2009年12月30日水曜日

アシカの群が姿を消す ― サンフランシスコ

サンフランシスコ市のピア 39(39番埠頭)に居着いていたアシカ(sea lions)の大群が、急に姿を消してしまいました:
39番埠頭に最初のアシカが現れたのは、1989年のロマ・プリータ大地震の直後でした。その後、徐々に数を増やし、今年 10月下旬には 1700頭余りに達していました。アシカの出現当初は、埠頭の使用の妨げになり、また悪臭が周辺のレストランや土産物店の営業に悪影響を及ぼすということで、追い払うことが試みられましたが、うまくいきませんでした。その後は、アシカとの共存を目指すさまざまな方策がとられ、ピア 39のアシカの群はサンフランシスコ市にとって大きな観光資源となっていました。来年 1月にはアシカの群の出現 20周年を記念するイベントが催されることになっていましたが、先行きが怪しくなっています。

原因としては、温暖化や海流の変化によるエサ不足ではないかとの説が出されています。しかし、大地震の直後に出現した動物の群が姿を消すということは、地震との関連がどうしても頭をよぎります。サンフランシスコ市は、サンアンドレアス断層かその支脈の活動による大地震にいつ襲われてもおかしくないと言われています。