5月7日付「ハワイ・キラウエア山が噴火、住宅地で溶岩噴出 (続報-4)」と、5月8日付「溶岩流に飲み込まれる自動車」の続報です。
溶岩の噴出・飛散・流出が起きた、あるいは現に起きている亀裂は17カ所に増えています。新しい亀裂は、現地時間5月12日に開いた16号亀裂と17号亀裂です。16号亀裂は、これまでの亀裂の列の東端から北東に約1.5km離れたところに開き、17号亀裂はそこから北に約500m離れたところに開きました:
ハワイ火山観測所(HVO)の STATUS REPORT(現地時間5月13日20時28分、日本時間14日15時28分)によると ――
- 現時点での主要な火山活動は、溶岩噴泉や火山弾の爆発的飛散、17号亀裂からの複数の溶岩流である。溶岩流はおおよそ北東方向に向かっている。
- 午後7時現在、溶岩流の一つは約2mの高さがあり、ハイウェイ132号線とほぼ平行に進んでいる。
- 上空からの観測では、17号亀裂から流れ出したもう一つの溶岩流がゆっくりと南東に進んでいる。
- 火山ガスの濃度は高い状態が続いている。
- 火山活動は進行中で、新たな亀裂から溶岩の噴出が起きる可能性がある。新しい亀裂が生じる可能性があるのは、既存の亀裂系の南西方向と北東方向である。既存の亀裂から再噴出が起きる可能性もある。
- キラウエア山頂では、山体の収縮を示す傾斜変動が続いている。
- ハレマウマウ火口内のオーバールック火孔からは、水蒸気と火山ガスからなる濃い噴煙が立ち上っている。時折、火山灰が混じることもある。
- キラウエア山頂の地震活動は活発な状態が続いている。今日、観測所では強い揺れを数回感じた。これらの地震のほとんどは、現在進行中の山頂の沈降に関連するものと、山体の南斜面の地下で発生するものである。
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