2016年3月22日火曜日

イエローストーンでM7.2とM6.3


Surprise? 驚かせてごめんなさい。1959年8月のことです。この時、イエローストーン国立公園(地図)で何が起きたのか。当時、パーク・レンジャーをしていて地震発生時に公園内のレンジャー詰所にいた男性が回想しています:

深夜、現地時間で8月17日から18日に日付が変わるころ、イエローストーン国立公園でM7.2(深さ約10km、USGS資料、上記記事ではM7.5となっています)の大地震が発生、さらに夜が明けてからM6.3(深さ10km、USGS資料)が発生しました。

元パーク・レンジャーの男性が語っていることを整理すると以下のとおりです:
  • イエローストーンの西部で大規模な山崩れが発生。崩落した土砂がマディソン川をせき止めて湖が誕生した。

  • 崩落した土砂はキャンプ場も埋め尽くした。少なくとも30数名のキャンパーが死亡したとみられるが、正確な人数はわかっていない。彼らは、未だに数千トンの岩石や土砂の下に埋まったままだ。

  • 有名な間欠泉・オールドフェイスフルの噴出周期が地震によって数分間長くなった。その他の間欠泉でも周期の伸びたものがあった。新しく噴出を始めた間欠泉や、それまでに比べて非常に活発に噴出するようになった間欠泉もあった。

  • その他にも様々な地質学的変化があったと言われたが、すべてが真実というわけではなかった。最高峰のグランド・ティトン山が14インチ(約35cm)ほど高くなったとか、4フィート(約1.2m)ほど隆起したといった話もあったが事実ではなかった。

結局、この大地震ではイエローストーンは噴火の兆候を見せませんでした。今後、この規模の地震が再びイエローストーンで発生した場合、マスコミはスーパー噴火の可能性を喧伝し、大騒ぎをして不安をあおり立てることでしょう。そんなとき、この記事を思い出していただけると良いのではと思い、このブログで採り上げました。


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