アメリカの国立衛生研究所(NIH)傘下のウィルス学研究所が、家庭や病院で使われることの多い物質について、新型コロナウイルスの感染力がどのくらい持続するのかを実験しています。
その結果によると、空気中ではエアロゾル化後最長3時間、銅の表面では最長4時間、(梱包用の)段ボールの表面では最長24時間、プラスチックとステンレスの表面では最長2〜3日間("in aerosols up to 3 hours post aerosolization, up to 4 hours on copper, up to 24 hours on cardboard and up to 2-3 days on plastic and stainless steel")とのことです:
- Aerosol and surface stability of HCoV-19 (SARS-CoV-2) compared to SARS-CoV-1 (PDF形式)
- Here’s how long the coronavirus can live in the air and on packages
実験された範囲では、新型コロナウィルスの感染力はプラスチックやステンレスの表面で最も長く持続するとの結果になっていますが、電車やバスのつり革はプラスチック製、手すりはステンレス製です。
病院で使われる医療用機器にはステンレスが使われることが多く、それが院内感染の一員になっているのではないか、との見方もあります。
アルコールや希釈した過酸化水素水(オキシドール)が新型コロナウィルスの除去には有効と書かれていますが、付着したウィルスを激減させることはできても完全には取り除けないようです。
私は、新聞紙が気になっています。新聞を読みながら食事をする人をよく見かけますが、もし配達員や販売所の従業員が感染していたら ・・・
気温高い季節になればウィルスの蔓延が収まるのでは、と期待する向きもあるようですが、科学的な根拠はないようです。現に、赤道地帯や今が夏の南半球の国々でも感染は拡大しています。
湿度はどうなのでしょうか。空気が乾燥していると体に静電気がたまりやすく、空気中の塵やエアロゾルが服や髪の毛に吸い寄せられます。その服や髪の毛を触った手や指で食べ物や口、鼻の粘膜に触れれば感染するかも知れません。
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