7月10日付「八甲田山 地震の増加傾向続く ― 青森県青森市」の続報です。
気象庁が8月8日に発表した「八甲田山の火山活動解説資料(平成25年7月)」(PDF形式)によると、八甲田山(地図)周辺を震源とする地震は増加した状態が続き、低周波地震も発生。また、膨張性の地殻変動も続いています:
2013年2月以降、山頂付近を震源とする地震が発生し始め、4月下旬以降、今期間も含めてやや多い状況で経過しています。
20日13時12分に山頂付近のごく浅いところを震源とする、マグニチュード1.9の地震が発生しました。この地震のマグニチュードは2月以降に発生した地震の中で最大となります。また、東北大学が南荒川山に設置した地震計による観測では、21日の夕方頃から卓越周期約2秒の振幅の小さな低周波地震が一時的にやや増加しましたが、22日以降は少ない状況に戻りました。
火山性微動は観測されませんでした。
国土地理院の広域的な地殻変動観測結果では、八甲田山を囲む基線で、2月頃以降小さな膨張性の地殻変動がみられます。
広域地震観測網による八甲田山周辺の地震活動図(2008 年7月1日~2013 年7月31 日) 仙台管区気象台「八甲田山の火山解説資料(平成25年7月)」より引用 (クリックで拡大) |
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