7月1日付「イカルス計画と地震・噴火予知 (その2)」からの続きです。抜粋テキトー訳を続けます ――
ドイツの Radolfzell(地図)にあるマックス・プランク鳥類学研究所のディレクターである Wikelski 氏は、いくつかの先行研究が動物の予知能力が有望であることを示していると語る。その先行研究の中には、2012年から2014年にかけてシチリア島のエトナ火山(地図)の山腹で飼われているヤギと羊をモニターした研究が含まれている。
「ヤギや羊たちは、2012年から2014年にかけての2年間に起きた複数回の大噴火を4時間から6時間前に予知していたのです」と Wikelski 氏は述べ、期間中に8回の大噴火が発生したと付け加えた。「ヤギや羊たちは、夜間なら目を覚まし不安げに歩き回り、昼間なら安全な場所に移動したのです。 その安全な場所とは、植生が豊かで以前の溶岩流に襲われなかったとわかる場所です。」
Wikelski 氏は、この研究に基づいて「自然を利用した災害警報の手法」という特許を出願中である。
(中略)
Wikelski 氏は、農場にいる多くの動物 ―― ウサギ、羊、牛、七面鳥、ニワトリ、犬 ―― にタグを取り付けた。この小さなタグには最新のセンサーが装備されており、動物のあらゆる動きを秒単位で記録する。記録されるのは、地磁気の方向、速度、高度、温度、湿度、加速度、位置情報。小さな太陽電池で駆動されるこのタグを、Wikelski 氏は「情報満載のブラックボックス」と述べている。
最初の動物たちにタグを付けた数日後、この地域を M6.5 の大地震が襲い、顕著な地震に対応するデータを得ることができた。Wikelski 氏たちは数週間後にタグを回収し、さらに1月に農場に戻って来て同じ動物たちの何頭かに再びタグを取り付けた。6頭の牛、以前の2倍の頭数の羊、そして犬のゼウスとアロである。「七面鳥は食べられてしまったようです」と Wikelski 氏は語っている。
(続く)
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