9月10日昼ごろから、長野・岐阜県境に位置する御嶽山(地図)の山頂付近で火山性地震が増加しています。以下は、気象庁が9月12日に発表した「平成26年 No.37 週間火山概況 (平成26年9月5日~9月11日)」からの引用です:
剣ヶ峰山頂付近を震源とする火山性地震が10日昼頃から増加し、11日は85回発生しています。日回数が80回を超えたのは、2007年1月17日以来です。振幅はいずれも小さく、火山性微動は発生していません。
噴煙及び地殻変動の状況には特段の変化はありませんでした。
御嶽山では、2007年にごく小規模な噴火が発生した79-7火口内及びその近傍に影響する程度の火山灰等の噴出の可能性がありますので、引き続き警戒してください。
噴火警戒レベルは「1、平常」のままです。
御嶽山では、1984年に「昭和59(1984)年長野県西部地震」(M6.8)にともなって山体崩壊が発生し、多数の死者が出ています。
2006年12月から2007年3月にかけての活動では、12月中旬に山体膨張が始まり、12月下旬には山頂部直下で火山性地震が増加し火山性微動が発生、1月16~17日に火山性地震が増加、1月25日に最大の火山性微動が発生し、3月後半に小規模な噴火という経緯をたどっています。御嶽山直下へのマグマ貫入(深さ4kmまで上昇)に伴って山頂直下の地震が発生したとされています。
これまでのところ、山体膨張は観測されていないようです:
- 御嶽山の火山活動解説資料(平成 26 年8月) (PDF形式)
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