2024年5月2日木曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-161)

 
米国イエローストーン国立公園の 4月の状況です。
 
4月3日にスティームボート間欠泉(地図)の噴出がありました。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1
2月26日 58
2
4月3日 37
 
 
4月の地震活動は通常のレベルでした。152件の地震が観測され、最大は 4月23日に発生した M3.1 でした。2つの群発地震があり、86件と 19件の地震が記録されました。
 
イエローストーン・カルデラでは、2015年以来続いている長期的沈降傾向が継続しています。昨年 9月末以降では約 3cm 沈下しました。ノリス間欠泉盆地ではわずかな量の沈下(過去 2ヶ月間で 1cm 未満)が発生しました。
 

 

小惑星 2024 HO2 が月と地球に接近・通過

 
 
4月29日から30日にかけて、小惑星〝2024 HO2〟が月と地球の近くを通過していたことが NASA/JPL による 5月1日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 HO2
(2024年5月1日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月29日 17:41
 (地球)4月30日 00:18
接近日時 誤差
(月)± 2 分
(地球)± 2 分
接近距離 (月)0.860 LD
(地球)0.097 LD
推定直径
3 ~ 8 m
対地球相対速度
9.2 km/s ≅ 3万3000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2026年1月5日ごろ
公転周期226 日 ≅ 0.62 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年5月1日水曜日

富士風穴の氷が解ける — 山梨県富士河口湖町

 
富士山の北麓にある国の天然記念物「富士風穴」(地図)は 総延長 582m の溶岩トンネルで、年間を通じて氷柱が見られますが、数年前から洞内の氷が解け始めており、「氷は去年から約30センチほど減少」しているとのことです。

「4月の段階でこんなにビショビショしているのは違和感がある」、「地球温暖化とか原因としてはいろいろな要素が考えられる」(富士河口湖町生涯学習課 係長):
 

箱根山で火山性地震急増

 
4月29日、箱根山(地図)で火山性地震が急増しました(速報値で 14回)。気象庁からは特段の発表はありません。

(クリックで拡大; 気象庁「箱根山の火山観測データ」より)
 
 
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近畿圏中心領域大型地震 (続報-292)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 4月30日15:00 付けで更新情報 No.358 と No.359 を出しています。八ヶ岳だけでなく秋田観測点と高知観測点に現れた変動も加えた 8つの前兆変動にもとづいて、地震発生推定日が前回の情報から微調整され 5月12日 ±3日(5月9日〜15日)とされています:
 「29年の観測歴上で最長継続となっている No1778 前兆は極めて難解であるため、現推定通り対応地震が発生するか不明であることも事実です。ただ、現在までに現れた前兆変動からは 5/12±3 対応地震発生の可能性が極めて考えやすく否定困難ということです。[中略]仮に 5/12± から次ステージとなる等して現推定通り対応地震が発生しなかった場合は、平に陳謝し再考し報告致します。但し、推定に近い形で地震が発生した場合は、大変な被害が予想されますので、災害軽減のため、できれば一人でも多くの皆様にお知らせ頂けたら幸いです。」
 
「No1778 前兆変動は 2008年7月から継続した本観測歴上で最長継続の前兆変動です。過去例にない非常に特殊な前兆変動のため、推定通りに地震が発生するか不明な点もありますことをご了承下さい。推定通りの地震活動が発生しない場合は平に陳謝します。」 

「地震規模が M8± の場合は、震源断層の長さが 100km を大きく超える可能性があります。推定領域斜線域に全ての断層が含まれるか否かは不明です。仮に推定通りM8.0± 規模となる場合は、1891年(明治24年)10月28日発生の濃尾地震 M8.0 に並ぶ、国内最大規模の内陸地殻地震となる可能性があります。前兆期間が 15年10ヶ月と 29年間の観測歴上最長(現在までの前兆期間過去最長は 2008年発生の岩手内陸地震で前兆期間は3年3ヶ月でした)であるため、歪み速度の極めて小さい、大型地震が短期間内に発生していない領域の可能性が高い。」
 
 
推定日2024年5月12日 ±3日
(上記時期発生を否定する変動を今後観測した場合は修正)
推定時間帯 09:00 ±2時間 または 18:00 ±3時間
推定震央領域 続報 No.359」所載の図1参照
推定規模 M8.0 ± 0.3
推定地震種 震源が浅い(30km以浅)陸域地殻内地震、火山近傍領域の可能性
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2024年4月30日火曜日

キラウエア山で地震増加 — ハワイ

 
ハワイ島のキラウエア山(地図)で地震が増加し、火山国立公園(Volcanoes National Park)の一部が閉鎖されています。

 
キラウエア山では 4月27日早朝から地震が急増し、激しさを増しています。過去 24時間で 360 件を超える地震が発生しましたが、その前の 24時間では 250 件でした。地震は主に東部地溝帯の上部(upper East Rift Zone)で発生しています。山頂の膨張とカルデラ南の隆起が続いています。現時点では、この地震活動の増加が噴火につながるのかはわかっていません:
 

小惑星 2024 HT1 が地球と月に接近・通過

 
4月26日から27日にかけて、小惑星〝2024 HT1〟が 地球と月の近くを通過していたことが、4月29日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。この小惑星はかなり大形で、推定直径が 34〜78m であるにもかかわらず、発見されたのは地球最接近の2日後でした。
 
2024 HT1 (2024年4月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)4月26日 21:10
 (月)4月27日 03:35
接近日時 誤差
(地球)± 3 分
(月)± 3 分
接近距離 (地球)0.93 LD
(月)0.64 LD
推定直径
34 ~ 78 m
対地球相対速度
16.4 km/s ≅ 5万9000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近2027年5月17日ごろ
公転周期1144 日 ≅ 3.13 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年4月29日月曜日

間欠泉の移動で非常事態宣言 ― 米国カリフォルニア州 (続報-7)

 

DesertUSA』の記事です。間欠泉の西への移動が今も続いています。当初は固有の名前がなかったのですが、今は近隣の町の名前をとって "Niland Geyser" (ニランド間欠泉)と呼ばれています。"Geyser" (間欠泉)という言葉が使われていますが、水やガスが常時湧き出しているので、一般的な間欠泉とは様相が異なります。記事中では "mud pot" (泥壺)とも呼ばれています:

以下は記事の概略です ——

カリフォルニア州ニランド(地図)の北西約 5マイル(8km)にある泥の壺は、従来の地質学的常識に反して移動している。1953年に出現した普通の泥の壺が、2007年ごろに西へ移動し始めた。

当初はゆっくりと進行していた泥壺の動きは加速し、2018年4月までに元の場所から280フィート(85m)移動。移動経路上にあったインフラを破壊した。

ユニオン・パシフィック鉄道は、泥壺の進行を食い止めるために深さ 75フィート(23m)の金属製障壁を建設したが、泥壺はそれを突破し(写真)、線路を破壊した(写真写真)。また、ベライゾン社は光ファイバー・ケーブルの移設を余儀なくされた。

泥壺による浸食を避けるため、ハイウェイ 111号線の新しい区間が 100フィート(30m)西側に建設された(写真)。1170万ドル(18億5000万円)をかけたニランド間欠泉被害軽減プロジェクトの一環として、エネルギー企業キンダー・モルガン社は直径 20インチ(50cm)のガス管、5本の光ファイバー線、1本の電話線を泥壺の移動経路から離れた場所に移設した。

ニランド間欠泉は特に高温というわけではなく、水温は約 80°F(27℃)程度である。 しかし、1日あたり 40000 ガロン(18万リットル)という驚異的な水量が湧き出している。

2024年4月の時点で、泥壺はハイウェイ 111号線の旧道に接触しており、111号線と移設された線路との間に二次的な穴が開いている。 二酸化炭素ガスが湧き出しているため、転落した人には窒息の危険があり、水に含まれる硫化水素はアブを引き寄せ、不快な臭いを漂わせている。


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2024年4月28日日曜日

ササが開花 — 鳥取県鳥取市

 
鳥取県鳥取市桂見の「とっとり出合いの森」(地図)で 、ネザサに一斉に花が咲いた後、枯れ始めたとのことです:
 
「とっとり出合いの森」の Facebook には 4月14日付で 5枚の写真が掲載されています。
 
 

小惑星 2024 HL1 が地球と月に接近・通過

 
4月26日に、やや大きな小惑星〝2024 HL1〟が 地球と月の近くを通過していたことが、4月27日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。この小惑星は推定直径が 17〜38m であるにもかかわらず、発見されたのは地球最接近の当日でした。
 
2024 HL1 (2024年4月27日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)4月26日 10:40
 (月)4月26日 18:26
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.43 LD
(月)0.98 LD
推定直径
17 ~ 38 m
対地球相対速度
12.1 km/s ≅ 4万4000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2027年5月21日ごろ
公転周期1121 日 ≅ 3.07 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。