今回の接近によって得られる情報は、2012年に予定されているロシアの “Phobos-Grunt”(フォボスの土)探査機(完成予想図)の着陸地点選定にも使われることになっています。このロシアの探査機は、フォボスに着陸して土壌を採取し、地球に持ち帰ることになっています。
このブログの 2月 2日付記事「フォボスとデイモス」にも書きましたが、フォボスはいろいろと謎の多い天体です。過去には、フォボスが中空の人工天体ではないかという「フォボス空洞説」があり、最近ではアポロ 11号で月面に到達したバズ・オルドリン飛行士が「人類は火星の衛星を目指すべきだ、なぜなら火星の衛星フォボスにはモノリスがあるからだ」という趣旨の発言をしています。
私は、今回の接近によって、フォボスの表面をほぼ平行に走る無数の「溝」の正体を解明するヒントが得られれば、と思っています。
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