最大の M5.7 の地震については、USGS のサイトに発震機構解が掲載されています。それによると、この地震は正断層型で、断層の走向は紅海の拡大軸と平行です。紅海はもともと地溝帯で、そこに海水が流れ込んだものです。ですから、その周辺に並行する正断層があることは十分に考えられることです。
以下はロイターの報道です:
この記事ではサウジ地質調査所(SGS)のデータを使っているので、マグニチュードの数値が USGS のものとは若干異なっています。記事によると、当局は地震が多発している al-Ais 火山群から 20km の範囲内の住民を避難させている、マグマのレベルが地下 8km から 4km にまで上昇してきている、また、al-Ais 火山群で噴火が起きたのは今から 700年以上前のことで、溶岩の流出範囲は火口から 18km を超えることはなかった、とのことです。
18km も溶岩が広がるというのはすごいことで、安心材料にはならないと思いますが、狭い国土の日本と広大な砂漠の広がるサウジアラビアでは、距離に対する感覚が違っているのかも知れません。
Image Credit: U.S. Central Intelligence Agency