2013年12月29日日曜日
阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ
12月27日、阿蘇山の噴火警戒レベルが2に引き上げられました。「阿蘇山では、20日頃から火山性微動の振幅が次第に大きくなり、本日(27日)も大きい状態で継続しています」、「25日に実施した現地調査では中岳第1火口の湯だまりの量は1割以下で、中央付近で10m程度の土砂噴出を確認しました」:
阿蘇山では、今年9月25日にも噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられましたが、10月11日にレベル1(平常)に引き下げられていました。
2013年12月20日金曜日
西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-7)
12月6日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-6)」の続報です。
国土地理院が12月19日付で新島の立体図を公開しています。立体図の上で左クリックしながらマウスを動かすと画像がそれに応じて回転、右クリックで同様にすると視点が移動します:
- 新島立体図 (注: Firefox または Google Chrome で開くこと。Internet Explorer では正しく表示されません。)
その他、西之島周辺の立体図なども公開されています。詳しくは以下のページでどうぞ:
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- 西之島沖で噴火、新島誕生 (13年11月20日)
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- 西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-2) (13年11月26日)
- 西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-3) (13年11月27日)
- 西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-4) (13年12月2日)
- 西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-5) (13年12月3日)
- 西之島「新島」 → 大地震・富士山噴火? (13年12月6日)
- 西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-6) (13年12月6日)
リュウグウノツカイ捕獲 ― 富山県富山市
12月14日、富山県富山市水橋(地図)沖の定置網に、体長2.1mのリュウグウノツカイが入りました。「漁協関係者の話では、生きたリュウグウノツカイが持ち込まれたのは、ここ10年では初めて」:
- 幻の魚「リュウグウノツカイ」生きたまま捕獲 (写真あり)
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サケガシラ捕獲 ― 島根県隠岐の島町
島根県庁の怪現象
12月16日午前1時35分ごろ、島根県松江市にある島根県庁(地図)で、建物内にある約250台の時計が一斉に止まりました。12時間後に復旧しましたが原因不明とのこと。「県では、実施中の耐震工事や落雷の影響はないとみられることから『電圧異常』とみるが詳しい原因は分からないといい、今後時計メーカーに調査してもらう方針」:
この「事件」で思い出すのは以下です。イタリアのシチリア島(地図)で島中の時計が一斉に15分進みました。15分進む現象が現れたのは、デジタル時計やパソコンのクロックに限られていて、アナログ時計は影響されませんでした:
- エトナ山の噴火と時計が15分進む怪現象 (11年8月3日)
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ミツクリザメ捕獲 ― 神奈川県小田原市
12月18日、神奈川県小田原市東部の国府津地区(地図)沖の刺し網に深海魚のミツクリザメがかかりました。「国府津の刺し網と言えば、先日の『シャチブリ祭』もあったばかりで、相次ぐ珍魚報告に我々も次は何が来るかと戦々恐々の毎日」:
- ミツクリザメ (写真あり)
2013年に相模湾沿岸で深海魚の類が捕獲された事例は以下のとおりです:
- リュウグウノツカイ捕獲 ― 神奈川県小田原市 (13年2月3日)
- シギウナギが定置網に ― 神奈川県小田原市 (13年2月28日)
- ホテイエソ捕獲 ― 神奈川県小田原市 (13年3月25日)
- ギンザメ捕獲 ― 神奈川県小田原市 (13年6月17日)
- 季節外れのタカアシガニ ― 神奈川県小田原市 (13年7月23日)
- トカゲハダカ捕獲 ― 神奈川県小田原市 (13年9月4日)
- メガマウス捕獲 ― 神奈川県真鶴町 (13年10月19日)
- ミツクリザメ 13匹捕獲 ― 神奈川県横須賀市 (13年11月14日)
- シャチブリ大量捕獲 ― 神奈川県小田原市 (13年12月5日)
- ミズウオ捕獲 ― 神奈川県小田原市 (13年12月20日)
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2013年12月13日金曜日
蔵王山で火山性微動、火山性地震増加、傾斜計にも変化 ― 宮城県 (続報-10)
12月6日付「蔵王山で火山性微動、火山性地震増加、傾斜計にも変化 ― 宮城県 (続報-9)」の続報です。
12月8日、蔵王山(地図)で傾斜変動があり、直後に火山性微動が発生しました。また、火山性地震もやや増加した状態で推移しています。以下は、気象庁が12月13日付で発表した「平成25年 No.50 週間火山概況 (平成25年12月6日~12月12日)」からの引用です:
8日の06時20分頃に火山性微動が発生しました。火山性微動の発生は12月4日以来で、今年に入って14回目です。坊平観測点での継続時間は約8分で最大振幅(上下動)は4.4μm/sでした。火山性微動の発生直前には、坊平観測点及び蔵王(東北大学)観測点の傾斜計で、わずかな傾斜変動がみられましたが、このような変化はこれまでの火山性微動においても観測されています。
火山性地震は微動発生時に変化はみられませんでしたが、期間を通じては8回とやや増加した状態で経過しています。
以下は、今年に入ってからの蔵王山の火山活動をまとめたものです。1月に観測開始以来初めてとなる火山性微動を観測して以降、火山性微動や火山性地震、地殻変動などの発生頻度が徐々に高まってきているようです:
月日 | 事象 |
---|---|
1月22日 | 火山性微動、観測開始(2010年9月1日)以来はじめて |
1月27日 | 火山性微動 |
4月5日 | 低周波地震が一時的に連続して発生 |
4月5日 ~11日 |
東北大学・蔵王観測点の傾斜計に変化 |
4月7日 | 坊平観測点の傾斜計で南東方向(山頂の南側)が上がるような変化、火山性微動(継続時間 3分20秒) |
4月9日 | 火山性微動(継続時間 4分20秒) |
4月21日 | 坊平観測点の傾斜計で南東方向(山頂の南側)が上がるような変化、火山性微動(継続時間 5分40秒)、低周波地震が一時的に連続して発生 |
6月4日 | 火山性微動(継続時間 2分20秒) |
7月17日 | 火山性微動(継続時間 3分10秒) |
7月18日 | 坊平観測点と東北大学・蔵王観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 3分10秒) |
7月31日 | 火山性微動(継続時間 5分40秒) |
10月19日 | 坊平観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 16分57秒) |
10月23日 | 火山性微動(継続時間 1分30秒)、直後に計測基準未満の火山性微動も。その後、23日05時ごろから24日08時ごろにかけて火山性地震がやや多い状況 |
11月1日 | 坊平観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 2分30秒)。火山性微動の発生後に微小な火山性地震。10月下旬以降、火山性地震がやや多い状況。 |
12月4日 | 火山性微動(継続時間 3分40秒)。微動発生前後に低周波地震が4回発生。火山性地震もやや増加。 |
12月8日 | 坊平観測点および蔵王観測点で傾斜変動、直後に火山性微動(継続時間 8分)。火山性地震はやや増加した状態で推移。 |
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ジュノーの見た地球と月
2011年8月に打ち上げられた木星探査機ジュノーは、太陽の周りを1周して今年10月に地球のそばにもどってきました。地球の重力を利用して加速し木星に向かうためですが、その際に撮影した地球と月の映像をつなぎ合わせた動画をNASAが公開しています。画質はあまりよくありませんが、まるでSF映画の宇宙船からの眺めのようです。地球に接近して月の軌道の内側にまで入ってくる小惑星からも、地球と月はこのように見えているのでしょう:
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木星の衛星エウロパから水蒸気が噴出
NASAが12月12日に発表したところによると、ハッブル宇宙望遠鏡による観測で、木星の衛星エウロパの南極付近から水蒸気が噴出しているのが確認されたとのことです:
水蒸気の噴出は、エウロパが木星から離れている時期に起こり、木星に近づいたときには起きていないことから、エウロパの表面を覆う氷の地殻に縦横に走る亀裂が、木星の重力によって開いたり閉じたりしていると考えられています。
エウロパの氷でできた地殻の下には、液体の水をたたえた海洋が存在すると考えられていますが、水蒸気の噴出が確認されたことで、その信憑性が高まりました。
土星の衛星エンケラドスでは、水蒸気と塵が噴出していることが、探査機カッシーニによって確認されています。
エウロパの地下の海洋には生物が存在している可能性があると考えられています。エウロパに着陸して表面の氷を掘削し、地下の海洋を調査する探査機の構想がありますが、まだアイデアの段階です。今回の発見で、エウロパに着陸して氷を掘削するような複雑なプロジェクトではなく、エウロパの上空に漂う水蒸気を捕集して調べるもっと「単純」な探査機によって、地下の海洋の成分、特に生物の存在につながる有機物の確認ができる可能性が出てきました。
アーサー・C・クラーク原作の「2010年宇宙の旅」では、エウロパに生物が存在するという設定になっています。そして、遺棄された宇宙船ディスカバリー号内に取り残された人工知能 HAL9000 は次のようなメッセージを人類に向けて発信し続けます ―― 「これらの世界は全てあなた方のものだ。ただし、エウロパは除く。決して着陸してはならない。」(エウロパの生命の進化に人類は介入してはならない。)
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2013年12月12日木曜日
小惑星 2013 XY8 が地球に接近 (続報)
12月10日付「小惑星 2013 XY8 が地球に接近」の続報です。
12月11日に地球に接近した小惑星〝2013 XY8〟を撮影した動画が YouTube にアップされています。画面中央に見えている白い点が〝2013 XY8〟です。背後の恒星に対して高速で移動しています:
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2013年12月10日火曜日
小惑星 2013 XY8 が地球に接近
12月11日午後8時17分、小惑星〝2013 XY8〟が地球に接近し、月の軌道の外側を通過します。この小惑星は12月7日に発見されたばかりで、直径は50mと推定されています。接近時の地球との相対速度は秒速約9km(時速約3万3000km)です。
小惑星 | 直径 (m) |
接近日時 (日本時間) |
接近距離 (*) |
---|---|---|---|
2013 XY8 | 50 | 12月11日 20:17 | 1.98 |
*: 地球から月までの平均距離=1
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近畿圏中心領域大型地震 (続報-27)
11月21日付「近畿圏中心領域大型地震 (続報-26)」の続報です。
八ヶ岳南麓天文台の串田氏が更新情報を12月9日付で出しています:
内容をまとめると以下のとおりです:
- ステージ7前兆群が継続中。
- 11月に入ってから秋田観測点や高知観測点などのデータに出現し始めた複数の前兆は、別の地震の前兆と認識。よって、ステージ7前兆群から除外。
- 9月1日と10日の前兆出現を「先行特異初現」と見なすか、「前兆初現」と見なすかによって推定時期が異なる:
- 推定時期に地震が発生するのか、ステージ8への移行となるのかは、現時点では不明。
- 12月23日時点で全ての前兆が終息した場合は、1月初旬に地震発生の可能性。
- 推定規模「M7.9±0.5」は維持。
条件 | 前兆終息時期 | 推定時期 |
---|---|---|
先行特異初現と見なした場合 | 13年12月21日± | 14年1月4日±2日 |
前兆初現と見なした場合 | 14年1月28日± | 14年2月25日±3日 |
「先行特異初現」と「前兆初現」の区別はわかりにくいと思いますので、串田氏の著書『地震予報』(PHP新書、2012)を参考に説明します ―― 陸域の歪み蓄積速度の小さい(遅い)領域で発生する地震では前兆期間が長くなる傾向があります。このような場合に、通常の地震前兆の基本的な出現パターンに先行して現れる特異な前兆を「先行特異」と呼んでいます。2008年の岩手・宮城内陸地震(M7.2)などで顕著に現れました。
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2013年12月6日金曜日
西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-6)
12月3日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-5)」の続報です。
海上保安庁が以下の文書を12月6日付で発表しました。4日に航空機から撮影された可視画像と赤外線画像によると、「12月1日の観測時よりさらに新島の面積が増えており(約56,000平方メートル(暫定値))、12月1日と比較して約1.5倍、11月21日に比べて約3.7倍になっている」とのことです:
- 流れ下る溶岩流を赤外線画像で確認 ~西之島付近の新島における火山活動~ (PDF形式、写真2葉あり)
東京ドームの建築面積は46,755m²、グラウンド面積は13,000m²ですから、4日現在の新島の面積は前者の1.2倍、後者の4.3倍になります。
西之島新島 赤外画像 Credit: 海上保安庁 |
掲載されている赤外線画像を見ると、溶岩流が東、南東、南西の3方向に流下しており、新島の広い範囲が溶岩で覆われていることがわかります。「南西方向への溶岩流が確認されたのは、これが初めて」と書かれていますが、この南西方向の溶岩流が最も幅が広く、勢いもあるようです。
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蔵王山で火山性微動、火山性地震増加、傾斜計にも変化 ― 宮城県 (続報-9)
11月1日付「蔵王山で火山性微動、火山性地震増加、傾斜計にも変化 ― 宮城県 (続報-8)」の続報です。
12月4日、蔵王山(地図)で火山性微動が発生しました。以下は、気象庁が12月6日に発表した「平成25年 No.49 週間火山概況 (平成25年11月29日~12月5日)」からの引用です:
4日の10時41分頃に火山性微動が発生しました。火山性微動の発生は11月1日以来で、今年に入って13回目です。坊平観測点での継続時間は約3分40秒で最大振幅(上下動)は2.5μm/sでした。微動発生前後に低周波地震が4回発生し、これを含めて今期間の火山性地震は10回と地震回数は前期間(1回)と比べてやや増加しました。
以下は、今年に入ってからの蔵王山の火山活動をまとめたものです。1月に観測開始以来初めてとなる火山性微動を観測して以降、火山性微動や火山性地震、地殻変動などの発生頻度が徐々に高まってきているようです:
月日 | 事象 |
---|---|
1月22日 | 火山性微動、観測開始(2010年9月1日)以来はじめて |
1月27日 | 火山性微動 |
4月5日 | 低周波地震が一時的に連続して発生 |
4月5日 ~11日 |
東北大学・蔵王観測点の傾斜計に変化 |
4月7日 | 坊平観測点の傾斜計で南東方向(山頂の南側)が上がるような変化、火山性微動(継続時間 3分20秒) |
4月9日 | 火山性微動(継続時間 4分20秒) |
4月21日 | 坊平観測点の傾斜計で南東方向(山頂の南側)が上がるような変化、火山性微動(継続時間 5分40秒)、低周波地震が一時的に連続して発生 |
6月4日 | 火山性微動(継続時間 2分20秒) |
7月17日 | 火山性微動(継続時間 3分10秒) |
7月18日 | 坊平観測点と東北大学・蔵王観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 3分10秒) |
7月31日 | 火山性微動(継続時間 5分40秒) |
10月19日 | 坊平観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 16分57秒) |
10月23日 | 火山性微動(継続時間 1分30秒)、直後に計測基準未満の火山性微動も。その後、23日05時ごろから24日08時ごろにかけて火山性地震がやや多い状況 |
11月1日 | 坊平観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 2分30秒)。火山性微動の発生後に微小な火山性地震。10月下旬以降、火山性地震がやや多い状況。 |
12月4日 | 火山性微動(継続時間 3分40秒)。微動発生前後に低周波地震が4回発生。火山性地震もやや増加。 |
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西之島「新島」 → 大地震・富士山噴火?
小笠原諸島の西之島近くで海底噴火によって「新島」が誕生したことが、大地震や富士山噴火の前兆ではないかという懸念を様々なメディアが取り上げています。
「東日本大震災は東日本がのる北米プレートと太平洋プレートの境界で起きたものですが、西之島はフィリピン海プレートにのっています。地震にかかわったプレートと違うことと、東京から南へ1000キロ離れていることを考え合わせると、東日本大震災に誘発されて噴火したものではないと思われます」:
「今年10月の地震学会で、1605年の慶長地震について新たな説が出ました。震源は南海トラフではなく、伊豆・小笠原海溝というのです。犬吠埼から九州にかけて大津波が襲った記録が残っている地震です」:
「前回、西之島で噴火があった1974年には、死者30人を出した伊豆半島沖地震(マグニチュード6.8)が起きるなど、マグニチュード7レベルの地震が多発」、「今回、新島ができたエリアは、10年で1mもプレートが動き、巨大な地震エネルギーが蓄積されているのは紛れもない事実」:
「『大地震→噴火』よりも、『噴火→大地震』というパターンの方が絶対的に多い」、「今回の海底噴火を予言していた人がいる」:
20世紀半ば以降にM9を超える地震が発生した地域では、数年以内に近くの複数の火山が噴火しています(リスト)。今のところ、東北地方太平洋沖地震だけが例外的に噴火を誘発していないので富士山が危ないということになるのでしょうが、富士山よりも震源域に近い東北地方の複数の火山でも火山性地震や火山性微動が増えたり、地殻変動が観測されるなどの異変が観測されています。
そもそも、富士山ほど震源から遠く離れた火山でも噴火すれば東北地方太平洋沖地震によって誘発されたと言えるのでしょうか。そう言えるのであれば、今回の西之島「新島」の噴火もそう言って差し支えないでしょう。だとすれば、東北地方太平洋沖地震も晴れて「例外」ではなくなるわけです。
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宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報-5)
11月7日付「宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報-4)」の続報です。
高知県庁のウェブサイトに掲載されている宏観異常現象の表が更新されています。11月分は 0件です。8月分で初めて 2件の報告があったのですが、それ以外の月はこれまでのところ 0件です:
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- 地震前兆情報を市民に提供 ― 高知県須崎市 (続報) (12年5月25日)
- 地震前兆現象調査へ ― 高知県黒潮町 (12年6月29日)
- 地震前兆情報を市民に提供 ― 高知県須崎市 (続報-2) (12年7月13日)
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- 宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報) (13年8月15日)
- 宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報-2) (13年9月13日)
- 宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報-3) (13年10月2日)
- 宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報-4) (13年11月7日)
2013年12月5日木曜日
ファンの熱狂が地震計を揺らす
アメリカン・フットボールの試合で、観客の歓声や足の踏み鳴らしが近くの地震計に最大マグニチュード2の震動として記録されたとのことです:
日本では今年の10月に、もっと広範囲の震動が富士山で観測されていました。以下は、10月22日に開かれた第127回火山噴火予知連絡会定例会で使われた資料(PDF形式、16MB)にある東京大学地震研究所の報告です:
2013年10月12-14日に富士山周辺で特異なスペクトルを持つ微動が観測された。地震研究所のほとんどの観測点で観測されており、振幅分布が時間的に変化する。振幅のピークは富士山山体から離れたところにあり、火山性ではないと思われる。
富士山体に対して北から北北東の観測点で振幅が卓越する場合(タイプ1)と北西から西の観測点で卓越する場合(タイプ2)の2つのケースがある。いずれも、1-5Hzに卓越周波数があり、ピーク周波数が不連続に移動する。また、複数のピークが見える。
同じ資料にある気象庁の報告は次のようになっています:
10月12日~14日にかけて、ハーモニックな震動が観測された。観測された時間帯に富士吉田市(山頂から北方向)及び富士宮市(山頂から西方向)でコンサート等が行われていたとの情報がある。
富士山の近くであまり大騒ぎすると、噴火のトリガーになりかねない ―― なんていうことはないでしょうね。
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シャチブリ大量捕獲 ― 神奈川県小田原市
12月3日と4日、神奈川県小田原市国府津(地図)沿岸の刺し網漁で、深海魚・シャチブリが大量に捕獲されました。
以下、「小田原魚市場公式ブログ」から ―― 「今までに記録したことのないその量」、「昨日に続いて二日連続」、「今まで年間数匹の水揚げしか無かった深海魚」、「一度にこれだけ獲れるというだけでも尋常ではない事態を直感的に感じることが出来、果たして次に何が起こるのか?と不安になるレベル」、「昨日は定置網にホテイエソやサクラエビがいたりと、どうやらここ数日、深海からの上昇流が近くまで来ている事は推測できる」:
- 痛快!シャチブリ天国 (写真あり)
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2013年12月4日水曜日
「石器」が刺さった火星の岩
昨年8月に火星のゲール・クレーターに着陸した火星探査車キュリオシティは、これまでに大量の画像を送ってきています。その中には不可解な画像もあり、これまでにもこのブログで紹介してきました。
以下は、キュリオシティのマストに取り付けられたカメラで11月2日に撮影されたものです。旧石器のようなものが岩を貫いているように見えます:
キュリオシティが送ってくる最新の画像をいち早くご覧になりたい方は、以下のNASAのページをご覧ください。すべて、未調整、未加工の画像です:
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ケンタウルス座に肉眼新星
Nova Cen 2013 Credit: E. Guido, N. Howes & M. Nicolini |
- Naked-Eye Nova in Centaurus (写真あり)
- Possible Bright Nova in Centaurus (写真あり)
- Nova Cen 2013 - Dec 03 - by E. Guido, N. Howes & M. Nicolini (拡大GIF動画)
座標は赤経 13h54m45s、赤緯 -59°09.1′。みなみじゅうじ座に近い場所ですので、残念ながら日本からは見ることができません。
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2013年12月3日火曜日
地震の法則性
今日は新月です。月の位相あるいは月齢と地震の関係は如何に?:
いろいろな説が紹介されていますが ――
- 昼より夜の方が地震が多い
- 巨大地震は天王星が子午線を通過した前後1時間以内に起きる
- 気圧の変化や雨量など、気象との関連
- 猛暑の翌年に大地震が起きる
記事中の「東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が近づくと、引力の影響が強いときに地震が集中した」という説については、このブログの以下の記事も参照してください:
- 地球と月と地震 (13年9月8日)
天王星の子午線通過と巨大地震の関係については、故カール・セーガン博士の著書でもトンデモ説の1つとして似た話が取り上げられています。曰く「アンデス山系の地震は、天王星の最接近と相関がある。したがって、天王星が最接近するとアンデス山系に地震が起こる」(『カール・セーガン 科学と悪霊を語る』、新潮社、1997)。
気になったので、東北地方太平洋沖地震と天王星の関係について調べてみました。東北地方太平洋沖地震の発生時刻は2011年3月11日14時46分です。当日、震央(北緯36°6′12″、東経142°51′36″)で天王星が子午線を通過したのは、概略の計算で12時15分ごろになります。天王星の子午線通過と地震発生の間隔は約2時間半でした。
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- エクストリーム・スーパームーン (11年3月3日)
- エクストリーム・スーパームーン (補足) (11年3月4日)
- エクストリーム・スーパームーン (補足-2) (11年3月4日)
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- エクストリーム・スーパームーン再び (補足-3) (12年5月6日)
- エクストリーム・スーパームーン再び (補足-4) (12年5月8日)
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- 月食と大地震 (12年6月4日)
- 地球と月と地震 (13年9月8日)
クジラが迷い込む ― 沖縄県石垣市
12月2日、沖縄県石垣市(地図)の海岸で、浅瀬にクジラが迷い込んでいるのが見つかりました。体長2.5~3mで、コマッコウかオガワコマッコウとみられています:
- クジラ迷い込む 6時間余に及ぶ救出劇 (写真あり)
- サメが攻撃? 珍しい迷いクジラ 石垣島 (写真あり)
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西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-5)
新島の形状の変化 海上保安庁「西之島付近の新島が東側に拡大」より引用 |
12月2日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-4)」の続報です。
海上保安庁が12月1日付で発表した「西之島付近の新島が東側に拡大」(PDF形式)によると ――
12月1日時点での新島は、11月21日時点と比較して東側に拡大しており、面積は0.04平方キロメートル弱(暫定値)と、11月21日に比べ約2.5倍(暫定値)になっていた。(参考:甲子園球場の面積は、約0.0385 平方キロメートル)―― とのことです。
蛇足
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- 西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-4) (13年12月2日)
2013年12月2日月曜日
水田地帯の川に大量のサケ遡上 ― 新潟県長岡市
新潟県長岡市(地図)の水田地帯を流れる幅7mの川に、約120匹のサケが遡上しているのが見つかりました。「これだけの数が遡上するのはこれまでにないことで、地元の漁協関係者は首を傾げている」:
- 水田地帯の川に大量のサケ遡上 (動画あり)
- 何の変哲もない川に…大量のサケ遡上 新潟 (動画あり)
今夏の被害豪雨が関係しているのでは、との見方があるようです。
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西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-4)
11月27日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-3)」の続報です。
気象庁が12月2日に発表した「西之島の火山活動解説資料」(PDF形式)に、11月30日と12月1日の新島の状況が記載されています。
噴火は継続中で、第1火口と第2火口からは噴煙が上がり、第3火口からは溶岩が流出。新島の東に流下している溶岩流は11月26日よりも拡大しているのが確認されたとのことです。
上記資料に掲載されている写真のうち、斜め上方から撮影された「図4」は「ひょっこりひょうたん島」のように見えます。
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イシナギ捕獲 ― 韓国・プサン市
アイソン彗星は2度死ぬ
「死んだ」と言われたかと思うと、「いや、生きのびた」と言われたりしているアイソン彗星。「ゾンビ彗星」などとも呼ぶ向きもあるようです。
以下のGIF動画をご覧ください。近日点を通過したあとのアイソン彗星の残滓が徐々に拡散して薄れていく様子が捉えられています:
以下の記事には、国際天文学連合(IAU)が12月1日付で出した Electronic Telegram No. 3731 の要旨が掲載されています(オリジナルの Telegram を見るには ID とパスワードが必要)。近日点通過前後のアイソン彗星の状態が記されています:
- Latest Updates on Comet ISON
- Comet ISON update Dec. 1 -- Watch the video / Latest science observations
要旨は以下のとおりです:
- アイソン彗星の核は近日点通過の数時間前に崩壊。これにともなって、近日点通過の直前に、彗星の頭部の明るさはマイナス2等級からプラス1等級未満に減光した。
- 近日点通過後に残っているのは、彗星の核に由来する拡散した塵の雲で、背後の星が透けて見えるほど希薄。
- 太陽観測探査機 SOHO の画像を分析しているジェット推進研究所の Z. Sekanina 氏によれば、アイソン彗星は近日点通過の3時間前に塵の生成を停止している。これは、近日点通過直後に撮影された画像に、大きく丸い核ではなく、鋭く尖った先端が写っていることと符合する。
- 近日点通過のほぼ12時間前に急激な増光があったが、この直前に彗星の核は分裂したと考えられる。
- 近日点通過後に現れた太陽の方向に伸びる尾は、近日点通過の1~2日前に放出された塵の微粒子からなり、東の方向に伸びる尾は近日点通過の1時間以内に放出された塵で、グラファイト(黒鉛)と金属元素からなっていると考えられる。
- 近日点通過のはるか以前に放出されていた大きな塵の粒子の流れは、彗星が太陽の至近距離を通過する際に完全に消滅した。
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2013年11月30日土曜日
小惑星 2013 WH25 が地球に接近
11月29日午前9時52分(日本時間)、小惑星〝2013 WH25〟が地球に接近し、月の軌道の内側に入ってきました。この小惑星は前日の28日に発見されたばかりで、直径約5mと推定されています。接近時の地球との相対速度は秒速約21kmです。
小惑星 | 直径 (m) |
接近日時 (日本時間) |
接近距離 (*) |
---|---|---|---|
2013 WH25 | 5 | 11月29日 09:52 | 0.35 |
*: 地球から月までの平均距離=1
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アイソン彗星は生きていた!
太陽に大接近した際に分解・蒸発したと考えられていたアイソン彗星ですが、少なくとも核の一部は生き残っているようです。
以下のページのGIF動画は、NASAとESAが共同で打ち上げた太陽観測探査機SOHOの撮影したものですが、太陽最接近を終え遮光板(黒い円)から姿を現したアイソン彗星が写っています:
- Comet ISON May Have Survived (アイソン彗星は生き延びたかも知れない)
以下の動画には、生き延びたアイソン彗星の姿がもう少し長く写っています:
- Comet ISON Dives Toward the Sun (太陽に向かって突進するアイソン彗星)
以下は Ian Musgrave 氏の〝Astroblog〟に掲載されているGIF動画です。この映像では、太陽に最接近したあとのアイソン彗星に何か大きな変化が起きているように見えます:
遮光板(黒い円)の中に描かれている白い円は、太陽の大きさと位置を示しています。
今後、アイソン彗星がどのくらい明るさを回復するのかは不明です。
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2013年11月29日金曜日
東北地方太平洋沖地震が大陸に波及?
中国・吉林省松原市(地図)で10月末から大きめの地震が続いています。10月31日にはM5.5とM5.0の地震が 7分間隔で発生し、55棟が倒壊、4120棟が破損、1万4420人が避難する被害となっています。11月4日にはM4.2の地震が発生し、母子2人が死亡しました。さらに、11月23日から24日にかけてM5クラスの地震が3回発生し、310戸が全壊、1万6000戸が大規模損壊、4万戸が半壊、26万戸に被害が出ています。3回の地震はいずれも震度5前後であったと報道されていますが、この震度が改正メルカリ震度階級によるものだとすると「やや強い」揺れであったことになります。
国家地震台網センターの専門家は、「東日本大震災が発生した後、太平洋プレートのユーラシアプレートへの潜り込みが強くなっていることが、中国東北部の地震活動を活発にしている」と指摘しています:
吉林省松原市以外にも、ロシアと北朝鮮の国境付近でも同様の規模の地震が発生しています。どちらの震源も、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震の震源を起点にして太平洋プレートのスリップベクトルを延長した先にあります。
太平洋プレートの沈み込みが加速していることについては、下記の記事も参照してください:
- プレートの沈み込みが加速! 加速! 加速! (12年5月30日)
- 太平洋プレートの沈み込みが加速 (13年11月3日)
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アイソン彗星消滅
残念なお知らせです。日本時間の11月29日早朝、アイソン彗星は近日点を通過しましたが、その後の観測では予報位置に姿を現していません。太陽表面に百数十万キロメートルまで近づいたため、分解・蒸発したとみられています。12月の夜空を飾る「世紀の大彗星」は見られないことになりました。
NASA や ESA は SOHO、STEREO、SDO などの太陽観測用探査機でアイソン彗星の太陽接近を観測していました。以下のページにはそれらの探査機が撮影した映像をまとめた動画があります。開始から33秒目以降には、近日点通過直後のアイソン彗星の断末魔が写っています。静止画の方には太陽通過後のアイソン彗星の予報位置(+印)が示されていますが、彗星の姿はありません:
- Comet ISON Fizzles as it Rounds the Sun (動画と写真あり)
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2013年11月28日木曜日
アイソン彗星の大きさ
アイソン彗星の本体(核)の大きさは約5km。核のまわりを取り囲んでボーッと輝いている部分(コマ)の直径は約10万km、そこから伸びる尾の長さは少なくとも800万kmに達しているとされています。それに対して地球の直径は約1万3000km。
この大きさの違いを比較した画像がありますので紹介します。アメリカの天文学者 Philip Cary Plait 博士のブログに掲載されているものです:
- A very rough comparison of the physical size of ISON’s coma and the Earth (アイソン彗星のコマと地球の物理的サイズの非常に大雑把な比較; 矢印の先にあるのが地球です)
この画像のスケールでは、アイソン彗星の核は 1画素にも満たず、おおよそ細菌のサイズだということです。
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2013年11月27日水曜日
カナリア諸島上空のアイソン彗星
夜明け前の雲海から昇るアイソン彗星の YouTube 動画です。11月22日、カナリア諸島の Teide 天文台から撮影されました。全画面表示で見ることをお勧めします:
アイソン彗星が NASA の太陽観測探査機 STEREO-A の視野に完全に入ってきました。以下のページには YouTube 動画と GIF 動画があります。前者は 11月20日から25日にかけての彗星の動きを示しています。画面左から登場するのがアイソン彗星。その前を上から下に横切る光点はエンケ彗星です。画面の右外には太陽があります。後者は11月20日から22日にかけての映像で、両彗星の尾が太陽風によってたなびいている様子がよくわかります:
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西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-3)
11月26日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-2)」の続報です。
海上保安庁が26日午後に実施した観測結果を発表しています。「約4分以下の間隔をおきながら噴火」、「2カ所の火口から東側及び南側に溶岩が流下している」、「噴火が水蒸気爆発の段階から、マグマ噴火の段階に移ってきている」:
- 西之島付近の新島で溶岩流を確認 (PDF形式)
噴火の間隔は、24日は「数秒から数十秒間隔」でしたが、26日は「約4分以下の間隔」となっており、頻度が下がっているようです。
上記の発表資料にも写真が掲載されていますが、以下はさらに鮮明な写真です:
- 西之島と新島 14:04 撮影 (8.9Mバイト) 「新島の南側に水蒸気が発生している」
- 西之島と新島 14:18 撮影 (8.3Mバイト) 「海岸線に伸びる溶岩流が確認できる」
その他の写真や海底地形図をご覧になりたい方は以下のページを参照してください:
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2013年11月26日火曜日
100%予知成功と豪語する「研究家」
面白い記事です。「たとえば “地震雲” です。雲の形といえば多種多様なものがある中でちょっと地震の前に変わった雲を見つけただけで “あれは予兆だったのだ” と言っているだけの話。何の客観性もない」:
記事末尾にある菊池聡氏(信州大学准教授)の言葉 「予知が外れた場合、『外れても、これをきっかけに防災意識を高めてくれたらそれで意味があった』というような発言が聞かれますが、・・・」 には思わず「ウン、ウン」と頷いてしまいました。地震予知のホームページや掲示板などで見かける言い訳ですが、常々腹立たしく思っていたので。
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南極大陸近海で大地震続く (続報)
11月18日付「南極大陸近海で大地震続く」の続報です。
南極大陸に近いスコシア海周辺で大きな地震が続いていますが、今度はスコシア海の北縁のトランスフォーム断層で M7.0 が発生しました:
- 11月25日 15:27:33(日本時間) M7.0 深さ 10.0km 左横ずれ断層 大西洋南部 (震央地図)
11月16日に起きた M6.8 と 17日に起きた M7.7(当初発表ではM7.8)の地震は、スコシア海の南の縁を形成するトランスフォーム断層で発生しました。
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西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-2)
11月25日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報)」の続報です。
気象庁が25日に発表し26日に修正した「西之島の火山活動解説資料」(PDF形式)には、24日の状況や写真が掲載されています。噴火は継続中で、溶岩流が海に到達しています。以下は、24日の状況の抜粋です:
- 数秒から数十秒間隔で噴火を繰り返しており、噴煙と火山弾は上空 300-400m程度まで噴き上がり、火山弾が水平距離で約 500mまでの範囲に着水しているのが確認されました。
- 火口の大きさは 10m程度と小さくなっており、頂部火口には小さな溶岩湖が形成されていると考えられます。
- 島の北東側では海に約 50m突き出した溶岩地形が確認され、この北東部に突き出した部分は、21日頃から成長した溶岩流部分で、すでに先端の一部が波浪により浸食された可能性があります。
- 南東側、南西側では、頂部付近から比較的滑らかな斜面が出現しており、斜面崩壊が起こったものと考えられます。
西之島の南約10㎞で21日に確認された変色水域は、22日の観測では確認できなかったとのことです。
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尾が伸びたアイソン彗星
あれよあれよという間に立派な尾が伸びて、彗星らしい彗星になってきたアイソン彗星(C/2012 S1)の写真をいくつか紹介します:
- 11月22日、オーストリア、Michael Jaeger 氏撮影
- 11月21日、米国ニューメキシコ州、Joseph Brimacombe 氏撮影
- 11月15日、米国ニューメキシコ州、Joseph Brimacombe 氏撮影
2枚目の写真には、尾の中に不均質な部分が写っています。太陽風の突発的な変化によって生じたものと思われます。
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2013年11月25日月曜日
太陽に近づくアイソン彗星とエンケ彗星
アイソン彗星が NASA の太陽観測探査機 ステレオ-A(STEREO=Solar Terrestrial Relations Observatory)の視野に入ってきました。ステレオは双子の探査機で、ステレオ-A は 346日、ステレオ-B は 388日で太陽を周回する軌道にのっており、太陽を同時に別々の方向から観測する使命を帯びています:
- NASA Releases Comet ISON Images from STEREO (GIF動画と写真あり)
GIF動画で見るエンケ彗星は、まるで尾をくねらせながら卵子に向かって進む精子のようです。動画は11月20日から21日にかけて撮影されたもので、アイソン彗星はまだ尾の大半が視野の外にあります。画面右側から波のように押し寄せているのは太陽風です。水星と地球も写っています。
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西之島沖で噴火、新島誕生 (続報)
11月20日付「西之島沖で噴火、新島誕生」の続報です。
気象庁が11月22日付で「西之島の火山活動解説資料」(PDF形式)を発表しています。それによると西之島周辺で複数の変色水域が確認されています:
- 西之島の南側、新島付近から西へ約1,000m、東へ約1,500m、幅約700mで北側を西之島に接する茶色の変色水域
- 西之島西岸から新島の東約2,000m、幅約1,200mの緑色の変色水
- 西之島の南約10km に直径約1,000mの緑色の変色水域
特に3番目の変色水域は西之島からかなり離れています。西之島周辺で別の海底噴火が起きている可能性があります。
上記解説資料の末尾には、1973年に噴火によって出現した西之島新島が西之島と合体して現在に至るまでの変遷図があります。
1973年の西之島新島誕生後に起きた大きな地震には以下があります。1000km以上離れたところですので直接の因果関係があるとは考えにくいですが:
1974年5月9日 伊豆半島南方沖 『1974年伊豆半島沖地震』 M6.9: 伊豆半島南端に被害。死 30、傷 102、家屋全壊 134、半壊 240、全焼 5。御前崎などに小津波。
(『理科年表』(丸善)より引用)
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2013年11月21日木曜日
近畿圏中心領域大型地震 (続報-26)
11月20日付「近畿圏中心領域大型地震 (続報-25)」の続報です。
八ヶ岳南麓天文台の串田氏が更新情報を11月20日付で出しています:
- 「長期前兆No.1778」 続報 No.056 (PDF形式)
内容は、ステージ6前兆群とステージ7前兆群の出現時期や極大時期を整理してまとめたものです。ここにまとめられた認識が正しければ、「第7ステージ前兆群は第6ステージ前兆群と同じ前兆期間約4ヶ月で、来年01月04日±時期を示します」とのことです。この時期に対応地震が起こるのか、あるいは、次のステージに遷移するのかは現時点ではわかりません。
串田氏がウェブで公開している情報は、著書『地震予報』(PHP新書、2012)の読者を想定して書かれているため、未読の方にはわかりにくいと思います。串田法を理解して公開情報を的確に理解するためにも一読をお勧めします。
串田氏がウェブで公開している情報は「長期前兆 No.1778」についてだけです。他の前兆については、対応地震の規模、震央、発生時期などの情報をファックスで会員に送付しています。
「長期前兆 No.1778」は2008年7月に始まったもので、5年を超える長期間にわたって盛衰を繰り返しながら継続しています。これほど長期間続く前兆は前例がなく、串田氏も苦慮している様子で、前兆群の認識や対応地震の発生時期について何度も修正や延期がおこなわれ「オオカミ少年」状態になっています。そのため、ウェブで公開されている「長期前兆No.1778」についての情報だけを目にする一般の方々には、串田法というのは何とも当てにならない手法だとの印象を持たれがちです。そのような疑念を持たれた方々にも上記『地震予報』をお読みいただきたいと思います。
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2013年11月20日水曜日
西之島沖で噴火、新島誕生
11月20日、小笠原諸島の西之島(地図)について気象庁が警報を出しました。「本日(20日)10時20分頃、西之島周辺で噴煙が確認されました」、「本日16時頃、島の南東500メートル付近で、黒色噴煙を伴う噴火が確認され、直径約200メートルの新たな陸上部が認められました」:
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