2011年1月9日日曜日

卯年に起きた大惨事


リンクを張ったり引用したりするのは少し気恥ずかしい雑誌ですが、『週間実話』に以下のような記事が掲載されています:


一部引用すると ――
「そもそも、卯年は大政奉還(1867年=慶応3年)があり、世の中がひっくり返った年。他にも直後の龍馬暗殺(同)、明治に入り警官がロシア皇太子を切りつけた大津事件、初の衆議院解散(1891年=明治24年)。昭和はノモンハン事件(1939年=昭和14年)、マッカーサー解任('56年=同26 年)など、日本の政治を揺るがす大事件が立て続いています。2011年も菅退陣だけではすまず、一気に政界再編が進むでしょうね」
残念ながら卯年は歴史的な大災害や事故の当たり年なのだ。幕末には江戸の町を襲った安政大地震(1855年=安政2年)が発生、1783年(天明3年)には日本の火山災害で最大規模の浅間山大噴火が起きている。明治以降も死者7000人以上が犠牲となった濃尾大地震(1891年=明治24年)や、同3000人の丹後地震(1927年=昭和2年)が発生。火山も伊豆大島の三原山が山容を変える大爆発('51年=同26年)を起こした。
―― とのことです。


この種の記事を読むとき留意すべきは、記事のトーンに煽られていたずらに不安にかられることなく、冷静に懐疑的なスタンスを保つことです。「なるほど卯年には大事件や大災害が起きているようだ。でも、他の年はどうなのかな?」と疑問を持ち比較することです。

歴史的な大事件では、たとえば、乙巳の変(大化の改新)は巳年、白村江の戦いで日本が唐の水軍に大敗したのは亥年、2度の蒙古襲来は戌年と巳年、征夷大将軍・足利義教が誘殺された嘉吉の乱は酉年、応仁の乱は亥年、桜田門外の変は申年、蘆溝橋事件で日中戦争が始まったのは丑年、東京大空襲、広島と長崎への原子爆弾投下、日本の敗戦は酉年、などなど。

自然災害についても、宝永の南海・東海地震と富士山噴火は亥年、関東大震災と阪神淡路大震災は亥年、全島民島外避難に至った伊豆大島の噴火は寅年、室戸台風は申年、洞爺丸台風は申年、伊勢湾台風は亥年、などなど。

歴史年表をひもとけば、卯年だけではなく、たとえば辰年でも亥年でも同じような記事が書けることでしょう。