2018年6月27日水曜日

イカルス計画と地震・噴火予知 (その4)


National Geographic』誌の記事です。「モノのインターネット」(Internet of Things、IoT)ならぬ「翼のインターネット」(Internet of Wings)がいよいよ始動します:

以下は記事の主要部分のテキトー訳です:
迫り来る地震を警告してくれる新しいシステムに科学者たちは賭けようとしている。それは小さなバックパックを背負った鳥の群れだ。

地震や他の災害の前に、しばしば動物が普段と違う振る舞いをする理由が詳しくわかっているわけではないが、渡り鳥の群れがいつもとは違うコースを移動したり、通常とは異なる時間に活発に活動したりする可能性がある、と語るのはドイツのマックス・プランク鳥類学研究所の生態学者で『National Geographic』のフェローでもある Martin Wikelski である。彼は「宇宙を利用した動物研究のための国際協力」(International Cooperation for Animal Research Using Space、ICARUS、イカルス計画)と呼ばれるプロジェクトを指揮している。同計画では、軽量の電子タグを使用する。タグは、バックパックのように背中に取り付けたり、足輪や時には帽子にさえ取り付けられる。タグの目的は、数万羽の鳥やコウモリ、その他の生物の行動パターンを監視して地震が差し迫っていることを示す異常を見つけ出すことである。

すでに、世界規模のボランティアのネットワークが動物にタグを付け始めている。Wikelski はタグのことを「野生生物のためのウェアラブル」と呼んでいる。タグは装着した生物の動きなどのデータを国際宇宙ステーションに送信する。ロシアの宇宙飛行士たちが、今後に予定されている船外活動でイカルスのデータ収集ハードウェアを取り付けることになっている。「翼のインターネット」と呼ぶにふさわしい災害予知ネットワークとなることを Wikelski は望んでいる。

私の経験では、渡り鳥がいつもと違う場所に現れた時には、その本来の渡りのコース付近で地震が発生することがあるようです。もちろん、台風などの気象条件に左右されることが多いとは思いますが。


関連記事