緑色の彗星 C/2022 E3(ZTF)が 1月12日に近日点を通過し、地球に近づきつつあります。地球に最も近づくのは2月2日02時54分(日本時間)で、接近距離は 0.28天文単位(約 4250万km)。北極星や北斗七星に近いきりん座の中を移動します:
- Rare green comet makes closest approach to the sun. How to watch it live tonight (Jan. 12).
- Catch a Glimpse of a Rare Green Comet This Month (写真あり)
この彗星は、1月から2月上旬にかけて双眼鏡や小型の望遠鏡で観望することが可能です。地球に接近する前後にもっとも明るくなると推定されていますが、肉眼でも見えるほどに明るくなるかは不確かです。
この彗星は 2022年3月に発見されたもので、当初は小惑星だと考えられていました。しかし、木星の公転軌道の内側に入るころから急速に明るくなり、彗星であることが明らかになりました。ZTF彗星とも呼ばれますが、"ZTF" はこの彗星が初めて確認されたツヴィッキー・トランジェント・ファシリティ(Zwicky Transient Facility)の広視野掃天カメラに由来しています。
NASAのジェット推進研究所(NASA JPL)は、この彗星の周期を5万年としています。前回この彗星が地球に接近したのは、最後の氷河期の只中で、ネアンデルタール人と初期のホモ・サピエンスが共存していたときでした。