10月30日ギリシャ時間13時51分、トルコ時間14時51分、日本時間20時51分に、トルコ沖のエーゲ海東部、ギリシャ領サモス島の北で M7.0 の地震が発生しました(震央地図)。震源の深さはバラツキが大きくて、USGS(米国地質調査所)は 21km、EMSC(欧州・地中海地震学センター)は 10km、GEOSCOPE(フランス)は 14km と発表しています。
日本の気象庁震度階で震度5弱〜5強に相当する揺れがあったようです。
Mw=7.0, DODECANESE ISLANDS, GREECE (Depth: 14 km), 2020/10/30 11:51:26 UTC - Full details here: https://t.co/1OUyKKyRfo pic.twitter.com/YvMSiNrLU8
— Earthquakes (@geoscope_ipgp) October 30, 2020
以下は USGS のウェブサイトに掲載されている今回の地震についての解説の一部をテキトー訳したものです:
2020年10月30日にギリシャのサモス島沖で発生したM7.0の地震は、エーゲ海東部のユーラシア・プレート内の地殻浅部にある正断層の結果として発生した。発震機構解は、この地震が東西方向の走向と中庸の傾斜を持つ正断層で発生したことを示している。この発震機構は、エーゲ海で一般的である南北方向の伸張応力を示してい。この地震の周辺地域のテクトニクスは比較的複雑である; 南ではアフリカ(ヌビア)リソスフェアがヘレニック海溝から北向きにユーラシア・プレートの下に沈み込んでいる; 東ではアナトリア・マイクロプレート(ユーラシアの一部)が概ね西に向かって移動し、その北縁で右横ずれ断層である北アナトリア断層を形成する一方、トルコ南東部では左横ずれ断層を形成している。10月30日の地震が発生したエーゲ海地域、トルコ西部、ギリシャ南部は、全体的に南北方向の伸張場となっているが、これはヘレニック海溝が南に向かって移動していることに起因している。
トルコ西部とエーゲ海地域で発生した過去の地震の発震機構では、横ずれ断層系と正断層系が混在している。2020年10月30日の地震はほぼ純粋な正断層で発生しており、この地域の過去の地震と概ね一致している。2020年10月30日の地震が発生した場所は、最も近い主要なプレート境界から北に約250kmの地点であり、そこではアフリカ・プレートがユーラシア・プレートに対して年間約10mmの割合で北に移動している。今回の地震はプレート内地震と考えられる。
今回の地震では津波が発生していますが、震源北方のトルコの海岸では、津波に先立って海水が引き、露出した海底に船が座礁している光景が見られたとのことです:
上の記事の情報と同じ場所かはわかりませんが、以下の動画には沖に向かって(?)移動する海水(5分32秒付近から)や潮が引いて露出した海底と取り残されて座礁した船舶(6分31秒付近から)が写っています: