6月14日、中国国家航天局(CNSA)は張衡 1-02(Zhangheng 1-02)衛星を打ち上げ、予定軌道に投入することに成功しました。
中国とイタリアが共同開発したこの衛星は、1800年以上前に世界初の地震計を発明した古代中国の発明家、張衡にちなんで名付けられました。2018年に打ち上げられた張衡 1-01 衛星と連携して、地球の物理場と地質活動の変化との相関関係を調査し、地震、津波、火山噴火、異常気象、宇宙気象災害の予測研究を支援することが目的です。設計寿命は6年で、電界検出器やイタリアが開発した高エネルギー粒子検出器など、9つの観測装置が搭載されています。
🚀 Liftoff at 07:56UTC June 14, Long March 2D Y42 launched Zhangheng-1-02 electromagnetic field monitoring satellite from Jiuquan pic.twitter.com/0KTJg2vKnl
— China 'N Asia Spaceflight 🚀𝕏 🛰️ (@CNSpaceflight) June 14, 2025
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