2020年5月29日金曜日

2つの小惑星が月と地球に接近


5月29日から30日にかけて、2つの小惑星が月と地球に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 KC59~20   (月)5月29日 22:55
 (地球)5月30日 05:46
1.35
0.96
2020 KO411~24   (月)5月30日 03:35
 (地球)5月30日 08:05
1.65
1.59
(1LD=地球から月までの平均距離) 

KC5 と KO4 はともにアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。KC5 が最初に観測されたのは5月26日、KO4 が最初に観測されたのは5月16日です。

接近時の地球との相対速度は、KC5 が秒速9.2km(時速約3万3000km)、KO4 が秒速10.9km(時速約3万9000km)と予報されています。

現時点の予報では、KC5 の月への接近時刻に ±1分、地球への接近時刻に ±1分、KO4 の月への接近時刻に ±1分の誤差が見込まれています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2020年5月28日木曜日

神奈川県西部で稍深発地震、異常震域


5月27日22時58分ごろ、神奈川県西部を震源とする M4.0 の地震がありました:

震源の深さ約 150km ですので、稍深発地震(intermediate-depth earthquake)ということになります。

出典:気象庁ウェブサイト(クリックで拡大)

震源となった神奈川県および震源地に隣接する静岡県や山梨県では無感でしたが、遠く離れた栃木県で震度2、群馬県・埼玉県・東京都で震度1 を観測しました。異常震域という現象が起きたと考えられますが、沈み込んだフィリピン海スラブや太平洋スラブの構造で説明できるのでしょうか。

資料によって多少ばらつきがありますが、震源付近では、フィリピン海スラブの上面は深さ 10〜20km、太平洋スラブの上面は 120km前後ということなので、今回の震源は太平洋スラブの内部ということになりそうです。地震波が太平洋スラブを伝わって地表に出たということで今回の震度の分布は説明できるのでしょうか。

Wikipedia の異常震域の解説には、異常震域が現れる原因が2つあげられています:
  1. その周辺地域の地盤の状態が異なるため(軟弱な地盤と地震波の反射、回析など)
  2. 上部マントルの地震波速度構造の違いで、減衰度合いが経路上の構造によって異なるため(構造線やプレート境界、マントルをまたぐなど)
「1」のケースも考えられるかも知れません。

4月に地球に接近した小惑星


このブログでは、原則として地球から 2LD 以内に近づく小惑星を記事にしていますが、発見や NASA の発表が接近後になるなどしてこのブログに記載しなかった場合があります。以下は、4月中に地球から 1LD 以内に近づいた小惑星をまとめたものです(1LD=地球から月までの平均距離)。記載できなかったものがかなり含まれています:

小惑星 推定直径
(m)
接近日
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 FB7 16〜36 4月1日 0.20
2020 GO1 8〜18 4月2日 0.18
2020 GH 4〜9 4月4日 0.33
2020 GY1 13〜28 4月5日 0.21
2020 HO 5〜10 4月15日 0.75
2020 GH2 13〜28 4月15日 0.93
2020 HM6 13〜28 4月22日 0.42
2020 HF5 12〜27 4月23日 0.38
2020 HU7 3〜7 4月23日 0.34
2020 HX3 10〜22 4月25日 0.66
2020 HT8 6〜13 4月26日 0.38
2020 HP6 6〜14 4月27日 0.33
2020 HS7 4〜9 4月29日 0.11
(1LD=地球から月までの平均距離) 


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テングチョウ大量発生 — 和歌山県紀南地方


和歌山県の紀南地方でテングチョウが 2018年、2019年に続き大量発生しています。

「昨年よりは少ないとみられている」、「昨年は県内全域で大発生が見られた。暖冬の影響で多くの成虫が生き残り、子孫を増やしている可能性がある」(県立自然博物館):

以下は、これまでにこのブログで取り上げたテングチョウに関する記事です:

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霧島山(新燃岳)で火山性地震増加 (続報-12)


5月25日付「霧島山(新燃岳)で火山性地震増加 (続報-11) 」の続報です。

霧島山(新燃岳)(地図)では4月20日以降、火口直下を震源とする火山性地震が増減を繰り返しています。5月26日からまた増加し38回、27日は16時までに113回を観測しました。100回を上回るのは4月23日以来、約1か月ぶりです。気象庁によると「地殻変動観測に特段の変化はみられていないことから、現在のところ規模の大きな噴火に至る可能性は低い」とのことです:

これまでのところ、新月や満月の前後、あるいは鹿児島港の大潮の時期に地震が増える傾向があるようです(鹿児島港の大潮は 4月21日〜24日、5月6日〜9日、5月21日〜24日; 下の表では青色の日付):

日付 火山性地震(速報値)
4月19日 1 回
4月20日 31 回
4月21日 301 回
4月22日 188 回
4月23日(新月) 105 回
4月24日 18 回
4月25日 42 回
4月26日 31 回
4月27日 7 回
4月28日 6 回
4月29日 5 回
4月30日 2 回
5月1日 6 回
5月2日 2 回
5月3日 3 回
5月4日 1 回
5月5日 5 回
5月6日 30 回
5月7日(満月) 11 回
5月8日 3 回
5月9日 4 回
5月10日 1 回
5月11日 0 回
5月12日 2 回
5月13日 2 回
5月14日 1 回
5月15日 3 回
5月16日 0 回
5月17日 0 回
5月18日 0 回
5月19日 0 回
5月20日 11 回
5月21日 70 回
5月22日 80 回
5月23日(新月) 1 回
5月24日 0 回
5月25日 3 回
5月26日 38 回
5月27日16時まで 113 回


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2020年5月27日水曜日

江戸時代の「地震予知機」と「地震預防説」


「地震予知機」の方は有名で、私も同じ原理を使った自作の予知器を自宅の3ヶ所に置いていますが、『地震預防説』の方は初耳でした。

「地中深く銅製の柱を埋め込み、『越列幾的児(エレキテル)』を空中に放出することで、地震の発生を防ごうとした」:

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小惑星 2020 KF5 が地球と月に接近


5月28日、小惑星〝2020 KF5〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 KF54~8 (地球)5月28日 21:49
 (月)5月28日 22:41
0.64
1.28
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは5月26日です。

接近時の地球との相対速度は秒速10.9km(時速約3万9000km)と予報されています。

現時点の予報では、地球への接近時刻に ±8分、月への接近時刻に ±7分の誤差が見込まれています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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市街地の小学校にシカ — 岐阜県大垣市


5月21日午前、岐阜県大垣市内原にある江東小学校(地図)にシカが現れました。

「市南部でシカは秋によく見られるが、山に餌が豊富なこの時期に姿を現すのは珍しい」(ぎふ哺乳動物研究会)、「40年以上暮らしているが、シカと出合ったのは初めて」(付近の住民、発見者):

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2020年5月26日火曜日

小惑星 2020 KJ4 が地球と月に接近


5月28日から29日にかけて、小惑星〝2020 KJ4〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 KJ43~6 (地球)5月28日 22:20
 (地球)5月28日 22:21
 (月)5月29日 04:36
 (月)5月29日 04:37

0.37

1.28
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアテン群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは5月21日です。

接近時の地球との相対速度は非常に遅く、秒速4.9km(時速約1万8000km)と予報されています。

現時点の予報では、地球への接近時刻に ±1分、月への接近時刻に ±2分の誤差が見込まれています。
現時点の予報では、月への接近時刻に ±1分の誤差が見込まれています。

【5月27日 最新の予報にもとづいて接近日時と誤差を修正しました。】


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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クロサカゴ水揚げ — 神奈川県小田原市


小田原魚市場公式ブログから。5月22日、神奈川県小田原市(地図)沖の刺し網に深海魚のクロカサゴがかかりました。『日本大百科全書(ニッポニカ)』のクロカサゴのによれば、「水深150~2000メートルにすむ深海魚の仲間。底引網、中層トロールできわめてまれに捕れる」とのこと。

「深海魚・オブ・深海魚」「珍海魚・オブ・珍海魚」「千載一遇のチャンスに感謝」:

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川にイルカ — 石川県穴水町


石川県穴水町(地図)を流れる真名井川(地図)の河口近くで、2週間ほど前からイルカが目撃されています。

「県内では能登島周辺でイルカの生息が確認されていますが、このあたりで目撃されるのは珍しいということです」:

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ヘビが原因の停電 — 広島県呉市


5月23日23時50分ごろ、広島県呉市郷原町(地図)などで約 1510戸が約 1時間10分にわたって停電しました。郷原町の電柱にヘビが上り、高圧線に接触してショートしたことが原因とのことです:

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2020年5月25日月曜日

新しいプレート境界の誕生


インド-オーストラリア・プレート(記事中ではインド-オーストラリア-カプリコーン・プレート)が2つに割れて、新たなプレート境界ができつつある、という研究成果を紹介する記事です:

以下は記事の概略です:
  • インド洋の海底が南北に走る断層で2つに割れつつある。断層の動きは年速 1.7mm で非常に遅い(中東の死海断層は年速 4mm、サン・アンドレアス断層は年速 18mm)。分裂した海底は 100万年後には 1.7km 離れることになる。(地図の左上にある小地図で、赤色の点線が断層)

  • 2012年4月11日に発生した2つの大地震(M8.6 と M8.2、地図中の赤い震源球)は、沈み込み帯ではなくプレートの中で起きた。この2つの地震やその他の地質学的な手がかりは、この地域の海底で何らかの地殻変動が起きていることを示していた。

  • インド-オーストラリア-カプリコーン・プレートは、以前から一枚岩ではなく、実質的に3つのプレートが結合された状態で同じ方向に動いていると考えられていた。

  • 南北に延びる断層帯を 350km にわたって調査した結果、断層上に 62ヶ所の陥没地形を発見。最大は幅 3km、長さ 8km。北ほど浅く、南ほど深い。浅いもので深さ 5m、深いものは深さ 120m。(断面図

  • 陥没地形の形成は 230万年前から始まった。プレート境界としてはまだ未完成で、プレートの分裂が完了するまでに数千万年かかる。

  • プレートの形成と破壊は常に進行している。

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霧島山(新燃岳)で火山性地震増加 (続報-11)


5月23日付「霧島山(新燃岳)で火山性地震増加 (続報-10) 」の続報です。

霧島山(新燃岳)(地図)では4月20日以降、火口直下を震源とする火山性地震が増減を繰り返しています。これまでのところ、新月や満月の前後、あるいは鹿児島港の大潮の時期に地震が増える傾向があるようです(鹿児島港の大潮は 4月21日〜24日、5月6日〜9日、5月21日〜24日; 下の表では青色の日付):

日付 火山性地震(速報値)
4月19日 1 回
4月20日 31 回
4月21日 301 回
4月22日 188 回
4月23日(新月) 105 回
4月24日 18 回
4月25日 42 回
4月26日 31 回
4月27日 7 回
4月28日 6 回
4月29日 5 回
4月30日 2 回
5月1日 6 回
5月2日 2 回
5月3日 3 回
5月4日 1 回
5月5日 5 回
5月6日 30 回
5月7日(満月) 11 回
5月8日 3 回
5月9日 4 回
5月10日 1 回
5月11日 0 回
5月12日 2 回
5月13日 2 回
5月14日 1 回
5月15日 3 回
5月16日 0 回
5月17日 0 回
5月18日 0 回
5月19日 0 回
5月20日 11 回
5月21日 70 回
5月22日 80 回
5月23日(新月) 1 回
5月24日 0 回
5月25日15時まで 1 回


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キアシドクガ大量発生 — 神奈川県葉山町


神奈川県葉山町上山口(地図)でキアシドクガが大量発生しています。人間に害はないとのこと。

「ここ数年、この現象を時折見かけていたが、『ここまで大量に飛んでいるのは初めて。花びらが落ちていくようだ』」(地元住民):

葉山町からはずいぶん離れていますが、今朝、自宅の近くで似た白っぽい蝶(蛾?)を2匹見かけました。モンシロチョウとは何となく飛び方が違うような ・・・


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空を二分する雲


ただの雲ですが、「トンデモ地震予知」界隈では前兆とされることがあるようです:

▼ 5月24日 神奈川県鎌倉市

 ▼ 5月22日 北海道札幌市、余市町

何年も前のことですが、地震予知関係の掲示板で見かけた人は、このような雲の縁が直線状の場合、それを延長した方向に将来の震源があると熱心に主張していました。角度でプラス・マイナス数度の精度で震源の方向を特定できるとして例にあげたのは北海道の上空に現れた雲。その直線状の縁の方向を地図上にマップし延長したところ、その後に南米エクアドルで発生した地震の震央とぴたりと一致したとのこと。でも、使われていた世界地図はメルカトル図法で描かれたものでした。この図法の地図上で北海道から南米まで直線を引いても、正しい方向とはならないことをご存じなかったようです。


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2020年5月24日日曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-93)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、5月23日15時07分(日本時間24日06時07分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年16回目の噴出です。

噴出間隔が短くなる傾向が続いています。4日という短い間隔は、2018年3月に1289日ぶりに噴出活動が再開して以来、2度目です。前回(2018年6月)の場合は、その後 21日間にわたって噴出が起こりませんでした。

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月9日 14
2 1月23日 14
3 2月1日 9
4 2月12日 11
5 2月21日 9
6 2月28日 7
7 3月6日 7
8 3月15日 9
9 3月24日 9
10 4月2日 9
11 4月10日 8
12 4月27日 17
13 5月8日 11
14 5月14日 6
15 5月19日 5
16 5月23日 4


以下は、最寄りの地震計の記録です。あまり勢いがなく、継続時間も比較的短い噴出だったようです:

昨年(2019年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は48回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした(昨年の噴出記録はこちらを参照してください)。


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2020年5月23日土曜日

朝鮮半島で大規模地震の可能性?


ドイツの国営国際放送〝ドイチェ・ヴェレ〟のウェブサイトに掲載された記事が話題になっています。

「朝鮮半島では、今年に入ってマグニチュード2.0以上の地震が、(5月)13日までに27回発生している」、「専門家たちは先月26日以降、(同国南西部)全羅南道(チョルラナムド)地域だけでも400回の微小な地震が続いていることを注視している(中略)この地域はデータを取り始めた1978年以降、地震活動の報告がなかった場所だ」、「(延世大学地球システム科学科教授)個人的な意見としては、2011年の日本の東日本大震災による影響で起きていると考えている」:

今年になって朝鮮半島で発生した地震については以下を参照してください:

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温泉の湧出量減少 ― 岩手県久慈市 (続報)


19年8月30日付「温泉の湧出量減少 ― 岩手県久慈市」の続報です。

結局、新山根温泉「べっぴんの湯」(地図)の湧出量は回復せず、新たな井戸を掘削することになったとのことです。

「現在の井戸の湯量回復工事などに取り組んできたが、湧出量に大きな変化はみられず(中略)抜本的な改善に乗り出す」:

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霧島山(新燃岳)で火山性地震増加 (続報-10)


5月16日付「霧島山(新燃岳)で火山性地震増加 (続報-9) 」の続報です。

霧島山(新燃岳)(地図)では4月20日以降、火口直下を震源とする火山性地震が増減を繰り返しています。これまでのところ、新月や満月の前後、あるいは鹿児島港の大潮の時期に地震が増える傾向があるようです(鹿児島港の大潮は 4月21日〜24日、5月6日〜9日、5月21日〜24日; 下の表では青色の日付):

日付 火山性地震(速報値)
4月19日 1 回
4月20日 31 回
4月21日 301 回
4月22日 188 回
4月23日(新月) 105 回
4月24日 18 回
4月25日 42 回
4月26日 31 回
4月27日 7 回
4月28日 6 回
4月29日 5 回
4月30日 2 回
5月1日 6 回
5月2日 2 回
5月3日 3 回
5月4日 1 回
5月5日 5 回
5月6日 30 回
5月7日(満月) 11 回
5月8日 3 回
5月9日 4 回
5月10日 1 回
5月11日 0 回
5月12日 2 回
5月13日 2 回
5月14日 1 回
5月15日 3 回
5月16日 0 回
5月17日 0 回
5月18日 0 回
5月19日 0 回
5月20日 11 回
5月21日 70 回
5月22日15時まで 73 回
5月23日(新月)


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小惑星 2020 KU が地球と月に接近


5月23日、小惑星〝2020 KU〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 KU5~12 (地球)5月23日 15:22
 (月)5月23日 23:55
1.01
1.40
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは5月17日です。

接近時の地球との相対速度は秒速7.1km(時速約2万6000km)と予報されています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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X-37B が 6回目の飛行


現地時間 5月17日09時14分(日本時間17日22時14分)、アメリカの自律型無人スペース・プレーン(ミニ・シャトル)〝X-37B〟が、6回目の軌道飛行(OTV-6)のため、フロリダ州の空軍施設からアトラスV型ロケットで打ち上げられました:


打ち上げ / 着陸 飛行時間
(日-時-分)
機体
OTV-1 2010-04-22 〜 2010-12-03 224-09-24 初号機
OTV-2 2011-03-05 〜 2012-06-16 468-14-02 2号機
OTV-3 2012-12-11 〜 2014-10-17 674-22-21 初号機
OTV-4 2015-05-20 〜 2017-05-07 717-20-42 2号機
OTV-5 2017-09-07 〜 2019-10-27 779-17-51 2号機
OTV-6 2020-05-17 〜 ? ?


これまで X-37B はアメリカ空軍が開発を進めてきましたが、昨年12月に創設された宇宙軍(United States Space Force)に移管され、今回は宇宙軍の管轄下で行われる最初の飛行となります。

X-37B が軌道上で何を行うのかは依然として秘密のベールに包まれています。宇宙軍では、「宇宙領域における優位性(superiority)を維持するために必要な能力の開発」を目的としてあげています。多くの実験や試験が行われるようですが、そのうちの一部が明らかになっています:
  • 小型衛星 FalconSat-8 の放出
  • 様々な素材に対する放射線の影響調査(NASAのペイロード)
  • 食用植物の種子の成長 (NASAのペイロード)
  • マイクロ波を使ったエネルギーの伝送

今回の打ち上げでは、これまでになかった円筒形の「サービス・モジュール」が機体の後部に追加され、これまで以上に多くの実験や試験が行われるとみられています。


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2020年5月22日金曜日

小惑星 2020 KW1 が地球と月に接近


5月22日から23日にかけて、小惑星〝2020 KW1〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 KW15~11 (地球)5月22日 14:46
 (月)5月23日 03:01
1.47
1.39
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは5月20日です。

接近時の地球との相対速度は秒速8.1km(時速約2万9000km)と予報されています。

現時点の予報では、地球への接近時刻に ±2分、月への接近時刻に ±3分の誤差が見込まれています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2020年5月21日木曜日

東京湾で有感地震頻発


5月20日午後から、東京湾を震源とする M3 前後の地震が頻発しています。

日時 M 深さ(km) 最大震度
5月20日 14時54分ごろ2.9 30 1
5月20日 15時00分ごろ 2.9 30 1
5月21日 01時49分ごろ 2.6 20 1
5月21日 02時07分ごろ 3.5 20 2
5月21日 03時05分ごろ 3.1 20 1
5月21日 14時00分ごろ 2.9 20 1
(5月21日17時現在) 

「東京湾でマグニチュード3程度の地震は時々発生しており、5年前には数時間で小さな地震が5回続けて起こりました」、「東京湾では2015年9月に震度5弱、1992年2月に震度5(当時の階級)の揺れを観測する地震があり、マグニチュード4~5クラスの地震は数年に一度程度、起きています」:

5月27日が新月で、東京湾では 5月22日〜25日が大潮となります。

東京湾に限らず、最近地震が多いなと感じている人は多いようです:

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小惑星 2020 KD1 が地球と月に接近


5月22日から23日にかけて、小惑星〝2020 KD1〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 KD17~16 (地球)5月22日 20:52
 (月)5月23日 04:15
1.04
1.46
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは5月18日です。

接近時の地球との相対速度は秒速8.9km(時速約3万2000km)と予報されています。

現時点での予報では、地球への接近時刻に ±2分、月への接近時刻に ±2分の誤差が見込まれています。【5月22日 最新の予報では誤差が1分未満になったので削除】


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-92)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、5月19日20時11分(日本時間20日11時11分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年15回目の噴出です。

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月9日 14
2 1月23日 14
3 2月1日 9
4 2月12日 11
5 2月21日 9
6 2月28日 7
7 3月6日 7
8 3月15日 9
9 3月24日 9
10 4月2日 9
11 4月10日 8
12 4月27日 17
13 5月8日 11
14 5月14日 6
15 5月19日 5


以下は、最寄りの地震計と、噴出した熱水が流れ込む川の流量の記録です。勢いがよく、継続時間も長い噴出だったようです。近くを通りかかって噴出開始を目撃した人の証言によると、地響きを感じて、見ると熱水が噴出し始めていた、熱水は非常に透明度が高く岩などは混じっていなかった、20分ほどで水蒸気の噴出に変化した、とのことです:

昨年(2019年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は48回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした(昨年の噴出記録はこちらを参照してください)。


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2020年5月20日水曜日

相模湾の広範囲で白潮発生


相模湾(地図)の沿岸から沖合にかけての広い範囲で白潮が発生しています。植物プランクトンの円石藻が大量発生したことが原因で、海面が白やエメラルドグリーンに見えたりするとのことです。

「(相模湾で)これほど広範囲に観測されたのは初めてではないか」(横浜国立大臨海環境センター)、「日射量が十分で外洋に近い穏やかな状態が続いたためと考えられる」(国立環境研究所):

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千葉県北東部と北西部の地震


5月6日付「千葉県北西部 M5.0」の続報になります。

以下は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)のウェブサイトに掲載されている記事です。5月4日夜に千葉県北東部で発生した M5.6、深さ 48km、最大震度4 の地震と、5月6日未明に千葉県北西部で発生した M5.0、深さ 68km、最大震度4 の地震について解説しています:

Credit: 海洋研究開発機構(JAMSTEC)

記事によれば —— 2つの地震はいずれもプレート境界で起きる海溝型地震。ただし、陸側プレートとその下に沈み込む海洋プレートの境界で起きる一般的な海溝型地震ではなく、沈み込んだ2つの海洋プレート、 つまり太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界面で起きた。房総半島沖から千葉県にかけての地下は、沈み込む 2つのプレート同士の境界面で地震が発生する世界でも珍しい場所。

記事にはもう 1つ興味深いことが書かれています —— フィリピン海プレートが東北地方太平洋沖地震の南進を止めた可能性があるとのこと。「東北地方太平洋沖地震は、北米プレートと太平洋プレートとの境界面で発生した地震ですが、茨城県南部より南側にはフィリピン海プレートが北米プレートと太平洋プレートの間に存在するため、断層滑りの房総沖への南進が止められた可能性があります」

ということは、2011年の東北地方太平洋沖地震は、北への拡大をプチスポット火山が阻止し、南への拡大をフィリピン海プレート(スラブ)が阻止した、ということになります。いずれも「可能性」ですが:

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温泉が噴き出す — 岐阜県高山市


5月19日朝、奥飛騨温泉郷(地図)で、30年ほど止まっていた温泉井戸から 77度の湯が噴き出ました。5月10日にも同様の現象があったとのことです。焼岳(地図)周辺で続いている群発地震の影響とみられています。温泉の噴出があった19日の午後1時過ぎには、これまでで最大となる震度4の地震が発生しています:

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2つのダムが決壊、避難命令 — 米国ミシガン州


5月19日、ミシガン州中部にある Edenville ダム(地図)とその下流にある Sanford ダム(地図)が相次いで決壊しました。州知事が非常事態を宣言し、ダムの下流域の住民に対して避難命令が出されました。


 非常にゆっくりと移動する寒冷前線と低気圧によって、大雨が続いたことが原因のようです。

小惑星 2020 KR が地球と月に接近


5月20日、小惑星〝2020 KR〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 KR6~14 (地球)5月20日 09:12
 (月)5月20日 16:19
1.03
0.57
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは5月16日です。

接近時の地球との相対速度は秒速 13.8km(時速約5万km)と予報されています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2020年5月19日火曜日

定置網にクジラが迷い込む — 静岡県伊東市


5月17日朝、静岡県伊東市の富戸漁港(地図)沖に設置された定置網にクジラが迷い込んでいるのが見つかりました。ザトウクジラとみられ、体長 7〜8m。翌18日に定置網の一部を開放してクジラを網の外に逃がすことに成功しました。

「同定置網には1月20日にもザトウクジラとみられる2頭が迷い込んでいて、漁協関係者は『これほど短期間に2度も定置網に入るのは珍しい』と驚いた様子で話した」:

1月20日の迷い込みについては以下を参照してください:

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スウェーデン北部で M4.9


5月18日03時11分(日本時間同日10時11分)ごろ、スウェーデン北部のキルナ地図)近郊で地震がありました。European-Mediterranean Seismological Centre(EMSC)の発表によれば M4.9、震源の深さ 10km(震央地図)。資料や報道によっては M4.1、深さ 0km などとするものもあります。

キルナは北極圏内にあり、最初は氷河の後退にともなうアイソスタシーのリバウンドが原因かと思ったのですが、キルナには大規模な鉄鉱山があり、今回の地震はこの鉱山の採掘活動に起因すると報じられています:

けが人などは出ていないようです。

Wikipedia の記述によると、「スウェーデンの国営企業LKABのキルナ鉱山は良質なスウェーデン鋼となる鉄鉱石を1日約7万トン産出」、「創業当時は露天掘りで行われていたが、現在は1000m以上も地下を掘り進んでおり(中略)将来は地下2000m程度まで掘り進む計画で、現在の市街を支える地盤や地下水道管などがずれる可能性があるため、20年~25年かけて街を移転させる予定である」とのことです。


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小惑星 2020 KA が地球と月に接近


5月19日から20日にかけて、小惑星〝2020 KA〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020KA9~19 (地球)5月19日 10:03
 (月)5月20日 06:32
1.99
1.92
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは5月16日です。

接近時の地球との相対速度はかなり遅く秒速 5.8km(時速約2万1000km)と予報されています。

現時点の予報では、月への接近時刻に ±2分の誤差が見込まれています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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