中国・内モンゴル自治区ウランチャブ市(地図)チャハル右翼後旗にあるウランハダ(烏蘭哈達)火山群。「ウランハダ」はモンゴル語で「赤い山」を意味するそうです:
- 緑の草原に広がる火山群 内モンゴル自治区 (写真13葉あり)
- 草原の火山群 (写真10葉あり)
プレート境界から遠く離れた大陸の奥深いところにある火山群です。火山活動は止まっているようです。
以下は、この火山群についての論文の要旨です:
この論文によるとこの火山群は ——
- 新生代第四紀の火山群で、活動は更新世末期に始まり,完新世に停止。
- 火山群には30個の火山があり、そのうち17個は後期更新世、13個は完新世に噴火した。
- 火山群は北東から南西へと一直線に伸びており、その配置は地下の断層によって厳密に支配されている。
- すべて玄武岩質物質と溶岩流で構成されている。 岩石の種類はテフライトとアルカリ・カンラン石玄武岩。これらの岩石は、上部マントルや大陸地溝帯玄武岩の低部分溶融一次マグマで、地殻からの物質とは混合していない。
- 後期更新世に噴火した火山は,飛散した噴出物が堆積した小規模な円錐と玄武岩の溶岩流からなるが、その多くは典型的な火口ではなく、裂け目火山や裂け目を中心とした火山である。
- 完新世に噴火した火山は、初期の激しい噴火と後期の大規模なマグマ噴火の2つの段階があり、ストロンボリ型に属する。
素人考えですが、洪水玄武岩の噴出が極めて小規模に発生したように思えます。また、中国と北朝鮮の国境にある白頭山(長白山)と同じようなメカニズムで形成されたのかも知れませんが、それにしては火山の規模や形態が違っています。具体的な成因の説明を検索してみましたが、見当たりませんでした。
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