2021年4月30日金曜日

謎の爆発音 — 北海道札幌市、小樽市、岩見沢市

 
 4月26日午後8時ごろ、札幌市を中心に小樽市、岩見沢市など広範囲で爆発音が聞こえ、消防車が出動する騒ぎとなりました。
 
「ガス漏れなどは確認されておらず、自衛隊も原因となるような訓練は実施していないということです。また気象台や天文台も、火球などは観測されていないとしています」、「国土交通省・札幌航空交通管制部によりますと、当時、札幌市上空を飛んでいた航空機は確認されておらず、天文台も、火球などの報告はないとしていて、28日現在も原因は分かっていません」:
 
 当初は原因不明とされていましたが、その後、京都大学防災研究所の山田真澄助教が隕石や火球の落下にともなう衝撃波が原因であると指摘しています。
 
「当時、北海道内の地震計では衝撃波が観測されていて、解析の結果、小樽沖に北東方向から音速を超える物体が約30度の角度で落下していたことが分かりました。隕石の可能性があるということです」、「爆発音がした時間より少し前、山形県寒河江市内を走る車のドライブレコーダーの映像です。上空から光るものが落ちてくるのが確認できます」: 

札幌市では 18年11月6日夜に「ドン」という大きな衝撃音が響き、通報が相次ぐ騒ぎがありました。この時の原因は地震でした:
 
関連記事
 

異臭の通報相次ぐ — 神奈川県横浜市

 
4月30日午前8時ごろから、神奈川県横浜市中区(地図)で異臭の通報が相次ぎました。原因はわかっていません。
 
「去年10月以降、横浜市で同じような異臭を訴える通報が相次ぐのは9回目」、「3月11日には、ガソリンなどに含まれるイソペンタンやブタンなどの物質が、臭いがない時の20倍から30倍で空気中から検出されています」:

今日は朝 7時台までは北寄りの風が吹いていましたが、異臭の通報が始まった 8時台からは南寄りの風に変わりました。海の方から何らかの気体が流れてきたのかも知れません。
 
 
関連記事
 

陸上のギョー

 
ギョー(平頂海山)は海の中にあると思っていましたが ・・・ 珊瑚礁の痕跡が見つかっているのでかつては海中にあったようです。徐々に隆起したのだとしたらこんなに整った海山の姿を保てているのが不思議です。ギョーの山頂部は海の波の浸食によって平坦になったと説明されていますが、このギョーの場合、隆起の過程で山頂より下の部分が浸食されなかったのはなぜなのでしょうか。
 
「エチオピアのアワッシュ川の氾濫原にあるギョーの航空写真。アファール州(地図)の人里離れた砂漠を探検した最初の科学者であるフランスの地質学者ハルーン・タジエフ(1914-98)は、これらの火山の "切り株" の側面にサンゴ礁の痕跡を発見した」:
 

三浦半島の異臭騒ぎ “第2波”

 
神奈川県の三浦半島で昨年6月に始まった「異臭騒ぎ」はしばらく沈静化していましたが、今年3月から再び異臭の通報が増えています。報道をきっかけとした「気のせい説」も出ているとのことです。
 
「通報内容や臭い、時間や場所はまちまち。発生場所も発生源も 1つではなさそうだ」(神奈川県環境科学センター調査研究部)、「検出されたイソペンタンなどの物質が、地殻変動に伴い発生するという知見は確認できていない」「地震の前兆として異臭が発生するという科学的な根拠はない」(神奈川県温泉地学研究所):

関連記事

2021年4月29日木曜日

ヘビが原因の停電 — 鳥取県鳥取市、岩美町

 
4月28日20時18分ごろから22時12分まで、鳥取県鳥取市(地図)と同県岩美町(地図)の約 1630戸で停電がありました。原因は、ヘビが中国電力の設備に接触したことによるものです:
 
関連記事

近畿圏中心領域大型地震 (続報-233)

 
八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 4月21日15:00付と 4月24日15:00付けで更新情報を出しています:

今回の更新情報の主題は、4月14日から観測され始めた PBF 前兆変動(Periodic Baseline Fluctuation、連続周期的な基線のうねり変動、典型的な地震前兆波形)と、それの継続時間にもとづく推定規模の上方修正です。
  • 高知観測点のK10観測装置にPBF前兆変動が出現。4月14日04時〜19日04時、19日12時〜20日16時、21日08時〜22日05時の合計 169時間。

  • K10観測装置には特異変動が継続出現しており、それに重なって PBF変動が出現。時間軸圧縮表示では基線が太くなっているが、時間軸を拡大して見ると PBF変動が明確に認められる。

  • PBF変動の継続時間から発生地震の規模が推定できる。PBFの出現継続時間計をPBF(h) 、発生地震規模 を Mとすると、次のような経験則がある —— Log PBF(h) = 0.5M -1.8

  • 今回の PBF出現継続時間合計 169時間を式に当てはめると、推定規模は M8.06 ±0.3。誤差を見込んで M8.0±0.3を推定規模に修正する必要があると考える。

  • K10 観測装置に影響を与えるFM放送局は函館 250W局。No.1778前兆以外の別地震の可能性は関連変動が少ないことから考えにくく、No.1778前兆と認識される。

  • No.1778前兆で は、2013年1月14日極大の八ヶ岳南麓の CH09 観測装置 に 140時間継続の PBFが観測されている。他に 7 回、PBF出現が観測され、平均値がM7.8であったため、 これまで No.1778の推定規模を M7.8 ±0.5としてきたが、今回の明確な K10-PBFから No.1778の推定規模を M8.0±0.3 に修正する。

  • 4月17.0日に一番周期が伸び、他の観測装置 にも 4月16〜17日に特異ピークがあるため、4月17.0日を極大と認識。

  • 前兆変動の関係見直しから、最も早い場合、6月26日〜28日ごろに対応地震発生の可能性がある。誤差を見込んで 6月28日 ±2日。

  • まだ確定ではなく、前兆終息が観測されるか確認が必要。 6月28日±2日 に発生の場合は 6月上旬までに前兆変動終息が観測されるはず。 観測を続け、続報する。

推定時期最も早い場合、6月27日または28日(誤差を見込んで 6月28日±2日)。6月上旬までに前兆終息が確認されることが条件。今後の観測で修正の可能性あり。
推定時刻 午前9時30分±1時間30分 または 午後5時±3時間
推定震央領域 長野県北部、群馬県、栃木県西部、新潟県南部など
浅間山・白根山など火山近傍の可能性が高い
続報 No.298」所載の地図参照
推定規模 M8.0 ± 0.3
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震

 
 なお、4月18日に発生した宮城県沖 M5.8 (気象庁暫定値、資料)、最大震度4の地震について、3月20日に観測された前兆変動極大から、4月16日 ±5日に福島~岩手沖海域 M6.0 ±0.5 発生と推定し、事前に観測情報を配信、誤差なく推定は成功したとのことです。
 
 

2021年4月28日水曜日

インド北東部で M6.7

 
インド北東部のアッサム州で 4月28日07時51分(日本時間同日11時21分)に M6.7、震源の深さ 10km(インド政府地球科学省国立地震学センター発表、画像)の地震がありました(震央地図)。米国地質調査所(USGS)の発表では M6.0、震源の深さ 34km となっており、大きな差があります。
 
現地では建物の倒壊や地割れの発生など、かなりの被害が出ている模様です。 震源がガンジス川の近くであるためか、ツイッターや YouTube では地盤の液状化による地下水の噴出の映像が多く見受けられます。以下はその一例です:

この地震の揺れは日本にも伝わって来たようです。以下は、防災科学技術研究所の「高感度版 100トレース連続波形画像」です:

関連記事
 

2021年4月27日火曜日

虹で地震予知「アスアサ四ジ イヅ ジシンアル」

 
『京都新聞』の記事です。いわゆる「椋平虹」で数々の地震を予知したといわれた椋平広吉についての資料を京都府立丹後郷土資料館が集めている、とのことです。

「地元漁師らに『日の粉』と呼ばれていた短冊状の虹が、地震の発生に関係していると推測」、「予知を周囲に伝える際に使っていたはがきの消印をでっち上げたと報道で追及された」:
 
以下は、前にも紹介したことがある記事です。「椋平の名を世に知らしめたのが、1930年11月26日早朝に発生した北伊豆地震(M7.3)だ。驚くべきことに、彼はその前日25日のうちに、『アスアサ四ジ イヅ ジシンアル』という電報を京都帝国大学理学部長に宛てて送っていたのだ」、「椋平は、1923年の関東大震災、1946年の昭和南海地震、1948年の福井地震など、多くの地震を予知したとされている。だが、それらを記録に残る形で公表したり、主張を論文にまとめたりするようなことはなく、『椋平虹』が学界で取り上げられることもついになかった」:
 
 以下は昭和29年に書かれた椋平虹についての寄稿です。「気圧の急激な変化と小さい地震との間には相当の相関がある事は多くの資料ですでに認められているが、椋平虹と気圧配置とも大いに関係があるので、椋平虹と地震の何%とかはこのための相関があり得る」、「多くの顕著地震が全く彼の記録には記載されていないのである。椋平虹が直接には地震と何の関係もない故にそれは当然の事と筆者は考えている」:
 
関連記事
 

巨大地震発生箇所のプレート下に異常構造

 
東北大学の研究結果です。プレート境界で起きる大地震についての研究は、沈み込む海洋プレート(スラブ)の上面と、陸側プレート(上盤側)の下面の相互関係に着目したものがほとんどでしたが、今回の研究は沈み込むスラブの下側の構造と巨大地震との関係に関するものです:
 
大略以下のような内容です:
  • 地震波トモグラフィー法を用いて、これまでにM9.0以上の巨大地震が起きた、日本列島を含む世界の6つの沈み込み帯の地下の詳細な3次元地震波速度構造を調べた。

  • 沈み込んでいる海洋プレート(スラブ)下のマントルに、P波速度の遅い(低速度)異常体(SLVA)が存在することが明らかになった。このSLVAは、熱いマントル上昇流を反映している。

  • 巨大地震の震源(つまり、破壊の開始点)はSLVAの端部や複数のSLVAの間(SLVAギャップ)の真上に位置する。

  • 巨大地震の地震時すべり(つまり、破壊の範囲)は主にSLVAギャップの真上に分布する。

  • SLVAとSLVAギャップの浮力の違いが巨大地震発生の一因となる。

  • 巨大地震の発生には、スラブ上面付近や上盤プレートの構造と応力場だけでなく、スラブ下の不均質構造も影響を及ぼすと推定できる。
 
関連記事

2021年4月26日月曜日

トカラ列島近海の地震とトカラの法則 (続報)

 
4月16日付「トカラ列島近海の地震とトカラの法則」の続報です。
 
南日本新聞』もこの「法則」を記事にしています。「日本全体が地震多発地帯。法則のように見えても根拠のない偶然」(鹿児島大学・中尾茂教授(固体地球物理学)):

具体的なデータを示して、一見すると「法則」が成り立っているように見えるが、実はそう見えるだけだ、との説明です。一部を引用します:
気象庁のデータベースによると、トカラ近海で地震記録が残る1951年以降の71年間、一定期間に複数回起きた地震群は89件。このうち、収束から1カ月以内に国内でマグニチュード(M)6以上で震度5弱以上の大地震は36件あった。

 “トカラの法則”が成り立つようにも受け取れる。しかし、トカラ近海では32年連続で地震が計998回発生(21日現在)し、全国でもこの32年、M6以上で震度5弱以上を139回観測している。

関連記事

2021年4月24日土曜日

噴火続く — アイスランド

 
4月18日付「大西洋中央海嶺の活動 — アイスランド」の続報です。
 
アイスランド南西部のレイキャネス半島で3月19日に始まった噴火は、1ヶ月以上が経過した現在も続いています。アイスランド気象庁の4月21日付の情報によると、噴火開始以来次々に開いた亀裂のうち、最も北にある亀裂の噴火活動は止まっているとのことです。これが噴火活動全体の低下を意味するのか否かはわからないが、他の亀裂の噴火活動は続いており、溶岩の流出量はやや増えている、とのことです。

以下のツイートは時間の経過とともに溶岩の成分が変化していることを伝えています。
 
「溶岩の組成は、時間とともに変化しています。噴出した溶岩は、より深いマントルでの融解を示す組成に変化しており、部分融解の度合いは低くなっています」:
 
 

2021年4月22日木曜日

ヘビや鳥獣類が原因の停電 — 鳥取県鳥取市、山口県周南市、愛媛県今治市

 
4月21日、中国電力管内で「設備へのヘビ・鳥獣類の接触」が原因となった停電が相次いで発生しました:
  • 10:22〜12:25 鳥取県鳥取市 約2700戸
  • 10:27〜12:11 鳥取県鳥取市 約2660戸
  • 15:37〜17:48 山口県周南市 約3960戸
  • 19:20〜19:55 愛媛県今治市 約1400戸
 
「原因不明」の停電も発生しています:
  • 19:51〜20:41 岡山県岡山市 約1320戸
 
「停電の原因は、ヘビによるものです」:
 
関連記事

「深海魚が打ち上がると地震が来る」は本当か?

 
『現代ビジネス』の記事です:
 
4ページにわたる長い記事です。以下のような章立てで構成されています:
  • 深海魚は「地震の予兆」!?
  • 壊滅的な被害を生んだ深海魚の「たたり」
  • 群発地震時に現れた深海魚
  • 3.11の1ヵ月前に現れた深海魚
  • 深海魚と地震の関係
  • 地震との関係が噂される8種類の魚たち
  • M6.0以上の地震に注目
  • 深海魚の出現後に地震が発生した実例
  • 防災に役立てたかったが…
結論としては、東京学芸大学の織原義明・非常勤講師(地球物理学)の調査・研究を紹介する形になっています —— 「深海魚の出現は地震の前触れ」といった伝承は、迷信と考えられる:
深海魚の出現日から30日後までに、半径100km以内で地震が発生していたかどうかを調べた。分析対象の地震はマグニチュード(M)6.0以上で、震源の深さは100kmより浅いものとした。

その結果、深海魚の出現後に実際に地震が発生したケースは、2007年7月16日の新潟県中越沖地震(M6.8)の1件のみだった。地震の27日前に、震央から約30km離れた新潟県柏崎沖で、深海魚の「サケガシラ」が漁網に入ったという記録だ。
 

イルカ 9頭が座礁 — 静岡県沼津市

 
4月22日朝、静岡県沼津市西浦木負(地図)の河口で、イルカ 9頭が岸に打ち上げられているのが見つかりました。スジイルカとみられ、体長は 1.6m から 2.3m ほど。8頭はすでに死んでおり、残り 1頭は沖に戻されました。

「イルカが打ち上げられているのは初めてで驚いた」(地元住民)、「(21日午後に複数回発生した伊豆大島近海を震源とする)地震が原因との根拠はない。エサの魚を追い掛けて迷い込んだのでは」(伊豆・三津シーパラダイス):

今回の現場・沼津市西浦木負では 4月8日にも数頭のイルカが浅瀬に迷い込む事象が発生しています:
 

2021年4月20日火曜日

大洪水を予報した徳川吉宗

 
江戸幕府の第8代将軍・徳川吉宗(将軍在位 1716年〜1745年)が、享保の改革の一環として洋書の輸入を解禁したということは日本史の授業で学んだ記憶があるのですが、吉宗自身がそれらの洋書を読んで西洋の学問を吸収していたということまでは知りませんでした。洋書といっても横文字の書物ではなく、中国で漢訳されたものだったようですが。

吉宗が特に関心を示したのは、法律、天文、地理、農学、医学などの分野で、気象学にも興味を持っていたようです。以下は『徳川吉宗』(百瀬明治、角川選書260、1995)からの引用です:
いつごろからか、気象学にこった吉宗は、江戸城の庭に桶を置き、毎日の雨量をはかって日記に書きこむことを欠かさなかった。
寛保二年(1742)の初秋、吉宗は雨水のたまりぐあいを見、日記のページを繰りながら、しきりに首をひねっていた。そのようすに気づいた小姓が、いかがなされましたかと尋ねると、吉宗は暗い顔をして答えた。
「江戸をはじめ坂東とその近辺は、二、三日のうちに大雨にみまわれ、各地で大きな被害が出るであろう。前もって救済の対策を立てるよう、いそぎ老中以下に申し伝えよ」
吉宗のこの予見はピタリと的中し、それから間もなく降りはじめた雨は、関東・甲信地方の川をあふれさせ、江戸時代最大といわれる大洪水をひきおこした。

「いそぎ老中以下に申し伝えよ」という台詞が痛快です。 この時の洪水については、以下を参照してください:
 
当時の西洋の気象学はどのような水準にあったのでしょうか。Wikipedia の「気象学」の項には以下のような記述があります:
科学的な観測が始まったのは近代科学が発達し始めた近世ヨーロッパである。17世紀にはトリチェリが制作した気圧計によって気圧変化と天候の変化の関連性が発見され、ガリレオ・ガリレイが発明したとされる温度計もこの頃改良され実用化した。このような測定器の発明によって科学的な気象観測が始まり、近代気象学も発達し始める。エドモンド・ハレーは1686年、航海記録から風の地図を作成して貿易風と季節風にあたる風を発見した。ジョージ・ハドレー(英語版)は1735年に、貿易風は熱帯が太陽の熱を多く受けることと地球の自転の力によって生じるとの説を発表し、これが後のハドレー循環の発見につながる。

2021年4月19日月曜日

「余震」が消えるワケ

 
「余震か否か明確に判断するのは難しくなってきた」、「『余震』という言葉は、最初の地震よりも規模の大きな地震は発生しないという印象を与えることから、今後は『地震』という言葉を用いることとし、マグニチュードよりも『震度』を用いることとなった」:
 
気象庁の発表はこちら:
 
参考までに:
 

小惑星 2021 HN が月と地球に接近

 
4月19日、小惑星〝2021 HN〟が月と地球に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 HN11~25  (月)4月19日 16:42
(地球)4月19日 16:53
1.09
0.66
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは4月16日です。

接近時の地球との相対速度は秒速18.1km(時速約6万5000km)と予報されています。 
 
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


関連記事
 

2021年4月18日日曜日

大西洋中央海嶺の活動 — アイスランド

 
 
アイスランド南西部・レイキャネス半島の噴火は依然として続いています。溶岩の噴出場所は8ヶ所に増えています。
 
大西洋中央海嶺のほとんどは深海にあるので、その活動を目にすることができませんが、アイスランドではその姿を陸上で見ることができます。以下の動画は今回の噴火を撮影したものですが、深海底で起きている海洋底(プレート)形成の様子を彷彿とさせてくれます:




日本海側も巨大地震の危険

 
熊本地震から5年がたちました。あまり注目されていなかった場所で大きな地震が起きることが多いように思います。昨今は南海トラフ沿いの巨大地震など、太平洋側のリスクへの関心が高まっていますが、そういうときに限って日本海側で大地震が起きるのではと危惧しています。明確な根拠があるわけではないのですが、私は秋田県や青森県の日本海側や沖合が危ないのでは、と思っています。
 
以下は『女性自身』の記事です。4つの危険なエリアがリストアップされています。(1)新潟県内(新潟市〜長岡市)、(2)近畿地方内陸部(京都市周辺)、(3)鳥取県内(鳥取市周辺、米子市)、(4)宮崎県沖(延岡市〜宮崎市):
 

小規模地震頻発 — 長野県大町市

 
長野県大町市では 3月21日以来、市役所(地図)西方約 5km 付近を震源とする地震が頻発しています。同市は糸魚川-静岡構造線上に位置しています:
 
4月18日18時までに、震度3が 1回、震度2が 8回、震度1が 12回発生しています。震源の深さは約10km:
 
地震が頻発している場所は、八ヶ岳南麓天文台の串田氏が予報している No.1778 長期継続前兆に対応する地震の推定領域(斜線部ではなく太枠内)にギリギリ入るか入らないかという微妙な場所です。以下の資料の右上部分にある地図を参照してください:

小惑星 2021 GA10 が月と地球に接近

 
4月19日から20日にかけて、小惑星〝2021 GA10〟が月と地球に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 GA108~17  (月)4月19日 20:41
(地球)4月20日 00:05
2.05
1.45
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは4月13日です。

接近時の地球との相対速度は秒速11.2km(時速約4万km)と予報されています。 
 
月と地球への接近時刻には ±7分の誤差が見込まれています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


関連記事

定置網にユウレイイカ — 富山県高岡市

 
4月16日、富山県高岡市伏木(地図)沖の定置網に、深海に棲息するユウレイイカが入っているのが見つかりました。全長約 80cm。魚津水族館によると、富山湾での捕獲は 2016年6月以来で、5年ぶり 6例目。
 
2016年6月25日から7月1日にかけて、新潟県上越地方でまとまった地震活動があり、13回の有感地震が発生しています。

「インド洋やオーストラリア周辺など主に南方の水深 200~600メートルの海に生息する」:
 
関連記事

2021年4月17日土曜日

小惑星 2021 GD13 が地球と月に接近

 
4月18日、小惑星〝2021 GD13〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 GD136~12 (地球)4月18日 16:13
 (月)4月18日 18:02
1.27
2.08
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
この小惑星はアポロ群に分類されています。
 
直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは4月15日です。
 
接近時の地球との相対速度は秒速 17.4km(時速約 6万3000km)と予報されています。
 
地球への接近時刻には ±5分、月への接近時刻には ±4分の誤差が見込まれています。
 
 
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。 
 
 
関連記事
 

2021年4月16日金曜日

2ヶ所で原因不明の土砂崩れ — 福島県いわき市、新地町

 
4月13日、福島県いわき市遠野町上遠野(地図)の県道で、翌14日には同県新地町駒ケ嶺(地図)の国道で土砂崩れが発生しました。崩落の規模は、前者が高さ約 5m、幅約 20m、後者が高さ約 30m、幅約 50m。どちらのケースも、土砂崩れを引き起こすような大きな地震や大雨が発生していないなかでの崩落で、原因は不明とのことです。
 
土砂崩れが起きた 2地点は直線距離で約 95km 離れています。

「これまで亀裂が入っているなどの報告はされていない」「突然で全く原因がわからない。これから地震との関連も含め広い視野で原因を調査する」(福島県の担当者):
 
 関連記事
 

トカラ列島近海の地震とトカラの法則

 
4月9日深夜から始まったトカラ列島地図)近海を震源とする群発地震は、最大震度4の地震が 5回発生するなど非常に活動度の高いものでしたが、ようやく減少傾向となっています:

今回の一連の地震は、主にプレート内で発生した横ずれ断層型であるとのことです。
 
「今回の地震は、プレートが北西・南東方向に引っ張られる横ずれ断層型」「『トカラギャップ』が影響していると考えられる(中略)トカラギャップは、悪石島付近の海底にあるくぼんだ地形で、東西方向に延びている」(鹿児島大学南西島弧地震火山観測所・仲谷幸浩特任助教):
 
この群発地震について「トカラの法則」が話題になっています。トカラ列島で地震が多発すると、その数日〜1ヶ月後ぐらいに他の地域で大きな地震が発生するという「法則」です。テレビ朝日の記事には次のような例が上げられています:
  • 2000年10月、4日後に、鳥取県西部地震
  • 2003年8月、38日後に、十勝沖地震
  • 2011年3月、4日後に、東日本大震災
  • 2016年4月、6日後に、熊本地震
  • 2016年12月、20日後に、茨城県北部地震
  • 2018年6月、2日後に、大阪北部地震
 
以下は『テレビ朝日』と『メ~テレ』の記事ですが、登場する専門家は「法則」を否定しています。
 
「トカラの法則というものは、偶然であると考えるのが妥当」(東海大学海洋研究所・長尾年恭客員教授)、「地震が起きた後から振り返ってみると、遠く離れた場所で偶発的に発生した 2つの地震が、短い期間に連続的に起きたというように見えることがあります。(中略)トカラ列島の地震活動は普段から活発なので、そのように思われる事例が多くなります」(愛知工業大学・横田崇教授):
 
関連記事
 

サケガシラ 2匹捕獲 — 新潟県糸魚川市

 
4月14日未明、新潟県糸魚川市の姫川漁港(地図) で、深海魚のサケガシラ 2匹が捕獲されました。かなり衰弱しており、その後、死んだもようです。
 
「糸魚川市の姫川漁港で男性 3人がホタルイカを捕っていたところ、網にかかるなどして発見されました」:
 
関連記事

波打ち際にサケガシラ — 福井県若狭町

 
4月12日午前、福井県若狭町の常神半島(地図)の海岸で、深海魚サケガシラが見つかりました。体長 1.5m で、発見時には口を上にして立ち泳ぎをしていたとのこと。
 
「最近異常現象も結構起きているので、こんなものがあがってきていいものか悪いものかちょっと心配になるね」(発見者)、「(福井)県内では、3月から 4月にかけて海岸に打ち上げられることが多く、(中略)4月上旬には福井市内の海岸で相次いで2匹が見つかっている」:
 
関連記事

サケガシラ捕獲 — 静岡県沼津市

 
4月11日午前、静岡県沼津市の牛臥海岸(地図)で、波打ち際に深海魚のサケガシラがいるのが見つかりました。体長 2.17m で、捕獲時には生きていました。 

「2016 年に死んだ個体が持ち込まれたことはあるが、生きたまま搬入されたのは初めて」(沼津港深海水族館):

サケガシラが発見された場所は、『テレビ静岡』の記事では「沼津市の島郷海岸」(地図)となっています。
 
 
関連記事

小惑星 2021 GW4 が地球と月に接近 (続報)

 
4月10日付「小惑星 2021 GW4 が地球と月に接近」の続報です。 
 
4月12日に地球を掠めるように通過して行った小惑星〝2021 GW4〟についての記事です。当該小惑星と地球・月の軌道が交錯するようすを描いた動画と、近地点通過直前に撮影された写真が掲載されています:
 
以下の動画の方が見やすいかも知れません:
 
 

2021年4月15日木曜日

2つの小惑星が地球と月に接近

 
4月15日から16日にかけて、小惑星〝2021 GF10〟と〝2021 GN10〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 GF106~14 (地球)4月15日 18:29
 (月)4月15日 21:57
0.30
1.25
2021 GN106~13 (地球)4月16日 07:30
 (月)4月16日 09:45
0.75
0.57
(1LD=地球から月までの平均距離) 

GF10 と GN10 はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。GF10 と GN10 が最初に観測されたのは 4月14日です。

接近時の地球との相対速度ですが、GF10 は秒速 13.7km(時速約 4万9000km)、GN10 は秒速 12.0km(時速約 4万3000km)と予報されています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。

 
関連記事
 

2021年4月13日火曜日

小惑星 2021 GC8 が地球と月に接近

 
4月14日、小惑星〝2021 GC8〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 GC82~5 (地球)4月14日 07:05
 (月)4月14日 08:30
0.57
1.57
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
この小惑星はアポロ群に分類されています。
 
直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは4月11日です。
 
接近時の地球との相対速度は秒速 6.8km(時速約 2万5000km)と予報されています。
 
 
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。 
 
 
関連記事
 

2021年4月11日日曜日

小惑星 2021 GQ5 が地球と月に接近

 
4月11日、小惑星〝2021 GQ5〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 GQ55~11 (地球)4月11日 16:41
 (月)4月12日 08:24
0.97
1.65
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
この小惑星はアテン群に分類されています。
 
直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは4月10日です。
 
接近時の地球との相対速度は秒速 6.9km(時速約 2万5000km)と予報されています。
 
月への接近時刻には ±2分の誤差が見込まれています。
 
 
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。 
 
 
関連記事
 

イルカ数頭が浅瀬に迷い込む — 静岡県沼津市

 
4月8日朝、静岡県沼津市西浦木負(地図)の海岸の浅瀬に数頭のイルカが迷い込んでいるのが見つかりました。体長 2m ほどで、スジイルカとみられています。
 
「同じ時間帯に湾内で 30頭を超えるイルカの群れがいたという(中略)これほど多くの群れを湾内で見るのは珍しい。餌になるイワシが多く、追いかけて迷い込んでしまったのではないか」(伊豆・三津シーパラダイス): 

伊豆半島の西岸(駿河湾側)では、2月にクジラの迷い込み、3月にイルカ複数の座礁が発生しています:
 
 

2021年4月10日土曜日

十勝岳で火映現象 — 北海道 (続報)

 
3月14日付「十勝岳で火映現象 — 北海道」の続報です。
 
十勝岳(地図)では、4月8日19時44分ごろから23時09分ごろにかけて、62-2火口付近で火映が観測されました。火山性地震の増加や火山性微動、地殻変動にも特段の変化は観測されていません。
 
「十勝岳では、2020年6月にも同程度の微弱な火映が観測されています。今年に入ってからは3月13日から14日にかけてと今月7日にも火映が観測されています」、「十勝岳では、2006年から2017年秋頃にかけて山体浅部が膨張し、その状態が現在も維持されています」:
 
関連記事
 

さらに新たな亀裂から噴火 — アイスランド (続報)

 
 
4月10日早朝にも新しい亀裂ができ、溶岩が流出し始めました。複数の亀裂が繋がる可能性があります。アイスランド気象庁(Icelandic Meteorological Office)のウェブサイトから引用します:
Ongoing eruption at the fissures. This morning (10. April) at around 3 o'clock a new fissure opened, in the middle of the two newer fissures from 5. and 7. April.

複数の亀裂で噴火は継続中。今朝(4月10日)の3時ごろ[日本時間10日12時ごろ]、4月5日と7日にできた 2つの新しい亀裂の中間に、新しい亀裂が開きました。
 

近畿圏中心領域大型地震 (続報-232)

 
八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 3月31日17:00付けで更新情報を出しています:

今回の更新情報は(1)長期にわたって継続している前兆 No.1778 に対応する地震の新しい推定発生時期と、(2)浅間山の火山性群発地震の発生予測成功について書かれています。

▼ 前兆 No.1778
  • 3月中に 5つの観測装置の前兆変動が終息。

  • 全前兆変動の初現・極大・終息の関係を見直した結果、6月29日 ±3日に地震発生の可能性。11月25日前後の可能性も残る。

  • 6月末発生の可能性は、長期間継続していた八ヶ岳の CH32 観測装置上の櫛歯変動の終息や、高知観測点の K1 観測装置の特異前兆変動の終息とも整合的。さらに、複数の観測装置上に 2019年10月・11月から出現し一定期間後に終息した BT(基線幅増大)変動や特異を先行特異と見なす考えとも整合。

  • 6月末発生の場合、4月中旬から6月上旬にかけて、複数の前兆変動極大に対する終息が予測される見込み。それらを確認・検討して続報する。

推定時期最も早い場合、6月29日前後の可能性。今後の観測で修正。
推定時刻 午前9時30分±1時間30分 または 午後5時±3時間
推定震央領域 長野県北部、群馬県、栃木県西部、新潟県南部など
浅間山・白根山など火山近傍の可能性が高い
続報 No.296」所載の地図参照
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震


▼ 浅間山の群発地震
  • 3月7日を極大として、八ヶ岳の複数の観測装置に櫛歯変動が出現。

  • 櫛歯変動とは、基線から数十秒ごとに突出する変動により、観測装置上の波形が櫛の歯状となる変動。浅い地殻内地震や火山活動・群発地震の前兆として出現する。

  • 影響を受ける電波を送出する放送局(複数)の位置から発生領域・火山を絞り込み(更新情報の図5参照)。さらに前兆が八ヶ岳だけで観測されたことから八ヶ岳に近い火山と推定。

  • 過去の事例から、3月21日 ±4日に火山性群発地震活動が始まると推定。

  • 3月11日に地震前兆検知公開実験参加者宛に上記予測を配信。

  • 3月20日から浅間山で火山性地震が増加。誤差なしで予測に成功。

浅間山の日別地震数(気象庁のウェブサイトより)



小惑星 2021 GW4 が地球と月に接近

 
4月12日から13日にかけて、小惑星〝2021 GW4〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 GW44~8 (地球)4月12日 21:56
 (月)4月13日 06:35
0.07
0.84
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
この小惑星はアポロ群に分類されています。
 
接近距離をキロメートルで表すと 2万6144km。これは地球の中心から測った距離なので地球の半径を差し引いて地表からの高度を計算すると約 1万9766km。「ひまわり」などの静止衛星(軌道高度は約 3万6000km)よりも地表に近いところを通過して行くことになります。 
 
直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは4月8日です。
 
接近時の地球との相対速度は秒速 8.4km(時速約 3万km)と予報されています。
 
地球への接近時刻には ±1時間30分、月への接近時刻には ±1時間29分の誤差が見込まれています。
 
 
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。 
 
 
関連記事
 

小惑星 2021 GT3 が地球と月に接近

 
4月11日、小惑星〝2021 GT3〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 GT314~32 (地球)4月11日 06:34
 (月)4月11日 10:55
0.67
0.94
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
この小惑星はアポロ群に分類されています。
 
直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは4月6日です。
 
接近時の地球との相対速度は非常に速く、秒速 24.4km(時速約 8万8000km)と予報されています。
 
地球への接近時刻には ±1分、月への接近時刻には ±3分の誤差が見込まれています。
 
 
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。 
 
 
関連記事
 

大量のカマス漂着、沖でも大漁 — 富山県富山市

 
富山県富山市打出(地図) の海岸に大漁のカマスが漂着しています。その数は 4月7日までに 2000匹以上。
 
「非常に珍しい。はっきりとした原因は不明」(県富山港事務所)、「クジラやイルカなどに追われた大群が逃げ込んだ可能性が高いとみている(中略)カマスがホタルイカを追って浅瀬に来ることはあるとされるが、同事務所は、今回はその可能性は低いとみている」:
 
付近の定置網にも非常に多くのカマスが掛かっているとのことです。
 
「最盛期のホタルイカ漁で網に掛ったのは、なぜか季節外れの大量のカマス。原因不明の珍しい事態に漁師は首をかしげていま」、「例年 9月から11月にかけて水揚げ量が多くなるアカカマスです」:
 
関連記事

2021年4月8日木曜日

大型小惑星が地球に接近 (続報)

 
3月10日付「大型小惑星が地球に接近」の続報です。
 
3月21日(日本時間では22日)、小惑星〝2001 FO32〟が地球に約200万kmまで接近しましたが、米国航空宇宙局(NASA)ではこの機会を利用してレーダー観測を実施し、精度の高い軌道決定や大きさの推定などをおこないました。
 
観測の結果、この小惑星の大きさは 440〜680m。 2つの球体が接合したピーナッツの殻のような形状をしているようです(拡大画像)。日本の小惑星探査機「はやぶさ」初号機が訪れた小惑星イトカワと類似した形です。 


 

2021年4月7日水曜日

地震前に大気中のラドン濃度が減少 — 大阪府北部の地震

 
東北大学のプレスリリースです。2018年6月18日に発生した大阪府北部の地震(M6.1、深さ15km、最大震度6弱、逆断層型)の前に、大気中のラドン濃度が大きく減少していたことが確かめられました。内陸地震前に大気中のラドン濃度が低下することが報告されるのは世界で初めてとのことです。

「大気中のラドン濃度を用いて、大地震に伴う様々な地殻変動を明らかにできる可能性が得られました」:

大阪府北部の地震については以下の政府地震調査研究推進本部の資料を参照してください:
 
1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)の前には、大気中のラドン濃度が異常に上昇したことが実測されているのですが、今回、東北大学が対象とした大阪府北部の地震では逆だったようです。
 
 
 

さらに新たな亀裂から噴火 — アイスランド

 
4月6日付「新たな亀裂から噴火 — アイスランド」の続報です。
 
さらに新しい亀裂が開き、溶岩が流出し始めました。アイスランド気象庁(Icelandic Meteorological Office)のウェブサイトから引用します:
At midnight April 6. - 7. a new volcanic fissure opened about 420m NE of the first eruption site in Geldingadalir. This new fissure is therefore between the two currently erupting fissures. Lava from it flows towards Geldingadalir.

4月6日から7日にかけての深夜、Geldingadalir(地図)の最初の噴火地点から北東に約 420mのところに新しい火山性の亀裂が開いた。この新しい亀裂は、したがって、すでに噴火している 2つの亀裂の間にある。この亀裂からの溶岩は Geldingadalir に向かって流れている。

2021年4月6日火曜日

異常な低潮位が 4週間続く — ギリシャ

 
ギリシャのハルキディキ地方(地図)では、約4週間にわたって潮位が低い状態が続いており、地元の人々は地震の発生を恐れているとのことです。

「海を見てください。今回の干潮で、場所によっては50メートル以上も海が後退しています」、「これは非常に異常なことで、通常のこととは考えられません」:
 
 記事中の動画が撮影されたのは 3月31日です。英文記事中の "Fteroti beach" はここです。