2015年9月8日火曜日
9月15日~28日に小惑星が衝突する?
私は知らなかったのですが、9月15日から28日の間にプエルト・リコ(地図)の近くに小惑星が衝突し、大西洋とメキシコ湾に面しているアメリカ、メキシコ、中南米諸国に甚大な被害をもたらすという風説がネット上に流れているようです。NASAが否定する声明を出しています:
NASA曰く、「小惑星あるいはその他の天体が、その日付に地球に衝突するという話には、一片の証拠もなく科学的根拠は全くありません」、「予見可能な将来に地球に衝突する小惑星あるいは彗星はありません」、「既知の〝地球にとって潜在的脅威となる小惑星〟が、今後100年間に地球に衝突する確率は 0.01%未満です」、「もし言われているような規模の破壊をもたらす天体が存在するとすれば、すでにわれわれの観測網が何らかの兆候をつかんでいるはずです」。
さらにNASA曰く、「このような、天体が地球に間もなく衝突するぞという突飛で根も葉もない主張が広まるのは今回が初めてではありませんし、残念ながら今回が最後というわけにもいかないでしょう。ネット上で毎年繰り返されるお決まりの騒ぎです」、「2011年には〝最後の審判〟の彗星と呼ばれたエレニン彗星についての噂が広まりましたが、この彗星は地球に何の影響を及ぼすこともなく、宇宙空間でバラバラになり、小さな破片の群れになってしまいました」、「2012年12月21日にはマヤの暦が終わることから、大きな小惑星が衝突してこの世の終わりが来るという主張がなされました」、「今年も、小惑星〝2004 BL86〟と〝2014 YB35〟が危険なほど地球に接近すると騒がれましたが、それらの小惑星はそれぞれ1月と3月に、NASAの予報どおりに何ごともなく通りすぎて行きました」。
少し考えてみれば分かることですが、9月15日から28日という大雑把な衝突予測を以て、衝突地点がプエルト・リコ近傍と予測できるはずがありません。地球は24時間で1回転しているのですから、衝突時刻が1時間ずれれば地球は15°回転して衝突地点も大きくずれてしまいます。
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