私は元号が嫌いです。本来連続している時間をお上の都合で不規則に区切るなど、不合理の極みでまったく受け入れられません。旧来の陋習です。元号の使用が皇室の儀式関係や官公庁内部の文書の範囲にとどまるなら、「勝手に使ってろ」ですませられるかもしれませんが、民間にまでその使用が広がるのは不便極まりありません。
たとえ官公庁の文書であっても、少なくとも理工系の分野に関わるものは西暦に統一されるべきだと思うのですが、実際には逆の現象がおきています。たとえば大きな地震の名称です。従来、「1968年十勝沖地震」、「1972年12月4日八丈島東方沖地震」、「1978年宮城県沖地震」のように西暦が用いられていたにもかかわらず、1979年に元号法が公布・施行された後は、「昭和57年浦川沖地震」とか「昭和58年日本海中部地震」、「平成16年新潟県中越地震」などのように元号が使われるようになってしまいました。
元号法には元号の使用を強制するような規定はないはずです。気象庁やその上の国土交通省の官僚が、官邸のご意向を「忖度」したのでしょうか。
官庁であっても防衛省は自衛隊の装備の名称に西暦を使っています。「64式小銃」とか「10式戦車」、「12式地対艦誘導弾」など、その装備が制式化された西暦年度の下2桁を名称に取り入れています。
コンピューター・システムが社会の隅々にまで普及している今日、元号が変更されれば多くのプログラムの改修やテストが必要になり、多大な時間と人材が浪費されます。本来、もっと有益なことに使えたかも知れないのに。元号の使用は、凋落する日本の足をさらに引っ張るハンディキャップです。
前置きが長くなってしまいました。矛盾するようですが、私は歴史好きなこともあって元号に興味はあります。平成の次の元号を予想しようと過去の元号を調べているうちに、面白いクイズを思いついたので紹介します:
問題1 次の文字の組み合わせのうち、日本で元号として使われたことがあるものには「○」、そうでないものには「×」をつけなさい:
- [ ] 文部科学省・前事務次官の前川喜平さんの「喜平」
- [ ] ロック歌手・大友康平さんの「康平」
- [ ] 小説家・立松和平さんの「和平」
- [ ] 小説家・藤沢周平さんの「周平」
- [ ] お笑いタレント・間寛平さんの「寛平」
- [ ] 俳優・火野正平さんの「正平」
- [ ] 俳優・田村正和さんの「正和」
- [ ] 声優・佐藤正治さんの「正治」
- [ ] 俳優・津田寛治さんの「寛治」
- [ ] 落語家・桂文治さんの「文治」
- [ ] 映画評論家・淀川長治さんの「長治」
- [ ] 元プロ野球選手・王貞治さんの「貞治」
- [ ] 日本指圧協会元会長・浪越徳治郎さんの「徳治」
- [ ] 作詞家・秋元康さんの「元康」
(続く)