2011年12月29日木曜日

新島誕生 ― イエメン沖の紅海


12月24日付「イエメン沖の紅海で火山噴火 (続報)」の続報です。

NASAが12月28日付で発表したところによると、23日に撮影された衛星写真で新島が海面に姿を現しているのが確認されたとのことです(新島が現れた海域の地図):

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2011年12月28日水曜日

シベリア南西部で M6.6 ― ロシア


現地時間 12月27日午後10時22分ごろ(日本時間 28日午前0時22分ごろ)、モンゴルとの国境に近いシベリア南西部、バイカル湖の西方で M6.6 の地震がありました(震央地図)。USGS(米国地質調査所)は M6.6 と発表していますが、報道では M6.5 から M6.9 までばらつきがあります:

震源の深さが 6.9km と浅かったためか、強い揺れがあったようです。報道では最大震度を 9.5 としています。これは、ロシアなどで使用されているメドヴェーデフ・シュポンホイアー・カルニク震度階級(MSK震度階級)によるものだと思われます。MSK震度階級では、震度9は「建物一般に被害: 一般に恐慌状態。家具に相当の被害。一部の鉄道レールが曲がり、道路に被害」、震度10は「建物一般に破壊: ダムや堤防にも致命的な被害。アスファルトの道路が波打つ」とされています。

ロシア緊急事態省は、トゥーバ共和国に1600人超の救助チームを派遣して、建物内などの捜索をおこなっているとのことです。

震央は、アムール・プレートとユーラシア・プレートの境界とされているバイカル地溝帯に近い場所です。USGSの発震機構解を見ると、今回の地震は典型的な横ずれ断層の運動によって発生したものと考えられます。


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2011年12月27日火曜日

源泉のくみ上げストップ ― 山形県山形市


11月28日朝、山形市青田にある臥龍温泉(地図)で源泉のくみ上げが突然ストップしました:

「大震災により地盤がゆるんだ可能性があり土砂が井戸に崩れ落ちたのが原因ではないか」とのこと。源泉が枯渇したわけではなさそうです。


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2011年12月26日月曜日

東日本大震災とサイキック予言・予知夢 (その 3)


Credit: U.S. Geological Survey

その 2」からの続きです。
2011年2月7日、掲示板システム〝Above Top Secret Forum〟のメンバーが、自分の見た夢について投稿した。 [訳注: 投稿には〝Coming Massive Earthquake off Japan - A Dream〟(日本の沖合でこれから発生する巨大地震 ― ある夢)というタイトルがつけられ、それがスレッドのタイトルにもなっています]:  
OK、これまでこんなことを書き込もうと思ったことはないのだけれど、何かを始めるにはいいタイミングかも知れない。 
僕は、自分が予知能力のあるサイキックだとか言うつもりは全然ない。 
昨夜、短い夢を見た。その夢の中で、僕が時々チェックしている USGS(米国地質調査所)の世界地図を見たんだ。 
その地図には、日本の東海岸のすぐ沖に大きな赤い四角のマークとその周りにたくさんの小さな四角のマークがついているのが見えた。重要なのは、この大きな四角のマークが、USGS がマグニチュード 7超の地震のときにふだん使う四角よりももっと大きかったことだ。 [訳注: オリジナルの記事は「大きな赤い」(LARGE RED)の部分に大文字を使用しています。] 
ふだんはこんなことあまり気にしないんだけれど、今回ばかりははっきりと心に焼き付いて、目が覚めているときでもはっきりと思い出せるんだ。 
ちょっと付け加えると、以前、僕は大地震の前に頭痛がした経験がある。チリ地震の直前もそうだった。そのときは、2004年の大津波[訳注: スマトラ島沖大地震にともなうインド洋大津波]のビデオを無性に見たくなって目が覚めてしまったんだ。なぜだかは、わからないけどね。そのあとは、その地震や引き続いておこった津波警報についてのスレッドの山に巻き込まれてしまったよ。 
みんなも興味があるかも知れないと思ったんで書き込んだけど、そうでなかったら無視してくれ。 
薄気味悪いことだが、この夢は現実となってしまったようだ! これは、サイキック・ビジョンの事例なのだろうか、それとも単なるシンクロニシティ(共時性)なのだろうか。日本では毎年大きな地震がおきるということで、この予言に疑問を投げかけている人が他にもいる。

どうでしょうか。私が、この予知夢の話を読んで最初に思ったのは、「これは日付を表記する方法の違いを利用したイタズラではないか」ということでした。この予知夢が掲示板に書き込まれた日付は「7-2-2011」となっています。イギリス式の日付表記(日-月-年)だとすると 2月7日で大震災前ですが、アメリカ式(月-日-年)だと 7月2日になり大震災後になります。しかし、スレッドの流れを追っていくと、この予知夢が書き込まれた掲示板では前者を採用していることがわかり、この疑いは消えました。

人は毎晩いくつもの夢を見るのだそうです。そして、国連の推計によると世界の人口は70億に到達したとのこと。ということは、毎晩 70億の何倍かの夢が、人類の脳の中に生まれては消えているわけです。その中に、この掲示板に書かれたような夢があり、その1ヵ月後に夢に酷似した大地震がたまたま発生しても、さして不思議ではないと理解すべきなのだと思います。詳しいことは以下が参考になると思います:

ちなみに、以下は東日本大震災について予知夢を含むさまざまな前兆が投稿されていて参考になります。もちろん、玉石混交ですが:

(完)


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2011年12月25日日曜日

東日本大震災とサイキック予言・予知夢 (その 2)


その 1」からの続きです。
カナダのサイキックで霊媒の Blair Robertson は、日本の地震と津波を非常にドラマチックなやり方で正確に予言した。 
3月8日、彼は予言を封筒に密封した。その封筒は、ケベック州ショービル(地図)でおこなわれるカナダ癌協会の募金イベント〝Relay for Life〟を支援するために、会場で開封されることになっていた。 
封筒は、事前に宅配便業者をつかってショービルの町役場に送られ、町の金庫に保管された。ショービルの町長 Albert Armstrong は、この週末(訳注: この記事が3月15日付なので、「この週末」とは3月12日か13日)に 200人近い参集者を前にしたステージの上で封筒を開いた。Robertson は巨大地震とそれに続く津波が日本を「金曜日か土曜日」に襲うと予言しており、町長は驚きながらそれを読み上げたのである。(訳注: 3月11日は金曜日。) 
Robertson は次のように語っている。「これほどひどい災害になるとは、私は考えていませんでした。」「原子炉が壊れることについては、まったくわかっていませんでした。」 
彼は趣味として予言をおこない、毎週自分のウェブサイトにアップしている。彼は、自分がいつも100%正確であるわけではない、と認めている。彼は、これまでに、ニュージーランドの地震や、チャーリー・シーンの抱える諸問題についても正しく予言している。 
これは手の込んだステージ上のトリックなのだろうか。それとも、サイキックが非常に正確に予言した、これまでで唯一の事例なのだろうか。

続く

東日本大震災とサイキック予言・予知夢 (その 1)


以下は、東日本大震災の発生から間もない3月15日に 『Weird World News』 に掲載されたものです。本当に未来を予見する能力のある人ならば、これほどの巨大災害を事前に察知できていないはずはない、という視点で書かれています:

以下は、主要部分のテキトー訳です:
なぜ、サイキック(霊能者、超能力者)と呼ばれる人たちはこの災害が起きることを予知していなかったのだろうか。それとも、予知していたのか。 
Strange News Daily Blog〟に掲載されている2011年に関する予言の数々を眺めてみると、サイキックのだれ一人としてこのような衝撃的な出来事がおきるとは予言していなかった。 
Psychic Twins〟(双子のサイキック)のウェブサイトを見てみると、彼女たちは2010年6月15日に、中国語版グーグルの サムエル・チョン氏のための記事で予言していたと主張している。それ以上詳しいことは書かれていないし、その記事へのリンクも張られていない。 
彼女たちは、出来事が実際におきてからしか予言を記載しないので、彼女たちの予言を確認するのは困難である。彼女たちが予言を事前に書き留めてくれるようになれば、彼女たちの信頼度はアップするのだが。
Psychic Nikki〟(サイキックのニッキ)は2011年の予言で次のように書いている:
73) A huge earthquake in Japan. (日本で巨大地震がおきる。)
しかし、津波や原子力災害についての言及はない。日本はかなり頻繁に「巨大な」地震に襲われることを考慮すると、この予言は明確とは言いがたい。 
Craig Hamilton-Parker は、「(2011年は)地震と火山活動の年になる」とだけ述べ、より具体的には、ほとんどはアメリカ合衆国でおきると言っている。日本についての具体的な言及はない。

続く

ラブジョイ彗星が太陽接近 (続報-11)


〝夜明けのコメット〟ラブジョイ彗星のすばらしい映像が続々と公開されています。以下は、ヨーロッパ各国とブラジルが共同で運営するパラナル天文台(Paranal Observatory、所在地はチリ)で12月22日に撮影された写真です:

この写真には、日本に住む私たちがふだん目にすることのない南天の星座や天体が写っています。画面中央のやや上に天の川が黒くなっている部分があります。これが暗黒星雲・コールサック(石炭袋)です。そのすぐ上には「みなみじゅうじ座」があります。この写真では、星の数が多すぎて見わけにくいかも知れませんが、実際に南半球に行って夜空を仰ぐと、比較的容易に見つけることができます。コールサックの左下には「ケンタウルス座」が広がっており、太陽系に最も近い恒星アルファ・ケンタウリ(ケンタウルス座アルファ星、4.3光年)が写っています。

画面右側、二つのドームの間に写っている白い雲のようなものが大マゼラン星雲と小マゼラン星雲です。われわれの銀河系宇宙に最も近い銀河で、前者は16万光年、後者は20万光年のところにあります。

上記の写真で、「みなみじゅうじ座」やアルファ・ケンタウリが見つけられなかった方は、以下の写真の上にある〝>> click >>〟をクリックしてください。南十字の形や〝α Centauri〟の文字が表示されます:

上の写真では、天文台のドームから空に向かってレーザー・ビームが発射されていますが、これは大気の揺らぎを計測して星の像がぶれるのを補正するためのものです。

以下は、上の写真と同じく、パラナル天文台で撮影された動画です。地平線からラブジョイ彗星が昇ってきます:

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赤鼻のトナカイ


去年もこの時期に「赤鼻のトナカイ」(10年12月25日付)という記事を書いたのですが、今年もです。

広域赤外線探査衛星 WISE が撮影した〝Barnard 3〟またの名を〝IRAS Ring G159.6-18.5〟。約1000光年の彼方にあります。この写真を公開した NASA/JPL-Caltech/WISE のチームはクリスマス・リースに見立てています:
  • Barnard 3 (写真はクリックで拡大)

赤外線領域で撮影されていますので、色彩は肉眼で見た場合とは違っています。観測された波長に応じた色づけがされています。


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2011年12月24日土曜日

スナメリが川に迷い込む ― 三重県伊勢市


12月24日午前、三重県伊勢市を流れる外城田川(ときだがわ、地図)の河口から約3km上流の地点で、イルカの一種スナメリ1頭が泳いでいるのが見つかりました:

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イエメン沖の紅海で火山噴火 (続報)


12月21日付「イエメン沖の紅海で火山噴火」の続報です。

依然として情報は限られていますが、噴火しているのはジェベル・ズベア島(Jebel Zubair、地図)ではなく、その北にある小島(名前不詳)のようです。以下は噴火の様子を伝える地元のニュース番組です(アラビア語?):

上の動画には陸上の噴火のようすしか写っていませんが、衛星写真をみると、海面から噴煙が上がっているように見え、変色水域も広がっているので、海底でも何らかの火山活動が進行中のようです。


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2011年12月23日金曜日

リュウグウノツカイ漂着 ― 静岡県牧之原市


12月21日朝、静岡県牧之原市の静波海岸(地図)に、体長 4.5m のリュウグウノツカイが打ち上げられているのが見つかりました:

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ラブジョイ彗星が太陽接近 (続報-10)


またまたラブジョイ彗星のすばらしい映像が公開されました。国際宇宙ステーションの司令官 Dan Burbank 氏が12月21日に撮影したラブジョイ彗星の動画です(冒頭29秒間)。同司令官はテレビ局の取材に対して「これまで宇宙で見たものの中で最もすごいもの(most amazing thing)」と答えています:

8秒目あたりから3秒間ほど、大気の上層部ぎりぎりを画面左に向かって移動していく〝もの〟が写っています。人工衛星にしてはずいぶん低いところを飛んでいるように見えるのですが何なのでしょうか。視線の関係で大気層ぎりぎりに見えているだけかも知れませんが。


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2011年12月22日木曜日

NASA が答える 2012年の真実 (その 3)


その 2」からの続きです:
質問: 2012年に地球に隕石が衝突する危険性はありますか。 
回答: 地球はいつも彗星や小惑星が衝突する危険にさらされていますが、大規模な衝突はきわめてまれです。いちばん最近の大規模な衝突は6500万年前におき、恐竜の絶滅を引きおこしました。現在、NASA の天文学者たちはスペースガード・サーベイと呼ばれる調査を実施しています。これは、大きな地球接近小惑星を、地球に衝突するはるか前に発見することを目的にしています。これまでに、恐竜を絶滅させたような危険な小惑星が(地球近傍には)存在しないことが判明しています。この調査はすべて公開で実施されており、発見されたことがらは NASA NEO Program Office (地球接近天体プログラム・オフィス)のウェブサイトに毎日掲載されています。ですから、2012年に地球に衝突すると予測される天体がないことをあなた自身の目で確かめることができます。 
質問: NASA の科学者たちは地球最後の日が迫っているという主張についてどのように思っているのでしょうか。 
回答: 2012年に災害や劇的な変化がおきるという主張のどこに科学(科学的方法論)があるのでしょうか。どこに証拠があるのでしょうか。まったくありません。書籍、映画、ドキュメンタリー、あるいはインターネット上のいずれでなされようとも、それらすべての虚構的主張に対して、科学的方法論や証拠がないという単純な事実は動かせません。2012年の12月に異常な出来事がおこるということを支持する主張に信憑性のある証拠はないのです。 
質問: 2012年に発生すると予測されている巨大ソーラー・ストーム(磁気嵐)は危険なのでしょうか。 
回答: 太陽活動には一定の周期があり、おおよそ11年ごとにピークがやってきます。技術者たちはほとんどのソーラー・ストームに対して耐性のある電子機器を製作する手法を開発してはいるのですが、太陽活動のピークが近づくと、太陽フレアによって人工衛星の通信に障害が発生する可能性があります。しかし、2012年に特別な危険性があるわけではありません。次に太陽活動がピークに達するのは 2012年から2014年にかけての期間ですが、平均的な太陽活動のサイクルと予測されており、記録に残っているこれまでのサイクルとなんら違いはありません。

(完)


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ラブジョイ彗星が太陽接近 (続報-9)


必見! 夜明け前の地平線から昇ってくるラブジョイ彗星を撮影した非常に美しい動画です。画面左側の明るい天体は月です。画面右側で、星々や天の川の動きとは逆方向に動いているように見える薄い青色の斑点は、月と撮影レンズとの関係で生じた〝ゴースト〟です:

以下は、オーストラリア西部・パースで22日に撮影されたラブジョイ彗星です。直線的なイオンの尾と、湾曲した塵の尾がはっきり分かれています。写真はクリックで拡大します:

ラブジョイ彗星はすでに暗くなり始めているようです。これは、光源である太陽から遠ざかっていることに加えて、彗星の核が消耗して小さくなってしまったか、分裂してしまったためだと考えられています。上記、パースで22日に撮影された写真でも、尾は立派ですが核は見えていません。以下は、チェコの Jakub Cerny 氏が 20日に撮影したものですが、核と言えるほどの明瞭な塊はなくなっています:

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漁港にイルカ迷い込む ― 千葉県木更津市


12月20日午後、千葉県木更津市(地図)の漁港内をイルカと見られる動物が泳いでいるのが見つかりました:

当ブログの15日付「漁港にイルカ迷い込む ― 千葉県船橋市」で紹介したように、14日には船橋港に1頭のイルカが迷い込んでいます。そのときの『産経ニュース』の記事に掲載された写真と、今回の写真を比較すると、水面上にでている背びれから頭部にかけての形がよく似ています。同じ個体なのかも知れません。


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2011年12月21日水曜日

ラブジョイ彗星が太陽接近 (続報-8)


ラブジョイ彗星はさそり座付近を移動中です。南半球では、夜明け前の地平線から同彗星の尾が立ち昇る様子が肉眼で観測可能になっています(ただし、尾は非常に淡いため、彗星の位置がわかっていないと見過ごしてしまうようです)。尾の長さは角度にして5度ほどとのこと。

以下の写真は、オーストラリアのアデレード在住の Ian Musgrave 氏が12月21日に撮影したものです。三脚に固定した普通のデジタル・カメラで5秒ほど露出しています。2本の電柱の間に垂直に伸びる彗星の尾が微かに写っています:

次のページに掲載されている2枚の写真は、オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ州在住の Vello Tabur 氏が撮影したものです。こちらは、恒星の動きを追尾しながら57秒の露出時間をかけています。撮影は12月20日(Dec 19.7 UT)です:

以下は、太陽コロナの中を進むラブジョイ彗星を NASA の太陽観測衛星 SDO が撮影した動画です。以前の記事で紹介した動画と基本的には同じものですが、同じ場面のくり返しやスロー・モーションが付け加えられて見やすくなっています:

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写真で振りかえる 2011年の火山噴火


ことし噴火した火山の写真集です。全部で36枚の写真が掲載されていますが、そのうちの9枚は、最も噴火規模が大きかったチリのボルカン・プジェウェ-コルドン・カウジェ(Puyehue-Cordon Caulle、地図)を撮影したものです。特に1番、11番、12番、15番、16番の写真は圧巻です。霧島山・新燃岳の火山雷を捉えた6番と、アイスランドのグリムスボトン山の巨大な噴煙を撮った8番もお勧めです:

イエメン沖の紅海で火山噴火


12月19日、イエメン沖の紅海で火山噴火が始まりました。情報が限られていますが、衛星写真などから、噴火したのは ジェベル・ズベア島(Jebel Zubair、地図)とみられています。目撃した地元漁師の話では、溶岩が20~30mほど噴き上がっているとのことです:
ジェベル・ズベア島は海嶺上に位置する盾状火山で、山体のほとんどは海面下にあります。噴火は 1824年以来とのこと。同島の北にはジェベル・アット・テア島(Jebel at Tair、地図)があります。この島は 2007年から2008年にかけて噴火し、駐留していたイエメン軍の兵士 7人が死亡しています。

紅海の海底には拡大中の海嶺が走っており、もとは1つだったアラビア・プレートとアフリカ・プレートを引き裂いています。この海嶺はアファール三重会合点を経てアフリカ大地溝帯につながっています。


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大地震の間に相関性なし、発生頻度は100年前と同じ


「世界がいま直面している大地震のリスクは過去におけるリスクを上回るものではない」、「注意深くならなければならない。人間はとかく、不規則な一連の出来事にパターンを見つけたがるものだから」:

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2011年12月20日火曜日

NASA が答える 2012年の真実 (その 2)


その 1」からの続きです:
質問: 惑星が地球に影響するような並び方になると、何らかの現象が起こりえますか。 
回答: 今後数十年間は惑星直列はおこりません。2012年に地球が銀河面を通過することもありません。仮に惑星直列がおこったとしても、それが地球におよぼす影響は無視できる程度です。毎年12月には、銀河系宇宙のおおよその中心と太陽と地球は直線上にならびますが、それは年中行事のようなもので何の影響もありません。 
質問: 地球に接近してきて私たちの惑星に広範囲の破壊をもたらすニビル、プラネット X、エリスなどと呼ばれる惑星、あるいは褐色矮星が存在するのですか。 
回答: ニビルやその他のきまぐれな惑星についてのストーリーは、インターネット上に流布されている作り話です。それらの話に事実に基づく根拠はありません。もしニビルとかプラネット X とかが実在して2012年に地球に接近するのだとしたら、天文学者たちはこれまでの少なくとも数十年間はその天体を追跡して観測しているでしょうし、現時点までにその天体は肉眼で見ることができるようになっているはずです。したがって、そのような天体が存在していないのは明白です。エリスは実在の天体ですが、冥王星と同類の準惑星で、太陽系の外縁部にとどまっています。エリスが地球に最も近づくときの距離は約40億マイル(約64億km)です。 
質問: ポール・シフト説とは何ですか。地球の地殻が核の周りを、数時間とはいわないまでもほんの数日間で 180度回転するというのは本当ですか。 
回答: (地球の自転軸である地軸が逆転して)地球の自転が逆転することはありえません。たとえば、南極大陸が数億年前には赤道の近くに位置していたように、大陸はゆっくりと移動していますが、それは地軸が逆転するという主張とは関係がありません。しかし、そのような災害が起こると主張するウェブサイトの多くは、巧妙な手口で人をだまします。そのようなサイトでは、地球の自転と地磁気の極性の間には関係があると主張していますが、地磁気の極性は(地軸の逆転とは関係なく)不規則に変化し、平均して40万年に1度の割合で地磁気の反転がおこります。私たちが知っている限りでは、そのような地磁気の反転が地球上の生命に害をもたらすことはありません。いずれにせよ、地磁気の反転が今後数千年の間におきる可能性はきわめて低いのです。

続く

NASA が答える 2012年の真実 (その 1)


東北地方太平洋沖地震と原子力発電所の事故という未曾有の大災害に見舞われた2011年も後10日あまりで終わり、2012年がやって来ます。2012年に人類は滅亡するとか、最後の審判の日がやって来るなどとするトンデモ説がインターネット上にあふれていますが、真相はどうなのでしょうか。NASA はウェブサイト上に次のような Q&A を掲載しています:

以下は上記 Q&A のテキトー訳です:
質問: 2012年には地球にとって何か危険なことがおきるのでしょうか。インターネット上の多くのウェブサイトが、2012年の12月にこの世界は終わってしまうと言っています。 
回答: 2012年に地球にとって何か悪いことがおきるということはありません。私たちの住んでいる惑星はこれまで40億年間以上にわたって無事に過ごしてきましたし、世界中の信頼できる科学者たちは2012年に関して何の危険もないことを確信しています。  
質問: 2012年にこの世界が終末を迎えるという予言の由来は何なのでしょうか。 
回答: 発端は、古代シュメール人が発見したとされるニビルという想像上の惑星が地球に向かってきているという主張です。当初は、(惑星ニビルによってもたらされる)破局は 2003年5月におきると予言されていました。しかし、予言された日に何もおこらなかったため、最後の審判の時期は2012年12月に先送りされました。その後、惑星ニビルと最後の審判という2つの神話に、古代マヤのカレンダーの1つのサイクルが2012年の冬至の日に終わることが関連づけられ、地球最後の日は2012年12月21日であるという予言になったのです。 
質問: マヤのカレンダーは2012年12月に終わるのですか。 
回答: あなたのキッチンの壁に掛けられているカレンダーが12月31日が過ぎても存在することをやめないのと同じように、マヤのカレンダーも2012年12月21日に存在することをやめるわけではありません。2012年12月21日はマヤの長期暦の1つのサイクルが終わる日ですが、あなたのカレンダーが再び1月1日から始まるのと同じように、マヤのカレンダーでも新たな長期暦のサイクルが始まります。 

続く

ラブジョイ彗星が太陽接近 (続報-7)


日本の太陽観測衛星「ひので」が撮影したラブジョイ彗星です:
彗星と太陽では明るさがまったく違うため、暗い彗星に露出を合わせると、太陽は大幅に露出オーバーになってしまいます。上記の写真は、彗星に露出を合わせた写真で、露出オーバーになっている太陽の部分を適正露出で写っている太陽の写真に置き換えたものです。

私は上記の写真をアメリカ海軍の Naval Research Laboratory のサイトで見つけました。私の探し方が悪いのかも知れませんが、JAXA のサイトや、国立天文台の「ひので」のページでは見つけることができませんでした。JAXAの「ひので」のページは8月の更新が最後のようです。

この際、JAXA のウェブサイトに対する不満を書きます。NASA のサイトに比べると ―― (1)情報の出し方が少ない; (2)情報の出し方が遅い; (3)サイトの構造が複雑で、必要な情報をなかなか見つけられない; (4)著作権の制約が多すぎる。

特に上記(4)については、NASA が、ウェブサイト内の文章、写真、動画などに対して著作権を主張せず、商業利用などを除いて原則として自由に使ってかまわないとしている (Using NASA Imagery and Linking to NASA Web Sites) のに対して、JAXA は 「掲載されている全てのテキスト、図版、画像、音声、映像等は、特に明記されたものを除き、JAXAが著作権を有」 しているとして、JAXA の使用許諾を得ずに利用できる場合を限定しています (ご利用の範囲と利用条件)。このような著作権に対するスタンスの違いは、NOAA(米国海洋大気庁)や USGS(米国地質調査所)のサイトと日本の気象庁や国土地理院のサイトを比較してもわかります。アメリカでは、国民の税金を使って得た成果を国民に少しでも還元するという方針が貫かれているようです。この件は長くなるので、別途稿を改めて詳しく書きたいと思います。


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24日に「宇宙花火」


12月24日、鹿児島県内之浦から観測ロケットを打ち上げ、高度約80~300kmでリチウムを放出、太陽光を受けて赤く光る「発光雲」の時間的な変化を観測する実験がおこなわれます。目的は「上空の中性大気とプラズマ大気の運動を把握し、そこで起こる物理過程を探る」ため:

一方、昨夜(19日23時48分)、内之浦から打ち上げられた観測ロケットでは、電離層で電子密度の測定がおこなわれました。高度90~130kmで高濃度のプラズマ塊が突発的に発生する現象の解明が目的。このプラズマ塊は、ラジオ放送などに使われる中波帯電波が異常伝搬する原因とされています:

地震の前に電離層に異常が起きることは以前から知られており、地震予知の有効な手がかりになり得ると期待されています。ロシアは国際宇宙ステーションの外壁に専用の観測装置を取り付け、長年にわたって観測を続けています。また、フランスは2004年に専用の人工衛星を打ち上げています。


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2011年12月18日日曜日

ラブジョイ彗星が太陽接近 (続報-6)


Credit: ESA and NASA (クリックで拡大)

上の画像(クリックで拡大)は、太陽への最接近を生き延びたラブジョイ彗星の姿です。太陽の右側の楕円内がラブジョイ彗星の核です。数百万度という高温の太陽コロナの中を通過して尾を失っています。左右に白い輝線がでていますが、これは彗星が明るすぎて撮像素子が飽和したためです。太陽の左側の楕円内には、ちぎれて置き去りにされた尾がまだ残っています。彗星がその軌道上に残した塵などの物質が、太陽光を受けて光っているものです。

以下は、ラブジョイ彗星の太陽接近(近日点通過)前後の写真をつなげて動画にしたものです。太陽接近前のラブジョイ彗星に先行して、小さな光点が太陽に近づいていく様子が写っています。おそらく、「続報-3」や「続報-4」で述べた伴走彗星だと思います。接近直後のラブジョイ彗星は尾を失っていますが、太陽から遠ざかるにつれて再び尾が伸びてきます。尾が2本に分かれている点にも注目してください。太くて湾曲している方がダスト・テール(塵の尾)、細くて直線的な方がイオン・テール(プラズマ・テール、イオンの尾)です。太陽に接近する直前の画像でも尾が2本に分かれていることがわかります:

ラブジョイ彗星はすでに太陽から5度以上離れているため、地球上(南半球)からの観測が可能になっています。以下の写真はチェコのチームが、アルゼンチンにある天体望遠鏡を遠隔操作して12月17日の日の出時に撮影したものです:

次の写真は、彗星発見者でオーストラリア在住のテリー・ラブジョイ氏が12月17日の正午前に撮影したものです。日中に撮影されたため、非常に見づらい写真となっています:

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2011年12月16日金曜日

ラブジョイ彗星が太陽接近 (続報-5)


太陽観測衛星 SDO (Solar Dynamics Observatory)が捉えた近日点直前のラブジョイ彗星の動画です。炎熱地獄の中を身をよじりながら突き進むラブジョイ彗星! (データ量が大きいので最初の再生はゆっくりです。2巡目からはスムーズに見られます):

そしてラブジョイ彗星は太陽最接近を生き延びました !! NASAでは〝phoenix comet〟(フェニックスは火の中から再生する不死鳥)と呼んでいます:

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口永良部島の警戒レベル引き上げ


口永良部島(鹿児島県屋久島町、地図)の新岳で小規模噴火の可能性があるため、12月15日、鹿児島地方気象台は噴火警戒レベルを〝2〟に引き上げました。口永良部島の噴火警戒レベルは 2009年10月30日以来〝1〟が続いていました:

以下は福岡管区気象台・鹿児島地方気象台の発表資料です。「口永良部島では、11月30 日頃から火山性地震のやや多い状態が続き、12月11日以降はさらに増加し、14日には日回数が39回、本日(15日)も14 時現在で28回と多い状態となっています」:

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播磨灘にイルカの群れ


12月13日午後、海上保安署の巡視艇が「瀬戸内海には生息していないイルカの群れ」を播磨灘(地図)で見つけ撮影しました。群れは約20頭。須磨海浜水族園によれば「瀬戸内海では1頭を見かけることさえ珍しい」とのこと:

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ラブジョイ彗星が太陽接近 (続報-4)


激しい太陽風をものともせず太陽に向かって突進するラブジョイ彗星の動画です:

小さな彗星が巨大な太陽に戦いを挑んでいるように見えます。風車に突進するドン・キホーテや、『いさましいちびのトースター』という本のタイトルを思い出してしまいました。

ラブジョイ彗星の尾は、太陽風の影響を受けてたなびいたり、ちぎれたりしています。ラブジョイ彗星が画面の右上に近づくと、「続報-3」で書いた伴走彗星がラブジョイ彗星の左上に姿を現します。

ラブジョイ彗星が太陽に最接近するまで10時間を切りました。最接近時の太陽表面からの距離は、当初の予測よりも縮まって 12万km になる見込みです。地球から月までの距離の3分の1以下です。太陽コロナの数百万度という高温にさらされ蒸発する彗星の様子を観察できるまれな機会になると思います。


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2011年12月15日木曜日

漁港にイルカ迷い込む ― 千葉県船橋市


12月14日午前、東京湾内の船橋漁港内(地図)で、体長2~3mのイルカ1頭が泳いでいるのが見つかりました。東京湾の最奥部にイルカが来るのは珍しく、同漁港にイルカが迷い込んだのは8年ぶりとのこと:

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ラブジョイ彗星が太陽接近 (続報-3)


ラブジョイ彗星(C/2011 W3)に伴走する小彗星が見つかりました。以下の動画を見てください。ラブジョイ彗星の右上、少し離れたところに同彗星と並行して同じ速度で進む小さな彗星が写っています:

太陽観測衛星 SOHO の別のカメラの視野にも入ってきました:

ラブジョイ彗星の尾はこれまで直線状だったのですが、徐々に湾曲し始めています。


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