『デイリー新潮』の記事です。電離層に現れる変化から地震を予知する研究を紹介しています。京都大学大学院情報学研究科の梅野健教授の研究や日本地震予知学会の初代会長で電気通信大学名誉教授の早川正士氏の研究、「富士防災警備」が運営する「S-CAST」による地震予測が取り上げられています。八ヶ岳南麓天文台の串田嘉男氏の観測事例にも触れています。
▼「震源地付近をある特定の入射角で通る人工衛星のみが電離層の電子数の変化を捉えていたことが分かった」「(太陽)フレアではその影響が広範囲に及ぶため、震源地付近を通る特定の入射角の人工衛星だけではなく、別の人工衛星でも電子数の変化が捉えられているはず」「これにより、震源地上空の電離層の電子数の変化は、他の要因ではなく地震の前兆現象であることが明確になった」「我々の研究はすでに実用可能に近い段階にきています。現在までの研究成果だけでも、マグニチュード(M) 6以上の地震は、1日もしくは数時間前に予測することができます」(京都大学大学院情報学研究科・梅野健教授)、▼「中国やロシアはアプローチが異なっています。中長期予測は地震学者が、短期予測は物理学者が担う、と役割が分かれている」「台湾では電離層の変化と地震予知に関する研究を17年から国家プロジェクトとしてスタートさせている。国からの研究費がびた一文出ない日本とは雲泥の差である」(日本地震予知学会会長・長尾年恭東海大学教授):
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