『ウォール・ストリート・ジャーナル』に面白い記事が載っています。古代ローマのシーザー暗殺の予言から16世紀のノストラダムスや18世紀のジョナサン・スウィフト(『ガリバー旅行記』などの著者)、現代のナンシー・レーガン大統領夫人やダイアナ妃まで、占星術にまつわる出来事を概観したあと、予言や地震予知の的中率調査に言及しています:
以下は、上記記事からの引用/拙訳です:
1979年、ロバート・カルバーとフィリップ・イアンナという2人のアメリカの天文学者が、一流の占星術師たちによって1974年から1979年の間になされた予言3000件以上を検証した研究結果を公表した。彼らの研究によって2673件は明らかなハズレで、予言の失敗率は90%近くに達することが明らかになった。科学的な「予言」も同様な問題を抱えている。アメリカの地質調査所(USGS)は、230以上の情報源から集めた2300件の地震予知情報を分析した結果、それらの予知が単なる当てずっぽう以下の正確さしかないことを見いだした。
占星術についてポジティブな人は、「予言の失敗率は90%近く」ということは10%以上は当たるんだと考えるかも知れません。しかし、その10%云々は偶然の一致、たまたま当たったに過ぎないと考えるべきでしょう。
記事のタイトル〝Beware of Astrologers on the March〟には2つの意味が込められているのだと思われます。一つは、「3月15日は(災いが待ち構えているから)気をつけるように」(Beware the Ides of March)という占い師の度重なる警告を押し切って元老院議事堂に向かったジュリアス・シーザーが予言どおりに暗殺されたこと。2つ目は〝on the march〟という成句(3月という意味の〝March〟には通常〝the〟がつかない)から、時代が移ろっても次々に現れる占星術師たちに用心しよう、つまり占星術などに惑わされるなということです。
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