2024年4月30日火曜日

キラウエア山で地震増加 — ハワイ

 
ハワイ島のキラウエア山(地図)で地震が増加し、火山国立公園(Volcanoes National Park)の一部が閉鎖されています。

 
キラウエア山では 4月27日早朝から地震が急増し、激しさを増しています。過去 24時間で 360 件を超える地震が発生しましたが、その前の 24時間では 250 件でした。地震は主に東部地溝帯の上部(upper East Rift Zone)で発生しています。山頂の膨張とカルデラ南の隆起が続いています。現時点では、この地震活動の増加が噴火につながるのかはわかっていません:
 

小惑星 2024 HT1 が地球と月に接近・通過

 
4月26日から27日にかけて、小惑星〝2024 HT1〟が 地球と月の近くを通過していたことが、4月29日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。この小惑星はかなり大形で、推定直径が 34〜78m であるにもかかわらず、発見されたのは地球最接近の2日後でした。
 
2024 HT1 (2024年4月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)4月26日 21:10
 (月)4月27日 03:35
接近日時 誤差
(地球)± 3 分
(月)± 3 分
接近距離 (地球)0.93 LD
(月)0.64 LD
推定直径
34 ~ 78 m
対地球相対速度
16.4 km/s ≅ 5万9000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近2027年5月17日ごろ
公転周期1144 日 ≅ 3.13 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年4月29日月曜日

間欠泉の移動で非常事態宣言 ― 米国カリフォルニア州 (続報-7)

 

DesertUSA』の記事です。間欠泉の西への移動が今も続いています。当初は固有の名前がなかったのですが、今は近隣の町の名前をとって "Niland Geyser" (ニランド間欠泉)と呼ばれています。"Geyser" (間欠泉)という言葉が使われていますが、水やガスが常時湧き出しているので、一般的な間欠泉とは様相が異なります。記事中では "mud pot" (泥壺)とも呼ばれています:

以下は記事の概略です ——

カリフォルニア州ニランド(地図)の北西約 5マイル(8km)にある泥の壺は、従来の地質学的常識に反して移動している。1953年に出現した普通の泥の壺が、2007年ごろに西へ移動し始めた。

当初はゆっくりと進行していた泥壺の動きは加速し、2018年4月までに元の場所から280フィート(85m)移動。移動経路上にあったインフラを破壊した。

ユニオン・パシフィック鉄道は、泥壺の進行を食い止めるために深さ 75フィート(23m)の金属製障壁を建設したが、泥壺はそれを突破し(写真)、線路を破壊した(写真写真)。また、ベライゾン社は光ファイバー・ケーブルの移設を余儀なくされた。

泥壺による浸食を避けるため、ハイウェイ 111号線の新しい区間が 100フィート(30m)西側に建設された(写真)。1170万ドル(18億5000万円)をかけたニランド間欠泉被害軽減プロジェクトの一環として、エネルギー企業キンダー・モルガン社は直径 20インチ(50cm)のガス管、5本の光ファイバー線、1本の電話線を泥壺の移動経路から離れた場所に移設した。

ニランド間欠泉は特に高温というわけではなく、水温は約 80°F(27℃)程度である。 しかし、1日あたり 40000 ガロン(18万リットル)という驚異的な水量が湧き出している。

2024年4月の時点で、泥壺はハイウェイ 111号線の旧道に接触しており、111号線と移設された線路との間に二次的な穴が開いている。 二酸化炭素ガスが湧き出しているため、転落した人には窒息の危険があり、水に含まれる硫化水素はアブを引き寄せ、不快な臭いを漂わせている。


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2024年4月28日日曜日

ササが開花 — 鳥取県鳥取市

 
鳥取県鳥取市桂見の「とっとり出合いの森」(地図)で 、ネザサに一斉に花が咲いた後、枯れ始めたとのことです:
 
「とっとり出合いの森」の Facebook には 4月14日付で 5枚の写真が掲載されています。
 
 

小惑星 2024 HL1 が地球と月に接近・通過

 
4月26日に、やや大きな小惑星〝2024 HL1〟が 地球と月の近くを通過していたことが、4月27日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。この小惑星は推定直径が 17〜38m であるにもかかわらず、発見されたのは地球最接近の当日でした。
 
2024 HL1 (2024年4月27日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)4月26日 10:40
 (月)4月26日 18:26
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.43 LD
(月)0.98 LD
推定直径
17 ~ 38 m
対地球相対速度
12.1 km/s ≅ 4万4000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2027年5月21日ごろ
公転周期1121 日 ≅ 3.07 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年4月27日土曜日

犬の首輪で地震予知

 
 
『AdAge』というウェブサイトに掲載されている記事です:

以下は記事の概略です ——

L&C のプロジェクトは健康モニタリング技術を使用して、地震活動に先立つ犬のストレス・レベルを特定する。
 
病気、霊的な存在、自然災害など、動物は人間よりも先に何かを感じ取ることができるとよく言われる。グーグルで検索すると、犬が癌を発見してくれたとか、ハリケーンの前に避難するように警告してくれなどといったさまざまな逸話が見つかる。

では、あなたのペットが地震を感知してくれるとしたらどうだろうか?
 
PetPace 社は、犬の首輪を使って地震活動を予測する L&C と Serviceplan Group が始めたキャンペーンでその理論を試している。
 
Animal Alerts キャンペーンは、環太平洋火山帯にあるために地震多発地帯として知られるペルーで開始された。PetPace 社のテクノロジーを利用した首輪でペットの生体情報を監視し、初の地震警報システムを開発することを目指している。
 
科学的研究によると、動物は地震の前駆的現象に反応して不安などの異常行動を示すことが多い。キャンペーンは、PetPace 社のスマート首輪を通じて犬の健康データを収集し、地震との相関関係を分析し、さまざまなメディア・チャネルを通じて住民に警告するシステムを開発することを目指している。
 
このキャンペーンは、地震予知技術が進歩したにもかかわらず、いまだに信頼性が低いことに起因している。ペルーでの打ち上げが決定されたのは、この地域が世界中の地震活動の 90% を経験しているためである。

ロンドン・サウス・バンク大学の行動生態学者レイチェル・グラント博士は次のように述べている。「多くの体系的な研究で、動物は地震の前にふだんと異なる行動をとることが多いことが示されています。 犬はその鋭い感覚と人間との距離の近さから、この現象のモデルとして特に有用です」、「Animal Alerts キャンペーンによって、初めてリアルタイムで再現可能な生理学的データを収集することができ、短期的な地震リスク予測に役立てることができます。」

まだ初期テスト段階ではあるが、ペルーの首都リマでは 2月から Animal Alerts が導入されており、複数の犬が首輪でモニターされている。 これまでのところ、PetPace 社には 100 件を上回る登録があったと L&C の共同創設者であるジャン・カルロ・ランフランコ氏は『Ad Age』 に語った。「まだ初期段階ですが、リマで地震活動を検知することができました」、「科学者たちは常にデータを評価しながらプロジェクトを続けていますが、これは長期的なプログラムです」と同氏は語った。
 
ペットの快適さを確保するように設計されたこの首輪は、脈拍、心拍数の変動、温度、呼吸、活動量などの重要な健康データを非侵襲的なセンサーを通じてを収集する。データは記録され、リアルタイムで PetPace 社のクラウドに送信され、PetPace 社の科学チームが開発した AI アルゴリズムが犬のストレス レベルを判定する。
 
リマ市内のさまざまな場所にいる複数の犬が同時にストレス・レベルの異常な増加を示した場合、これは差し迫った地震の兆候である可能性がある。
 
 
記事中にペルー地域が「世界中の地震活動の 90% を経験している」とあるのは、過大な数字であると思います。
 

海水魚が川で大量死 — 東京都品川区

 
東京都の世田谷区や品川区を流れ東京湾に注ぐ目黒川(地図)の複数の場所で、4月19日ごろから海水魚のコノシロ(コハダ)が大量に死んでいるのが見つかっています。水質調査などで有害物質は検出されていません。

「初めて」(長く住む住民)、「これまでも魚の死骸が浮いているという事案はあったが、これほど数が多いのは珍しい」(品川区の担当者)、「目黒川の河口あたりにだいぶ集まっていたところが、潮の満潮に押されるような形で、川の中に入り込んできたんだと思います」(東海大学 海洋学部教授):
 

2024年4月25日木曜日

台湾大地震は「匂い」で予知されていた

 
4月3日の朝に発生した台湾の大地震(M7.4)が「匂い」によって予知されていたとのこと。インドのテレビ局の報道記事です:

以下は記事の概略です(中国語の部分は Google翻訳を使用) ——
 
ある女性が台湾の空の写真を Facebook に投稿し、「今天的天空好奇怪 怪美的」(今日の空はとても奇妙で美しいです)とのキャプションを付けた。これに対してある台湾人男性がコメント欄に「漂亮但有921大震前傍晚的味道怕怕的要小心注意的」(美しいですが、921地震の前夜のような匂いがするので注意してください)と書き込んだ。彼は 1999年9月21日に台湾を襲った Mw7.6 の地震(921大地震、集集大地震)について言及していたのだ。男性の不気味な予言から数時間後、M7.4 の地震が台湾を襲い、甚大な被害をもたらした。

男性の述べた「匂い」が実際に空気中に漂っていた匂いなのか、あるいは、単に空の様子から受ける印象とか雰囲気とかを指していたのかは判然としません。女性の方も「奇怪」という言葉を使っているので、何か感ずるところがあったのかも知れません。
 
 
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2024年4月22日月曜日

伊勢湾口で深発地震、異常震域

 
4月21日21時28分、伊勢湾の入り口付近(震央地名は遠州灘)で M4.2、深さ 340km(いずれも速報値)、最大震度 1の深発地震がありました。この地震による震度 1 以上の揺れが観測されたのは遠く離れた栃木県宇都宮市だけでした。異常震域現象です。

震源付近では、沈み込んでいるフィリピン海プレートの上面は深さ 20km 付近、太平洋プレートの上面は深さ300〜350km 程度です。

(図は防災科学技術研究所「AQUAシステム メカニズム解カタログ」より)
 
 
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小惑星 2024 HX が月と地球に接近・通過

 
4月14日から15日にかけての深夜、小惑星〝2024 HX〟が月と地球の近くを通過していたことが NASA/JPL による 4月21日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 HX
(2024年4月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月14日 23:29
 (地球)4月15日 01:30
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.22 LD
(地球)0.55 LD
推定直径
9 ~ 20 m
対地球相対速度
9.6 km/s ≅ 3万5000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2029年10月19日ごろ
公転周期435 日 ≅ 1.19 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年4月21日日曜日

4月17日豊後水道の地震と南海トラフ巨大地震

 
4月17日深夜に豊後水道で発生した M6.6、深さ 39km の地震では、愛媛県と高知県で震度 6弱の揺れを観測しましたが、この地震は南海トラフ地震の想定震源域で起きたため、同地震との関連が注目されています。この点について TV各局は専門家に取材しています。どのような答だったのでしょうか。

NHK ——
 政府地震調査委員会 「大規模地震が発生する可能性がふだんと比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」

東京大学・平田直名誉教授 「あくまでもふだんと比べて特段の変化を示すデータを得られなかったという評価をしただけで、南海トラフ地震は何の前触れもなく起きる可能性が高いため安心してはいけない」

テレビ朝日 ——
 京都大学・防災研究所・西村卓也教授「今回の地震は沈み込んでいるフィリピン海プレートの中でおこった地震で、プレート自体が割れたような地震ですね。動いている断層の向きや方向が違うので、そこまで直接的な影響がないんじゃないかと思います」「(警戒すべきエリアは)北海道の東部です。釧路・根室地方なんかでも地面の動きが観測されている。これは、いつかわからないけれども、次の地震に向けて着実に歪みが蓄えられているということ」

東京大学地震研究所・笠原順三名誉教授 「メカニズムが少し違いますけどお互いに関連して起きています。今回の地震は、南海トラフ地震のようなプレート境界の地震と“対になったような地震活動”であると思われます。影響が及ぶ可能性は非常にあると思います」「今までは東日本大震災の余震みたいのがほとんどだったんですが、その活動がフィリピン海プレートまで影響を与えて、それが今度はフィリピン海プレートの地震活動に移ってきたということを表しています」「(警戒すべきエリアは)南海トラフの東側。四国、紀伊半島、静岡、関東、その辺のかなり広い範囲ですけども、そういうところに影響を与える可能性があります」

フジテレビ ——
東京大学地震研究所・笠原順三名誉教授 「東海沖、南海沖に境目がある図になっていますが、その境目があるかというと、実は熊本地震の1週間前に紀伊半島の沖で地震活動がありまして、それはその境目にまたがって起きているんですね。つまり今回の地震活動が二つの領域でいっぺんに影響する可能性が高いと考えられます。一緒に起こる可能性が非常に高いんです」「フィリピン海プレートは全部つながっています。一番東側が茨城や千葉の地震なので、首都圏直下の地震もあわせて警戒する必要があると思います」「今回の四国の地震とほとんど同時に、台湾でマグニチュード5の地震が起きているんです。これは全部フィリピン海プレートでつながっているところなんです」
 
日本テレビ ——
 新潟大学危機管理センター・田村圭子教授 「(頻発する地震について)地震は活発期があって、1度地面が動くと、その周りでも地面は動きやすくなる。様々な地方で地震が起これば起こるほど、辺りも揺れる可能性はある」
 
 

ササが開花 — 富山県高岡市

 
4月19日、富山県高岡市伏木一宮にある万葉歴史館(地図)の前庭でササが開花しているのが見つかりました。前庭のササ全体に花が広がっているとのことです。記事にはササの種類は書かれていません。同館では昨春、別の庭でタケの花も咲いたとのことです。
 
「ササの花が咲くのは 60年に 1度とも 100年に 1度ともいわれ ・・・」: 
 

2024年4月20日土曜日

ムーダス・ノイズ

 
このブログでも 1年ほど前に紹介したことがある原因不明の「ムーダス・ノイズ」についての日本語の記事です:
 《 この小さな町の地形が、数世紀にわたり続く奇妙な地震活動の原因とされており、古くは先住民の時代から「ムーダス・ノイズ」と呼ばれてきた 》  

《 小さな地震が起きる度に爆発のような大きな音を立てるのが特徴 》
 
 
 

2つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
4月17日と19日に、2つの小惑星が相次いで月と地球の近くを通り過ぎていたことが、4月19日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 HO
(2024年4月19日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月17日 19:57
 (地球)4月17日 22:10
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.63 LD
(地球)0.45 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
10.2 km/s ≅ 3万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2060年1月14日ごろ
公転周期876 日 ≅ 2.40 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2024 HQ
(2024年2月19日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月19日 07:11
 (地球)4月19日 17:54
接近日時 誤差
(月)± 2 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.45 LD
(地球)0.83 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
7.5 km/s ≅ 2万7000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2024年9月30日
公転周期536 日 ≅ 1.47 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年4月19日金曜日

大地震発生直前に観察される電離層異常発生の物理メカニズムを発見

 
京都大学の 4月18日付の発表です:

「プレート境界面には、すべりやすいスメクタイトなどの粘土質が存在し、その粘土質の中にある水が地震発生前の高温高圧下で超臨界状態となり、電気的な性質が通常の水と異なり絶縁性となり、電気的特性が急に変化することで電磁気学的異常が生成することを初めて提案し、電離層への影響を大気の静電容量によりモデル化し、モデルから予測される生成電場の大きさと観測されている地震発生前の電離層の伝搬異常の速度変化が整合的であることを示しました。」

「本研究成果により、大地震発生前に観測された電離層の異常が、偶然のノイズによるものではなく、物理的な因果関係を持つ前兆現象である可能性が大きくなったと考えることができます。」

 
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噴火続く — アイスランド (続報-2)

 
3月16日(現地時間)の噴火開始から 1ヶ月以上が経ちましたが、噴火は続いています。アイスランド気象局が 4月16日18:00付で発表したところによると ——
  • スンドゥヌクル(Sundhnúkur)火口列の噴火は続いている。スンドゥヌクルのすぐ東に位置する 1つの火口が噴火を続けている。

  • 溶岩はまだ火口の南側に流れているが、遠くには広がっていないため、溶岩は火口付近に溜まり続けている。

  • 噴火の開始以降、4月14日正午過ぎに小規模な群発地震がラガフェル(Lágafell)で始まるまで、噴火現場付近の地震活動は比較的穏やかであった。群発地震は 4時間以上続いた。

  • ファグラダルスフィヤル(Fagradalsfjall)の西側斜面では深さ 6~8km で地震活動が過去 4ヶ月間にわたって続いている。

  • 土地の隆起は続いており、4月初旬からその速度は安定している。

  • マグマ溜まりへのマグマの流入量は、3月16日の噴火開始前の約半分となっている。これは、深部から流入したマグマの約半分がマグマだまりに溜まり、残りの半分が地表に噴出しているためとみられる。
 

2024年4月18日木曜日

火星の「竜の鱗」

 
NASA の火星探査車・キュリオシティが4月14日に撮影した画像です。恐竜の皮膚の化石のように見えます:
《 この日の真の目玉はターゲット「ソーブレード」だった。ソーブレード(Sawblade)は上の画像の上部に沿って見えるブロックのひとつで、そのテクスチャーはチーム・メンバーによって「波状」、「タイヤ痕」、「竜の鱗」といった言葉で表現された。この12年間、火星では多くの層状の岩石を見てきたが、これらの岩石は、表面に刻まれた目まぐるしいパターンによって非常に際立っている 》
 
 

「余震」という言葉

 
気象庁は「余震」という言葉を使わないのだそうです。その理由は熊本地震のトラウマ ・・・
 

鯨類漂着と地震の関係性

 
NHKの記事です。2024年4月に「おはよう日本」などで放送された内容とのことです:
  「漂着と地震に関係があるとは考えていません。ただ、東日本大震災の前のケースだけでなく、2011年のニュージーランドで発生した地震の前にも、100頭近いクジラが漂着したという報告もあるんです。あれほどの大きな地震であれば、なにかしら影響があるかもしれない、というのは研究者の1人としても興味はあるので調べています。それでも、漂着する数や場所と地震の発生場所の分析から、地震に影響があるとする根拠はないのが現状です」(国立科学博物館・田島木綿子さん)
 
私が疑問に思うのは、検証に使用したデータベースに記録されている事例の多くは鯨類の死骸の漂着である点です。死骸は海流や風の影響を受けて流され、漂流する時間もさまざまなので、漂着場所や日時はほぼランダムになると考えられます。「特定の場所に偏っているわけではなく、日本全国で報告されています」というのは当たり前ではないでしょうか。そこから、「仮に漂着などが大地震の前兆だということであれば、日本全国で常に大きな地震が起きていないと整合性がとれません」と結論づけるのは飛躍しすぎだと思います。ノイズまみれのデータを使った検証と言うべきではないでしょうか。死骸の漂着を除外して、鯨類が生きた状態で能動的に座礁するなり、港湾に迷い込むなりした事例に限るべきだと考えるのは私だけでしょうか。



2024年4月17日水曜日

小惑星 2024 HA が月と地球に接近・通過

 
4月17日未明、小惑星〝2024 HA〟が月と地球の近くを通過して行きました。地球との相対速度が非常に高速でした。
 
2024 HA
(2024年4月16日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月17日 02:24
 (地球)4月17日 02:42
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.077 LD
(地球)0.040 LD
推定直径
1 ~ 3 m
対地球相対速度
19.5 km/s ≅ 7万 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2025年4月4日ごろ
公転周期523 日 ≅ 1.43 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年4月16日火曜日

小惑星アポフィス大接近まで 5年、覚悟はできている?

 
2029年の小惑星アポフィス(99942 Apophis = 2004 MN4)の地球大接近まで 5年を切りました。現在の予報では地球に衝突する可能性は極めて小さいとされていますが、同小惑星が衛星をともなっていた場合など、予想外のことが起きるかも知れません。接近時には肉眼でも見える明るさになると予測されています。
 
「アポフィス」は、古代エジプトの混乱と暗闇の神「アペプ」に由来するラテン語です。付与された小惑星番号 99942 もなんだか不吉な感じがします。
 
99942 Apophis
(2023年11月6日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)2029年4月14日 06:46
 (月)2029年4月14日 23:32
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.099 LD
(月)0.250 LD
推定直径
     325 ± 15 m
対地球相対速度
7.4 km/s ≅ 2万7000 km/h
発見日2004年03月15日
次の地球接近2029年11月26日
公転周期324 日 ≅ 0.89 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
 
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民家直撃の物体は国際宇宙ステーションから、日本の責任は?

 

3月8日に米国フロリダ州ネープルズ(地図)の民家に落下し、屋根や2階と1階の床を突き破って、もう少しで住人に当たるところだった物体は、国際宇宙ステーションから投棄された部品であることが確定しました:

以下は、上記 NASA の記事の概略です ——

2021年3月、国際宇宙ステーションでは、電力アップグレードの一環として新しいリチウム・イオン電池の搬入と設置に続いて、老朽化したニッケル水素電池を含む貨物パレットをロボット・アームを使用して宇宙空間に投棄した。投棄された物体の総質量は約5800ポンド(2.6トン)。

物体は 2024年3月8日に地球の大気圏に突入したが、大気圏内で完全に燃え尽きると予想されていた。しかし、物体の一部は焼失を免れ、フロリダ州ネープルズの住宅に衝突した。NASAはその家の所有者の協力を得て物体を回収し、フロリダ州のケネディ宇宙センターで分析した。
 
分析に基づき、NASA はこの物体が、電池を貨物パレットに取り付けるために使用された飛行支援装置の支柱であると判断した。この物体は金属合金のインコネル製で、重さ 1.6ポンド(0.7kg)、高さ 4インチ(10cm)、直径1.6インチ(4cm)。

[注]インコネル: ニッケルに、クロム、鉄、炭素などを加えて、耐熱性と耐蝕性を高めたニッケル合金


民家の所有者は賠償を求めると言っています。問題の貨物パレットの所有者は米国 NASA ですが、国際宇宙ステーションまで運んだのは日本の JAXAの無⼈物資補給機「こうのとり」で 2020年5月のことです。宇宙損害責任条約では、「宇宙物体が地表において引き起こした損害は打ち上げ国が責任を負う」と定められています。JAXA が賠償を求められる可能性があるかも知れません。
 
 
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2024年4月15日月曜日

クマザサが開花 — 宮崎県宮崎市

 
宮崎県宮崎市本郷北方(地図) にある民家の庭でクマザサが花を付けました。3月下旬に一斉に開花したとのことです。

「花を咲かせるのは 60年に一度とも言われるクマザサ」:
 
 

小惑星 2024 GZ5 が月と地球に接近

 
 4月15日から 16日にかけて、小惑星〝2024 GZ5〟が月と地球の近くを通過します。非常に低速の小惑星です。
 
2024 GZ5
(2024年4月14日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月15日 13:43
 (地球)4月16日 01:47
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.06 LD
(地球)0.18 LD
推定直径
2 ~ 5 m
対地球相対速度
5.0 km/s ≅ 1万8000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2024年12月19日
公転周期493 日 ≅ 1.35 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年4月14日日曜日

2つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
4月9日、2つの小惑星が月と地球の近くを通り過ぎていたことが、4月13日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 GW4
(2024年4月13日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月9日 07:23
 (地球)4月9日 13:07
接近日時 誤差
(月)± 4 分
(地球)± 3 分
接近距離 (月)1.08 LD
(地球)0.43 LD
推定直径
4 ~ 10 m
対地球相対速度
12.1 km/s ≅ 4万4000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近
公転周期1131 日 ≅ 3.10 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2024 GY4
(2024年2月13日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月9日 14:07
 (地球)4月9日 21:08
接近日時 誤差
(月)± 4 分
(地球)± 3 分
接近距離 (月)0.59 LD
(地球)0.33 LD
推定直径
3 ~ 8 m
対地球相対速度
9.3 km/s ≅ 3万4000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近
公転周期973 日 ≅ 2.66 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年4月12日金曜日

小惑星 2024 GX3 が月と地球に接近・通過

 
4月10日、小惑星〝2024 GX3〟が月と地球の近くを通過していたことが NASA/JPL による 4月11日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 GX3
(2024年4月11日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月10日 09:37
 (地球)4月10日 17:28
接近日時 誤差
(月)± 8 分
(地球)± 6 分
接近距離 (月)0.48 LD
(地球)0.19 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
10.2 km/s ≅ 3万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2029年10月7日ごろ
公転周期383 日 ≅ 1.05 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

まもなく新星爆発 — かんむり座T星

 
ヘラクレス座と牛飼い座の間にある小さな星座・かんむり座(Corona Borealis)に近々新星が出現し、肉眼でも見えるようになると予測されています。問題の星はかんむり座T星という名で、約80年間隔で爆発を起こして明るくなる回帰新星(反復新星)です:

以下は NASA のブログ記事の概略です ——

地球から 3000光年離れた恒星系が間もなく肉眼で見えるようになるだろうと予測されている。 新星爆発は約 80年に一度しか起こらないため、これは一生に一度の観察の機会となるだろう。かんむり座 T星(T CrB)が最後に爆発したのは 1946年で、天文学者らは 2024年2月から 9月の間に再び爆発すると考えている。
 
この恒星系は、通常は +10等級で肉眼で見るには暗すぎるが、新星爆発時には +2等級に増光する。これは北極星と同じくらいの明るさである。

明るさがピークに達すると、肉眼では数日間、双眼鏡では 1週間強見え、その後は再び暗くなり、暗い状態が 80年間続く。
 
 
この種の新星について、『天文年鑑 2024』(誠文堂新光社) には次のような説明があります ——

新星は白色矮星の主星とK-M型の主系列星ないし準巨星の伴星からなる近接連星か、白色矮星の主星と赤色巨星の伴星からなる連星系(共生星)である。伴星からの質量移動があり、伴星から供給された物質(主に水素)が白色矮星の表面に降り積もり、ある程度の量に達すると暴走的な熱核反応を起こして白色矮星表面の水素の層が爆発を起こし増光する。
 
 
かんむり座 T星の増光は 1866年と 1946年に記録があります。
 

十和田(火山)で火山性地震急増

 
4月10日、気象庁の常時観測火山・十和田(地図)で火山性地震が急増(19回)しました。
 
気象庁「十和田の火山観測データ」より(クリックで拡大)

 気象庁が 4月8日に発表した「十和田の火山活動解説資料(令和6年3月)」(PDF形式)には、「2023年前半から大川岱観測点の西方向への変位によるとみられるわずかな変化が引き続き認められています。この変化には、2023年前半からの十和田湖2観測点の東方向への変位によるものとみられるごくわずかな変化も含まれていると考えられます」 とあります。大川岱観測点は十和田湖の西岸、十和田湖2観測点は東岸にあります。

十和田の最期の噴火は平安時代(西暦 915年)のことで、マグマ噴火、マグマ水蒸気噴火、泥流発生があり、火山爆発指数(VEI)は 5(非常に大規模)であったとされています。
 
 
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2024年4月11日木曜日

小惑星 2024 GJ2 が地球と月に接近

 
4月12日、小惑星〝2024 GJ2〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 GJ2 (2024年4月10日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)4月12日 03:33
 (月)4月12日 09:33
接近日時 誤差
(地球)± 11 分
(月)± 12 分
接近距離 (地球)0.049 LD
(月)0.642 LD
推定直径
2 ~ 5 m
対地球相対速度
14.4 km/s ≅ 5万2000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2025年2月24日ごろ
公転周期574 日 ≅ 1.57 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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小惑星 2024 GV2 が月と地球に接近・通過

 
4月8日から 9日にかけて、小惑星〝2024 GV2〟が月と地球の近くを通過していたことが NASA/JPL による 4月10日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 GV2
(2024年4月10日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月8日 20:05
 (地球)4月9日 13:17
接近日時 誤差
(月)± 5 分
(地球)± 3 分
接近距離 (月)0.800 LD
(地球)0.280 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
4.7 km/s ≅ 1万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2031年4月29日ごろ
公転周期442 日 ≅ 1.21 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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