2つの彗星が相次いで地球に接近します。
3月21日午後10時51分(日本時間)、木星族の周期彗星〝252P/LINEAR〟が地球に13.9LD(約530万km)まで接近します(1LD=地球から月までの平均距離)。彗星の地球接近距離としては第5位の記録になります。現時点では南半球でしか見られませんが、予想を上まわる速さで増光し、すでに6等級の明るさに達しているとのことです。この彗星は、C2(2原子の炭素)ガスを放出しているため緑色を帯びています:
続いて3月23日午前0時31分(日本時間)、周期彗星〝P/2016 BA14(PANSTARRS)〟が地球に9.21LD(約350万km)まで接近します。非常に小さく暗い彗星ですが、彗星の地球接近距離としては
これまでで最も地球に近づいた彗星は、その軌道を計算した数学者の名前をとって〝Lexell's Comet〟と呼ばれています。1770年7月1日に地球に220万kmまで近づきました。フランスの天文学者メシエは、彗星のコマは満月の4倍以上に広がり、明るさは2等級であったと書き残しています。
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