商船三井が運用する大型貨物船「わかしお」が、7月25日(現地時間)にインド洋のモーリシャス沖で座礁して大量の重油を流出させ、取り返しのつかない大規模な環境破壊を引き起こした件。日本の報道では、「わかしお」は単に貨物船とか大型貨物船としか伝えられていない様ですが、貨物船としては最大級の船であるようです。
以下は業界紙『日本海事新聞』の記事です:
記事では、座礁事故を起こした船を「ケープサイズバルカーWAKASHIO」と呼んでいます。業界用語だと思いますが、「バルカー(bulker)」は「ばら積み貨物船」のことで、「梱包されていない穀物・鉱石・セメントなどのばら積み貨物を船倉に入れて輸送するために設計された貨物船」(Wikipedia)を意味しています。
一方、「ケープサイズ(Capesize)」とは、Wikipediaによると、大きすぎてスエズ運河を通航できないような船を指す言葉です。パナマックスよりも大型であるためパナマ運河も通航できず、大洋間を移動するために(アフリカ大陸南端の)喜望峰や(南アメリカ大陸南端の)ホーン岬を周らなければならないとのこと。「ケープサイズ」は、ばら積み貨物船の大きさによる分類では最上位(あるいは上から2番目)に位置づけられているようです: