2011年12月14日水曜日

ラブジョイ彗星が太陽接近 (続報)


12月10日付「ラブジョイ彗星が太陽接近」の続報です。

以下は、太陽観測衛星 STEREO によって撮影されたラブジョイ彗星の動画です:

画面内を左方向に移動する縦の線は、水星の強い光によって撮像素子が飽和したために生じたものです。水星自体は画面の外にあって見えていません。

2番目の動画には、太陽風を強調するための画像処理が施されています。そのため、背景の星やラブジョイ彗星に不自然な黒い影が現れています。9日付「CME が暴いた巨大 UFO」で紹介した〝巨大 UFO〟もこの画像処理の結果現れたもので、実在しているわけではありません。この動画では、彗星の尾が太陽風の影響で少しずつちぎれている様子が見てとれます。

ラブジョイ彗星は非常に小さく貧相な彗星です。太陽に近づきすぎたため、まもなく消滅すると考えられています。消滅する直前には短時間ながら非常に明るく輝くのではないかと期待されていますが、その場合でも、そばにある太陽が明るすぎて、地球上から肉眼で観測することは不可能です。


関連記事