2014年1月31日金曜日

阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ (続報-3)


1月27日付「阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ (続報-2)」の続報です。

阿蘇山(地図)の中岳が1月13日と27日に小規模な噴火をおこしたことは、このブログでも既報ですが、1月31日に気象庁が発表した「平成26年 No.05  週間火山概況」によると、1月29日に3度目の小噴火が発生したとのことです:
阿蘇山では、やや活発な火山活動が続いています。 27日及び29日には、中岳第一火口でごく小規模な噴火が発生し、灰白色の噴煙が最大で火口縁上500mまで上がりました。阿蘇山で噴火が発生したのは1月13日以来です。

(中略)

期間を通して、夜間には高感度カメラで火映を観測しました。

火山性地震は、1月27日以降、徐々に減少しているとのことです。


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火星探査車の写した〝UFO〟


火星探査車キュリオシティの撮影した写真に〝UFO〟が写っているのではないかと話題になっています。問題の写真は、キュリオシティに搭載されている多数のカメラ(説明図)のうち、Front Hazcam という前方監視カメラが写したものです。Hazcam は障害物までの距離を判断することができるように左右一対で前方の撮影を行います。

左側カメラの写真で、右上方の空に白い彗星上の何かが写っています。右側のカメラの写真では、観測装置の影になっているためか何も写っていません。撮影時刻は左右とも日本時間で1月6日午前8時26分37秒です:

Hazcam は車体の低い位置に取り付けられているためレンズに埃がつきやすいのですが、白い彗星上の何かは埃とは違うように思われます。この件について NASA は今のところ何も語っていません。

当日撮影された Front Hazcam の画像は以下のページから閲覧できます:

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2014年1月30日木曜日

小惑星 「大震災」


「大震災」と命名された小惑星があるのをご存じですか。正式名は “31152 Daishinsai”。小惑星番号には「311」が入っています。

発見者は山形県南陽市在住のアマチュア天文家で、直江兼続の弟の末裔だそうです。

詳しくは Wikipedia で。「震災の記憶は忌まわしいが、風化させてはいけない。一日も早い復興を願い、祈ることができるように名付けた」:

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小惑星 2014 BW32 が地球に接近


2月4日午前0時36分(日本時間)、小惑星〝2014 BW32〟が地球に接近します。この小惑星は1月23日に発見され、直径は26mと推定されています。接近時の地球との相対速度は秒速約7.1km(時速約2万6000km)です。

小惑星 直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(*)
2014 BW32 26 2月4日 00:36 1.86
(*)地球から月までの平均距離=1 

2014年になってから間もなく1ヶ月になろうとしていますが、すでに多くの小惑星が新たに見つかっています。そのうちの4つ(2014 AY28、2014 AF51、2014 BW2、2014 BX2)は、地球に危険を及ぼす恐れのある小惑星(Potentially Hazardous Asteroids)に分類されています。


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近畿圏中心領域大型地震 (続報-29)


1月1日付「近畿圏中心領域大型地震 (続報-28)」の続報です。

八ヶ岳南麓天文台の串田氏が更新情報を1月28日付で出しています:

内容をまとめると以下のとおりです:
  • ステージ7前兆群が、静穏化の傾向を見せながらも継続中。

  • 2月末までに対応地震が発生する可能性はなくなった。

  • 新たな前兆や極大の出現がないので、現ステージが最終段階である可能性あり。

  • 現時点でのステージ7前兆群の初現と極大の認識(2通り)、前兆終息時期、および、対応地震の推定発生時期は以下のとおり:

  • ステージ7前兆の
    初現と極大
    前兆終息時期 地震発生時期
    初現: 9月1日、
    極大: 11月5日
    2月2日前後 3月5日前後
    初現: 9月1日、
    極大: 11月7日
    2月7日前後 3月11日前後

  • 2月10日の時点でも前兆が終息せず継続している場合には、4月初旬の地震発生も考慮する。

  • 2013年1月1日に極大を持つ別の大型地震前兆あり。

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2014年1月29日水曜日

最凶の1週間


今週は宇宙開発史上の大惨事の〝祈念日〟が続きます。

1月27日 ― 1967年のこの日、翌月に迫った打ち上げに備えて発射台上で打ち上げの予行演習を行っていたアポロ1号の司令船で火災が発生。3名の宇宙飛行士が犠牲になりました。
彼らはその命を、人類に残された最後の辺境を開拓する国家の事業のために捧げた。彼らがなぜ命を落としたのかではなく、どのような理想のために生きたのかをここに記す。

残された者たちが宇宙に到達できるようにするための、究極の犠牲を捧げた者たちを記念して。 Ad astra per aspera.  アポロ1号の搭乗員たちに神の祝福あれ。

(事故がおきた発射台に刻まれた碑文)

1月28日 ― 1986年のこの日、スペース・シャトル「チャレンジャー」が打ち上げから73秒後に炎上・空中分解し、日系人宇宙飛行士エリソン・オニヅカ大佐を含む7名の宇宙飛行士が犠牲になりました。
我々は星へと向かう際、時として力及ばず道半ばで果てることがある。しかし我々はその痛みを乗り越え、さらに先へと進まなければならない。

(レーガン大統領の弔辞)

2月1日 ― 2003年のこの日、スペース・シャトル「コロンビア」が大気圏に再突入する際に空中分解し、7名の宇宙飛行士が犠牲になりました。
本日、我が国に大きな悲しみをもたらす痛ましい出来事が起こりました。コロンビア号が失われたのです。生存者は一人もおりません。 (中略) 彼らが命を失うことになった宇宙への旅は、今後も続くのです。

(ブッシュ大統領の声明)

注: 〝Ad astra per aspera〟はラテン語で、「困難を乗り越えて星々へ」、「宇宙への険しい道」などの意。

2014年1月28日火曜日

琵琶湖が移動・収縮


琵琶湖が 「地殻変動に合わせて過去11年間で東南方向に20センチ以上移動し、湖の幅が最大で3センチ縮んだ」 とのことです。以前からこのブログでも取り上げている琵琶湖の湖底堆積物が噴き上げられている現象も、この地殻変動と関連がありそうです:

NHKは同様の内容を昨年11月に報じています:

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リュウグウノツカイ漂着 ― 兵庫県豊岡市


1月23日、兵庫県豊岡市(地図)の海岸に、体長4mを越えるリュウグウノツカイが漂着しているのが見つかりました:

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リュウグウノツカイ捕獲 ― 秋田県男鹿半島沖


1月28日、秋田県男鹿半島(地図)沖で、体長3.07mのリュウグウノツカイが網にかかり、男鹿水族館GAOに持ち込まれました。非常に衰弱しているとのこと。「リュウグウノツカイの漂着や捕獲は大地震の前兆という言い伝えがあるが、GAO展示課の魚類担当、今西洋平さんは『迷信です』ときっぱり話した」:

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十和田カルデラで地震急増


1月27日午前10時すぎから、十和田湖(地図)で地震が急増したとのことです。以下は、気象庁が28日に発表した「十和田の火山活動解説資料」(PDF形式)からの引用です:
十和田湖付近では、昨日(1月27日)10時過ぎから中湖(なかのうみ)付近の深さ4~7㎞を震源とする地震が増え始め、地震計で観測される地震回数は17時~19時頃にかけては1時間あたり100回以上と多い状況になりました。

気象庁の地震計では有感地震は記録されませんでしたが、地元での聞き取り調査によると震度1~2の揺れが感じられたとのことです。

地震は、28日に入ってからは1時間あたり数回の発生に減少。また、低周波地震、火山性微動は観測されていないとのことです。

十和田湖の噴火の歴史は気象庁の資料をご覧ください。西暦915年の大噴火では、火砕流によって周囲20kmの範囲が焼き払われていますが、これは日本で過去2000年間に発生した最大規模の噴火であったと考えられています。

十和田湖の真北20kmには、最近不穏な動きが観測されている八甲田山があります。


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2014年1月27日月曜日

相次ぐダイオウイカ漂着/捕獲の理由


日本海側でダイオウイカの漂着や捕獲が相次いでいますが、その理由について解説している記事をいくつか紹介します:

「地殻変動との関連を指摘する専門家もいます」:

「もともとダイオウイカは、南海の深海に生息している。日本海まで漂着するというのは異例のこと。海流の流れが変わっているのではないか」、「地球温暖化との関連を問う声も上がっている。地震を引き起こす地殻変動との関連ははっきりしないが、地球全体に何らかの環境変化が起きている可能性がある。深海での異常が大地震への予兆であるかどうかは不明だが、警戒は怠れない」:

「ダイオウイカ豊漁の原因は、海流の変化でも地震の前兆でもなく、NHKスペシャルの番組クオリティが秀逸だったことにあるという、『さかなクン説』に一票」:

タレントで東京海洋大学客員准教授の「さかなクン」の「ブームだから(実はこれまでもよく水揚げされていたが食べられないので漁師が捨てていただけ)」という説で思い出すのは、2009年に日本各地に空からオタマジャクシが降ったという「事件」です。このオタマジャクシの件も、それまでもおきていた(今も起きている?)現象がひとたびマスメディアに取り上げられると報道の連鎖がおきて、何か異常なことが続発しているような印象を受けてしまうということの一例かも知れません:

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阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ (続報-2)


1月17日付「阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ (続報)」の続報です。

1月27日午前、阿蘇山(地図)の中岳が再び小規模な噴火をおこしました:

現在、阿蘇山は噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」となっており、火口から半径1km以内への立ち入りが禁止されています。春の観光シーズンが近づくにつれて、噴火警戒レベルを早期に引き下げるよう気象庁に求める地元観光業界からの圧力が強まるのではないでしょうか:

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2014年1月26日日曜日

真夜中に環水平アーク出現 ― 岡山県浅口市


1月16日から17日にかけての深夜、岡山県浅口市(地図)の夜空に、月光による環水平アークが現れたとのことです:

1月20日早朝、福井県福井市(地図)の上空に月暈が現れたとのことです:

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南海トラフ巨大地震「春までに起きる可能性」


国土地理院が提供している衛星測位システム(GNSS)のデータをもとに地震の予測を行っている村井俊治氏(東大名誉教授)については、このブログでも取り上げて来ましたが、同氏が南海トラフ巨大地震について再び警告しています。

2011年の東北地方太平洋沖地震の2ヶ月前に東北地方から関東地方にかけて見られた異常変動と類似した変化が、昨年半ば以降、南海地震の被害想定地域のデータに現れているとのこと。「これは東日本大震災の半年前に起きた全国的な異常変動よりも大きな規模」、「春ごろまでに大地震が発生する可能性があり、注意が必要」、「東日本大震災の2日前には三陸沖を震源とする震度5弱の地震があった。今後、日向灘周辺で震度4、5が起きたら、引き金となって南海地震を引き起こす可能性がある」:

上の記事にも書かれているように、村井氏の予測手法については、地震学者から「地表の変動と、地震が発生する地下数キロの岩盤の動きとは関係ない」との批判があります。また、村井氏は昨年前半に「鹿児島県北西部で、早くて数ヶ月、遅くとも半年以内にはM6級の大規模な地震発生の懸念がある」と指摘していましたが、今のところ該当するような地震は発生していません。

以下は、村井氏についての過去記事です:

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朝鮮半島が東に移動


2011年に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で、朝鮮半島が東に移動したとのことです。「日本の大地震直後、韓国の陸地が東側に約1.3-2.8センチ、震央から最も近い鬱陵島(ウルルンド)と独島(ドクト、日本名・竹島)がそれぞれ4.1-5.1センチ移動した」:

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観測史上最多の地震 ― 朝鮮半島


2013年、朝鮮半島ではこれまでの年平均の3倍を上まわる地震が発生し、1978年に近代的な地震観測が始まって以来最多を記録したとのことです。「地震発生件数が増えたのを大規模地震の前兆と断定するのは難しい」(韓国気象庁・地震監視課課長):

上の記事にも書かれているように、地震観測網の充実によって、これまで観測にかからなかった地震も検知されるようになったという要因もあると思われます。

朝鮮半島の地震情報は韓国気象庁のサイトで見ることができます:

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2014年1月25日土曜日

ダイオウイカ捕獲 ― 鳥取県沖


1月20日、鳥取県沖の日本海でダイオウイカが底引き網にかかりました。全長3.4m、重さ100kg超で、長い2本の触腕が切れていなければ全長は8mに達したと推定されています。捕獲時には生きていたとのことです。

捕獲された場所は報道によって異なっており、「岩美町(地図)沖30km」、「鳥取市から22kmの沖合」、「岩美町網代新港の沖合30km」、「鳥取市沖20km」などとされていますが、捕獲された水深は240mで一致しています。

「鳥取県でダイオウイカが水揚げされたのは初めて」、「死骸が海岸に打ち上げられることはまれにあるが、底引き網で捕獲されるのは極めて珍しい」、「(網に掛かった場所の)水深は浅く、新しい記録になるかもしれない」、「生きている時は怖いくらいの迫力だった。漁師歴は40年近いが、こんなことは初めて」:

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西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-8)


12月20日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-7)」の続報です。

西之島の噴火活動は依然として活発で、陸地も拡大しているようです。以下は、海上保安庁が1月20日に実施した観測結果まとめた「西之島の火山活動の状況(1月20日観測)~西之島がさらに拡大~」(PDF形式、写真3葉、図2葉あり)からの引用です:
流出した溶岩は東西方向に大きく拡がっており、今回の噴火活動により新たに形成された陸地の東西幅は約750メートルに達していた。これにより、新たに形成された陸地は、噴火前の西之島の約1.5倍の広さとなった。

従来からある2つの火口では依然活発な活動が続いていた。南側の火口からは連続的に青白色の火山ガスが放出されるとともに、灰色の噴煙を伴う爆発的な噴火が数分ごとに起きていた。また、その北側の火口では灰白色の噴煙が連続的に放出され、断続的に爆発的な噴火が起きていた。噴火に際しては溶岩が吹きあげられており、航空機の中でも振動(空振)が感じられた。

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2014年1月23日木曜日

ダイオウイカ漂着 ― 新潟県柏崎市


1月19日、新潟県柏崎市の海岸(地図)にダイオウイカの死骸が打ち上げられているのが見つかりました。頭部と足の一部が欠けており、推定体長は3~4mほど。「柏崎市内の海岸にダイオウイカが打ち上げられるのは、1960年2月以来、2例目」(柏崎市立博物館):

柏崎市立博物館の学芸員は「1960年2月以来」とコメントしていますが、翌1961年2月2日に新潟県中越地方で局地的な地震(M5.2)が発生し、死者5人、住宅全壊220棟、半壊465棟の被害が出ています。また、1964年には新潟県沖で『新潟地震』(M7.5)が発生し、津波が発生するなどして広範囲に大きな被害が出ました。

日本海側ではダイオウイカの捕獲や漂着が相次いでいます。1月8日には、柏崎市の対岸の佐渡で定置網にダイオウイカが入り込み、生きたまま捕獲されています:

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火星探査車の前に岩が突如出現


火星探査車〝オポチュニティ〟が13日の間隔をおいて撮影した2枚の写真が物議を醸しています。2枚は同じ場所を写したものですが、2013年12月26日撮影の写真では存在していなかった白い岩(石)が2014年1月8日撮影の写真に写っていたからです。以下は、1月21日にNASAが発表した文書です:

白い岩は〝ピナクル・アイランド〟と命名されていますが、これまで火星で見つかっている岩に比べて硫黄とマグネシウムの比率が非常に高いとのことです。

現在、NASAでは〝ピナクル・アイランド〟が突然出現した理由を説明するために2つの仮説を立てています ―― (1)火星探査車の近隣に隕石が落下し、衝突クレーターから投げ出された岩が飛んできた、あるいは、(2)火星探査車の車輪が岩を跳ね上げた。NASAでは後者の可能性が高いと考えています。

マスコミの中にはセンセーショナルに伝えているものもあります:

火星探査車〝オポチュニティ〟は2004年1月25日(協定世界時)に火星に着陸しました。当初の予定では90日間の探査活動をおこなうことになっていましたが、まもなく着陸以来10年になる現在も満身創痍になりながらも探査活動を続けています:

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2014年1月17日金曜日

阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ (続報)


12月29日付け「阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ」の続報です。

1月13日、阿蘇山が小噴火しました。以下は、気象庁が1月17日に発表した「平成26年 No.03  週間火山概況」からの引用です:
阿蘇山では、13日12時15分頃、中岳第一火口でごく小規模な噴火が発生し、灰白色の噴煙が火口縁上600mまで上がり南に流れました。阿蘇山で噴火が発生したのは2011年6月9日以来です。14日以降、噴火は発生していません。

13日及び14日に実施した現地調査及び聞き取り調査では、火口南側で火山灰が堆積しているのを確認し、火口から南側600m付近では約133g/m²の降灰を観測しました。また、火口から南東約7kmの高森町にかけての範囲で降灰を確認しました。

火山性微動は1月2日以降小さい状態が続いていましたが、12日8時頃から19時頃にかけて一時的に大きくなり、再び小さい状態へ戻りました。

10日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり1500トン(前回7日、1200トン)と多い状態でした。孤立型微動及び火山性地震は少ない状態で経過しています。

2014年1月11日土曜日

小惑星 2014 AW32 が地球接近


今年は小惑星の「当たり年」なのでしょうか。

日本時間1月11日午前6時40分、小惑星 2014 AW32 が月の軌道の内側に入り込んで来ました。最接近時の距離は 0.5LD(地球から月までの平均距離の半分)。この小惑星は1月10日に発見されたばかりで、直径は約 15m と推定されています。

定置網にダイオウイカ — 新潟県佐渡市


1月8日、深海に棲息するダイオウイカが新潟県佐渡市沖の定置網内を泳いでいるのが見つかりました。体長約4m、重さ約150kg。「県内の日本海沿岸に死骸が漂着することはまれにあるが、生きたまま水揚げされるのは極めて珍しい」(新潟県):

定置網にダイオウイカ — 富山・石川県境


1月4日、富山県と石川県の県境付近に設けられた定置網にかかったダイオウイカが、氷見漁港に水揚げされました。体長3.5m。ダイオウイカは深海に棲息するため、その生態はよくわかっていません。「10数年前に一度かかった記憶があるが、珍しい」(仲卸業者):

房総半島沖でスロースリップ発生中


1月2日頃から房総半島沖でスロースリップ現象が発生しています。「房総半島の電子基準点観測データに、平成26年1月2日頃から、通常とは異なる地殻変動(非定常地殻変動)が検出されました」(国土地理院)、「2014 年 1 月 2 日頃より房総半島沖で地震が多数発生しはじめ、これと同期して房総半島の Hi-net に併設された高感度加速度計により明瞭な傾斜変動が観測されま した」(防災科学技術研究所):

スロースリップの発生間隔が徐々に短くなっている点が気がかりです —— 「房総半島沖では、1996年5月、2002年10月、2007年8月、2011年11月に、同じような場所でゆっくり滑りが発生したことが、電子基準点の観測データで確認されています。発生間隔は、それぞれ77か月、58か月、50か月でしたが、今回は27か月となり、電子基準点の観測データがある1996年以降に限ると最も短い間隔で発生しました 」。

宏観異常情報の収集開始 — 高知県 (続報-6)


12月6日付け「宏観異常情報の収集開始 — 高知県 (続報-5)」 の続報です。

高知県庁のウェブサイトに掲載されている宏観異常現象の表が1月7日付けで更新されています。12月分は0件です。昨年8月分で初めて2件の異常報告があったのですが、それ以外の月はこれまでのところ0件です:

樽前山で地震増加 — 北海道苫小牧市、千歳市 (続報-5)


13年9月27日付け「樽前山で地震増加 — 北海道苫小牧市、千歳市 (続報-4)」の続報です。

1月9日、樽前山で地震が発生しました。以下は気象庁が1月10日に発表した「平成26年 No.02 週間火山概況」からの引用です:
2013年7月から活発化した山体西側を震源とする地震活動は、9月以降、低調に経過していますが、9日09時29分にマグニチュード2.7の地震が発生し、伊達市大滝区本町、白老町緑丘で震度1を観測しました。震度1以上の地震が発生したのは2013年9月23日以来です。山頂溶岩ドーム直下の地震活動には、特段の変化はありません。

山頂溶岩ドーム周辺では、1999年以降、高温の状態が続いていますので、突発的な火山ガス等の噴出に注意してください。

小惑星 2014 AA が地球大気圏に突入 (続報-2)


1月5日付け「小惑星 2014 AA が地球大気圏に突入 (続報)」の続報です。

1月2日に地球の大気圏に突入した小惑星 2014 AA の軌道図を、国際天文学連合(IAU)の Minor Planet Center が公開しています:

緑色の線が 2014 AA の軌道で、刻み目は1時間ごとの位置を示しています。青い円は地球で、右上方向の青い矢印は地球の移動方向、黄色い矢印は太陽の方向を示しています。赤い星印は 2014 AA が発見されたときの位置です。2014 AA は月の軌道のすぐ外側まで迫った時点で発見され、そのまま地球めがけて進んできたことがわかります。

2014 AA は直径数メートルと小さいからよかったものの、数十メートル級や数百メートル級だったら、避難する余裕もなく大きな被害が出たことでしょう。

2014年1月8日水曜日

小惑星 2014 AD16 が地球接近


1月3日に発見された小惑星 2014 AD16 が、8日午後7時25分(日本時間)に地球から 1.5LD(LDは地球から月までの平均距離)のところを通過します。この小惑星の直径は約15mと推定されています。

定置網にナガスクジラ − 岩手県釜石市


1月6日、岩手県釜石市の大槌湾(地図)に設けられた定置網に体長14.2m、体重約17トンのナガスクジラ1頭がかかりました。「こんなに大きいのは初めて」(釜石市漁連):

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2014年1月7日火曜日

八甲田山で火山性地震増加


気象庁が1月6日付けで発表した「平成26年 No.01 週間火山概況」によると、12月29日、南八甲田火山群で火山性地震が増加したとのことです:
2013年12月29日に南八甲田火山群櫛ヶ峰(くしがみね)の東側を震源とする火山性地震が増加し、日別地震回数は16回となりました。この日別地震回数は計数開始(2013年6月5日)以降で最多となります。

2013年2月頃以降は大岳山頂直下付近の地震活動が主となっていますが、今期間は南八甲田火山群での地震が一時的に増加したもので、その中では14時02分頃発生したマグニチュード1.7の地震が最大規模となっています。30日以降、地震は少ない状態となり、今期間の合計回数は20回でした。

昨年の八甲田山の状況については以下を参照してください:

伊豆大島で火山性地震増加


気象庁が1月6日に発表した「平成26年 No.01 週間火山概況」によると、12月21日ごろから伊豆大島で火山性地震が増加し始めたとのことです:
12月21日頃から伊豆大島の東部を中心に火山性地震が増え始め、12月30日21時55分に発生したマグニチュード2.1の地震により大島町波浮港で震度1を、1月2日02時15分に発生したマグニチュード2.4の地震により大島町波浮港で最大震度2を、1月3日08時21分に発生したマグニチュード2.7の地震により大島町波浮港などで最大震度2を観測しました。これらの地震はいずれも伊豆大島の東部を震源とするものでした。

これらの地震に伴い、火山性地震が増加し、2日30回、3日には80回を観測しましたが、4日27回、4日は8回と減少しました。

GPSによる観測では、地下深部へのマグマの供給によると考えられる島全体の長期的な膨張傾向が続いていますが、2011年頃から鈍化してきています。

蔵王山で火山性微動、火山性地震増加、傾斜計にも変化 ― 宮城県 (続報-11)



気象庁が1月6日に発表した「平成26年 No.01 週間火山概況」によると、1月3日、蔵王山で火山性微動が発生したとのことです:
蔵王山では、2014年1月3日の14時05分頃に火山性微動が発生しました。火山性微動の発生は2013年12月8日以来です。坊平観測点での継続時間は約1分と短く、最大振幅(上下動)も0.5μm/sと小さなものでした。今期間、火山性地震は5回発生し、火山性微動の発生前後に4回発生しましたが、地震活動の活発化はみられません。

蔵王山では昨年1月22日に観測開始以来初めてとなる火山性微動が発生しました。蔵王山で昨年1年間に発生した火山性微動を表にまとめたものが以下にあります:

2014年1月5日日曜日

小惑星 2014 AF5 が地球接近


新年になってから発見された小惑星 2014 AF5 が、1月2日午前1時13分(日本時間)に月の軌道の内側に入り込み、地球から 0.3LD(LDは地球から月までの平均距離)のところを通過していきました。最接近時の地球との相対速度は秒速約14.6km(時速約5万3000km)でした。この小惑星の直径は約8mと推定されています。

小惑星 2014 AA が地球大気圏に突入 (続報)


1月3日付「小惑星 2014 AA が地球大気圏に突入」の続報です。

NASAの更新情報によると、小惑星 2014 AA は大西洋上空で大気圏に突入した可能性が高いとのことです:

上記のNASAの情報によると、数少ない観測データに基づく軌道計算および核実験監視のための低周波音観測ネットワークのデータから得られた衝突時刻は1月2日13:02(日本時間)、衝突地点は北緯11.7度、西経40.3度ですが、時刻には数十分、地点には数百kmの誤差がありうるとのことです。

この小惑星のような大きさが数メートル級のものであれば、大気圏内で分裂・消滅して地表に到達する可能性はほとんどありません。しかし、昨年2月にロシアに落下した小惑星(隕石)のように10メートルを超える大きさのものであれば、構成物質や大気圏への突入角度によっては直接地表に到達して大きな被害をもたらす可能性がゼロではありません。

小惑星 2014 AA は、発見から約21時間後には地球の大気圏に突入しました。より大きな小惑星はもっと早期に発見できる可能性がありますが、それでも衝突地点を精確に算定したり、衝突地点から避難するのに十分な時間があるとは限りません。

2014年1月3日金曜日

小惑星 2014 AA が地球大気圏に突入


2014年1月1日に発見された小惑星〝2014 AA〟が、日本時間2日午前11時33分ごろ(1時間程度の誤差あり)に地球の大気圏に突入した模様です。〝2014 AA〟は今年最初に発見された小惑星です。その直径は2〜4mと推定されており、「自動車のサイズ」と表現されています:

2014年1月1日水曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-28)


12月10日付「近畿圏中心領域大型地震 (続報-27)」の続報です。

八ヶ岳南麓天文台の串田氏が更新情報を12月22日付で出しています:

内容をまとめると以下のとおりです:
  • ステージ7前兆群が継続中。
  • 1月初旬に対応地震が発生する可能性は否定できる。2月半ば以前に対応地震が発生する可能性も否定できる。
  • ステージ7前兆群が指し示す時期は2月25日±3日。この時期に対応地震が発生するか、次のステージへ移行するとみられる。
  • 推定領域、推定規模(M7.3±0.3、陸域の浅い震源)、発生時刻(午前9時±2時間、午後6時±2時間)に変更なし。

地震発生の日付がはっきりしないのに発生時刻が予測できる点を不審に思われる方が多いのではないでしょうか。私もそうでした。この点について串田氏の著書「地震予報」(PHP新書)から説明を引用します:
前兆変動の中で、基線が太くなる基線幅増大変動(BT変動)が1週間程度以上継続して出現する場合には、日々のBTの出現時刻、または終息時刻を記録していくと、一日の中で、ほぼ一定の時刻に出現、終息変化の時間帯が認められる。一日に二つの時刻帯が求められることになるが、どちらかの時間帯と、実際の地震発生時刻が一致しているのだ。

このように地震発生時刻とBT変動の出現または終息時刻が一致する理由について、串田氏は次のように推定しています:
おそらく、日々、BTの変化時間帯に地下のその領域(震源)で、応力変動が生じているのではないだろうか? 地震は最終的な断層破壊としてずれ動く現象だから、地震前に見られる日々の変動時間帯と同じ時間帯に最終破壊が生じることは、けっして的外れな推論ではないと思われる。

さらに、BT変動に周期性が生じる原因について串田氏は次のように書いています:
地球の衛星である、月の朔望周期や、月の出入りの時間との相関は認められず、単純に毎日同じ時間帯に変化が認められる。つまり24時間の周期変化が認められる。これは地球の自転周期だ。(中略)日々の応力変動、微小破壊進行は、地球の自転周期、すなわち太陽の潮汐力が関係しているのかもしれない。

一日のうちのどの時間帯に断層で微小な破壊が進行するのか、そして最終的な破壊に至るのかは、断層のパラメーター(走向、傾斜角、滑り角)と天球上の太陽の位置によって決まるのかもしれません。