八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 8月27日、8月30日、9月5日に更新情報を出しています:
- 「長期前兆No.1778」 続報 No.274-275 (PDF形式)
- 「長期前兆No.1778」 続報 No.276 (PDF形式)
- 「長期前兆No.1778」 続報 No.277 (PDF形式)
以下は、最も新しい「No.277」のまとめです(一部 No.274の情報を含む):
「No.276」で推定した 9月17日± は、K6(高知観測点)の BF前兆(基線のうねり変動)終息が条件だったが、9月3日段階で微弱な変動が残っており、9月17日± の発生は否定される。
7月31日~8月10日と8月19日前後にCH26(八ヶ岳)に噴火前兆出現。極大は8月2日(前兆継続3日間)、8月8日(前兆継続5日間)、8月19日(前兆継続3日間)。8月2日の極大に対して8月7日に浅間山で小規模噴火。8月19日の極大に対して8月25日に浅間山で小規模噴火。8月8日極大の噴火前兆は顕著で継続期間が長く、今月末前後のより大きな噴火を示唆している。
8月8日夜から9日未明にかけて、CH02(八ヶ岳)に顕著な特異前兆出現。7月11日初現に対応する極大の可能性。噴火前兆(8月8日極大)と地震前兆が関係するのは観測歴上初めて。これらの関係から 10月2日± に地震発生の可能性が示唆される。
上記以外に 11月3日± の可能性も否定できないが、10月2日± 発生の方が考えやすい状況。
現在、No.1778 前兆は第25ステージ。
推定時期 | 前兆終息を確認後に推定 (ただし最も早い場合は10月2日±2日の可能性がある) |
推定時刻 | 午前9時30分±1時間30分 または 午後4時±3時間 |
推定震央領域 | 長野県北部、群馬県、栃木県西部など 「続報 No.277」所載の地図参照 斜線部分は可能性が高い領域。 |
推定規模 | M7.8 ± 0.5 |
推定地震種 | 震源の浅い陸域地殻内地震、火山近傍の可能性が高い (推定領域内の火山(浅間山または草津白根山)で地震発生と相前後して噴火が発生する可能性) |
「No.274-275」には、火山噴火前兆についての詳しい情報が載っています。また、「No.275」の末尾には、「(No.1778前兆とは)別の大型地震が推定される前兆は観測されておりません」との記載があります。
串田氏は浅間山のみに言及されていますが、私は空振を伴う火山性地震が繰り返し発生している焼岳も気になっています。浅間山と焼岳はフォッサマグナの東西両岸に位置しており、No.1778前兆の推定領域に入っています。
なお、誤解があるといけませんので付け加えます。公開されているNo.1778前兆の情報だけを見ていると、発生時期の延期が繰り返されていて、串田氏の地震予知法は当てにならないとの印象を持たれるかも知れません。串田氏の方法で地震発生の時期が確定できるのは基本的には全ての前兆が終息した場合です。No.1778前兆は串田氏の観測歴上でも前例がないほど長期間にわたって継続しており、発生時期を推定しづらい状況が続いています。一方、No.1778前兆以外では前兆の終息が比較的明瞭で、かなりの精度で予知に成功しています。残念ながらNo.1778以外の前兆については、「地震前兆検知公開実験」の参加者のみに開示されているため、一般には誤解されているのだと思われます。なぜ、No.1778前兆の情報だけが公開されているのかについては串田氏の著書『地震情報』(PHP新書833、2012)を参照するか、「No.277」の脚注をお読みください。
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