天宮1号は、中国が2011年9月に打ち上げた同国最初の「宇宙ステーション」(軌道上実験モジュール、宇宙実験室)ですが、現在は制御不能の状態になっており、徐々に高度を下げています。以下のページでは、天宮1号の高度の低下をグラフで見ることができます:
天宮1号の高度は現時点で350kmを下回っています。国際宇宙ステーション(ISS)は定期的にロケットを噴射して高度を400km以上に保っています:
高度が下がるほど大気の抵抗が増すため、今後、天宮1号は高度の低下が加速し、今年後半に大気圏に突入するとみられています。時期や落下地点はその数時間前にならないとわからないとのことです。
天宮1号の全長は約10m、質量は約8.5トン。大気圏を通過する際の高熱で機体の大半は燃え尽きるはずですが、一部の部品は地表に到達する可能性があります。落下の可能性がある地域は北緯43度から南緯43度の広範囲に及んでいます。日本列島もこの範囲に入っています。
ちなみに、人工衛星の落下で被害を受けても補償は得られないのだそうです。
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