昨日(7月11日)昼前に発生した鹿児島湾の地震(暫定値M5.3、深さ10km、最大震度5強)は、気象庁の発表によると「西北西-東南東方向に張力軸を持つ横ずれ断層型(速報)」だったとのことです:
過去1年間に鹿児島湾とその周辺で発生した地震の震源分布図を作ってみました:
(クリックで拡大) |
今回の地震の震源(Hi-net 北緯31.4°、東経130.6°)付近には、深さ10kmあたりを中心とした球状の震源の塊があり、どうも普通の活断層とは様相が違うようです。この付近は阿多北部カルデラ(地図)の内側ですので、かつての火山活動に関連した断層が震源となっているのかも知れません。
図の作成には地震活動解析システム(TSEIS)を使用しました。TSEISは気象庁により決定された地震カタログを使用しています。同システムについては以下を参照してください:
- 鶴岡 弘. WWWを用いた地震情報検索・解析システムの開発.情報処理学会研究報告;データベースシステム115-9, 情報学基礎 49-9, 65-70 (1998)
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