フィリピンのマヨン火山では、今年の夏頃から、蒸気や火山灰の噴出、周辺での地震、山頂での溶岩ドーム形成などがしきりに報道されてきました。ここに来て大規模な噴火の可能性が高まってきたようです:
記事によると、火口から 6km の範囲内にある 2村の住民 3550人の避難が木曜日に完了、現在の警戒レベル 2が 3に引き上げられた時点で、さらに避難範囲を拡げて 26000家族の避難がおこなわれるとのことです。
マヨン山は、最近では 2001年と 2006年に大規模な噴火をおこしています。同火山の位置は以下の地図で確認できます:
マヨン山の東にはフィリピン海溝があり、東から西に向かってフィリピン海プレートが沈み込んでいます。一方、フィリピンの西側には、マニラ海溝を初めとする細切れの海溝がいくつかあり、そこから南シナ海の海底(ユーラシア・プレートの一部)が、逆に西から東に向かってフィリピンの下に沈み込んでいます。この両方向からの沈み込みのよって、フィリピンの中央部には南北に走るマニラ中央断層という左横ずれ断層が形成されています。マヨン山は、このマニラ中央断層とフィリピン海溝の間に挟まれた火山です。
マヨン山は、日本の富士山よりも形の整った成層火山です。写真などの資料は以下のページにあります: