横浜地球物理学研究所のツイートから:
外部に頼らず島内で協力を 洲本で名大・福和教授が講演(産経新聞)
https://t.co/HuvNK0X8WJ
「地震や噴火が続発するここ数年が、貞観地震当時に似ている。地震学者は証明できないから言わないが、防災研究者は非常に心配している」
…うーん、また「似ている」説が…。
— 横浜地球物理学研究所 (@Yokohama_Geo) 2015, 12月 11
貞観地震(869)から5年以内では鳥海山や開聞岳で噴火記録(それぞれVEI2とVEI4)があるが、2011年からの5年間でそれほど大規模な噴火があったとは言えない(西之島くらい?)。地震記録は貞観地震後の5年間は少なく、「大きな被害地震がなかった」という意味なら似てるかも。
— 横浜地球物理学研究所 (@Yokohama_Geo) 2015, 12月 11
貞観地震の869年を2011年に置き換えると:
2006年:富士山大噴火で富士五湖できる(864)
2011年:貞観地震(869)
2013年:鳥海山が中噴火,VEI2(871)
2015年:開聞岳が大噴火,VEI4(874)
…となる。貞観当時と今、そんなに似てますか?
— 横浜地球物理学研究所 (@Yokohama_Geo) 2015, 12月 11
VEIは火山爆発指数(Volcanic Explosivity Index)の略。噴出物の量で噴火の規模を示します。VEIの数値が1上がると噴出物の量は10倍になりますが、VEI1からVEI2の場合だけは100倍です。
火山灰でヨーロッパの航空路線を大混乱に陥れたアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトルの噴火(2010年)はVEI4。富士山の宝永大噴火(1707年)、ポンペイを埋め尽くしたヴェスヴィオ山の噴火(79年)、山体崩壊をともなったセント・ヘレンズ山の噴火(1980年)はいずれもVEI5。10世紀におきた白頭山の噴火や、1991年のフィリピン・ピナツボ山の噴火はVEI6。約2万2000年前に起きた姶良カルデラの噴火はVEI7、64万年前におきたイエローストーンの噴火は最大のVEI8とされています。