Credit: ESA and NASA (クリックで拡大) |
上の画像(クリックで拡大)は、太陽への最接近を生き延びたラブジョイ彗星の姿です。太陽の右側の楕円内がラブジョイ彗星の核です。数百万度という高温の太陽コロナの中を通過して尾を失っています。左右に白い輝線がでていますが、これは彗星が明るすぎて撮像素子が飽和したためです。太陽の左側の楕円内には、ちぎれて置き去りにされた尾がまだ残っています。彗星がその軌道上に残した塵などの物質が、太陽光を受けて光っているものです。
以下は、ラブジョイ彗星の太陽接近(近日点通過)前後の写真をつなげて動画にしたものです。太陽接近前のラブジョイ彗星に先行して、小さな光点が太陽に近づいていく様子が写っています。おそらく、「続報-3」や「続報-4」で述べた伴走彗星だと思います。接近直後のラブジョイ彗星は尾を失っていますが、太陽から遠ざかるにつれて再び尾が伸びてきます。尾が2本に分かれている点にも注目してください。太くて湾曲している方がダスト・テール(塵の尾)、細くて直線的な方がイオン・テール(プラズマ・テール、イオンの尾)です。太陽に接近する直前の画像でも尾が2本に分かれていることがわかります:
ラブジョイ彗星はすでに太陽から5度以上離れているため、地球上(南半球)からの観測が可能になっています。以下の写真はチェコのチームが、アルゼンチンにある天体望遠鏡を遠隔操作して12月17日の日の出時に撮影したものです:
次の写真は、彗星発見者でオーストラリア在住のテリー・ラブジョイ氏が12月17日の正午前に撮影したものです。日中に撮影されたため、非常に見づらい写真となっています:
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