百個のジルコンを採集した。驚くべきことに、250万年前のものだけでなく、さらに古い 1億6500万年前のものも発見された。どうしてこのようなことが起こり得るのだろうか?

化学分析により、ジルコンの組成はすべてのケースでほぼ同じであることが判明した。したがって、それらはすべて、今日の火山と同じ組成のマグマから生じたと考えられる。

しかし、それらの火山が 1億6500万年も活動していたはずはない。なぜなら、それらの下にあるプレートはそれほど古くないから。そうなると、ジルコンは今日の火山が形成されるずっと前に、プレート下のマントル内にある火山活動の源で発生したということになる。

イースター島の火山は、ハワイ諸島と同様の「ホットスポット火山」である。これらは、地球の深部のマントルからゆっくりと上昇するマントル・プルームから形成される。

マントル・プルームがプレートの底に近づくと、プルームの岩と周囲のマントルの岩が溶けて火山を形成する。プレートがマントル・プルームの上を移動する間、マントル・プルームは非常に長い間その場所に留まる。プレートが少し移動するたびに、マントル・プルームは新しい火山を生み出す。

地質学者たちは、イースター島の下のマントル・プルームが 1億6500 万年もの間活動していたという証拠を発見したのだろうか?
 
現在のイースター島の場所の 1億6500万年前の復元図からは、当時の地形が 1億1000万年前に南極半島の下に沈み込んでしまったことが判明した。そして、イースター島の下のマントル・プルームが、少なくとも当時から活動していた可能性があることを示している。古い時期のジルコンは古い時期のマグマの残滓で、火山噴火にともなって、より若いマグマとともに地球の深部から地表に運ばれたと考えられる。
 
古典的なベルト・コンベア理論は、マントル・プルームは定位置に留まり、周囲のすべてのものが動き続けるという観察事実とすでに矛盾をきたしていた。
 
矛盾を避けるため、プルームが非常に速く上昇するため、プレートとともに移動するマントルの影響を受けない、という説明がある。新しいプルームの物質がプレートの下に絶えず供給され、新しい火山を形成しているのだという。
 
しかし、その場合、古いプルームの断片は、古いジルコンとともに、マントルの流れによってイースター島の位置から運び去られ、現在地表にあるはずがない。プルームを取り囲むマントルが基本的にプルーム自体と同じくらい静止している場合にのみ、それらの古代の鉱物が保存された可能性があるという結論になる。
 
イースター島での古代の鉱物の発見は、地球のマントルがこれまで想定されていたよりも根本的に異なる動作をし、はるかにゆっくりと移動していることを示唆している。

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小惑星 2024 UF が地球と月に接近・通過

 
10月19日から 20日にかけて、高速の小惑星〝2024 UF〟が地球と月の近くを通過したことが、NASA/JPL による 10月20日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 UF (2024年10月20日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月19日 22:34
 (月)10月20日 02:24
接近日時 誤差
(地球)± 2 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.85 LD
(月)1.28 LD
推定直径
14 ~ 31 m
対地球相対速度
21.4 km/s ≅ 7万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期1515 日 ≅ 4.15 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。