イタリアのナポリ西方に広がるカンピ・フレグレイ(地図、フレグレイ平野)には、大小24のクレーターを含むさまざまな火山地形が分布しています。過去6万年間に2度の巨大噴火(1万5000年前と3万9000年前)が発生。両噴火とも〝cataclysmic〟(地殻が激変するほどの大変動)な規模であったと評価されています。その他にも多くの噴火が起きたことがわかっています。最後の噴火は1583年で、新山 Monte Nuovo が誕生しました。
このカンピ・フレグレイ地域で採集した岩石を分析したところ、同地域は新たな圧力上昇サイクルに入った可能性があることがわかったと、スイス、イギリス、イタリアの共同研究チームがこのほど発表しました。ただし、このサイクルは数百年から数千年かかるもので、カンピ・フレグレイがすぐに噴火することを示す証拠はない、とのことです:
- Study of rock samples suggests Campi Flegrei could be re-entering a new phase of pressure buildup
- The Eruptions of an Italian Supervolcano Seem to Follow a Pattern
- Is Italy's 'supervolcano' filling with magma? Get the facts.
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