2010年3月25日木曜日

スーフリエールヒルズ山の大噴煙

カリブ海・小アンティル諸島のイギリス領モントセラト島にあるスーフリエールヒルズ火山から立ちのぼる巨大な噴煙の写真が掲載されています:

今年 2月に、カリブ海上空を飛行中の旅客機から乗客が撮影したものです。スーフリエールヒルズ火山は、ハイチで 1月 12日に発生した大地震(M7.0)の震央から東南東に約 1150km 離れたところにあります。

この火山のある小アンティル諸島は、東進するカリブ・プレートの東端に位置しています。諸島の東側からは大西洋の海洋底が西に向かって沈み込んでいます。以下のグーグル・マップに描かれている海底地形でもはっきりわかりますが、小アンティル諸島の東側には、大西洋の沈み込みに伴って形成された巨大な付加体・バルバドスリッジがあります。大西洋の沈み込み帯は、この小アンティル諸島付近と、南米大陸と南極大陸の間の 2か所しかありません。太平洋と比べて大西洋では津波が少ないのはこのためです:

スーフリエールヒルズ山は 17世紀の噴火を最後に長期間沈黙していましたが、1995年に噴火を再開、政庁のある中心都市プリマスを壊滅させました。その後は小休止をはさみながら非常に活発な活動を続けて現在に至っています。