2024年2月29日木曜日

千葉県東方沖で地震相次ぐ

 
Credit: 防災科学技術研究所
2月27日夜から千葉県東方沖(九十九里浜の沖合)を震源とする地震が相次いでいます。速報値によると、マグニチュードは 3〜5 クラス、最大震度は 1〜4、深さは 20〜40km です。 

震央付近では、フィリピン海プレートの上面は深さ 20km ほど、その下に沈み込んでいる太平洋プレートの上面は 50km よりも深いところにあるので、これらの地震はフィリピン海プレート内部で発生したものだと思われます。
 
日時 M 深さ(km) 最大震度
27日 21:44 4.3 20
2
28日 12:06 3.7 20
1
28日 20:14 3.4 30
1
29日 04:15 3.0 20
1
29日 08:40 3.3 30
1
29日 08:42 4.2 30
2
29日 08:45 3.9 30
2
29日 11:13 4.7 30
3
29日 11:25 3.3 40
1
29日 12:30 4.6 20
3
29日 16:19 3.2 30
1
29日 16:27 4.8 20
3
29日 18:35 4.9 20
4
1日 05:35 3.1 20
2
1日 05:38 (*) 2.6 20
1
1日 05:43 5.2 30
4
1日 14:53 2.8 30
1
1日 21:19 3.0 30
2
1日 22:41 (*)
3.3 20
2
2日 01:49 (*)
5.0 20 4
2日 03:08 3.3 30 2
2日 03:33 (*)
3.1 20 2
2日 03:38 (*)
3.8 30 3
2日 03:50 (*)
3.2 20 2
2日 07:14 3.2 30 2
2日 09:44 (*)
3.1 20 2
2日 09:51 2.7 20 1
2日 21:54 2.1
20 1
3日 01:34 2.8
30 1
3日 04:40 2.6
30 1
3日 13:08 2.4
20 1
5日 01:30 (*) 2.8
20 1
5日 02:06 (*)
3.0
20 2
5日 02:36 2.5
30 1
5日 06:55 2.9
30 1
いずれも速報値 (*) 震央は「千葉県南部」
 
徐々に規模が大きくなっているようです。3月1日05時38分には陸域を震央とする地震も発生しました(震央地図)。地震の発生メカニズムは異なりますが、房総半島が能登半島と同じような状況になってきました。
 
 
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2024年2月28日水曜日

小惑星 2001 CC21 の名称を募集

 
小惑星リュウグウで採取したサンプルを地球に届けた小惑星探査機「はやぶさ2」の拡張ミッションで、2026年7月に超近距離フライバイ探査を行う予定の小惑星 2001 CC21 の名称を JAXA(宇宙航空研究開発機構)が募集しています。締め切りは 5月9日です。
 
「一般的に NEO には神話に由来した名称を付けることになっていますので、できれば神話由来の名称を考えてみてください。ただし、小惑星イトカワのように NEO なのに神話由来の名前ではない例外もありますので、神話由来以外の名称を提案していただても構いません」:
 
私が思いつくのは「ウラシマ」、「オトヒメ」、「イネ」(地図)、「トコヨ」などです。「名称の選定にあたりましては、小中学生にも協力してもらいます」とのことなので、「ウラシマ」か「オトヒメ」が選ばれそうな気がします。
 
 小惑星ベヌウ(ベンヌ)からのサンプルを地球に届けた NASA の小惑星探査機 OSIRIS-REx は、延長ミッション OSIRIS-APEX(Origins, Spectral Interpretation, Resource Identification and Security – Apophis Explorer)として、2029年4月に地球に極めて近い距離まで接近する小惑星アポフィス(Apophis)を調査することになっています。


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小惑星 2008 OS7 が地球接近

 
2月2日23時41分(日本時間)に大形の小惑星〝2008 OS7〟が地球に最接近しました。接近距離は 290万km(7.4LD)でした。
 
同小惑星は、その軌道が地球の軌道に近いこととその大きさから地球に対する潜在的危険性がある小惑星(potentially hazardous asteroid)に分類されており、今回の接近に際してレーダーによる詳細な観測が実施されました。その結果、この小惑星の直径は従来の推定値(220〜500m)より小さく 150〜200m で、自転周期はこの種の小惑星としては遅く 29.5時間、公転周期は 2.6年とわかりました:
 
 
 
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太陽に異変? 縦に並ぶ黒点!

 
米国ニューヨーク州バッファローで 2月26日に撮影された太陽。左半球に縦に並ぶ少なくとも 4つの黒点が見えています。通常、黒点は並ぶとしても横方向、すなわち赤道と平行に並ぶので、このように縦に並ぶのは非常に珍しいとのことです。偶然このような並び方になっただけで特別な意味があるわけではないのでしょうが、ひょっとすると太陽内部の磁気ダイナモに何か異常がある兆候かもしれません。右半分に見えているのは巨大黒点 AR3590:
 
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2024年2月24日土曜日

ボイジャー 1号に通信障害発生

 
 1977年9月に打ち上げられ、人工物体としては史上もっとも遠い地点に到達しているボイジャー 1号に通信障害が発生しています。地球からの指令は受信しているようですが、観測データの地球への送信に障害が発生しています:
 
ボイジャー 1号は、NASAで最も長寿の宇宙ミッションのひとつであるが、通信の不具合に見舞われており、ミッション・チームは、遠く離れた探査機が回復しないかもしれないと不安を募らせている。エンジニアたちは現在、探査機が地球にデータを送信するのを妨げているコンピューター・エラーの修正に取り組んでいるが、ソフトウェアの制限と探査機までの距離がそれを困難にしている。
 
昨年11月14日以来、恒星間探査機ボイジャー 1号は、その観測機器が収集したデータを地球へ送ることができないでいる、と NASA当局者は声明で述べた。カリフォルニア州に拠点を置くサポート・チームによれば、探査機は地球からのコマンドを正常に受信・実行しているとみられ、地球から 150億マイル(240億キロメートル)以上離れた、太陽系のはるか彼方の恒星間空間を飛行し続けている。しかし、不具合のあるシステムにアクセスできなければ、エンジニアがこの船の状態を完全に把握することは難しい。

1977年9月5日に打ち上げられたボイジャー 1号は、秒速約 10.5 マイル(約 17km)で太陽から遠ざかっている。ボイジャー 1号は 2012年に(太陽系を脱出して)正式に恒星間空間に到達し、それを達成した最初の探査機となった。現在、ボイジャー 1号は地球から最も遠い人工物体である。

通常、探査機は搭載された 3つのコンピューターのうちの 1つであるフライト・データ・システムを使って地球にデータを送信する。しかし、サブシステムのひとつであるテレメトリー・モジュレーション・ユニット(TMU)に明らかな不具合が生じ、通常のバイナリー・コードではなく、ゼロを繰り返す文字列を数ヶ月にわたって送信し続けている。

残念なことに、探査機の年齢と地球からの距離のため、故障の修理は複雑であることが判明した。NASAによれば、コマンドを送った後、地上チームは探査機が応答するまで 45時間待たなければならない。また、探査機は 1970年代に設計・製造されたため、搭載されている技術の多くはもはや最新ではなく、回路図もデジタル化されていない。

「探査機を作った人たちはもう生きていません」と(ボイジャー・プロジェクト・マネージャーの)スザンヌ・ドッドは言う。「私たちはそれなりに良い文書一式を持っていますが、その多くは紙媒体です。」
 
ボイジャー 1号との交信を回復できなくても、NASA には恒星間空間に少なくとももう 1機の探査機がある。その双子の探査機であるボイジャー 2号は 2018年に太陽系外に出て、それ以来、大部分の期間は地球との交信を維持している(NASA の研究者は 2023年夏に数週間にわたって探査機との交信を誤って切断してしまった)。NASA の冥王星探査機ニュー・ホライズンズは、2040年代に太陽系から完全に脱出する見込みだ。
 
 
ボイジャー 1号は現在、地球から 163天文単位(約 244億km)の距離にあり、地球からの電波が届くのに片道 22.58時間、往復では約 45時間かかります。

パイオニア 10号、同 11号、ボイジャー 1号、同 2号、ニュー・ホライズンズの現在の位置や距離は以下のページで見ることができます:
 
 

マグマの蓄積進む — アイスランド

 
アイスランド気象局の発表(日本時間2月24日00時付)の概略です:

スヴァルツェンギ(Svartsengi)地下のマグマ量が前回の噴火前と同レベルに到達。事前の警告時間は非常に短いか、まったくないこともあり得る。

モデル計算によると、2月22日の時点で約 500万立方メートルのマグマがスヴァルツェンギ地下の貯留層に蓄積されたとみられる。以前のスンドゥヌークル(Sundhnúkur)火口列での噴火に先立って観測された傾向を考慮すると、体積が 800万から 1300 万立方メートルに達すると、噴火の可能性が非常に高くなる。モデル計算の結果によると、マグマの蓄積が現在のペースで続けば、これは来週初めに起こる可能性がある。

以上の解釈にはある程度の不確実性があり、今後の事態が必ずしも過去の噴火と同じように推移するとは限らないことに留意されたい。また、地下のマグマの流路が成長するにつれて、新たなマグマ貫入や噴火が、より少ないマグマの量で発生する可能性があることも排除できない。
 
 

2024年2月22日木曜日

クジラやイルカの漂着増加 — 北海道

 
北海道の海岸で、クジラやイルカの死骸の漂着が増えています。『ストランディングネットワーク北海道』の集計したグラフによると 2019年から急に増えているようです(同ネットワークの知名度が上がって、漂着の通報が増えたことも影響しているのかも知れません)。
 
「道内に漂着して通報されたクジラやイルカは2014年は62頭でしたが、去年は100頭と40頭ほど増えています」、「エサの資源が少なくなってくると、クジラはより沿岸でエサを食べたり、生息域が沿岸に来ることがあります。生息数とか死ぬ数が同じでも、より沿岸の方で死ぬと沿岸に打ちあがってくる、浜に打ちあがって来る可能性が高くなることがある、これがひとつの可能性ですね」(北海道大学水産科学研究院・松石隆教授):
 

隆起した地盤が沈降

 
能登半島地震で隆起した地盤が、その後、沈降していることがわかりました。地震後の地殻変動を解析した結果、地盤が最大で 5cm ほど沈降していることが確認されたとのことです。

「(地下の)浅い所で断層が大きくずれると、力を解消するように深い所でマントルの流動が起こる。それが原因で沈降しているのではないか」(京都大学防災研究所・西村卓也教授):

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2024年2月21日水曜日

箱根山:マグマ性成分の供給増加続く

 
23年11月2日付「箱根山で火山性地震急増」の続報です。

2月20日に開かれた火山噴火予知連絡会の定例の会合で、箱根山(地図)について以下のような評価がなされました:
 
地震: 地震活動は概ね低調に経過したが、2023年5月以降火山性地震が時々増加することが起きている。8月、10~11月にも地震活動の一時的な高まりが観測された。
 
地殻変動: GNSS 連続観測で、箱根山を挟む基線で 2023年 7月ごろから伸びがみられ、9月ごろから鈍化、11月ごろから再び一部の基線で伸びがみられている。
 
噴気: 昨年 5月ごろから、噴気にマグマ性成分の供給増加を示唆する変化がみられ、継続している。今後の推移に注意が必要。
 
評価: 大涌谷周辺の想定火口域では活発な噴気活動が続いているため、火山灰等の突発的な噴出現象に注意する必要がある。
 
 
 

北海道駒ヶ岳の評価を見直し

 
1月13日付「北海道駒ヶ岳が活発化」と 1月25日「北海道駒ヶ岳が活発化 (補足)」の続報です。 

2月20日に開かれた火山噴火予知連絡会の定例の会合で、北海道駒ヶ岳(地図)の評価が見直され、これまでの「噴火の兆候は認められない」から「やや活発化する傾向が認められ、今後の火山活動の推移に注意が必要」に変更されました:
地震: 2023年12月以降、山頂火口原付近の海抜下1km 付近を震源とする振幅の小さな低周波地震が発生しており、12月7日にはややまとまって発生した。その後も 1日当たり 1回程度で発生が継続している。
 
地殻変動: GNSS 連続観測では、2022年ごろから山頂火口原浅部(海抜下 0~2㎞ 程度の領域)の膨張を示唆するわずかな地殻変動が観測されている。
 
噴気: 山頂に設置した監視カメラによる観測で、昭和 4年火口で噴気が観測される頻度に 2021年ごろからわずかな増加傾向が認められている。
 
評価: 火山活動にやや活発化する傾向が認められており、今後の火山活動の推移には注意が必要。
 
 
 

小惑星 2024 DY が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2024 DY〟が 2月19日に地球と月の近くを通過していたことが、2月19日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。この小惑星は地球最接近の翌日に発見されました。
 
2024 DY (2024年2月19日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)2月19日 00:25
 (月)2月19日 02:20
接近日時 誤差
(地球)± 1 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.45 LD
(月)1.38 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
11.7 km/s ≅ 4万2000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2025年10月16日ごろ
公転周期731 日 ≅ 2.00 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年2月20日火曜日

小惑星 2024 DW が月と地球に接近

 
[2月22日追記: 最新の予報に基づいて接近日時、誤差、推定直径、公転周期を修正しました。]
 
2月22日、小惑星〝2024 DW〟が月と地球の近くを通過します。
 
2024 DW
(2024年2月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)2月22日 07:52
 (地球)2月22日 13:37
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.84 LD
(地球)0.58 LD
推定直径
10 ~ 23 m
対地球相対速度
17.9 km/s ≅ 6万4000 km/h
初観測から地球接近まで3 日
次の地球接近
公転周期1375 日 ≅ 3.77 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年2月17日土曜日

小惑星 2024 CF7 が月と地球に接近

 
2月17日午後、小惑星〝2024 CF7〟が月と地球の近くを通過します。
 
2024 CF7
(2024年2月16日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)2月17日 12:55
 (地球)2月17日 14:12
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± 1 分
接近距離 (月)1.26 LD
(地球)0.28 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
10.6 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2024年10月9日ごろ
公転周期453 日 ≅ 1.24 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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温泉や地下水の異常

 
Google の AI「Gemini」(旧 Bard)に聞いてみました。
 
質問: 最近の報道で温泉や地下水の異常に関するものはありますか。
 
回答: はい、最近、温泉や地下水に関する異常がいくつか報道されています。以下にいくつか例を挙げます。

温泉の異常
  • 2023年11月、群馬県の草津温泉で、湯量と温度が突然減少する現象が発生しました。原因は調査中ですが、地熱活動の変化や地下水の枯渇などが考えられています。

  • 2024年1月、大分県の別府温泉で、温泉の色が濁り、硫黄の臭いが強くなる現象が発生しました。原因は調査中ですが、火山活動の影響などが考えられています。
地下水の異常
  • 2023年12月、東京都江東区で、地下水の塩分濃度が上昇する現象が発生しました。原因は調査中ですが、海水 intrusionなどが考えられています。

  • 2024年2月、大阪府大阪市で、地下水位が低下する現象が発生しました。原因は調査中ですが、降水量の減少や地下水の汲み上げすぎなどが考えられています。
これらの異常は、地球温暖化や地震などの影響によるものなのか、まだ分かっていません。今後、更なる調査が必要です。

参考資料
  • 朝日新聞デジタル:草津温泉、湯量と温度が突然減少 原因調査: [[無効な URL を削除しました]]([無効な URL を削除しました])

  • NHK:別府温泉 濁りや硫黄臭い 異常続く 原因調査: [[無効な URL を削除しました]]([無効な URL を削除しました])

  • 日本経済新聞:東京・江東区 地下水の塩分濃度上昇 海水侵入か: [[無効な URL を削除しました]]([無効な URL を削除しました])

  • 産経ニュース:大阪市 地下水位が低下 深刻化懸念: [[無効な URL を削除しました]]([無効な URL を削除しました])

 
いずれの事象も元となった記事がリンク切れ(?)のためか見当たらないので、確認できません。
 
別府温泉の事例は、最近の鶴見岳の火山性地震と関係しているのでしょうか:
 
江東区の事例については類似の現象として、安政江戸地震(M6.9、1855年11月11日、旧暦安政2年10月2日)前の以下のような出来事があります ——

何某候の家中なる人在勤にて本所(地図)辺の屋敷に住す。然るに十月二日の朝心付事のありて、重役某に示曰、今朝井の水濁り汐気有、これ必大地震の兆なり、予置処の荷物御渡し候へ、地震の節土蔵は頼になりがたし、御用心候へといふに、重役密に嘲笑て(中略)其夜果して大地震有。重役の土蔵は揺崩し、前言適中す。嘲笑たる人恥たるなり。
(『地震前兆現象 予知のためのデータ・ベース』、力武常次、東京大学出版会、1986)
 
 
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2024年2月16日金曜日

小惑星 2024 CT6 が月と地球に接近

 
2月17日朝、小惑星〝2024 CT6〟が月と地球の近くを通過します。地球との相対速度が秒速 20.9km(時速 7万5000km)という高速な小惑星です。
 
2024 CT6
(2024年2月15日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)2月17日 06:04
 (地球)2月17日 06:24
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.76 LD
(地球)0.94 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
20.9 km/s ≅ 7万5000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2027年1月29日ごろ
公転周期1061 日 ≅ 2.90 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年2月15日木曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-291)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 2月12日15:00 付けで更新情報を出しています。直前特異としか考えようがない変動が観測されたため、地震発生の推定日が修正されています:
 八ヶ岳の CH26 観測装置に 1月21.5日を中心に約 70分周期の PBF特異が出現。2022年7月23.5日の PBF 特異極大に対する直前特異と認識。「この変動は直前特異としか考えようがありません。」この日時に経験則[極大〜地震発生]:[直前特異〜地震発生]= 6 : 1 を適用すると地震発生日として 5月9日(±3日)を得る。
 
その他の変動初現や極大の日時に別の経験則を適用すると、地震発生日として 2024年5月9日(±3日)、2024年5月10日(±5日)が算出される。
 
[注] PBF変動(Periodic Baseline Fluctuation anomaly)= 周期的な基線のうねり変動で、典型的な地震前兆波形。PBF特異変動については、解説資料(PDF形式)の 9ページを参照してください。

 
推定日2024年5月9日 ±3日
(今後の観測で修正が必要な場合は続報)
推定時間帯 09:00±2時間 または 18:00±3時間
推定震央領域 続報 No.357」所載の図2太線内
(斜線領域は可能性が考えやすい領域)
推定規模 M8.0 ± 0.3
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震、火山近傍領域の可能性
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 

2つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
2月11日から 13日にかけて、2つの小惑星が月と地球の近くを通り過ぎていたことが、2月14日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。このうち、〝2024 CH4〟は地球との相対速度が秒速 24.0km(時速 8万6000km)と非常に高速でした。
 
2024 CH4
(2024年2月14日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)2月11日 11:41
 (地球)2月11日 15:10
接近日時 誤差
(月)± 3 分
(地球)± 3 分
接近距離 (月)0.24 LD
(地球)0.28 LD
推定直径
8 ~ 17 m
対地球相対速度
24.0 km/s ≅ 8万6000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2060年2月26日ごろ
公転周期627 日 ≅ 1.72 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2024 CM5
(2024年2月14日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)2月12日 15:41
 (地球)2月13日 00:42
接近日時 誤差
(月)± 2 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.32 LD
(地球)0.37 LD
推定直径
6 ~ 13 m
対地球相対速度
10.8 km/s ≅ 3万9000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近
公転周期932 日 ≅ 2.55 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
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2024年2月14日水曜日

鶴見岳で振幅の大きな火山性地震

 
大分県別府市の背後にある常時観測火山・鶴見岳(地図)で、2月13日20時52分と 21時02分に山体浅部を震源とする振幅の大きな火山性地震が発生しました。気象庁の速報解析では、震源の深さはごく浅く、地震の規模は M1.6 と M1.2 とされています:
 
私は鶴見岳の状態を気象庁の「火山観測データ」で毎日チェックしているのですが、これまでのところは地震回数は低調に推移していました。
 
気象庁の資料によると、鶴見岳に噴火の記録はありません。隣接する伽藍岳には奈良時代から平安時代にかけて水蒸気噴火や泥流の発生があったようです。
 
 
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2024年2月13日火曜日

火星ヘリコプターの最期の姿

 
1月26日付「火星ヘリコプター運用終了」の補足です。
 
火星ヘリコプター・インジェニュイティは 72回目の飛行後、着地に際して回転翼が地面に接触して破損し、飛行不能となりました。以下は、火星探査車パーシビアランスが 2月4日に撮影したインジェニュイティの最期の姿です。画面左上方に見える砂丘の風紋の上に正立し、影を落としています:
 
インジェニュイティには、ライト兄弟が初飛行をおこなったライトフライヤー号の翼の布片が取り付けられています。
 
 

2024年2月12日月曜日

海岸近くにイルカの群れ — 長崎県長崎市

 
2月2日午後、長崎県長崎市の戸石町と牧島の間の狭い海峡(地図)で、約 20頭のイルカの群れが目撃・撮影されました。ハンドウイルカとみられています。

「何十年も前、同じ場所に 1頭迷い込んだ記憶がある」(地元の漁業者)、「餌となる魚を追って入ってきたのかもしれない」(九十九島水族館):
 

2024年2月11日日曜日

小惑星 2024 CY1 が地球と月に接近

 
2月12日、小惑星〝2024 CY1〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 CY1 (2024年2月10日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)2月12日 16:24
 (月)2月12日 21:37
接近日時 誤差
(地球)± 14 分
(月)± 14 分
接近距離 (地球)0.32 LD
(月)0.67 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
14.6 km/s ≅ 5万2000 km/h
初観測から地球接近まで3 日
次の地球接近2056年5月19日ごろ
公転周期563 日 ≅ 1.54 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年2月10日土曜日

新たな噴火始まる — アイスランド (続報)

 
2月9日付「新たな噴火始まる — アイスランド」の続報です。

噴火が止まったようです。以下はアイスランド気象局の 2月9日15時30分(日本時間 10日00時30分)付発表の概略です ——

本日(2月9日)正午に実施されたドローンによる観測では、噴火活動は見られなかった。これは噴火が終わりつつあることを示唆している。 火山性微動は検出されなくなった。
 
亀裂の開口による危険は減少したが、火山ガス汚染の危険は依然として溶岩流フロントによって発生する可能性が高いと考えられる。 溶岩流フロントから溶岩が噴き出す可能性があるため、溶岩流による危険は依然として存在している。グリンダヴィーク(Grindavík)では、陥没穴や断層の動きによる危険が依然として高いと考えられる。
 
 

串田彗星

 
八ヶ岳南麓天文台の串田嘉男氏といえば、今は地震予報の研究者としての方が有名な感がありますが、同氏が 1994年に発見した串田彗星(144P/Kushida)が 1月25日に近日点を通過し、おうし座で明るくなっています(写真写真)。 明るいと言っても 9等〜10等の光度ですので、肉眼で見ることはできませんが。

串田彗星は串田氏が発見した 2つ目の彗星です。公転周期 7.48年の短周期彗星で、近日点は火星軌道の内側、遠日点は木星軌道の外側にあります。今回が発見後 5回目の回帰です。串田氏は 50個を越える小惑星も発見しています。
 
 
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2024年2月9日金曜日

新たな噴火始まる — アイスランド

 
2月3日付「新たな噴火が迫る — アイスランド」の続報です。
 
2月8日、アイスランドのレイキャネス半島で新たな噴火が始まりました。以下はアイスランド気象局の発表の概略です ——
 
▼  2月8日 07時50分(日本時間 8日 16時50分)発表

今朝5時30分、シーリンガルフェル(Sýlingarfell)山の北東で激しい地震活動が始まり、約30分後に同じ場所で噴火が始まった。噴火による亀裂は最初の数分間で北と南の両方に伸びた。沿岸警備隊が撮影した上空からの画像によると、噴火は 2023年12月18日の噴火と同様の場所で起こったとみられる。亀裂の長さは約 3kmである。
 
現時点ではほとんどの溶岩は西に向かって流れており、その流量は昨年 12月18日の噴火開始時よりもわずかに少ないようである。溶岩噴水の高さは約 50 ~ 80m に達し、噴煙は亀裂の上空約 3 km まで上がっている。

▼ 2月8日 17時15分(日本時間 9日 02時15分)発表

噴火の勢いは衰え続けている。 現在、亀裂上の 2 ~ 3 か所で噴火が起きている。 13時から14時の間に始まった爆発的な活動は現在ほぼ終息し、亀裂の一部から小規模な対流雲が上昇している。

噴火の勢いが弱まるのと同期して、地下にマグマが貫入している地域で検出された地盤変形を示す兆候は減少し、マグマが以前ほどの圧力を受けて上昇していないことを示している。 噴火開始後すぐに地震活動は大幅に減少し、これまでのところ小規模に留まっている。 今朝 08:00 以降は、マグマ貫入地域上で約 20回の小さな地震が検出されている。
 
衛星写真によると、溶岩流は噴火場所から西へ約 4.5km 離れた地点まで到達している。今日流れ出した溶岩流の一部は、2023年12 月に形成された溶岩流の上を流れている。
 
 
 

小惑星 2024 CJ1 が地球と月に接近

 
2月10日、小惑星〝2024 CJ1〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 CJ1 (2024年2月7日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)2月10日 05:08
 (月)2月10日 15:26
接近日時 誤差
(地球)± 5 分
(月)± 4 分
接近距離 (地球)0.96 LD
(月)1.29 LD
推定直径
5 ~ 12 m
対地球相対速度
7.6 km/s ≅ 2万7000 km/h
初観測から地球接近まで3 日
次の地球接近2024年7月17日
公転周期554 日 ≅ 1.52 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

小惑星 2024 CK1 が地球と月に接近・通過

 
2月8日から 9日にかけて、小惑星〝2024 CK1〟が地球と月の近くを通過していたことが、2月7日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。この小惑星は地球最接近の2日前に発見されました。
 
2024 CK1 (2024年2月7日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)2月8日 18:29
 (月)2月9日 02:43
接近日時 誤差
(地球)± < 0 分
(月)± < 0 分
接近距離 (地球)0.59 LD
(月)0.71 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
12.1 km/s ≅ 4万3000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2036年2月17日ごろ
公転周期900 日 ≅ 2.46 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年2月4日日曜日

活褶曲

 
能登半島地震で、石川県珠洲市若山町(地図)に全長約 4km、幅 100〜200m、最大 2,2m の高さの崖が出現していたことがわかりました。両側から圧力が加わって地層が波状に変形する活褶曲(かつしゅうきょく)の可能性が高いとみられています。
 
「柿の木と同じくらいの所に家が建っていた」「地震で全体的にバンッて上がってしまって柿の木を見下ろすような感じになってしまった」(住民)、「この段差は珠洲市内を流れる若山川に沿って起きていて(略)」(国土地理院):
 

定置網にリュウグウノツカイ — 福井県小浜市

 
2月1日朝、福井県小浜市宇久(地図)沖の定置網に深海魚のリュウグウノツカイが入っているのが見つかりました。生きており、体長約 5m。「漁師によりますと、定置網に入ることはまれにあるそうですが、これほど大きいサイズは珍しいということです」:
 
小浜市と同じく若狭湾に面した敦賀市では、1月18日にリュウグウノツカイが漂着しているのが見つかっています:
 

2024年2月3日土曜日

新たな噴火が迫る — アイスランド

 
1月14日に始まり、溶岩の一部がグリンダヴィーク(地図)の市街地に流れ込んだ噴火は数日で終わりましたが、新たな噴火の開始が迫ってきているようです。以下は、アイスランド気象局が日本時間 2月2日01時00分付で発表した内容の概略です ——
 
アイスランド気象局とアイスランド大学が精査した GPS データに基づくモデルでは、スヴァルツェンギ地域の地下に約 650万立方メートルのマグマが蓄積していることが示されている。 この評価によると、マグマはまもなく 2024年1月の噴火時に流出した量と同じ量に達すると予想される。したがって、次の噴火は 2週間以内、場合によっては数日以内になる可能性がある。

次のマグマ貫入もしくは噴火に対する警報の余裕が 1月14日と同様になるという保証はない。1月14日の噴火では、群発地震の始まりからハガフェルのすぐ南で噴火が始まるまで約 5時間であった。昨年 12月18日の噴火では約 90分で、その噴火はスンドヌクスギガル火口列の下にある(現在は固化した)マグマ貫入のほぼ中間点で発生した。マグマの側方貫入が繰り返されると、マグマが地表に到達することが容易になり、その結果、(噴火前の)地震活動が少なくなる可能性がある。しかし、マグマの急速な動きには常に微小地震の増加がともなう。最短警報時間は火山噴火の 1時間前であり、最も可能性の高い経路は昨年 11月10日のマグマ貫入による亀裂に沿ったものになると我々は推定している。
 
 

キラウエア山が活発化 — ハワイ

 
1月31日早朝(日本時間では同日から 2月1日にかけての深夜)、ハワイのキラウエア山(地図)の山頂付近で地震が増加し、膨張による地盤の変形が発生し始めました。これは地下のマグマの移動を示しているとみられ、ハワイ火山観測所はキラウエア山の噴火警戒レベルと航空カラーコードを「注意・黄色」から「監視・オレンジ」に引き上げました。現時点では、この活発化が噴火につながるかどうかは不明ですが、噴火があるとすれば新たな噴火活動は、ハレマウマウ火口またはその周辺、あるいはキラウェア・カルデラの南の地域で発生する可能性があるとのことです。
 
以下のポスト(ツイート)にある図は、1月26日から 2月2日にかけての震源の移動を示しています。震源が山頂のハレマウマウ火口付近から南西方向に移動しており、地下のマグマの移動/貫入に対応していると考えられています。
 
 
 

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-158)

 
米国イエローストーン国立公園の 1月の状況です。
 
スティームボート間欠泉(地図)の噴出はありませんでした。下旬に小規模な活動が続いたため、おそらく 2月の前半には次の噴出があると予想されています。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月5日 30
2 1月28日 23
3 3月11日 42
4 5月7日 57
5 6月9日 33
6
8月25日 77
7
10月8日 44
8
11月13日 36
9
12月30日 47
 
 
1月の地震活動は通常のレベルでした。226件の地震が観測され、最大は 1月3日の M3.3でした。2つの群発地震があり、119件と 38件の地震が記録されました。
 
イエローストーン・カルデラでは、2015年以来続いている長期的沈降傾向が継続しています。9月末以降では約 2cm 強沈下しています。ノリス間欠泉盆地では夏の終わり以降、地盤の大きな変形は発生していません。