2025年5月31日土曜日

ネズミ大量発生か — 北海道・道南 (補足)

 
5月28日付「ネズミ大量発生か — 北海道・道南」の補足です。
 
『北海道新聞』の記事は制限があって最初のパラグラフしか読むことができませんが、『YAHOO! ニュース』のサイトでは全文を読むことができます。
 
「夜に車を走らせると、奥尻から神威脇までで十数匹のネズミが飛びだしてくる」(奥尻町のゲストハウス経営者)、「道南で撮られた写真を見ると、アカネズミヒメネズミとみられる。昨年道南では、これらのネズミが好むブナやミズナラのドングリが豊作で、繁殖が活発化した可能性がある」(道立総合研究機構林業試験場):
 

大量のイワシ漂着 — 茨城県鹿嶋市

 
茨城県鹿嶋市(地図)の海岸に大量のイワシが漂着しました。記事には漂着した日時が書かれていませんが、最近のことと思われます(報道の日付は5月30日)。
 
「歩くと踏んじゃうくらいの量で、本当にびっくりしました」(動画撮影者):
 
鹿嶋市の海岸では、東北地方太平洋沖地震の1週間前にカズハゴンドウの集団座礁が発生しています:
 

2025年5月30日金曜日

地震後の電離層変動


2024年能登半島地震発生後の電離層の変動を高精度に解析 — 地震発生の約10分後から震央を中心として同心円状に広がる電子密度変動が水平方向および鉛直方向に広がる。これらの変動は地震によって生じた音波によるものであり、高度が高くなるほど音速が大きくなるのが原因であることを確認:

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見えてきた地震痕跡分布の特徴

 
奈良文化財研究所は、全国の発掘調査で見つかった地震痕跡 1620地点のうち、断層付近以外にも分布が集中する場所が複数あることが分かったと発表しました。
  1. 地震痕跡の分布の約7割は、断層の分布と調和的である。
  2. 地震痕跡の残り3割以上に、断層とは異なる分布傾向が見出された。
  3. この地震痕跡の分布傾向は、「過去の地形」とその変遷に対して相関性が示唆される。 

十戒

 
「つまり、技術面から見ると、モーゼはタブレット(石板)を使ってクラウド(天)からファイル(十戒)をダウンロードした最初の人間ということになる」 
 



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— PoliticalOdor (@politicalodor.bsky.social) 2025年5月29日 7:29
 

火山から金が噴出

 
地球の核には豊富な金が含まれており、マントルに漏れ出し、場合によっては地表の火山から噴出する可能性があるという新たな研究結果が 5月21日に『ネイチャー』誌に発表されました:
 
金やその他の貴金属の大部分(99.9%)は地球の中心部に埋もれており、私たちとこれらの自然の宝物との間には、数千マイルにも及ぶほぼ突破不可能な岩石が存在している。しかし、新たな研究によると、一部の金属は核から移動して岩石となり、最終的に地表に到達していることが示唆された。
 
ハワイの火山岩を調査していた科学者チームは、白金族金属の一種である貴金属ルテニウムの痕跡を発見した。このルテニウムは、地表から 2900km 以上下にある核とマントルの境界から来ていると結論づけられた。
 
「私たちのデータは、金やその他の貴金属を含む核の物質が地球のマントルに漏れ出ていることを裏付けています。」(ドイツのゲッティンゲン大学地球化学部の研究者で、この研究の筆頭著者であるニルス・メスリング氏)
 
今回の新たな研究では、研究者らは、現在噴火中の活火山・キラウエア山の溶岩湖で採取されたものを含む、ハワイの火山岩サンプルを分析した。これらのサンプルで検出されたルテニウムを、マントルに一般的に含まれるルテニウムと比較したところ、ハワイの火山岩には他のマントル岩石と比較して中心核由来のルテニウム濃度が高いことがわかった。これは、ハワイのルテニウムが地球中心部に起源を持つことを示唆している。
 
核に由来するルテニウムの検出は、金を含む貴金属が地球の中心から移動できることを示している。つまり、今日私たちが採掘している貴金属の一部は、もともと核から来た可能性があるということだ。
 
「私たちは今、膨大な量の超高温のマントル物質が核とマントルの境界で発生し、地球の表面に上昇してハワイのような海洋島を形成していることも証明しました。」 
 
 
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2025年5月29日木曜日

キラウエア山の噴火続く — ハワイ (続報)

 
昨年12月23日に始まったキラウエア山(地図)の山頂噴火は、その後も断続的に続いています。現在はエピソード23が終息して小康状態となったところです。米国地質調査所(USGS)のハワイ火山観測所(HVO)によると、このエピソード23では、溶岩噴泉の高さが噴火開始以来最高の350mに達したということです。東京タワーを越える高さです(通常は高くても数十メートル):
 
 
 

能登半島地震: 周辺の活断層でひずみ増加

 
MRO北陸放送の報道です。「2024年1月の能登半島地震のあと、周辺の活断層でひずみが増え、特に邑知潟断層帯では小規模な地震の数が5から6倍に増え」高止まりしている、とのことです:

邑知潟断層帯の近くには能登国一の宮・気多大社(地図)があり、地震石にまつわる神事が行われています:

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小惑星 2025 KQ4 が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2025 KQ4〟が 5月26日に地球と月の近くを通過していたことが、5月27日付の NASA/JPL によるデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 KQ4 (2025年5月27日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月26日 10:34
 (月)5月26日 18:51
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.42 LD
(月)0.63 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
10.6 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近
公転周期715 日 ≅ 1.96 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年5月28日水曜日

蟷螂の斧

 
まさに「蟷螂の斧」:
 
 

ネズミ大量発生か — 北海道・道南

 
北海道新聞』の記事です。 北海道の道南の広い範囲で、4月以降、ネズミの目撃が相次いでいるとのことです。
 
「ドングリが昨年豊作だったことが影響し大量にネズミが発生している可能性」(専門家):
 

南海トラフ地震の確率「あと5年で間違っていたか分かる」 (続報)

 
 
東京新聞』の記事です。南海トラフ地震の発生確率「30年以内に80%」を導いた計算モデルの提唱者が、講演で自ら提唱した仮説に誤りがある可能性を示唆した、との内容です。
 
「あんな単純なもの(計算モデル)がそのまま入る(当たる)とは思えない。ただこれまで(宝永、安政、昭和南海地震)のが当てはまってしまっていた」、「政府の地震調査委員会が、現在、南海トラフ地震の確率の見直しに向けて準備を進めている」:
 
 
 
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小惑星 2025 KF4 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 KF4〟が 5月23日から 24日にかけて月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 5月27日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 KF4 (2025年5月27日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)5月23日 12:35
 (地球)5月24日 01:58
接近日時 誤差
(月)± 12 分
(地球)± 10 分
接近距離 (月)1.30 LD
(地球)0.73 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
6.3 km/s ≅ 2万3000 km/h
初観測から地球接近まで−3 日
次の地球接近2035年6月25日ごろ
公転周期280 日 ≅ 0.77 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年5月27日火曜日

霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベル引き下げ

 
5月27日11時00分、霧島連山の新燃岳(地図)の噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引き下げられました。同山では、火口直下を震源とする火山性地震が増加し、山体の膨張を示す地殻変動がみられたことから、3月30日に噴火警戒レベルが「3(入山規制)」に引上げられていました。
 
「4月下旬から5月上旬に火山性地震が非常に多い状態となったものの、その後減少しました。新燃岳近傍の傾斜計にも特段の変化は認められません」、「新燃岳付近の地下の膨張を示すわずかな伸びが認められており、火山性地震は減少したものの依然として多い状態で経過しています」: 
 

南海トラフ地震の確率「あと5年で間違っていたか分かる」

 
南海トラフ地震の発生確率「30年以内に80%」について、以前から、確率を算出する計算モデルには科学的な問題があると批判してきた『東京新聞』の記事です。
 
「再計算すると、次の地震は2030年ごろに早まる可能性があると予測」、「30年を数年超えても地震が起きない場合、モデルはおかしかったんだという結論が得られる」(計算モデルの提唱者・島崎邦彦東大名誉教授):



小惑星 2025 KX3 が地球と月に接近

 
小惑星〝2025 KX3〟が 5月29日に地球と月の近くを通過します。
 
2025 KX3 (2025年5月26日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月29日 00:54
 (月)5月29日 04:29
接近日時 誤差
(地球)± 3 分
(月)± 3 分
接近距離 (地球)0.88 LD
(月)1.69 LD
推定直径
8 ~ 18 m
対地球相対速度
7.9 km/s ≅ 2万9000 km/h
初観測から地球接近まで3 日
次の地球接近
公転周期646 日 ≅ 1.77 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年5月26日月曜日

東日本大震災の震源域 応力の蓄積みられず

 
2024年9~12月に、東北地方太平洋沖地震の震源断層を地球深部探査船「ちきゅう」で掘削して調査した結果、2012年の数値と比べてほとんど変化はみられなかった、震災から13年たってもプレート境界浅部は応力を蓄えていなかった、とのことです:

小惑星 2025 KX2 が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2025 KX2〟が 5月22日に地球と月の近くを通過していたことが、5月25日付の NASA/JPL によるデータベース更新で明らかになりました。非常に低速な小惑星です。
 
2025 KX2 (2025年5月25日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月22日 14:26
 (月)5月22日 18:45
接近日時 誤差
(地球)± 2 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.96 LD
(月)1.86 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
3.1 km/s ≅ 1万1000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近2031年2月27日ごろ
公転周期407 日 ≅ 1.12 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年5月25日日曜日

原因不明の「地鳴り」— 青森県津軽地方 (続報-3)

 
画面左下付近に、移動する小さな斑点が写っています:
 
 
 
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エルとアールとラリルレロ

 
産経新聞』の記事です。エルとアールの発音や聞き分けに悩んでいる人(私も含む)には参考になるかも ・・・ です:

ゴリラ 12.5頭分の大きさの小惑星

 
『エルサレム・ポスト』紙の記事です:

記事の後半に書かれているのですが、世界自然保護基金(WWF)によると、平均的なゴリラの体高は最大約 1.8m。小惑星 2025 KF の推定直径 23m をこの 1.8m で割ると、おおよそ 12.5 になる、ということです。
 
小惑星の大きさを示すのには、エンパイア・ステート・ビル何個分とかフットボール競技場何面分、あるいは家何軒分、自動車何台分などがよく使われますが、ゴリラを使った比較は初めて目にしました。
 
下のブルースカイへの投稿では、小惑星の体積をゴリラで換算しています:
 
「直径 23m の小惑星が球体なら、ゴリラが2万頭くらい収まる計算になります。球体ではないので、1万頭としましょう」

I’ve checked this and they just compared the height of a gorilla to the diameter of the asteroid. But it’s the volume of a gorilla and the volume of the asteroid that matter. A 23m asteroid could fit something like 20,000 gorillas if it were spherical. So let’s say 10,000, since it’s not.

[image or embed]

— James Ball (@jamesrball.com) 2025年5月22日 17:20


大きなもののサイズや体積をわかりやすくするために、何か身近なもの何個分と示すことはよくありますが、いつも疑問に思うのは東京ドーム何杯分という表現です。東京ドームのどのあたりまで満たしたと想定しているのか不明確ですし、そもそも、東京ドームに行ったことのない者にはまったく実感がわきません。

私にとって実感を伴ってわかりやすいのは、大きさや面積ではテニス・コート何面分、体積や容積では 25m プール何杯分という例え方です。
 
 
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2つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
2つの小惑星が、5月22日から23日にかけて地球と月の近くを通過していたことが、5月24日付の NASA/JPL のデータベース更新によって明らかになりました。このうち、〝2025 KS1〟は推定直径が 12〜27m で、かなり大形です。
 
2025 KF2 (2025年5月24日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月22日 02:10
 (月)5月22日 08:45
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 7 分
接近距離 (地球)0.36 LD
(月)0.99 LD
推定直径
1 ~ 3 m
対地球相対速度
8.2 km/s ≅ 3万 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2099年6月2日ごろ
公転周期835 日 ≅ 2.29 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
2025 KS1 (2025年5月24日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)5月22日 10:43
 (地球)5月23日 00:27
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.73 LD
(地球)0.38 LD
推定直径
12 ~ 27 m
対地球相対速度
6.1 km/s ≅ 2万2000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2029年7月29日
公転周期286 日 ≅ 0.78 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年5月23日金曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-352)

 
八ヶ岳南麓天文台地図)の 串田嘉男 氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 5月22日16時00分付けで「続報 No.420」(PDF形式)を出しています ——
 
「 CH20・26 変動値最大変動『現時点迄での極大の可能性』観測
早い場合 9/5±3 以降発生の可能性有 」
 
 
現況
 
CH20観測装置: 5月22.5日にこれまでで最大振幅の顕著特異変動が出現。
 
CH26観測装置: 5月18.2日にこれまでで最大振幅の顕著特異変動が出現。

CH26観測装置のPBF特異変動は継続中。
 
 
考察

CH20: 初現 3月26.5日(=短時間ながら顕著特異変動が最初に現れた)、極大 5月22.5日 → 地震発生 9月5日±3日(経験則1で算出)。

CH26: 初現 3月21.0日(=顕著特異変動が最初に現れた)、極大 5月18.2日 → 地震発生 9月3日±3日(経験則1で算出)。

CH26のPBF変動: 先行特異初現 2月3日(=極大に無関関係のPBF特異出現) → 地震発生 8月30日±7日(経験則2で算出)。
 
[経験則1](初現〜地震発生) : (極大〜地震発生) = 20:13
[経験則2](先行特異初現〜極大) : (極大〜地震発生) = 1:1

 
「30年の観測で初めて体験する長期継続変動のため推定が間違っている可能性も否定困難」
  
 
 [注]「特異変動」については『 FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料 』(PDF形式)の 9ページを参照してください。「先行特異」については同資料の 18ページを参照してください。


推定日 早い場合でも 9月5日±3日 以降の可能性
今後の観測で修正予定
推定時間帯 09時 ±2時間 または 18時 ±3時間
推定震央領域

更新情報「 続報 No.420 」所載の図2参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
震央が火山近傍領域である可能性が高い
弧線A~B以南の可能性は極めて低い

直近で噴火の可能性が考えられる前兆変動はないので、現状では震央近傍火山の噴火の可能性は考えにくい。ただし、噴火前兆変動は数日~2週間程度前に出現するケースが多いので、今後出現する可能性も否定はできない。
推定規模 主震:M8.0 ± 0.3
複合の場合:M7.3±0.3 + M7.1±0.3 など
余震を含まない大型地震の断層長が合計で約110〜150km 程度となるような複合地震活動の可能性
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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大型の小惑星 2025 KE1 が地球と月に接近

 
推定直径 14〜31m の小惑星〝2025 KE1〟が 5月23日に地球と月の近くを通過します。
 
2025 KE1 (2025年5月22日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月23日 10:31
 (月)5月23日 12:18
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.50 LD
(月)1.13 LD
推定直径
14 ~ 31 m
対地球相対速度
18.7 km/s ≅ 6万7000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2038年5月20日ごろ
公転周期684 日 ≅ 1.87 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年5月22日木曜日

アメリカのゲシュタポ

 
過去に反イスラエル的な内容をブログに書いていたという理由で通学途中の留学生が突然拘束されたり、不法移民を法廷の別出口から退出させた(通常の出口では執行官が身柄拘束のために待機していた)として裁判官が逮捕・起訴されたり、不法移民を拘束しようとした執行官に抗議したという理由で市長が拘束されたりと、アメリカのニュースを見ているとわずか数ヶ月でアメリカが変質してしまったと感じる毎日です。これらの出来事で前面に立っているのが、国土安全保障省に属する移民・関税執行局(United States Immigration and Customs Enforcement、略称:ICE)の執行官です。その強権的なやり方に反発する市民も多く、一部では ICE 執行官の動きを監視し、通報し合うレジスタンス組織のような動きもあるようです。
 
以下は、国土安全保障省の公式アカウントの投稿です。ミネソタ州知事の Tim Walz 氏(2024年の大統領選挙では民主党の副大統領候補でした)が、ミネソタ大学の卒業式でのスピーチで ICE の執行官を「トランプの現代版ゲシュタポ(秘密国家警察を意味するドイツ語)」と表現したことに強く反発しています。
 
「ICE の法執行官をゲシュタポに例えるのは、実に不快で吐き気がするほどだ。

ICE とその協力機関に対する攻撃や悪者扱いは誤りだ。ICE 職員への暴行は 413% 増加している。

我々のメッセージは明確だ。この国に不法入国してはならない。もし不法入国したなら、我々はお前を逮捕し、国外追放し、二度と入国させない。」: 

 
 

「大地震48時間の法則」?

 
5月11日付「震度3以上の地震、丸2週間発生せず」の関連記事です:
 
上の記事には「東日本大震災の時には48時間前から全国各地の地震がピタリと収まっており、オカルト好きの間では『大地震48時間の法則』と呼ばれている」との記述があります。岡田斗司夫さんもYouTubeの動画で、専門家から聞いた話として同じようなことを語っていました。本当でしょうか。
 
東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日14時46分)の前48時間の地震数を気象庁の震度データベース検索で調べてみると、震度1が23回、震度2が7回、震度3が3回、震度4が1回で合計34回の有感地震が発生していることがわかります。
 
また以下のサイトで当時の地震の履歴(速報値)を見ることができます。(リンク先URLは、このブログを書いている時点で東北地方太平洋沖地震を含むページを指していますが、新たに地震が発生するたびに1行ずつズレていくので、もし表中に東北地方太平洋沖地震が見当たらない場合は、表の右上の「次の100件」をクリックしてください。)
 
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東北地方中央部の地下 3D マッピングに成功

 
東京大学などの研究チームによる発表です。新しい手法によって、東北地方中央部の地下の水と玄武岩質マグマ、安山岩質マグマの識別と定量的マッピングに初めて成功したとのことです():
 
マッピングによってわかったことは ——
  • 2008 年岩手・宮城内陸地震直下の、深さ 10~20km の領域は水に富む(岩石中に、体積として 10%に達する水溶液流体が含まれる)
  • その下の深さ 30~40 ㎞には、火山地域・非火山地域を問わず、玄武岩質と安山岩質のマグマが水平方向に広く分布している
  • これらの水・マグマは浅部から深部まで連結しており、深部でマグマが徐々に冷却され、含まれていた水分が水溶液として放出され、水に富む領域を作っている
  • 震源が集中する深さ 5~10 ㎞の領域で、水の圧力が周囲の岩石の圧力を上回り、岩石が破壊しやすい状態、すなわち地震が起こり易い状態にある

金星のコロナ地形とテクトニクス

 
NASAのウェブサイトに掲載された記事です。1989年に打ち上げられたマゼラン探査機は、1990年から金星の極軌道を周回して金星の地表の98%をレーダー観測しましたが、その観測によって金星の表面には「コロナ」と呼ばれる直径数十から数百キロメートルに及ぶ円形や楕円形の地形が多数存在していることがわかりました。このコロナでは現在もテクトニックな地殻変動が起きているようです:

以下は記事からの抜粋です。Google翻訳の結果を一部修正しています ——

NASAのマゼラン計画によって30年以上前に収集されたデータに基づく新たな研究によると、金星の地殻変動活動が現在も続いていることを示す、金星の地殻変動が広がる広大な円形の特徴が発見されました(画像)。地球では、粘性を持つ内部に浮かぶ巨大な地殻片(プレート)が絶えず移動し、再生することで、惑星の表面は絶えず更新されています。金星にはプレートは存在しませんが、地表は地下から流れ込む溶融物質によって変形し続けています。

こうした変形を引き起こす根本的なプロセスをより深く理解するため、研究者たちはコロナと呼ばれる地形を研究しました。直径数十マイルから数百マイルにも及ぶコロナは、惑星のマントルから高温で浮力のある物質が上昇し、上部のリソスフェアを押し上げる場所であると考えられています。(リソスフェアには、惑星の地殻とマントルの最上部が含まれます。)これらの構造は通常、楕円形で、同心円状の断層系に囲まれています。金星には数百ものコロナが存在することが知られています。
 
「コロナは現在の地球上では発見されていないが、地球がまだ若く、プレート・テクトニクスが確立される以前には存在していた可能性がある」と、メリーランド大学ボルチモア郡校とメリーランド州グリーンベルトにあるNASAゴダード宇宙飛行センターの研究員であり、本研究の筆頭著者であるガエル・カシオリ氏は述べている。 

「金星にはコロナが豊富に存在します。非常に大きな地形であり、その形成過程については長年にわたり様々な説が提唱されてきました」と、スイスのベルン大学の地球惑星科学者で共著者のアンナ・ギュルヒャー氏は述べている。 「私たちの研究で最もエキサイティングなのは、コロナの形成を促している様々な活動的なプロセスが現在進行している可能性が高いと言えるようになったことです。私たちは、これらのプロセスが地球史の初期に起こった可能性があると考えています。」
 
研究対象となった75個のコロナのうち、52個は、その下に浮力のあるマントル物質があり、それがテクトニックなプロセスを促していると考えられます。
 
Credit: Anna Gülcher, CC BY-NC

 
重要なプロセスの一つは沈み込みです。地球では、プレートの端が隣接するプレートの下に押し込まれることで沈み込みが起こります。プレート間の摩擦によって地震が発生し、古い岩石質物質が高温のマントルに沈み込むと、岩石は溶融し、火口から地表に戻ってきます。
 
金星では、いくつかのコロナの周囲で異なる種類の沈み込みが発生していると考えられています。このシナリオでは、マントル内の高温の岩石の浮力のあるプルームがリソスフェアに向かって上昇すると、表層物質が上昇して外側に広がり、周囲の表層物質と衝突してマントルへと押し下げます。
 
リソスフェア滴下(lithospheric dripping)と呼ばれる別の地殻変動も存在する可能性があります。これは、比較的低温の物質が高密度に堆積し、リソスフェアから高温の​​マントルへと沈み込む現象です。研究者らは、3つ目の変動が起こっている可能性のある場所もいくつか特定しています。リソスフェアの厚い部分の下にある溶岩のプルームが、その上の火山活動を引き起こしている可能性があります。
 
この研究は、科学者たちがマゼランのデータを再検証し、金星の地質学的プロセスが当初考えられていたよりも地球に似ていることを発見した最新の事例です。
 
——
 
 
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2025年5月21日水曜日

夜明け前の火星

 
火星の夜明け前。すでに天文薄明が始まっています。空に輝いているのは衛星・ダイモス。火星の2つの衛星のうち、小さい方です:

No AI, this is a real photo taken by Percy’s engineering cameras of astronomical twilight on #Mars! You can see Deimos in the sky too. I worked pretty hard to plan, execute, and analyze this image, and it came out beautifully! A bit noisy, but it was very dark out after all. #astro #planetary

[image or embed]

— Nathan Williams (@bluebirdadventures.bsky.social) 2025年5月16日 2:49

この画像は、3月1日に火星探査車・パーシビアランスが撮影しました。露出時間3.28秒の写真を16枚撮影し、探査車上で合成した上で地球に送って来たものです。暗い条件下で撮影されたものなので、粒子が荒れ、画質はあまりよくありません。パーシビアランスは2021年2月に火星のジェゼロ・クレーターに着陸し、それ以来、探査および岩石の採集を続けています。採集した岩石は「サンプル・リターン」計画で地球に持ち帰ることになっていましたが、トランプ政権は予算教書でその予算をカットしてしまいました。議会がどのような結論を出すか注目されます:

能登半島地震: 新たな場所で地震活動の兆候は確認されず

 
2024年1月1日に発生したM7.6、最大震度7の能登半島地震について、1年間観測された余震活動の範囲は本震直後の活動域と変わらず、新たな場所で地震活動の兆候は確認されなかったとのことです:

メガマウス捕獲 — 静岡県伊東市

 
5月12日朝、静岡県伊東市川奈(地図)沖に設けられた定置網にメガマウスが入っているのが見つかりました。体長は約5mで、漁船に引き上げた後、すぐに海に放されたとのことです。
 
「28年ほど川奈で定置網漁を続けている中で3回目の捕獲となった。伊東では10年に1回あるかどうかの珍しい出来事」(いとう漁協)、「メガマウスザメは水深200メートル前後に生息し(中略)夜間は餌を追って浅い所まで浮上することがあるとされ(後略)」(東海大学海洋学部): 
 
 
 

2025年5月20日火曜日

最も危険な活断層

 
「政府は今年1月、地震発生確率が高い『Sランク』活断層32ヵ所を発表した。さらに最新のGPS調査によって、注意しなければいけない地域を絞り込んだ」、「GPS調査でわかった最も危険な活断層は?」という内容の長い記事です:
地震調査委員会の発表とGPSによる調査の両方で危険度が高い活断層としてあげられているのは『長岡平野西縁断層帯』や『糸魚川-静岡構造線断層帯』などです。特に前者については、「地震調査委員会による長岡平野西縁断層帯の地震発生確率は『今後30年以内に3%以上』となっているが、1995年の阪神・淡路大震災を起こした兵庫県南部地震の発生確率は0.02~8%だった。2016年の熊本地震も0~0.9%と高くなかった」、「不安をあおるわけではないが、3%という発生確率は決して安心できる数字ではない」と書かれています。
 
 

御嶽山の噴火警戒レベル引き下げ

 
1月21日付「御嶽山で火山性微動と傾斜変動」の続報です。
 
5月20日11時、御嶽山(地図)の噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」に引き下げられました。同山では、火山性地震が増加したことから1月16日に噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引き上げられていました。
 
「2024年12月以降、山頂付近を震源とする火山性地震の増加や、山頂方向が隆起する地殻変動を伴う火山性微動が観測されるなど、火山活動の高まりが認められていましたが、2月以降は火山性地震の少ない状況が続いており、火山性微動は観測されていません」、「2024年12月頃からみられていた一部の基線での膨張を示すと考えられる変化は、2月頃から停滞しています。傾斜計による観測では、2月以降は火山活動によるとみられる変動は認められません」: 
 
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大型の小惑星 2025 KF が地球と月に接近

 
[5月23日追記: 最新のデータにもとづき、接近日時の誤差を更新しました(緑字)]
 
[5月21日追記: 最新のデータにもとづき、接近日時、誤差、公転周期を更新しました(青字)]
 
推定直径 10〜23m の小惑星〝2025 KF〟が 5月22日に地球と月の近くを通過します。
 
2025 KF (2025年5月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月22日 02:26
 (月)5月22日 10:11
接近日時 誤差
(地球)± < 1
(月)± < 1
接近距離 (地球)0.30 LD
(月)0.59 LD
推定直径
10 ~ 23 m
対地球相対速度
11.6 km/s ≅ 4万2000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近
公転周期1319 日 ≅ 3.61 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年5月19日月曜日

断層がずれる瞬間 — ミャンマー M7.7 (補足)

 
5月13日付「断層がずれる瞬間 — ミャンマー M7.7」の補足です。
 
断層がズレる瞬間を写した動画とは反対方向から撮影した写真です。動画に写っていたゲートと、ほとんど高低差が生じずに横ずれした断層が写っています:
 

This is a photo of the surface rupture we saw in the webcam footage of the Myanmar #earthquake. The webcam was positioned on the opposite side behind the gate. Source is the YouTube channel that also posted the footage. 🧪⚒️ youtube.com/@sagaingeart...

[image or embed]

— Henning (@geohenning.bsky.social) 2025年5月16日 2:42
 
 

セント・ヘレンズ山の噴火

 
45年前の1980年5月18日、米国北西部ワシントン州にあるセント・へレンズ山(地図)が山体崩壊をともなう大噴火を起こしました。「山頂部分は大規模な山体崩壊によって直径1.5kmにわたる蹄鉄型のカルデラが出現」、「崩壊した土砂は岩屑なだれとなり、200軒の建物と47本の橋を消失させ、57人の命を奪った。また鉄道は24km、高速道路は300kmにわたって破壊された」(Wikipedia):