2023年5月31日水曜日

海に近い住宅街にカモシカ — 宮城県仙台市

 
5月30日午後、宮城県仙台市宮城野区高砂(地図)の国道付近でカモシカがうろついているのが目撃されました。体長 1m ほどのオスで、周辺の住宅街を逃げまわりましたが、約4時間後に捕獲され、山に戻されました。

「このあたりでカモシカが出たなんて聞いたことがない」(住民)、「いったいどこから来たのか」(市の担当者)、「カモシカは本来、ナワバリを持っている動物。今回、なぜ市街地に出てきたかなどは分からない」(東北野生動物保護管理センター):
 

コネチカット州史上最大の地震とそれを予告したドクター・スティールの伝説 (その 3)

 
 
私がドクター・スティールの物語に出会ったのは、1791年5月16日の地震について調べているときだった。 そして、物語の出現時期と震災のタイミングに気づき、私は不思議に思わずにはいられなかった —— ドクター・スティールの物語は、地震を予言していたのだろうか?
 
簡単に言ってしまえば、ほぼ確実に否である。とは言うものの、そのタイミングが不気味であることは間違いない。ドクター・スティールの物語はフィクションであり、おそらくより重要なことは、コネチカット州で以前から語られていた民間伝承のモチーフに依拠しているということだ。 「川、山、または地下室に入り、宝物(多くの場合ざくろ石)を発見する博識な男の物語は、ヨーロッパでは中世のころからよく知られた民話であった。 それは探検と植民地化の時代までずっと続いていた」とマサチューセッツ大学アマースト校民俗学教授スティーブン・ジェンカレラ氏は著書『Spooky Trails and Tall Tales Connecticut』の中で書いている。 「ドクター・スティールの伝説は、おそらく船乗りや移民たちによって新大陸に伝えられたのだろう。ざくろ石の伝説はアイルランドでは非常によく知られていた。これらのモチーフは地域の言い伝えと混ざり合い、地元の雰囲気を取り入れたバリエーションを生み出したのだ。」
 
ムーダス・ノイズはドクター・スティールの物語が登場する以前から語られていた。 しかし、ムーダス・ノイズは、ヨーロッパからの入植者が描いたほど明確に先住民文化と結びついているわけではない。 「1600年代後半の考古学的証拠と土地権利書は、この地域がワンガンク族、モヒガン族、ピクォート族、ナイアンティック族を含む多くの先住民族の季節的な宿営地や狩猟場であったことを示唆している」とジェンカレラ氏は書いている。 「これらの人々がムーダス・ノイズについてどのような物語を伝えていたのか確かなことはわからないが、モヒガンの女性呪医グラディス・タンタキジョンは文化的英雄モッシュアップがその役割を果たしたのではないかとかつて推測していた。」
 
 ムーダス・ノイズにかかわる先住民の伝統についての確かなことを知らぬまま、ヨーロッパからの入植者たちが何世代にもわたって、しばしば植民地的で人種差別的なニュアンスを含む、先住民の伝説とされるものを作り上げることとなった。

ムーダスにおけるドクター・スティールと彼の謎めいた行動の物語は、ジョン・ガーディナー・カルキンス・ブレイナードによる 1819年の詩を含め、長年にわたって何度も繰り返され、新しい形になっていった。 ムーダス・ノイズも、2011年と 2015 年の地震の際も含め、何年にもわたってくり返し聞こえたのである。ドクター・スティールの話は単なる物語にすぎないが、謎めいた見知らぬ人物がムーダスにやって来て、サーモン川とムーダス川が合流する場所の近くで石を掘り出したという話を聞くことがあったら、頑丈な戸口に避難するときかも知れない[注:欧米では地震の際はドアのそばに身を寄せるよう推奨されています]。

(完)
 
 
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小惑星 2023 KU4 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2023 KU4〟が 5月27日に月と地球の近くを通過していたことが、5月30日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2023 KU4 (2023年5月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)5月27日 13:43
 (地球)5月27日 20:38
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.262 LD
(地球)0.756 LD
推定直径
7 ~ 15 m
対地球相対速度
7.2 km/s ≅ 2万6000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2031年1月13日ごろ
公転周期564 日 ≅ 1.54 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2023年5月30日火曜日

メルボルンで M3.8 — オーストラリア

 
5月28日23時41分(日本時間同日22時41分)ごろ、オーストラリア南東部メルボルン近郊で M3.8、震源の深さ 3km(米国地質調査所の資料では M3.6、深さ 9.5km)の地震がありました(震央地図)。 

「メルボルンでこの規模の地震を観測したのは約 120年ぶりだったが、被害はほとんどなかった」、「メルボルンから 40キロの圏内では1902年に起きた M4.5 の地震以来の大きさだった」、「自分の家の隣かどこかで飛行機が墜落したみたいだった」、「ビル全体が数メートル揺れた」:
 
 
 

イルカが座礁 — 北海道函館市

 
[備考: 6月3日19時35分 浦河沖 M5.1、深さ 65km、最大震度 3、震央距離 149km; 6月11日18時55分 苫小牧沖(当初発表は浦河沖) M6.2、深さ 136km、最大震度 5弱、震央距離 127km]
 
5月27日昼ごろ、北海道函館市湯川地区(地図)の海岸にイルカが打ち上げられているのが見つかりました。カマイルカで、体長約 2m。尾びれを負傷しており、北海道大学函館キャンパスに運ばれましたが、その後、死んだとのことです。

「(カマイルカは)この時期になると数百頭の群れで津軽海峡を移動するのが目撃される」、「北海道では年間に約 100頭のイルカやクジラが打ち上げられる」(ストランディングネットワーク北海道):

海岸に生きたイルカやクジラが打ち上げられているのを見つけたときの対処法 — 「さわるな、近づくな、入れるな、覆うな」:
 

小惑星 2023 KK4 が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2023 KK4〟が 5月27日に地球と月の近くを通過したことが、5月29日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2023 KK4 (2023年5月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月27日 19:22
 (月)5月27日 21:26
接近日時 誤差
(地球)± 1 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.898 LD
(月)1.862 LD
推定直径
9 ~ 19 m
対地球相対速度
17.9 km/s ≅ 6万5000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2024年6月2日ごろ
公転周期377 日 ≅ 1.03 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2023年5月29日月曜日

定置網に 2種類の深海魚 — 島根県隠岐の島町

 
5月28日、島根県隠岐の島町五箇地区(地図)沖に設けられた定置網に深海魚のリュウグウノツカイサケガシラ各1匹が入っているのが見つかりました。リュウグウノツカイは自切のためか下半身が切れて死んでおり全長 40cm 弱、サケガシラは全長 90cm で生きていました。

「(リュウグウノツカイは)定置網にかかるのは年 1、2 匹ほどと希少だ」、「(サケガシラは)週に 1回程度は見つかることから隠岐の周辺に生息域がある可能性もある。すぐに弱るため、生きたまま捕獲できるのは珍しい」(島根大学隠岐臨海実験所):

隠岐の島町では、5月24日に太平洋側の深海に生息するとされるホオズキイカの一種が定置網に入っています:
 

2023年5月27日土曜日

定置網にホオズキイカ — 島根県隠岐の島町

 
5月24日朝、島根県隠岐の島町長尾田地区(地図)の沖に設けられた定置網にホオズキイカの一種が入っているのが見つかり、捕獲されました。体長 20cm。ホオズキイカは太平洋側の深海に生息するとされています:

ホオズキイカが持ち込まれた島根大学隠岐臨海実験所のフェイスブックによると、「オレンジ色の色素胞がはっきりみえます。サメハダホオズキイカかもしれません」とのことです。
 
 

定置網にリュウグウノツカイ — 島根県益田市

 
5月25日、島根県益田市(地図)沖に設けられた定置網にリュウグウノツカイがかかり、水揚げされました。体長 1.8m。同県西部でリュウグウノツカイが確認されたのは昨年 6月21日以来:
 

2023年5月26日金曜日

韓国北東部沖で地震相次ぐ (続報)

 
5月9日付「韓国北東部沖で地震相次ぐ」と5月17日付「韓国、地震警戒レベル引き上げ」の続報です。

韓国北東部の沖合では先月下旬から地震が続いていますが、5月22日にも地震が発生しました(韓国気象庁資料)。韓国の専門家からは、日本の東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の影響だとする見解も出ています。
 
「2011年の東日本大震災後、朝鮮半島が日本列島の方向に3センチメートル程度引きずられていき、これまで地震があまり起きていなかった場所が活性化している」、「(東海市の北東50キロメートルの)地域で地震が発生したのは、(断層が)丈夫で強い構造だったのが、東日本大震災で応力が不均衡になり、地震誘発環境に変わったため」:
 

ヤギを使った噴火予知

 
ドイツ国営の国際放送ドイチェ・ヴェレ(Deutsche Welle)の報道動画です。イタリアのシチリア島で行われているエトナ山(地図)の噴火予知を紹介しています。センサーのついた首輪をヤギにつけ、その行動をモニターすることによって、観測機器が噴火の兆候を捉えるよりも早く噴火が近づいていることを察知できるとのことです。
 
「噴火が近づくとヤギは人の近くにとどまろうとし、牧草地に登って行こうとしない」、「噴火の 4〜6時間前に行動に変化が現れる」、「動物の行動をセンサーでモニターする手法は、地震予知や気候変動の予測にも使える」: 
 
 

2023年5月25日木曜日

雑木林が池に — 石川県珠洲市

 
石川県珠洲市正院町平床地区(地図)で、5月8日すぎから、県道沿いの雑木林に水が溜まり小さな池が出来ています。辺りには異臭が漂っているとのことです。続発する地震との因果関係ははっきりしていません。

「地震のあと雨が 3日くらい続いて、気付いたら水たまりになっていて。それから全然減らないというか、溜まった事はなかった雨が降っても」、「元は水が溜まるところではなかった、73年間生きているけどこんなになったのは初めて」(近隣住民):
 

2023年5月24日水曜日

月着陸機の衝突地点を撮影

 
4月に月面への着陸を試みた日本の ispace 社の「HAKUTO-R ミッション 1」着陸機が衝突したとみられる地点の画像を NASA が 5月23日に公開しました。月を周回している LRO(Lunar Reconnaissance Orbiter)が撮影したものです。

「LRO カメラチームは、着陸地点の近くに異常な表面変化があることを突き止めました。画像には、少なくとも 4つの目立つ破片といくつかの小さな変化が写っています」、「LROは様々な照明条件や視野角で追加観測を行う機会があるので、この地点は今後数ヶ月の間にさらに調査される予定です」:

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2023年5月23日火曜日

コネチカット州史上最大の地震とそれを予告したドクター・スティールの伝説 (その 2)

 
 
このコネチカット州の民間伝承は、この地域の歴史を通じて断続的に出現してきたムーダス・ノイズについて語っているのだが、この現象は現在では地震が原因であるとわかっている。ドクター・スティールの話が最初に現れたのは 1790 年にニュー・ロンドンの『コネチカット・ガゼット』紙に掲載された手紙においてである。そしてその翌年、本当に大地の騒乱が戻ってくるのだが、この時は後にも先にもないほどの激しいものだった。

「トゥデイ・イン・コネチカット・ヒストリー」というウェブサイトによると、1791年5月16日、地震は「立て続けに 2回の非常に大きな衝撃で」始まった、と当時の目撃者の一人は述懐している。「最初の衝撃が最も強かった。大地は非常に激しいけいれんを起こしているようだった。石の壁は倒壊し、煙突の上部が崩れ落ち、掛け金がかかっていたにも関わらずドアが勢いよく開いてしまった。後になって地面に数ロッド(1ロッドは約 5m)の長さの亀裂ができているのが見つかった。」

このコネチカット州史上最悪の地震は、異常に晴れ、月明かりに照らされた夜に発生した。 現在のクリントンという所に停泊していた船では、魚が水から飛び出すのを目撃したと船長が報告している。揺れは遠く離れたボストンやニューヨークでも感じられた。

現代の地震学者たちは、この地震は M4.4 と 5 の間であったであろうと推定している。震源地を確実に特定することは不可能だが、イースト・ハッダムのムーダス地区が震源地であると多くの人が考えている。
 
続く
 

隕石落下 — オーストラリア北東部

 
5月20日21時22分(日本時間同日20時22分)、オーストラリア北東部のクイーンズランド州に隕石が落下しました。落下地点はわかっていませんが、日本人観光客も多いケアンズの西約 500km にある Croydon(地図)という小さな町では、爆発音が聞こえ、振動を感じたと報道されています。専門家は、隕石の大きさは 0.5〜1m 程度で、クレーターができるほどではなく、また、特定の流星群には属さない隕石とみています。地元当局が落下した隕石の捜索にあたっています:

5月8日には米国ニュージャージー州の民家に隕石が落下しています:
 

2023年5月22日月曜日

小惑星 2023 KS が地球と月に接近

 
5月22日夜、小惑星〝2023 KS〟が地球と月に接近します。

2023 KS (2023年5月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月22日 19:01
 (月)5月22日 22:04
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.610 LD
(月)1.132 LD
推定直径
9 ~ 19 m
対地球相対速度
18.2 km/s ≅ 6万6000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近
公転周期1240 日 ≅ 3.40 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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小惑星 2023 KT が月と地球に接近・通過

 
5月17日から 18日にかけて、小惑星〝2023 KT〟が月と地球の近くを通過していたことが、5月21日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2023 KT (2023年5月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)5月17日 20:11
 (地球)5月18日 04:36
接近日時 誤差
(月)± 9 分
(地球)± 8 分
接近距離 (月)1.026 LD
(地球)0.434 LD
推定直径
6 ~ 14 m
対地球相対速度
8.8 km/s ≅ 3万2000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近2030年11月11日ごろ
公転周期387 日 ≅ 1.06 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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磐梯山で火山性地震増加 — 福島県 (続報-2)

 

磐梯山(地図)では、5月21日08時ごろから山頂付近の深さ 2km 付近を震源とする火山性地震が増加し、14時現在で117回(速報値)を数えました。低周波地震、火山性微動、地殻変動は観測されていません:
 

2023年5月20日土曜日

金星に海があったら

 
金星に地球と同じ量の地表水があったらどのように見えるかを示す地図。データ・サイエンティストの Alexis Huet 氏が作成。金星探査機が観測した標高データを使っています。
 
 

2023年5月19日金曜日

コネチカット州史上最大の地震とそれを予告したドクター・スティールの伝説 (その 1)

 
"CT Insider" 紙の記事です:
 
抜粋・テキトー訳します ——
 
1791年、コネチカット州を大地震が襲った。震源地はイースト・ハッダム(地図)のムーダス地区(地図)と考えられている。
 
1700年代のある時、見知らぬ男がイースト・ハッダムにやって来たと言われている。確かな時期は誰も知らない。彼の名前はドクター・スティール(Dr.Steal)だったが、その後の数十年は Steele と誤記されることになる。彼のことを、ある者は錬金術師と言い、ある者は魔法使いと呼んだ。彼が何者であれ、この世のものではない力を理解していることは明らかで、その力が彼をコネチカットに導いたのである。

イースト・ハッダムという町は、この見知らぬ男がやってくる以前から、まるで大地が苦痛で叫んでいる動物であるかのように聞こえる、奇妙で不気味な音の噴出に悩まされてきた。この音は、現在ムーダスと呼ばれている地域から発せられるようで、このムーダスという名前は、「悪い音のする場所」という意味のアメリカ先住民の長い言葉に由来している。

この地殻変動の不快な音の噂を耳にして、スティールは町にやってきた。地元の人たちが彼にサーモン川への道順を教えると、彼はその川がムーダス川と合流する場所を探し、ざくろ石を 2つ掘り出した。それは土地に影響を与え、謎の音の原因となった神秘的な石である。ドクター・スティールは石を持って町から立ち去ったが、警告を残して行った —— 石を掘り出した湿った砂地には(ざくろ石の)種が埋まっており、それらがやがて成長して、音が戻ってくるだろうと。
 
続く

2023年5月18日木曜日

ヘビが原因の停電 — 岩手県紫波町

 
5月17日午前11時ごろから2時間近くにわたって、東北新幹線が仙台駅と盛岡駅の間で運行できなくなりました。原因は岩手県紫波町(地図)でヘビが架線に絡んだことによる停電です。

「JR 東日本によりますと、係員が紫波町内の下り線の架線に焦げ付いた状態のヘビを発見したということで」、「『ヘビが引っかかっています』というアナウンスが流れ、車内がざわついた」:
 
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2023年5月17日水曜日

天草灘にアザラシ — 熊本県天草市

 
 5月12日夕方、熊本県天草市魚貫町(地図)の沖合の天草灘でアザラシが目撃・撮影されました。
 
「アザラシであることは間違いないだろう。北海道など寒冷地に生息しており、九州のような南まで来るのは珍しい」(熊本博物館):
 

韓国、地震警戒レベル引き上げ

 
5月9日付「韓国北東部沖で地震相次ぐ」の続報です。
 
韓国では北東部の沖合で地震が相次ぎ、規模も大きくなっているため、5月15日に地震警戒レベルが下から2番目の「注意」に引き上げられました。
 
「気象庁はこの日の地震は海底の逆断層で発生したと分析した」、「警戒レベルは下から『関心』『注意』『警戒』『深刻』の四つ。同部は4月25日、地震が相次いでいることから『関心』を発令していた」:
 

2023年5月16日火曜日

地震発生時の歌舞伎町

 
5月11日早朝、千葉県南部を震源とする最大震度5強の地震がありましたが、それについてのツイートです。
 
「今日午前4時16分、東京ではほとんどの人が緊急地震速報で叩き起こされたけど、歌舞伎町の歓楽街は決して眠らない。これは地震が発生した瞬間の街頭映像」:
 
 
画面右下の白い半ズボン姿の男性は、大きな揺れが来る前にいち早く立ち止まって両手を広げ仲間を制止しています。初期微動を感じとったのでしょうか、それとも緊急地震速報の音が聞こえたのでしょうか。
 

小惑星 2023 JA3 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2023 JA3〟が 5月12日に月と地球のそばを通過していたことが、5月15日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2023 JA3 (2023年5月15日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)5月12日 11:51
 (地球)5月12日 11:51
接近日時 誤差
(月)± 4 分
(地球)± 5 分
接近距離 (月)1.229 LD
(地球)0.344 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
8.0 km/s ≅ 2万9000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2033年11月16日ごろ
公転周期379 日 ≅ 1.04 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2023年5月14日日曜日

えびの高原硫黄山で火山性地震増加 (続報)

 
3月24日付「えびの高原硫黄山で火山性地震増加」の続報です。
 
えびの高原の硫黄山(地図)で 3月10日ごろに始まった火山性地震の増加は 4月上旬に収まったのですが、5月6日ごろから再び増加しています。昨年4月から5月にかけてと11月から12月にかけての増加と比べると、間隔が短くなり、立ち上がりも急になってきています。
 
Credit: 気象庁(クリックで拡大)
 
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2023年5月13日土曜日

千葉県南部 M5.2、最大震度 5強

 
Credit: 防災科学技術研究所
5月11日04時16分に発生した M5.2、震源の深さ 40km、最大震度 5強の地震は、関東地方の地下に沈み込んでいるフィリピン海プレート内部の断層運動に起因するもので、発震機構は正断層型と横ずれ断層型が混じったものでした。テレビ等のテロップで流された速報値は M5.4 でしたが、気象庁が後に発表した暫定値(速報値よりも多くの地震観測点のデータを使用して計算された値で、データの数が増えるため、速報値よりも精度が高い)では M5.2 に更新されていました。
 
私のところでは、建具がカタカタと音を立てる初期微動が長く、その後にグラッと1回だけ大きな揺れがありました。初期微動が長かったので、東北地方などの遠方の地震かと思いましたが、意外に近い場所が震源であったので驚きました。

この地震の震央(地図)は、4月3日にイルカ(カズハゴンドウ)の集団座礁があった千葉県一宮町の釣ケ崎海岸(地図)や、いすみ市の太東海岸(地図)から南西に 26.5km の地点でした:
 

2023年5月12日金曜日

小惑星 2023 JO が地球と月に接近・通過

 
5月9日、小惑星〝2023 JO〟が 地球と月の近くを通過したことが、5月10日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2023 JO (2023年5月10日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月9日 05:14
 (月)5月9日 09:22
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.240 LD
(月)0.787 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
18.8 km/s ≅ 6万8000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2093年6月4日ごろ
公転周期1068 日 ≅ 2.92 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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吾妻山で火山性微動

 
4月26日付「吾妻山で低周波地震増加」の続報です。 

5月11日、吾妻山(地図)で火山性微動が発生しました。
 
「吾妻山では、低周波地震の発生頻度が高まっているなか、本日(11日)14時19分頃、火山性微動が発生しました」、「火山性微動が観測されたのは2022年8月7日以来です」、「吾妻山では火山活動が高まっている可能性があります」:
 
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2023年5月10日水曜日

隕石が民家を直撃 — 米国ニュージャージー州

 
5月8日13時(日本時間9日02時)ごろ、米国東部ニュージャージー州ホープウェル(地図)の民家に隕石が落下しました。大きさは 15cm×10cm。家屋は平屋建てで、家族は在宅でしたが、負傷者は出ていません。隕石は屋根を突き破って寝室の床を凹ませ、跳ね返って天井に別の穴を開けたとのことです:

記事によると、「(隕石の)破片が構造物に衝突するのは全世界で年間約 6回のペース」、「北米では、3年から5年ごとに建物への衝突が起きている」のだそうです。

この隕石は 5月6日前後に極大となった「みずがめ座イータ」流星群の一部である可能性があります。この流星群は毎年同じ時期に見られますが、有名なハレー彗星がその公転軌道上に残した塵や破片の帯の中を地球が通過するために発生すると考えられています。

記事の中でも触れられているカナダの事例については、以下を参照してください:

 

小惑星 2023 JF が地球と月に接近・通過

 
5月10日朝、小惑星〝2023 JF〟が 地球の近くを通過しました。同日午後には月に接近します。
 
2023 JF (2023年5月9日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月10日 08:41
 (月)5月10日 14:10
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.833 LD
(月)0.500 LD
推定直径
8 ~ 18 m
対地球相対速度
7.1 km/s ≅ 2万5000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2025年7月30日ごろ
公転周期787 日 ≅ 2.15 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2023年5月9日火曜日

韓国北東部沖で地震相次ぐ

 
規模は小さいですが、先月下旬から韓国北東部の沖合で地震が相次いでいます:
 
韓国気象庁の地震情報は以下です:
 

箱根山の火山活動に活発化の兆し?

 
4月下旬に箱根山の大涌谷で行われた火山ガスの定点観測で成分に変化があったようです。

「今年調査した中では数値が高い。活発化の兆しかどうか、状況を見守る必要がある」(東海大学・大場武教授):
 
関連記事

リュウグウノツカイ漂着 — 千葉県館山市

 
5月4日、千葉県館山市の沖ノ島(地図)の砂州にリュウグウノツカイが打ち上げられているのが見つかりました。体長約 80cm。
 
「幼魚と見られ、日本海などで 2メートル以上の大きな個体が打ち上がることはしばしばあるが、1メートル弱の個体はあまり見られず、珍しい」(県立中央博物館分館「海の博物館」):
 

2023年5月7日日曜日

2025年白頭山大噴火説

 
朝鮮日報』日本語版の記事です。韓国では映画「白頭山大噴火」の影響もあってか、中国と北朝鮮の国境にそびえる白頭山(地図)が 2025年に大噴火を起こすという「白頭山噴火 100年周期説」が、ネット上などで流布しているようです。これに対して韓国気象庁が可能性は低いとする公式見解を出したとのことです:
 
韓国気象庁の見解をまとめると ——
  • 2025年に白頭山が噴火する  → 根拠なし (最近は白頭山のマグマの動きはむしろ安定している)

  • 白頭山は100年周期で噴火してきた → 根拠なし (1925年に白頭山が噴火したとの主張はロシアでの記録が事実上の全てで、公式の形では噴火と認められていない。過去1100年間に三十数回大小の噴火を起こした記録が残っているが、それは全て証明されたものでもなく、100年周期に合わせて噴火もしていない)

  • 北朝鮮が核実験をすれ ば白頭山が噴火する → 可能性低い (どれほど大きな地震が起こっても、地下のマグマが今のように安定していれば、これが火山の噴火につながることはあり得ない)

  • 白頭山はいつかは 噴火する → 可能性低い (2003年に白頭山周辺で亀裂や山崩れが起こり、その後原因不明の状態で木が枯れ、ヘビが死んだと中国で報じられた。2002-07年に天池周辺が10センチ以上も上昇した)
 
 
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ベスビオス火山から噴煙が上がる? — イタリア

 
イタリアのナポリにあるベスビオス火山国立公園当局は、4月29日(土)に同火山へのアクセス道を閉鎖しました。
 
「〝ベスビオス火山国立公園当局は、ナポリ・チームのファンの一部が、間近に迫る優勝を祝うために、(火口に)侵入して火口頂上で三色発煙筒を点火することを計画しているとの報道を大いに懸念している〟と公園当局はプレス・リリースに記しています」:
 
ベスビオス火山(地図)は、西暦 79年の噴火で、火砕流のよってポンペイ市を、土石流によってヘルクラネウムを埋没させたことで有名です。
 
 
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2023年5月5日金曜日

爆発音を伴う地震 — 兵庫県神戸市

 
5月3日夜、神戸市垂水区を中心に「地震があった」、「地鳴りがする」、「爆発音がした」、「大きな音や揺れが 2度あった」などの通報が相次ぎました。震度1未満だったため、地震速報は出ませんでした:

記事には気象庁発表の速報値が掲載されていますが、同庁の震源リストに載っている暫定値(速報値よりも多くの地震観測点のデータを使用して計算された値、データの数が増えるため、速報値よりも精度が高い)は以下のとおりです。実際には 3回の地震が起きていました。初めの 2つは明石海峡大橋のたもと近くで発生した直下型の地震です:
 
時刻 M 深さ 震央地名・地図
21:58 2.3 9km 大阪湾
22:29 1.9 9km 兵庫県南東部
22:29 1.6 12km 兵庫県南東部
 
 
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2023年5月3日水曜日

青ヶ島で火山性地震

 
5月1日、八丈島の南約 60km にある青ヶ島(地図)で火山性地震がありました(日別地震回数表)。2019年11月以来、約 3年半ぶりの発生です(グラフ)。 青ヶ島は、気象庁の常時観測火山ですが、火山活動度ランクは〝C〟とされています。

Wikipedia によると、青ヶ島は「外輪山によって周囲の海から隔てられ、カルデラ底が陸上に露出しているという特異な地形を持つことから(写真)、アメリカの著名な組織がオンラインの記事で取り上げたことで、世界中から注目を浴びるに至った」そうです。
 
気象庁の資料によると、青ヶ島で最後に噴火が発生したのは 1785年(天明5年)で、当時の島民 327人のうち 130~140名が死亡したと推定され、その後 50余年にわたって無人島となったとのことです。
 
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2023年5月2日火曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-149)

 
米国イエローストーン国立公園内にあるスティームボート間欠泉(地図)の 4月の噴出は 0回でした。1月末の最後の噴出から 93日が経過しています。
 
昨年 10月以降、スティームボート間欠泉のあるノリス間欠泉盆地では約 2cm、イエローストーン・カルデラでは約 3cm の地盤沈下が観測されています。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月5日 30
2 1月28日 23
 
 
 

2023年5月1日月曜日

小惑星 2023 HD7 が月と地球に接近・通過

 
4月30日から 5月1日にかけて、小惑星〝2023 HD7〟が月と地球のそばを通り過ぎて行きました。
 
2023 HD7 (2023年4月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月30日 20:34
 (地球)5月1日 04:22
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.410 LD
(地球)0.603 LD
推定直径
5 ~ 12 m
対地球相対速度
11.4 km/s ≅ 4万1000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2028年4月20日ごろ
公転周期878 日 ≅ 2.40 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。