11月 8日の夕方(現地時間)、カリフォルニア州南部の沖合でロケットのようなものが上昇していく様子が、偶然ヘリコプターで付近を飛行中のテレビ局スタッフによってビデオ撮影され、大騒ぎになりました:
カリフォルニア州のカジノでは、客がテレビ報道にかじりついたため、売り上げが下がったとの報道もあります。
アメリカ国防総省(ペンタゴン)は、海軍・空軍・ミサイル防衛局に問い合わせた結果、いずれの部署もそのようなミサイルの発射は関知していないとの回答を得たと発表しました。NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)も、外国の軍事ミサイルがカリフォルニア沖で打ち上げられた形跡はないと回答しています。
さまざまな憶測が飛び交っています ―― アジアに対して軍事力を見せつけるために潜水艦発射型大陸間弾道ミサイルを発射した、艦船から迎撃ミサイルを発射した、レーザーを使ったミサイル防衛の実験だ、才能あるアマチュアの仕業だ、などなど。
連邦航空局は当時のレーダー記録を再生した結果、ロケットのように高速で移動する未確認の目標は見あたらず、また異常なものを目撃したとのパイロットからの報告もない、としています。
上記記事でも指摘されていますが、ミサイルの噴煙のようなもののすぐそばに小さくヘリコプターが映っています。これが謎を解くヒントになるかも知れません。
どうやら、ミサイルの打ち上げのように見えたものの正体は、ジェット機の飛行機雲であったようです:
上の CNN の記事では、軍事専門家が明らかに飛行機雲だと断定しています。「目の錯覚で上昇しているように見えるが、実際にはカメラの方に向かって来ている。ロケットにしては雲の先端の動きがあまりに遅すぎる。夕日に照らされて長く伸び、地平線につながっているように見える」とのことです。
日本でも、日暮れ時に、夕日を反射して明るく輝く飛行機雲をたなびかせながら飛ぶジェット機を UFO と誤認するケースが多発していますが、これと同じような現象だったようです。
この軍事専門家は 「こんな単純な現象について政府内に誰も説明できる人間がいないことの方が問題だ」ともコメントしています。