2010年4月26日月曜日

Falcon HTV-2 は失敗

4月 22日にカリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から打ち上げられた Falcon HTV-2 (Hypersonic Test Vehicle 極超音速試験飛翔体)は、テレメトリー(遠隔計測)系の故障で失敗に終わったと DARPA (Defense Advanced Research Projects Agency 国防総省国防高等研究事業局)が発表しました:

Falcon HTV-2 は、ロケットで打ち上げられた後、マッハ 20 以上の極超音速で大気圏内を滑空し、地球上のどの地点にも 1時間以内に到達できる無人の飛翔体です。機体の形状や、飛行の様子などは、以下の図を参照してください:

この Falcon HTV-2 の打ち上げを受けて、アメリカの有力紙 『ニューヨーク・タイムズ』 が解説記事を載せ、さらに 『産経新聞』 も以下のような記事を掲載しています:

DARPA の Falcon HTV-2 と空軍の X-37B の打ち上げが、たまたま同じ日におこなわれた(もともとは X-37B は 19日に打ち上げられる予定でした)ためか、にわか「軍事評論家」の中には両者を混同してトンデモ説を吹聴している向きもあるようです。

現在、X-37B と Falcon HTV-2 は空軍と DARPA という別々の組織が開発を進めている独立したプロジェクトですが、将来は PGS(Prompt Global Strike) という戦略概念のもとで統合運用されることがあるかも知れません。


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