エウロパ |
エウロパの表面の氷には無数の亀裂が走っており、そこに深部から上昇してきた水または表面より温度の高い氷がわき出して亀裂を埋めていることがわかっています。地球の中央海嶺にマグマが上昇してきて、プレートが作られているのとよく似ています。エウロパの亀裂で新たにできた氷は既存のプレートに付加されるのですが、それに見合う分の氷がどのように消費されてプレートの面積が保たれているのかは、はっきりしていませんでした。
9月7日付で〝Nature Geoscience〟に発表された論文によると、氷のプレートの余剰部分は、地球のプレートと同じように他のプレートの下に沈み込んでいることを示す証拠が見つかったということです:
- Evidence for subduction in the ice shell of Europa (Nature Geoscience 所載の論文要旨)
- Faraway moon mimics Earth tectonics (写真、図あり)
- 木星の衛星エウロパでも地殻変動か、衛星画像に証拠 研究 (写真あり)
- 木星の衛星エウロパでプレートの沈み込みの証拠
エウロパは、地球以外の太陽系内天体では生命が存在する可能性が最も高いと考えられていますが、プレート運動の証拠が見つかったことで一層その期待が高まっています:
火星や金星にもプレート・テクトニクスの存在を示唆する地形や地磁気の縞模様などが見つかっています。火星のプレート運動は太古に停止している一方で、金星では地球とはやや異なった形で現在も続いている可能性があるようです:
- 火星でもプレート運動、峡谷に断層活動の跡 (読売新聞、リンク切れ)
- Mars Surface Made of Shifting Plates Like Earth, Study Suggests (写真、図あり)
- UCLA scientist discovers plate tectonics on Mars (写真、図あり)
- Scientists Find Clues of Plate Tectonics on Mars (写真あり)
- 金星にプレートテクトニクスはあるだろうか (写真、図あり)
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