CH34 観測装置(八ヶ岳、図 1参照)
- BT変動(Baseline Thickness anomaly:静穏時よりも基線幅が増大する変動)は終息。
- 過去事例とは合わない点がいくつかあるが、「周期性が出ていない時期のピークの日付に、周期性が表れた時期の平均周期の 6倍値または 9倍値を加算すると地震発生日となる」という経験則を使用すると:
- 周期性なしのピーク日を 7月22.0日(7月21日〜22日の中心)とし、平均周期を 2.7日として計算すると 8月7日±3日を得る。
- 周期性なしのピーク日を 23.0日、平均周期を 2.0日として計算すると 8月10日±3日を得る。
- CH34 観測装置の BT変動は 8月1日以降は出現していないが、8月5日の 19時から翌 6日の 9時まで弱い BT変動が再出現した。
- この再出現は 7月21.5日極大に対する直前特異(前兆変動終息後の静穏期に前兆変動が再出現するもの)の可能性がある。7月21.5日極大、8月6.1日直前特異として、経験則[極大〜地震発生]:[直前特異~地震発生]= 6:1 を適用すると地震発生日として 8月9日±3日を得る。
CH29 観測装置(八ヶ岳、図 2参照)
- 8月6日21時30分以降完全静穏化し、現在まで 14時間以上一切変動がない完全な静穏基線を描いている。
- 7月27.2日初現、7/31.7極大、8月7.0日に終息した可能性。
- 経験則[極大〜地震発生]:[終息〜地震発生]= 3.9:1 を適用すると、地震発生日として 8月9日±3日を得る。
K1 観測装置(高知観測点)
- 7月12日午前〜7月20日昼前まで正常基線ではない特異変動が継続。継続中に、7月16日夕刻〜7月19日夕刻まで糸状特異が出現。
- これまで糸状特異のみを前兆としていたが、前後の特異変動を含めて 7月16日を極大の中心と認識を改める。
- 8月2日の12時から再び特異が出現。直前特異の可能性あり。
- 他の観測装置の変動から 8月9日地震発生の可能性が示唆されているので、8月9日地震発生と仮定すると、K1 観測装置の直前特異変動は 8月7.9日± まで継続出現する計算となる。
- 8月8日の昼まで観測して K1 観測装置の特異変動の終息を確認してから更新情報を作成すべきところだが、仮に 8月9日地震発生の場合は余裕が 1日しかないので、見切り発車で更新情報をリリースする。
- K1 観測装置の変動が 8月8日夕刻以降も出現すsる場合は再考する必要がある。
火山性前兆変動(八ヶ岳、図 3参照)
- ハケ岳の複数観測装置に時刻同期で火山性前兆変動が複数日観測されている。
- 3日以上出現する場合は噴火の可能性がある。
- 変動波形は過去事例との比較から、浅間山または白根山のタイプ。No.1778 推定領域内の火山に該当。
- 7月29日が極大。過去事例では 7日±2日または 14日±4日で噴火に至っている。但し過去事例では出現継続時間が 4~6時間だが、今回は2時間程度で短いという相違点がある。
- No.1778関連である場合は特殊なためと、継続時間が短いため、確実に噴火活動に到るか断定は困難。推定地震発生に伴い火山活動活発化や最大の場合は火山噴火の可能性も否定困難。
上記の各変動が 8月12日時点で継続している場合は、地震発生はまだ先となる。継続前兆の変動を考察して発生時期のみ再検討し、続報で修正する。
推定時期 | 8月9日(8月10日±2日) ただし、8月12日以降も前兆変動が継続の場合は 9月以降 |
推定時刻 | 午後6時30分±2時間または 午前7時±3時間 |
推定震央領域 | 長野県北部、群馬県、栃木県西部、福島県西部、新潟県南部など 浅間山、白根山などの火山近傍 「続報 No.306」所載の図4参照 |
推定規模 | M8.0 ± 0.3 地震発生で近傍火山の活発化・噴火の可能性あり |
推定地震種 | 震源が浅い陸域地殻内地震 |
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