2016年3月20日日曜日

福岡県の地震空白域


大きな被害のあった2005年3月20日の福岡県西方沖地震から11年。この地震は玄界灘に伸びる警固断層帯の北西部(海域)で発生しましたが、同断層帯の南東部(陸域)は動きませんでした。昨年末から、北西部と南東部が接続する博多湾周辺で有感地震が目立つようになってきました。「専門家は、05年に動かなかった警固断層帯の南東部(陸側)が動く予兆とも考えられるとして注意を呼び掛けている」、「そろそろ断層が動く準備を整えてきた証しと考えられる」:

地震調査研究推進本部は、警固断層帯の南東部が動くとM7.2程度の地震が発生すると予測しています:

以下の図は、2005年3月20日から2016年3月18日までの間に発生したM0.0以上の地震の震央を示したものです。玄界灘から大分県との県境まで北西-南東方向に伸びる地震多発帯のうち、福岡市から朝倉市(地図)付近までがスッポリと抜け落ちたように空白になっています。海域から南東に向かって伸びている地震多発帯が、博多湾の海岸線でピタリと止まっているのも印象的です:

(クリックで拡大)

震源分布図の作成には地震活動解析システム(TSEIS)を使用しました。TSEISは気象庁により決定された地震カタログを使用しています。同システムについては以下を参照してください:
  • 鶴岡 弘. WWWを用いた地震情報検索・解析システムの開発.情報処理学会研究報告;データベースシステム115-9, 情報学基礎 49-9, 65-70 (1998)


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